ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)

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ジェイス・ベレレン/Jace Belerenローウィンで初めてのプレインズウォーカー・カードとして登場したキャラクター。ストーリーでは小説Agents of Artificeで初登場し、ゼンディカー・ブロックおよびラヴニカへの回帰ブロックのストーリーにも関わった。さらにマジック・オリジンでは主要プレインズウォーカーの1人として取り上げられた。

目次

解説

ヴリン/Vryn出身、ラヴニカ/Ravnica在住の精神魔道士/mind mage。他にも精神を読む者(mind reader)、精神の語り手(mind speaker)、精神を引き裂く者(mind ripper)などと呼ばれる。人間男性のプレインズウォーカー/Planeswalkerコンピューターゲームデュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013」によると年齢23歳、身長178cm、体重72kg。イラスト

陰気で内向的な性格だがお人好しな所もあり、の魔道士らしく非常に強い好奇心と知識欲を持つ。時にそれらはジェイス自身を危機に陥らせることとなる。読心能力とプレインズウォーカーであることから他者とは滅多に心の底から打ち解けることはないが友情には篤く、過去に多くの友人たちを敵に殺害されたことも相俟って、生きている友人たちの安全のためには大切な研究だろうと何もかも投げ打ち、時には己の身をも顧みない。贅沢で快適な暮らしを愛する浪費家だが、いざという時のために遠隔地に偽名で口座を作って給料を貯金しておくというしっかりした面も。

正しい使命のためにその力を振るう道と己の欲望を追求する道に常に揺れ動いており、彼がどちらを選ぶのかはまだ判っていない。

精神操作魔法の神童

ジェイスは生まれついての精神感応者であり、それは人生の非常に早い時期から顕れては周囲を困惑させた。様々な経験を経てその能力は高まり、読心術・テレパシーなどの生来の魔法だけでなく、透視、念動力、対抗呪文、幻影や召喚術なども使用するようになる。彼の幻影魔法は視覚や聴覚だけではなく、非常に困難とされている嗅覚にも影響を及ぼす。コミックや小説などでは大気の精霊/Air Elemental霜の猛禽/Frost Raptor雲のスプライト/Cloud Sprite、様々な種類のドレイクスフィンクスを召喚している。

砂漠であろうと青マナから水を作り出すことが出来たり、凄まじい冷気を喚び起こして敵やその施設を凍りつかせたりなど、水や氷に関する魔法も操る。

あらゆる言語を理解する魔法を習得しており、神河/Kamigawaの鼠人/Nezumiともコミュニケーションをとった。

他者の記憶を呼び出すことによってその技能を使用することができ、青の友好色であるの魔法を一部操る。屍術士の魔法の記憶を使って刺客を悪夢に襲わせたり、癒し手の魔法の記憶を使って傷を回復したり、熟練した剣士の記憶を使って一時的に剣術の達人となった描写がある。

他者の精神を読むだけではなくジェイス自身を架け橋として複数の精神を互いに接続させることも可能だが、それはジェイスにとっては多大なる苦痛を受けるだけではなく、自我の崩壊の危機をも伴う。

ジェイスの真の能力は精神操作術であり、その力は他者の記憶や精神を望むままの形に変えてしまうことも、時には完全に破壊することも可能である。ただし、彼自身はその能力をあまり好んでおらず、出来れば使いたくないと考えていた。

  • その能力によって自分自身の精神をも操作可能であり[1]、過去の大部分がジェイス自身にとっても不明瞭な様子[2]
    • Mark Rosewaterによると、ジェイスは幼い頃の殆どの記憶を無くしているために故郷の次元がどこかすら判らない模様[3]
      • 記憶を失った理由は、後述するプレインズウォーカーとしての覚醒前後の様子を描いた掌編「欠けた心/Absent Minds」によって明らかになった。
  • 「目での天啓」等で滑落を恐れながら苦心して登攀したり、移動においても常人同様徒歩であったりするあたり、意外なことに青の一面である飛行術やテレポートといった自己移動魔法については不得手としている模様である。

このようにジェイスは様々な魔法を操る魔道士ではあるものの、それを揮うには多大な集中力と心構えを必要とされるようで肉体的に弱った状態や精神的に動揺させられている状況では思うように発揮できないこともある。出来るだけ血を見ずに穏便に済ませようとする性分も戦いに際しては災いし、危機に瀕することも多い。

無限連合/Infinite Consortium

ジェイスは無限連合として知られる陰謀団の実質的な支配者であった。[4]

ニコル・ボーラス/Nicol Bolasによって設立され、テゼレット/Tezzeretによって運営された多元宇宙/Multiverseに跨る大組織としての連合は、一度はジェイスの手によって解体された。しかし、ラヴニカ支部に残された他の工作員や職員たちに彼がリーダーシップをとって組織を纏めることを期待され、不本意ながらもその役割を担っていた。[5]それでもジェイスは彼らを満足させようとしているために、支配者としての評判は悪くなかった[6]。彼がそうする理由は、精神感応者にとっては自分に悪意を持つ人々の中で過ごすのは辛いことだからだろうと部下の1人に推測されていた。[7]

その後、ジェイスは様々な多元宇宙のトラブルに巻き込まれることに嫌気がさして何の特徴もない街で暮らしていたが、連合の存在や関わりはどうなっているのかは不明である。

ギルドパクトの体現者/Living Guildpact

暗黙の迷路/The Implicit Mazeを真に解いたことにより、アゾリウス評議会/The Azorius Senateパルン/Parunであるアゾール/Azorの遺志に基づき、ジェイスはラヴニカの10のギルド/Guildの調停者たるギルドパクト/Guildpactそのものとなった。現在の所は求人についての揉め事や不動産の損壊に対する苦情などの小さな事件の処理が多いようであるが、時にはギルド体制そのものを脅かす陰謀にも自ら立ち向かう。アゾリウスのラヴィニア/Laviniaが補佐を勤めて書類の処理などをしており、実務においてはイスペリア/Isperiaも協力している様子。

