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| [[ゾンビ]]独自の強みとしては、[[グール呼びの詠唱/Ghoulcaller's Chant]]で手札に回収することができるという点が挙げられる。また[[宝石の手の汚染者/Gempalm Polluter]]の[[サイクリング誘発型能力]]によって戦闘以外の手段で[[ライフ]]を攻めることができる点も強力である。[[サイクリング]]・[[コスト]]が2マナと軽く、しかもライフを[[失う|失わせる]][[能力]]であるため[[打ち消す|打ち消され]]にくく[[軽減]]できないのもありがたい。さらに[[喪心/Cast Down]]がコモン落ちする以前は、[[殺し/Snuff Out]]、[[破滅の刃/Doom Blade]]、[[夜の犠牲/Victim of Night]]といった、パウパーでの使用頻度が高い[[黒]]の軽量[[単体除去]][[インスタント]][[呪文]]の対象にならないという強みもあった。 | | [[ゾンビ]]独自の強みとしては、[[グール呼びの詠唱/Ghoulcaller's Chant]]で手札に回収することができるという点が挙げられる。また[[宝石の手の汚染者/Gempalm Polluter]]の[[サイクリング誘発型能力]]によって戦闘以外の手段で[[ライフ]]を攻めることができる点も強力である。[[サイクリング]]・[[コスト]]が2マナと軽く、しかもライフを[[失う|失わせる]][[能力]]であるため[[打ち消す|打ち消され]]にくく[[軽減]]できないのもありがたい。さらに[[喪心/Cast Down]]がコモン落ちする以前は、[[殺し/Snuff Out]]、[[破滅の刃/Doom Blade]]、[[夜の犠牲/Victim of Night]]といった、パウパーでの使用頻度が高い[[黒]]の軽量[[単体除去]][[インスタント]][[呪文]]の対象にならないという強みもあった。 |
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| + | 日本語公式サイトのデッキ紹介記事<ref>[https://mtg-jp.com/reading/iwashowdeck/0032170/ コモン・オブ・ザ・デッド(Pauper)](岩SHOWの「デイリー・デッキ」 [[2019年]]3月15日 [[岩SHOW]]著)</ref>も参照。 |
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| ===サンプルリスト1=== | | ===サンプルリスト1=== |
2024年11月9日 (土) 13:06時点における最新版
ゾンビ(Zombies)は、ゾンビを中心としたタイプ的デッキの総称。初出はオンスロート・ブロック前後の環境。
[編集] イニストラード:真夜中の狩り期
イニストラード:真夜中の狩りとイニストラード:真紅の契りで多数のゾンビを獲得したことで、スタンダードで成立するようになった。
[編集] サンプルリスト
[編集] 戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック期
アモンケットでゾンビが再び主要クリーチャー・タイプとなり、イニストラードを覆う影ブロックで欠けていた1マナアタッカーの戦慄の放浪者/Dread Wanderer、さらに呪われた者の王/Lord of the Accursed、リリアナの支配/Liliana's Masteryという2枚のロードを手に入れたことで、墓地利用型とは別に、オーソドックスな並べて殴るタイプのタイプ的アグロが登場した。
戦慄の放浪者や墓所破り/Cryptbreakerなどの軽いゾンビを展開し、さらに戦墓の巨人/Diregraf Colossusや闇の救済/Dark Salvationでゾンビ・トークンを並べ、これらをロードで全体強化して戦う。
大きく分けて、黒単色のタイプと白黒のタイプの2つが存在する。黒単型は無情な死者/Relentless Deadで除去に強く、ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbeyで地上を超えてフィニッシュを決めることができる。白黒型はむら気な召使い/Wayward Servantを採用でき、苦渋の破棄/Anguished Unmakingやゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikarなどサイドボードの選択肢も広い。
- プロツアー「アモンケット」でのTop8進出実績ではティムール霊気池とシェアを二分する状況であったが、あちらとは相性が悪いため実質的に同大会ではティムール霊気池一強という状況であった。石村信太朗は『マナバーン2018』のスタンダード名鑑において「決勝でもよくゾンビが勝ったと思うくらい」と感想を述べている[1]。
[編集] 黒単
[編集] 白黒
[編集] 戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期
前環境のデッキに新たな秘蔵の縫合体/Prized Amalgamの能力誘発要員である屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scroungerを加え、2色目として青の代わりに赤を選び黒赤マッドネス(BR Madness)の名でゾンビのタイプ的デッキというより自己リアニメイトクリーチャーを採用した黒赤ビートダウンに近い形のデッキが登場した。
秘蔵の縫合体を4枚採用しながらも青マナ源をほぼ、あるいは一切積まないのが特徴。安堵の再会/Cathartic Reunion、密輸人の回転翼機/Smuggler's Copterで高速で手札を回転し、マッドネスやリアニメイトでアドバンテージを取っていく。