時々、誰にも行き先を告げずに数日間「留守」にすることもあり、ラヴィニアを困らせている。

経歴

欠けた心/Absent Minds

ジェイス・ベレレンはシルモット交差廊/Silmot's Crossingと呼ばれる村々の共同体の一部である小さな集落に生まれた最下層民だった。彼はある日、タック/Tuckやその取り巻きのカーデン/Caden・ジル/Jillとのいざござの末、カーデンの精神を乗っ取り、彼を意識不明に追いやるという事件を起こした。母はジェイスとの会話の末、自分の息子がテレパスであると初めて知った。両親は助力を求め、アルハマレット/Alhammarretがそれに応えた。スフィンクスの調停者アルハマレットはシルモット交差廊のジェイスの元を訪れ、ジェイスの才能を見抜き、ジェイスにテレパシーで語りかけた。君は是非とも訓練したい類稀な才能の持ち主だが、私の調停者としての義務を疎かにすることもできない。我が弟子となり私のところに来てほしい、と。ジェイスはそれを了承し、アルハマレットは彼を自身の背中の上に乗せて住処まで飛び立っていった。

それからおよそ2年の間、ジェイスはアルハマレットに精神魔術を鍛え上げられ、幻影術などの他の魔術を教わった。その訓練にはアルハマレットとの精神魔術の勝負も含まれていたが、ジェイスは彼の思考を欠片も読むことができなかった。ジェイスが相手を傷つけることなく必要な情報だけを盗み取れるようになると、アルハマレットは実地訓練として彼をアンプリン同盟/The Ampryn Leagueトロヴィア人/The Trovians両軍の宿営地に潜入させ、軍事機密を持ち帰らせた。ジェイスの働きは、アルハマレットがヴリンの平和を保つのに大いに役立った。

そんなある日、アルハマレットの書庫にて、ジェイスは戯れにアルハマレットの精神防御を試し、その記憶を垣間見ることに成功した――彼が見たのはいつかの自分自身が、幻影術の練習中にヴリンから消え去り、アルハマレットが伸ばした霊気/Aetherの触手によって世界と世界の間を満たす虚空からヴリンへと引き戻され、アルハマレットにその記憶を消し去られる姿であった。ジェイスはヴリンの外に無数の世界があること、自分が「プレインズウォーカー/Planeswalker」と呼ばれる存在であること、そして師がその記憶を自分から消していることを知った。この情報を自分の頭の中に留めておけば、アルハマレットにそれを消されるのは時間の問題だろう。自室に戻った彼は、巨大なスフィンクスには読めないであろう小さな字で紙に今見たことの詳細を書き記すと、その記憶を自分自身から消去した。

それから数週間後、アンプリンの宿営地で将軍の記憶を読んだジェイスは、その将軍にトロヴィア側の情報を流し、報酬を受け取る自分自身の姿を見た。慌てて帰宅した彼は自室で例の紙を見つけ、改めて師の欺瞞を知った。すべてを知る必要があると考えたジェイスはアルハマレットを探し出し、彼に精神魔術の勝負を挑んだ。アルハマレットは彼が知るべきでないことを知ってしまったと悟り、その挑戦に応えた。ジェイスは彼の心を読み、知った。アルハマレットが戦争を故意に長引かせ、彼らに情報を売って利益を得ていたこと。そしてそのための仲介者としてジェイスを利用し、彼の記憶を消し続けていたことを。

アルハマレットはジェイスよりも遥かに強力な精神魔道士であったが、ジェイスの頭の中に侵入している今は隙だらけでもあった――ジェイスが自分自身の精神を傷つけることを厭わないのであれば。結果、ジェイスは故郷における記憶のほぼ全てを失ったが、その代わりにアルハマレットから「呼吸の仕方」を忘れさせた。結果的にアルハマレットが息を求めて喘ぎ、倒れ込む姿が、ジェイスが故郷ヴリンで見た最後の光景となった。

気が付くと彼はいつの間にかプレインズウォークしており、そこはラヴニカと呼ばれる次元だった。イゼット団/The Izzetの実験体や浮浪者などと勘違いされていることを読み取って頭痛を悪化させながらも、ラヴニカの組織の情報などを集めながら、自らの助けとなる情報が無いかを読み取り続けた。そしてそれは汚れた空腹の少女の心の中にあった。イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris。それが彼がその少女から読み取った、彼の助けになるであろう者の名であった。

  • 結局、マジック・オリジンの主要プレインズウォーカーのうち、彼だけはプレインズウォーカーの灯が点った直接的な原因が描かれておらず、不明のままとなっている。
  • Agents of Artificeで語られた設定は上記のものとは少し異なる。そちらはアルハマレット/Alhammarretの項を参照のこと。

Agents of Artifice(1)

ラヴニカで暮らすようになったジェイスは精神感応能力を使って富裕者の秘密を探っては恐喝する日々を送っていた。その能力の非凡さをジェイス自身以上に理解していたプレインズウォーカーのテゼレット/Tezzeretは、彼を自らの野望の為の手駒として利用するために強引な手段で無限連合に勧誘し、優秀な工作員とするべく様々な訓練を施す。

彼はそこで剣士にして暗殺者Kallist Rhoka(カリスト・ロォカ)とパートナーとなった。カリストとジェイスは兄弟と見紛うばかりに外見がよく似ており、二人は直に親友となり他者からは恋人同士かと疑われる程であった。

ジェイスは様々な連合の任務を遂行していくが、彼にとっては護身以外の理由で他者を傷つけることはどうしても受け入れ難いことだった。しかしテゼレットへの畏怖と恐怖によって連合に逆らえない彼は、無理にでも自分を納得させざるを得なくなっていった。神河/Kamigawaでの任務において、同伴したプレインズウォーカー、Baltrice(バルトリス)の危機を救うため、ジェイスはついにその精神の力によって鼠人Bonetooth(骨歯)の命を奪う。何よりも彼を苦しめたのは、その行為に罪悪感すら抱かなくなったことだった。

炎に注ぐ油/Fuel for the Fire、The Purifying Fire

ジェイスの無限連合の工作員としての任務として[8]ケファライ/Kephalaiの星の聖域/The Sanctum of the Starsの僧院長/Prelateに、盗まれた巻物の奪還と紅蓮術を操る異端者/The Miscreantの記憶から巻物に関する知識を全て消す[9]という依頼があった。ジェイスはその異端者の思念を追って次元渡りし、レガーサ/Regathaの紅蓮術師チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarと対峙することとなる。その任務は遂行されたが、チャンドラは既に大量の巻物の複製を作成させていたのだった。

Agents of Artifice(2)

エスカレートしていくテゼレットの要求と狂気はジェイスを不安と恐怖に陥れた。テゼレットは己の過失でもある失敗ですらジェイスを処罰し、激しい拷問をするようになった。とある任務を放棄したことを引き金に、ジェイスは無限連合からの脱走を決意する。

カリストと共に逃亡生活を送っていた落ち着き先の地区で、彼らはリリアナ・ヴェス/Liliana Vessと出会う。ジェイスとリリアナは恋に落ちたが、連合の手は彼らに迫ってきていた。実は彼女はニコル・ボーラス/Nicol Bolasに無限連合を返還するために働いており、テゼレットにジェイスの居場所を明かすことによって二人を対決させようとしていたが、同時にジェイスを本当に愛するようにもなってしまい苦悩するのだった。当初は非常にテゼレットを恐れていたジェイスだが、彼の友人であるというだけの理由で親友のカリストや旧友たちが次々と殺されていくのを見て、ついにテゼレットに闘いを挑む。しかし彼はそのさなかでリリアナの裏切りを知ることとなる。

ジェイスは一度はテゼレットに敗れて捕えられるもリリアナによって救出される。当初は裏切りによって不信を抱き自暴自棄になっていた彼は救出を拒絶していたが、彼女が恐ろしい悪魔との契約によって縛られていることを聞き、彼女を受け入れた。

回復したジェイスは再びテゼレットに戦いを挑む。最終的に彼は神河にてテゼレットのエーテリウム/Etheriumの腕を切り落とし、その精神をほぼ完全に破壊[10]した。

そしてジェイスは彼を待ち続けるリリアナを残し、彼女を縛るものから救うためなら出来る限りのことは何でもすると心に誓って何処かへと去っていった。

ヴェールの呪い/The Veil's Curse

無限連合ラヴニカ支部の実質的な支配者となったジェイスは、かつてチャンドラから奪還した巻物の解読に取り組んでいた。それはどこかの地図らしいということまでは判っていたが、連合の調査を以てしてもどこの地図かまでは見当がつかなかった。

そんなある日、ラヴニカ支部は狩人のプレインズウォーカー、ガラク/Garrukによる襲撃を受ける。ジェイスのかつての恋人であるリリアナによって呪われて正気を失ったガラクはジェイスの説得に耳を貸さず、リリアナの居場所を教えることを力尽くで強要する。彼はガラクになんとか落ち着きを取り戻させて、リリアナの居場所をタヴェリア/Taveliaと告げたがそれは偽りであった[11]。ガラクはその礼としてか、その巻物がゼンディカー/Zendikarの地図であることを教え、その危険性を警告した。

Awakenings

巻物の謎を解くためにゼンディカーに赴いたジェイスは道中で、傷つき血に飢えた吸血鬼/Vampireであるアノワン/Anowonに襲われる。アノワンを拘束してその記憶を読んだジェイスは、二人のプレインズウォーカー――紅蓮術師のチャンドラと、ドラゴン崇拝者のシャーマンであるサルカン・ヴォル/Sarkhan Vol――が自分を出し抜いてウギンの目/Eye of Uginに先に向かったことを知る。ジェイスはアノワンにチャンドラの脅威を説いて目の入り口まで案内させる。

二人はウギンの目に辿りつくも、外にアノワンを残して突然扉が閉ざされる。中に閉じ込められたジェイスはそこでチャンドラとドラゴン変化/Form of the Dragon[12]したサルカンとの戦闘に出くわす。ジェイスはチャンドラを手助けしようとするが魔法は失敗し、それによって面晶体/Hedronによって全員の魔法が吸収されていることに気付く。巻物の暗号について思い当たったジェイスはチャンドラにSheer Fire(透明な炎)を使うことを伝え、さらに双つ術/Twincastによって共にサルカンを倒す。

ウギンの目に再び三人のプレインズウォーカーが揃ったことによりエルドラージ/Eldraziが覚醒することとなる。

Enter the Eldrazi(1)

サルカンの生存を確認したジェイスはこの世界に何が起こっているのかの情報を得るためにハリマー/Halimar海門/Sea Gate灯台/The Lighthouseの賢者に連絡を取り、そこまでアノワンに案内させようとするが、既にウギンの目の影響を受けていたアノワンは聞く耳を持たなかった。グロータグの打つもの/Grotag Thrasherに乗って船着場へ向かう道中、エルドラージの眷属に襲われるものの幻影魔法によって切り抜ける。

Consortium Report: "The Incident at the Eye."

ジェイスはグール・ドラズ/Guul Draz大陸にある吸血鬼の都市マラキール/Malakirバーラ・ゲド/Bala Ged大陸を訪れている。マラキールではカラストリア家/House of Kalastriaの、バーラ・ゲドでは探検協会の協力を得て、アノワンの身辺調査をした。

Enter the Eldrazi(2)

ハリマーの海門のマーフォークの賢者からウギンの目やエルドラージのことを聞き、更に情報を集めるために一旦ラヴニカに帰還した。

Test of Metal

ニコル・ボーラスの手により復活したテゼレットと、新生無限連合の実質的な主として対峙する。

ラヴニカへの回帰

テゼレットやリリアナ、ウギンの目など、多元宇宙の厄介事に関わることにジェイスは疲れ果てていた。ラヴニカへと戻った彼は多元宇宙のことを当分忘れようとしてひっそりと暮らしていたが、イゼット団が不穏なまでに活発な動きを見せていることや、ディミーア家/House Dimirの暗躍、他ギルドの怪しげな行動、ラヴニカの裏で蠢く正体不明の強力な精神の存在[13]に気付く。気晴らしを求めていた彼は私的な研究所を設立して観察と調査を開始するも、それがラヴニカにとって何を意味しているのかはまだ判らなかった……。[14]