[編集] サンプルレシピ
[編集] タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期
イニストラードを覆う影ブロックで再びゾンビが主要クリーチャー・タイプとして取り上げられたことで、青黒のゾンビデッキがスタンダード環境に登場した。主な活躍は異界月参入後。
墓所破り/Cryptbreakerやヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyなどの共鳴者で憑依された死体/Haunted Deadと秘蔵の縫合体/Prized Amalgamを墓地に送り、これらを何度も戦場に戻して戦線を維持するのが基本戦略。共鳴者からマッドネスで唱えることができ、墓地から蘇るクリーチャーを変身能力の起動コストに充てられるヴォルダーレンの下層民/Voldaren Pariahも重要なパーツの一つ。
除去呪文としては定番の闇の掌握/Grasp of Darknessや破滅の道/Ruinous Pathのほか、ゾンビとのシナジーがある闇の救済/Dark Salvationが採用される。
プロツアー「異界月」では使用率4位となった(参考/翻訳)。
[編集] サンプルレシピ
[編集] イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
ローテーションにより迫撃鞘/Mortarpodや出産の殻/Birthing Podなどを失ったものの、デッキの核である墓所這い/Gravecrawler・戦墓のグール/Diregraf Ghoul・ゲラルフの伝書使/Geralf's Messengerは健在であり、引き続き活躍する。
特に大きな活躍を見せているのは、ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocratなどのために赤を足した黒赤ゾンビ(BR Zombies)。大きく分けて以下の3つのタイプがあるが、中間型も多く、バリエーションの幅は広い。
- ハスク型(*1)
- 前環境の黒赤ゾンビとほぼ同様の、サクり台を活用するタイプ。
- ファルケンラスの貴種・血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampireに加え、それらとのシナジーを持つ血の芸術家/Blood Artist、悲劇的な過ち/Tragic Slip、反逆の印/Mark of Mutinyなどのカードが採用される。
- ミッドレンジ型
- 雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkiteなどの重めの速攻クリーチャーを多用するタイプ。ラクドスミッドレンジと呼ばれる。
- グランプリチャールストン12、グランプリサンアントニオ12を連覇し、一時トップメタの地位にあった。詳細はラクドスミッドレンジを参照。
- ウィニー型(*2)
- 3種類目の1マナ域としてラクドスの哄笑者/Rakdos Cacklerを用いるウィニー要素の強いタイプ。さらに夜の衝突/Bump in the Nightまで採用した特化型もある。
- ギルド門侵犯参入後は、高速デッキとしての立ち位置を炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary系ビートダウンに奪われる形となり、衰退した。
この他にも、緑を足してロッテスのトロール/Lotleth Trollや屑肉の刻み獣/Dreg Manglerを用いる黒緑ゾンビ(BG Zombies)(*3)、白を足してカルテルの貴種/Cartel Aristocratや未練ある魂/Lingering Soulsを用いる黒白ゾンビ(BW Zombies)(*4)、黒赤型と黒緑型のハイブリッドであるジャンドゾンビ(Jund Zombies)(*5)などが存在する。
[編集] ハスク型
[編集] 黒赤
[編集] 黒緑
[編集] 黒白
[編集] 黒赤緑
[編集] ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期
イニストラード・ブロックでゾンビが主要クリーチャー・タイプとして取り上げられたことで、久しぶりにスタンダードの舞台に姿を現した。主な活躍は闇の隆盛以降。
序盤にダメージを稼ぎ、クリーチャーが止まりやすくなる後半は直接ライフを狙うのが基本戦術。特にアヴァシンの帰還で血の芸術家/Blood Artistを得てからは、この方針がさらに強化されている。
墓所這い/Gravecrawlerと戦墓のグール/Diregraf Ghoulの1マナパワー2ゾンビ2種類の体制により、最序盤から高いクロックを用意できる。さらに墓所這いとゲラルフの伝書使/Geralf's Messengerは除去耐性の高いアタッカーであると同時に生け贄要員としても優秀で、迫撃鞘/Mortarpodなどでこれらを生け贄に捧げてアドバンテージを取りつつ、死亡を参照する血の芸術家や悲劇的な過ち/Tragic Slipの条件を能動的に達成することが可能になっている。
ゾンビは基本的に墓所這いの相方さえいればよいため、血の芸術家や血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampireのような他のクリーチャー・タイプのものも積極的に用いられる。除去の選択は上記のシナジー重視のもの、喉首狙い/Go for the Throat、ゲスの評決/Geth's Verdictなど。クロックと除去の役割に加え、能動的な死亡条件の達成、不死の再利用を兼ねる煙霧吐き/Fume Spitterもよく採用されるカード。