Return to Ravnica: The Secretist, Part One

ラヴニカの第10地区/the Tenth Districtに居を構えたジェイスは、イゼット団の街路工事や建物の解体作業場などから基石や敷石の裏に刻まれた謎の暗号を偶然発見する。ヴィダルケンの研究者Kavin(カヴィン)と共に研究を進めていくうちに、ジェイスはギルド間の抗争に否応なく巻き込まれていく。ギルドのような力を持つものが何をするかは、テゼレットとの経験によってジェイスにはよく判っていた。プレインズウォーカーであるジェイスは次元を渡ってしまえばギルドは彼を追うことは不可能だが、彼の友人たちはラヴニカからは逃れることは出来ない。友人たちを巻き込むことを恐れたジェイスは研究に関する資料と記憶の一切を消すも、気がついた時にはカヴィンの姿はなく、立ち会っていた旧友のイマーラは拉致されていた。

彼はイマーラにセレズニア議事会/The Selesnya Conclaveへの勧誘を受けたことによって、彼女を利用してセレズニアへの介入を企むディミーア家の工作員ミルコ・ヴォスク/Mirko Vosk並びにラザーヴ/Lazavの注意を引いていた。暗号の謎を求めてイゼット団のギルド魔道士ラル・ザレック/Ral Zarekと助手スクリーグ(Skreeg)の跡をつけてニヴ=ミゼットの精神を読んだことにより、彼らからも追われる身となった。また、アゾリウス評議会の拘引者のラヴィニアに嫌疑をかけられた際に逃亡したことにより、彼女から遺恨を持たれることとなった。彼の私的研究室である書斎ごと資料を破壊してもらうために雇ったグルール一族/The Gruul Clansの双頭のオーガルーリク・サー/Ruric Tharをラヴィニアから逃げ出す時にも利用した。

何者かの依頼によってイマーラを拉致したラクドス教団/The Cult of Rakdosのナイトクラブに潜入したジェイスは、ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witchと対峙する。彼女を退けたものの、イクサヴァは屈辱を晴らすべくジェイスの死を誓い、さらなる厄介事を背負い込む格好となる。ギルドからの因縁はさらに続き、ゴルガリ団/The Golgariトロールヴァロルズ/Varolzには、ギルドへの侵入者と看做され襲われた。

多くのギルドに様々な因縁によって追われながらも、ジェイスは友人たちの安全のため、そしてギルドの野望を阻止するためにこの次元に留まり自ら消した記憶を取り戻そうと奮闘する。

Gatecrash: The Secretist, Part Two

なんとかイマーラと合流したジェイスはセレズニアへと彼女を送り届けたが、彼女やトロスターニ/Trostaniからも信望の厚い警備隊長であるCalomir(カロミア)より不自然なまでに侮辱的な扱いを受ける。反発したジェイスはカロミアの精神を読もうとするも果たせず、危険を感じたジェイスはイマーラに警告するものの、彼女は聞き入れなかった。次にラヴィニアに協力を要請するも断られたが、交わした会話の中から若干のヒントを得た。そこからルーリク・サーに書斎と資料の破壊依頼に関する記憶を読ませてほしいと頼んだが、決闘によって権利を勝ち取るように告げられる。精神魔法を反射するルーリク・サーに対し、決闘のルールによって召喚魔法や腐敗魔法を禁じられたジェイスは素手で立ち向かうこととなる。ジェイスは周囲のグルール戦士たちの境遇に同情し、共感することによって彼らの戦闘本能や技術、認識を自らに流入させルーリク・サーを打ち負かす。しかし、双頭のオーガのどちらも手がかりになるような記憶を持たなかった。

イクサヴァが率いるラクドス信徒がジェイスを探し求めて襲いかかった時、ジェイスはルーリク・サーの記憶の中で、破壊される直前の図表やメモへの一瞥を見出した。ルーリク・サーはここは自分たちが食い止めるから逃げろとジェイスに告げる。ジェイスは数で圧倒的に劣る彼らを見捨てては行かなかった。グルールの戦士たちがラクドス信徒へと切り込む間に、イクサヴァの記憶から教団の長であるラクドス/Rakdosの幻影を作り上げ、信徒たちを彼らの領域へと引き返すように誘導してグルールから引き離した。その先ではセレズニアの軍隊がラクドスを強襲し、更にボロス軍/Boros Legionの分遣隊が攻撃するという修羅場だった。ジェイスはイクサヴァとその手先たちに絡め取られて拷問を受けそうになる。争いを止めようとしたことによってギルドの裏切り者として連行されるイマーラの求めに応じ、ジェイスはこの状況の中でもなんとか精神接続を維持していた。

戦いの混乱の最中、空に巨大なニヴ=ミゼットの姿が投影され、争いは一旦静まった。ニヴ=ミゼットは今まで厳重に秘密にしていた計画である「暗黙の迷路/The Implicit Maze」の存在を公表し、全ギルドの代表者による迷路競争の開催を宣言した。ジェイスはニヴ=ミゼットが長い間の研究対象へ何故他のギルドに介入させようとするのかは理解できなかったが、イゼット団の優位のためか迷路の順路などの重要な情報は伏せていることに気がついていた。ニヴ=ミゼットの投影像が消えた後、カロミアの姿をとっていたラザーヴと配下の魔道士たちはイクサヴァを殴り倒して彼女の手先を始末し、ジェイスを拘束して地下街のアジトへと拉致した。

Dragon's Maze: The Secretist, Part Three

ラザーヴへの情報提供を拒んだジェイスは石の中の牢に押し込められ、そこでミルコと彼に吸血鬼にされたカヴィンに襲われる。二人に抑えこまれながらも、ジェイスはセレズニアによって監禁されたイマーラの求めに応じて精神接続を保ち続け、ミルコに血と情報を奪われながらも彼女にカロミアがラザーヴに取って代わられていることや迷路の順路の情報を送り、迷路走者となるように指示する。全てを伝え終わった後、ジェイスは地下牢から次元渡りで脱出した。

脱出した先はゼンディカーだった。都市文明とは程遠い荒涼とした風景の中、ジェイスはラヴニカやギルドのことが全て狂った夢のように感じていた。そこで彼はコー/Korの家族の精神を感知し、大災害の中でも強いて家族を元気づけようとする母親と絶望に打ち拉がれそうになっている子供たちの心に触れた。ジェイスはなんとか母親の気持ちを子供たちに伝えたいと思い、自身を架け橋として家族の精神を繋ぎ合わせた。それは非常に苦痛を伴う魔法でありジェイスは即座に接続を切ったが、その接触は彼に再びラヴニカへと向かわせる決意を与えた。

迷路の終点でもあるアゾール公会広場/Forum of Azorへと降り立ったジェイスは、中庭の演壇にある立石の中に何者かの思考の存在を感じる。その存在はアゾリウスのパルンであるアゾールの遺言執行者であり、The bailiff(執行官)と名乗った。執行官は迷路はギルドパクト/Guildpactが破壊された時に開始される査定であり、成功させるためには全てのギルドがアゾール公会広場に揃う必要があると、成功の暁には最も相応しい者がギルドパクトを具現化すると、そしてギルドが失敗した場合には至高の評決/Supreme Verdictが下されると告げた。疑問は残るものの、ジェイスは礼を言ってその場を離れた。ジェイスは情報を得るためにアゾリウスを盗聴すると、ラザーヴがカヴィンの姿となってイスペリア/Isperiaやラヴィニアと会話しているのを発見する。イスペリアは至高の評決が地区全体をも抹消するであろう破壊的呪文であることを明かした。

迷路競争の開催当日、ギルド渡りの遊歩道/Transguild Promenadeの下でジェイスはイマーラを見つけた。他のギルドの迷路走者と違い、彼女は護衛もなく一人で、しかもトロスターニから与えられていたエレメンタルを使役する呪文を剥奪されていた。ジェイスは気弱になっている彼女を励ましながら共に迷路へと向かう。

イマーラを見捨てたセレズニアは彼らの門を守護することさえ怠っていた。そこで待ち構えていたシミック連合/The Simic Combineの迷路走者、ヴォレル/Vorelにイマーラは危うく殺されそうになる。そこに突然現れたセレズニアの兵士の一群がヴォレルとその配下に剣を突きつけて彼女を開放するように要求し、ヴォレルは従って先へと急いだ。イマーラはギルドが自分を見捨てていないと喜ぶも、それはジェイスが作りだした幻影だったことを知って酷く落胆する。セレズニアの人々の心を変えさせることも考慮に入れていたことを認めたジェイスに対し、イマーラは一体彼は何者なのかという疑問を抱くようになる。

ゴルガリ門ではシミック代表団とタージク/Tajicに率いられたボロスの部隊、それらを迎え撃つヴァロルズの三つ巴となっていた。ヴァロルズに橋から落とされて辛うじて片手で捉まるヴォレルを、ジェイスは咄嗟に隠れていた所から飛び出して引き上げた。彼らはヴァロルズに対し共同戦線を張って門を通過した。

アゾリウス門では、ラヴィニアとラザーヴが化けたカヴィンがジェイスを逮捕しようと待ち構えていた。彼を置いていくわけにはいかないと抗議するイマーラとヴォレルを先に行かせ、ジェイスは手錠をかけられイスペリアの前へ連行される。ジェイスはイスペリアに速やかな判決を要求し、その刑の執行を保留し自分を自由にして世界を救いに行かせるべきと主張した。イスペリアはそれを聞き入れ、判決は有罪ながらも刑期は無しとした。

ディミーア門では特に大きな障害はなかったが、オルゾフ門ではオルゾフ組/The Orzhov Syndicateの走者、テイサ・カルロフ/Teysa Karlovが、ヴォレルとはぐれたイマーラを買収しようとしていた。ジェイスはテイサの護衛の騎士やギルド魔道士たちの精神を歪め、彼らの主を襲わせた。ギルドパクトの具現化には全てのギルドの走者がアゾール公会広場に集まることが必要なことを咄嗟に思い出したジェイスは慌ててテイサを助けた。体勢を立て直したテイサは黒い太陽の呪文で反逆者たちを倒し、ジェイスたちをも始末しようとする。ジェイスは簡単にそれを打ち消し、ここで1時間待った後に迷路を進むか、イマーラに奉仕する使用人へと永遠に変えられるかの二択を突きつけた。テイサは前者を選び、ジェイスとイマーラは次へと進んだ。

イゼット門では本来の走者メーレク/Melekを殺して成り代わったラル・ザレックが待ち構えていた。ジェイスはラルの心を読み、彼もまたプレインズウォーカーであることを知る。ジェイスは彼に同じプレインズウォーカーとして、争わずに世界のために門を通過させるように説く。しかし迷路の賞品とされる力を欲するラルは聞き入れず、ジェイスがプレインズウォーカーの本性を隠していることを後から追いついたイマーラの前で暴いて嘲笑う。ジェイスは己の正体をイマーラに打ち明けるが、彼女は理解できずに拒絶し、一人で先を進んだ。ラルとジェイス、二人のプレインズウォーカーはついに激突する。ラルはジェイスを殺すために事前に準備を固めて待ち構えていたが、彼の最大の誤算はジェイスには迷路走者であるラルを殺すつもりはないということだった。戦いの最中、ジェイスは幻影と入れ替わってそれをラルに追わせ、その隙に門を通過して先へと急いだ。

ラクドス門を目指しリックス・マーディ/Rix Maadiに向かうと、そこにはトロスターニが駆けつけており、イマーラは既にアゾール公会広場へ向かったとジェイスに告げた。広場に到着した時、迷路の経路を通って広場中央の立石にマナが集まっていくのがジェイスの目には見えた。空を見上げてじっとただずむイマーラを除いて全ての迷路走者たちは相争っていた。ジェイスは戦いを辞めるように叫ぶも、ラザーヴはそれぞれの走者に近しい者の姿となって暗示をかけ、ますます争うようになっていった。マナの流れは激しくなり、ギルドシンボルを刻まれた柱の印章が輝いた時、立石の上に執行官が姿を現し、アゾールの遺言により評決を届けると宣告した。それぞれの迷路走者の心に地区全体を焼き払う破壊の呪文が伝えられ、それは彼らの「他のギルドを滅ぼしたい」という願望を満たした。

ジェイスは彼ら10人の精神に自分の精神を突き入れて、全てを抱え込んだ。彼らの心をお互いの見地、思考、感情で溢れさせ、希望や信念や人生観を共有させた。それはジェイスにとっては己の自我や認識の境界を崩壊させる、自己犠牲とも言える行動であった。崩れ落ちていく精神の中、ジェイスは自分の名を呼ぶ声を聞いた。それは執行官だった。自己を取り戻したジェイスは執行官にギルドパクトは新たな形態をとって具現化したと、そしてそれはジェイス自身であるということを告げられる。