ほとんど黒単色に近い構成ではあるが、多くは2色目をタッチしている。青を足す場合はロードである戦墓の隊長/Diregraf Captainや汎用性の高い幻影の像/Phantasmal Imageなどが採用される。赤を足す場合は硫黄の流弾/Brimstone Volleyなどの火力のほか、奇襲性のあるファルケンラスの貴種/Falkenrath_Aristocratや士気溢れる徴集兵/Zealous Conscripts、ボードコントロール力の高いオリヴィア・ヴォルダーレン/Olivia Voldarenなどが採用される。
また、緑を足して出産の殻/Birthing Podを用いる、Zombie Podと呼ばれるタイプもある。出産の殻をサクり台としてアドバンテージを得ながら、最後には虐殺のワーム/Massacre Wurmなどに繋げてフィニッシュする。
[編集] サンプルレシピ
[編集] オンスロート・ブロック期
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロックのスタンダード、およびオンスロート・ブロック構築で組まれる。特にレギオン以降に強力なパーツが増え、トーナメントレベルでも見かけることができるようになった。
腐れ肺の再生術師/Rotlung Reanimatorにより除去に対し高い耐性を持ち、萎縮した卑劣漢/Withered Wretchの墓地対策により青緑マッドネスに強い。これらをサポートするのがトーメントの黒の強力カードになる。
上記2枚はクレリックのクリーチャー・タイプも持つため、クレリックデッキとのハイブリッドデッキも作られた。
また、オンスロート・ブロック構築では総帥の召集/Patriarch's Biddingによるリアニメイトを組み込んだゾンビ召集も登場。
[編集] 黒単
[編集] 白黒
[編集] パイオニア
パイオニアにはゾンビラリー (Zombie Rally)と呼ばれる先祖の結集系デッキが存在する。
縫い師への供給者/Stitcher's Supplierや死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Deathで墓地にゾンビを溜めこみ、先祖の結集/Rally the Ancestorsでむら気な召使い/Wayward Servantや死体騎士/Corpse Knightと共にリアニメイトすることで大量ライフロスを狙う。先祖の結集以外にもラゾテプの肉裂き/Lazotep Reaverや戦墓の巨人/Diregraf Colossusなど、ゾンビの複数体展開が狙えるカードが多く採用されている。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- Pioneer Challenge #12344227 on 10/02/2021 8位(参考)
- 使用者:Phill_Hellmuth
- フォーマット
[編集] レガシー
闇の隆盛の参入後、各種シナジーを活用する白黒赤のゾンビデッキが登場した。デッキデザインはSam Black。タイプ的シナジーよりも生け贄ギミックに特化したその構成からゾンバーメント (Zombardment) とも呼ばれる。
何度でも蘇る墓所這い/Gravecrawlerと恐血鬼/Bloodghastを、信仰無き物あさり/Faithless Lootingで捨てたり、屍肉喰らい/Carrion Feederやゴブリンの砲撃/Goblin Bombardmentの生け贄に充てたりすることでアドバンテージを得ながら戦う。ディスカード・生け贄の双方と相性がよく、ブロックできないクリーチャーが多いこのデッキの防御面を補う未練ある魂/Lingering Soulsも重要なパーツ。
各種コンボデッキには豊富な手札破壊で対抗する。特にデッキに合ったフラッシュバック・コストを持つ陰謀団式療法/Cabal Therapyと、墓所這いの相方を兼ねる潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Scullerの存在が大きい。
[編集] 白黒赤
[編集] 黒赤緑
- 備考
- Legacy Daily #9313024 on 02/01/2016 4-0 (参考)
- 使用者:ReneRandrup
- フォーマット
[編集] パウパー
パウパーにも少数存在する。
ゾンビ独自の強みとしては、グール呼びの詠唱/Ghoulcaller's Chantで手札に回収することができるという点が挙げられる。また宝石の手の汚染者/Gempalm Polluterのサイクリング誘発型能力によって戦闘以外の手段でライフを攻めることができる点も強力である。サイクリング・コストが2マナと軽く、しかもライフを失わせる能力であるため打ち消されにくく軽減できないのもありがたい。さらに喪心/Cast Downがコモン落ちする以前は、殺し/Snuff Out、破滅の刃/Doom Blade、夜の犠牲/Victim of Nightといった、パウパーでの使用頻度が高い黒の軽量単体除去インスタント呪文の対象にならないという強みもあった。
日本語公式サイトのデッキ紹介記事[2]も参照。
[編集] サンプルリスト1
- 備考
- Pauper League on 02/21/2018 5-0(参考)
- 使用者: Renaperez
- フォーマット
[編集] サンプルリスト2
- 備考
- Pauper League on 02/24/2021 5-0(参考)
- 使用者: tarte
- フォーマット
[編集] サンプルリスト3
- 備考
- Pauper League on 09/05/2024 5-0(参考)
- 使用者: GiorgioCombo
- フォーマット
[編集] 参考
- ↑ 『マナバーン2018』(ホビージャパン、2017年11月30日初版)p.80 ISBN 9784798615776
- ↑ コモン・オブ・ザ・デッド(Pauper)(岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2019年3月15日 岩SHOW著)