広場の演壇で目を覚ましたジェイスを、ニヴ=ミゼットが見つめていた。ニヴ=ミゼットはギルドパクトの復活を宣言し、ジェイスを試すような質問を投げかける。その反応と回答に満足したかのように、ニヴ=ミゼットは去った。

第10地区のジェイスの書斎兼私的研究所跡地に、ギルドパクトの体現者としての彼の公館であるギルドパクト庁舎/Embassy of The Guildpactの建設が進められていた。訪れたラヴィニアに、ジェイスは判断を下すための助けとなる諮問委員会の議員になるように依頼し、彼女は承諾する。そこにイマーラが訪れ、ラヴィニアは席を外した。イマーラの用件はジェイスの正体に関する記憶を消して欲しいということだった。彼女はセレズニアに真に献身するために、トロスターニやギルドの人々と全ての知識を共有する必要があった。そして、多元宇宙の知識はイマーラだけでなく彼ら全てにとって命取りとなるだろう。

ジェイスはイマーラに自分の真実を受け入れて欲しいと望んでいた。そして、イマーラの精神をわずかでも引き裂き、一言でも彼女に言った言葉を消すことはある種の別れにも等しい行為だった。しかし、ジェイスは彼女の願いを叶えた。彼の苦悩とは裏腹に、その魔法の実行は容易だった。

ジェイスvsヴラスカ、ゴルゴンとギルドパクト/The Gorgon and the Guildpact

ジェイスは生けるギルドパクトとして、ギルド間の危うい均衡を保ちラヴニカの平和を維持するように務めていた。そのためには、己の奇妙な哲学に基づいて暗殺を繰り返すゴルゴンヴラスカ/Vraskaを放置することはできなかった。

ある日、ジェイスはラヴィニアから奇妙な殺人事件の報告を受ける。ゴルガリの領域で行方不明の市民の石化した死体がいくつも発見され、それらの姿はジェイスの名前を示すように配置されていた。ジェイスは犠牲者たちの名前から、犯人が込めたメッセージを読み解いた。それは、犯人が「ジェイスがプレインズウォーカーであるのを知っているプレインズウォーカー」であることを示していた。ラヴニカ人を巻き込まぬように、ジェイスは単身で現場に乗り込んで犯人と話し合いを持とうとする。

犯人であるヴラスカの目的は、ジェイスをギルドパクトとしての力を彼女の為に行使する傀儡とすることだった。その要請をジェイスが拒絶すると、ヴラスカはカリストやカヴィンの例を上げながらイマーラの安全について脅迫する。それでもジェイスが撥ねつけると、ヴラスカは彼を始末しようと首を掴んで締め上げた。ジェイスはヴラスカの精神を読んだが、そこには数えきれないほどのジェイスを殺す方法で満ちていた。

ジェイスは自身の幻影を大量に呼び出し、ヴラスカを取り囲んで襲わせる。ヴラスカはそれらを次々と石化させたが、それによって自らを石像の檻に閉じ込めてしまう形となった。ヴラスカはジェイスの首を更に締めて石像を去らせるように要求すると、石像たちはジェイスが彼女に協力するということと、その為には彼女の計画を知る必要があると告げる。彼女は意気揚々とギルドを破滅させる自身の計画を語り、ギルドのリーダーたちを殺すことを宣言する。しかし、ヴラスカに計画を自ら語らせることこそがジェイスの狙いだった。彼女の発言はサンホーム/Sunhomeに首脳会議のために集まっていたオレリア/Aureliaたちへと遠隔自白として伝達されていた。

ヴラスカは怒り狂ってジェイスの喉を握りつぶしたが、それは彼女の信奉者である暗殺者の死体が幻影によって姿を変えていたものだった。石像の群れに襲い掛かられたヴラスカは半狂乱になってそれらを破壊し、そして何処かへと次元渡りした。

ギルドパクト大使館に戻ったジェイスはラヴィニアへ2~3日の間留守にすると告げる。ヴラスカが語った中で、ガラクが彼のせいで苦難にあるというのがジェイスの心に引っかかっていた。ジェイスはもう自分のせいで誰かを破滅させたくなかった。

マジック2015―デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ

鎖のヴェールの呪いに蝕まれたガラクは正気を失い、今や次元を越えて「プレインズウォーカー狩り」を繰り返していた。ヴェールは破壊をもたらすものではなく、破壊者である「世界薙ぎ/Worldslayer」を創りだすものだった。彼が次元そのものの破壊者となるのは時間の問題だった。ジェイスはガラクを止めるために直ぐ様行動した。ジェイスは多くのプレインズウォーカーにガラクを捜索させたが、彼らの殆どは命を落としたという[15]

ある日、一人の協力者ソリン・マルコフ/Sorin Markovの招きに応じてアヴァシン/Avacynの試練を乗り越え、テーロス/Therosの神託者に導かれてジェイスの元を訪れた。ガラクとヴェールの繋がりを断ち切るために、ジェイスは協力者にオナッケ/Onakkeの祭壇を破壊することを託す。協力者はシャンダラー/Shandalarに赴き祭壇を破壊し、ゼンディカーにて世界薙ぎと化したガラクに面晶体/Hedronを突きつけると、面晶体に呪いは吸収された。しかし彼らはその代償として、面晶体によって力を奪われていたオブ・ニクシリス/Ob Nixilis解き放ってしまった

怪物/Monster

正気を取り戻したガラクは不承不承ながらもシャンダラーに戻り、リリアナ狩りを再開した。ジェイスはリリアナの幻影を纏ってガラクに対峙する。それをジェイスと見破るガラクに、まだガラクの呪いは抑えられているだけで消えたわけではないので一緒にラヴニカに来て治療を受けるように心から説得するも、ガラクはあくまでも拒絶した。ガラクはジェイスの幻影をことごとく破壊し、不可視のはずのジェイスをその手に捉えて首を絞めた。命乞いもせず怯えも見せずに説得を続けようとするジェイスに敬意を抱き、ガラクはジェイスに自分の心を読むように言う。ガラクの心は呪いに汚染されておらず、少なくともジェイスが危惧するような殺人狂のものではなかった。ジェイスは納得し、ガラクにもう後を追わないことを約束し、「気が変わったら訪ねて欲しい。お前を助けたい」と言い残してラヴニカへと帰還した。

電光虫プロジェクト/Project Lightning Bug

ニヴ=ミゼットはギルドパクトであるジェイスの時折の不可解な消失を感知していた。侍従のメイリー/Mareeはギルドパクトの動きを更に詳細に調査する「電光虫計画」を提案し、ラルがその主席調査員として任命された。他の次元の存在やプレインズウォーカーの真実の暴露を恐れたラルは、イゼット団として調査を主導しつつもその結果を先延ばしにしようとしていた。しかしメイリーの介入と、毎日規則正しく次元渡りをすることによって調査の格好の対象となるであろう謎のプレインズウォーカーの存在により追い詰められたラルは、ジェイスに協力を依頼する。その中でジェイスとラルは過去やラヴニカに対する心情を語り合い、お互いへの理解を深めていった。ジェイスは幻影や次元渡りを駆使して探知を混乱させ、ニヴ=ミゼットは電光虫計画を失敗と判断して終了を宣言した。

一方、謎のプレインズウォーカーはラルとジェイスを密かに監視しており、ギルドの調停者が同じプレインズウォーカーであることを知ることとなった。

巻き返し/Catching Up

リリアナが久しぶりにジェイスの元を訪れた。彼女は関係の修復を望み、さらに残った契約の悪魔の退治やヴェールの呪いに打ち勝つ方法についてジェイスに力を借りるつもりであった。そして料理店での会食中にその相談を持ち掛けようとしていたが、その二人の会話中に謎の男が突如として割って入る。それは先日確認されていた、規則正しく次元渡りをする謎のプレインズウォーカーの姿と一致していた。彼はギデオンと名乗り、さらにゼンディカーの海門がエルドラージという怪物の群れによって陥落したことをジェイスに告げ、その海門の学者が研究していた『力線の謎』を解くために同行してほしいと頼み込む。かつて自分がゼンディカーを訪れたときの出来事が現在の惨状の原因の一端であるということにジェイスは内心では責任を感じており、それを了承する。そしてリリアナにも同行を頼むが彼女は機嫌を損ね去って行ってしまった。事を急ぐギデオンに対しジェイスは、自分はまずギルドパクトの業務の引継ぎを行い、その間にギデオンは癒し手の元で休息し翌日に出発することを提案した。

炎への献身/Offers to the Fire

ジェイスとギデオンはレガーサのケラル砦を訪れ、チャンドラにエルドラージと戦うための協力を要請する。チャンドラは迷いを見せるが、ジェイスが放ったゼンディカーの現状には自分たちも責任があるという言葉に彼女は反発する。説得は失敗に終わりチャンドラを残したまま二人はゼンディカーに向かった。

隠れ家での殺戮/Slaughter at the Refuge

ゼンディカーの同盟者の避難所となっている峡谷に到着すると、ジェイスはギデオンからジョリー・エン/Jori Enという名のマーフォークの女性を探すよう指示される。生存者たちに訊いて回るが結局彼女の姿は見あたらなかった。この峡谷を放棄して新しい宿営地に移った後、彼女はおそらく死んでいるだろうから別の手を考えようと提案するジェイスに対し、ギデオンは自分を信じるようにと説得するとジョリー・エンの捜索に出発する。

信者達の巡礼/The Believers' Pilgrimage

ギデオンはジョリー・エンを救い出して野営地に帰還しジェイスに引き合わせた。面会したジェイスは許可を得てその精神を覗き込み、彼女が得ていた面晶体の知識を共有した。そして面晶体の連結構造の謎を完全に解明するためにはウギンの目に行く必要があるとの結論に達しギデオンに同行を頼むが、彼は野営地の避難民の守備を優先するために断り、結局ジョリーと二人で出発することになった。

道中でジェイスとジョリーはエルドラージの群れに襲われるが、その時コーの女性に救われる。彼女はアイリ/Ayliと名乗り二人を聖域に連れて行かねばならないと告げるが、案内された先に現れたもの、それはエルドラージの巨人ウラモグ/Ulamogのそびえ立つような姿だった。彼女はエルドラージを神として崇める狂信者集団の一員であり、ジェイスたちを『ウーラの神』への供物にしようとしていたのだ。逃げようとした二人は信者の集団に取り囲まれるが、ジェイスは幻影の炎を放って彼らを包み込み、混乱を誘ってその隙に危地を脱した。

窮地は脱したものの新たな問題が発生した。先ほど目撃したウラモグが巨体を引きずって這うように進んでいた方向、その先には海門と同盟者の避難所があるからである。ジェイスは自分一人でウギンの目に向かいジョリーは野営地に戻り皆に警告するという提案をするが、ジェイスの身を心配するジョリーはそれに対し反発する。ジェイスは彼女に対し精神魔法をかけ、彼女自身が自分から別々に行動しようと発案したと思い込ませ、海門に向かわせると一人でウギンの目に向かうのだった。

「目」での天啓/Revelation at the Eye

アクーム山中を一人で進むジェイスだったが、かつてとは風景が一変しており以前来た時の知識は役に立たなかった。さらに途中で小型エルドラージに襲われ精神魔法が効かず苦戦を強いられていたところ、通りかかったゴブリンの女性、ザダ/Zadaに救われる。彼女の道案内でジェイスは数時間後、ついにウギンの目までたどり着く。

中に進むと巨大なドラゴンの姿が目に入った。ジェイスは一瞬ボーラスかと思い身構えるがそれは別のドラゴン、この地に名を冠する精霊龍ウギン/Uginだった。かつてここでエルドラージ解放に加担してしまったという負い目があるジェイスは自分がなにをすべきか問うが、それに対しウギンは、面晶体ネットワークを復旧させてエルドラージを再封印するために自分の仲間のソリン・マルコフ/Sorin Markovナヒリ/Nahiriをまずここに連れて来る必要があると返す。

しかしウラモグは生存者たちを食らうために今まさに進撃中であり、ジェイスは仲間を救うために今すぐこの地でできること、つまりその倒し方を求めていた。ウギンはウラモグを殺すことには否定的であり、ジェイスにエルドラージの性質を説明すると、面晶体の輪でウラモグを取り囲み封じることを提案する。ジェイスはその龍の態度と消極策に内心では苛立ち不信感を抱くものの、現状では最良の行動であるとしてその計画を受け入れる。だが心の中では、さらにその先の展望とそれに対する備えを独自に思いめぐらせていた。

イニストラードを覆う影

ウギンの計画に従い、ソリンを探すためイニストラードを訪れたジェイス。不慣れな地の案内を求め、狼男たちに襲われながらもリリアナの元を訪れたが、彼女はソリンの脅威を説くだけで、力になってはくれなかった。

それでもソリンの手がかりを求め、危険を承知でマルコフ家の荘園を訪れたが、そこには吸血鬼たちの埋め込まれた捩れた石柱だけが残されていた。石柱と荘園の残骸を調べているうち見つけた日誌から、イニストラードを守護する天使たちが狂ってしまったことを察し、それをソリンへの新たな手がかりとして荘園を去った。

日誌には捩れた石柱が別の場所にも出現したという情報があり、ジェイスはその場所を目指して進む。日誌の内容や道中で見つけたマルコフ家の荘園のものとよく似た捩れた石柱からイニストラード全域で何かが起こりつつあることを把握するが、手がかりが増えれども解答が見つからないことに苛立ちを感じ始める。ネファリア/Nephaliaの港町で奇妙な言動を繰り返す女漁師に遭遇し、その精神に侵入したが、奇妙な経験が彼を襲っただけであった。

ついに溺墓を発見し、捩れた石が全てイニストラードの力線を捻じ曲げ、この場所にエネルギーを集約していることに気づく。女漁師の精神に侵入した時に生じた自身の幻影やリリアナの幻影に翻弄されがらも、ゾンビが集い、天使が旋回する溺墓を見て確信を得た。この事象は全て天使嫌いのリリアナが仕組んだことだと。憤怒と共にリリアナの元を襲撃し、彼女から溺墓の情報を引き出そうとするが、それはジェイスが錯乱していたがゆえの誤りであった。リリアナに落ち着かされ、今一度自分のやることを見直し、スレイベンへと旅立った。

スレイベン大聖堂にて日誌の著者であるタミヨウと出会う。当初、タミヨウはイニストラードを破滅から救おうとする考えをひと時のこととして反対していたが、その精神を繋げて互いを理解する。しかし、そこをアヴァシンが強襲。タミヨウと共同戦線を張って戦うものの、タミヨウからの完全な協力は得られず、アヴァシンに敗北する。

殺される寸前であったが、そこで奇跡的にソリンが現れ、アヴァシンを破壊する。だが、ジェイスには自身が助かったことよりも、イニストラードが庇護者を失ったという事実の方が重くのしかかった。

異界月

庇護者を失ったイニストラードにエムラクール/Emrakulが現れ、全ての生命がゆがみ始めた。エムラクールより流れ出る狂気から身を守りながら、エムラクールに打ち勝つ手段を考えるが、あの巨大な相手に一人ではどうしようもない。タミヨウにその場を任せ、ゲートウォッチを呼びに行こうとした直後、友たちが姿を現した。

ゲートウォッチたちはスレイベンにて早速エムラクールとの戦いに移るが、本体に近づく以前に狂信者や下僕が多すぎ、多勢に無勢で厳しい戦いを強いられる。以前ウラモグやコジレックを滅ぼした時と同様、次元の力線を用いた攻撃を考えるが、力線が歪められたイニストラードでは上手くいかない。あわや全滅か、といったところで、その瀬戸際を救ったのはゾンビの集団とそれを率いるリリアナであった。リリアナの傲慢な態度に憤慨するが、結果的に作戦を考える時間は稼がれた。

唐突にジェイスは自身がラヴニカの私室にいることに気がついた。自身に何が起きているか完全に把握できないまま、塔を降りる。塔を降りる途中では様々な光景が展開されていた。エレボス/Erebosに尋問されるギデオン、エムラクールに変異していくタミヨウ、衛兵に処刑されそうになるチャンドラ、異形へと変質するニッサ。塔を降りきった所には扉があり、そこには見知った姿の天使──エメリア/Emeriaがいた。彼女は自身は客だと言い放ち、座っても良いか、座りながら作業をしても良いかと尋ねる。ジェイスは多少の混乱を覚えながらも承諾する。

エメリアは座りながら巻物に何かを書き込み始めるが、ジェイスの質問には明確な回答を返さず、今は自分の時ではないなどと不可解なことを言うのみであった。苛立つジェイスだったが、エメリアは突然脈絡もなく、チェスはできるか、自身に勝てれば全て答えようと言い出す。曖昧な話をしながらもジェイスは勝ったが、突如盤上の駒が変異して殺戮を始め、ジェイスへと進軍を始める。憤慨するジェイスだったが、エメリアは意味深な言葉を残して消滅した。新たな扉が発生し、飛び込んだ先にはもう一人のジェイスがいた。そのジェイスは自身がイニストラードに来た際、非常装置として作り出された複製の精神であった。複製は言う。タミヨウと話をしろ、そして、リリアナの命が危ない、と。

そしてジェイスは現実で目覚めた。リリアナのゾンビは僅かになっており、エムラクールの下僕との均衡も破れつつあった。ジェイスはテレパシーで全員の無事を確認しながら、タミヨウの答えを聞いた。アヴァシンが言っていた「破壊し得ぬものは縛られるべし」。既に獄庫/Helvaultはなかったが、上空にはその由来となった銀の月があった。ニッサが力線から魔力を取り出し、タミヨウの封印呪文で封じる算段であったが、やはり歪んだ力線からマナを取り出すのは困難を極めた。しかし、その時突如タミヨウとの精神的接続が切れ、タミヨウから凄まじい魔力がジェイスに流された。封印呪文は発動し、エムラクールは月へと封印された。

ジェイスは疲弊しきっていたが、タミヨウとの精神的接続が切れた件が気になり、本人に確認を取った。しかし、そこで驚くべき事実がわかる。凄まじい魔力を流し込んだのはタミヨウ自身ではなく、タミヨウを乗っ取ったエムラクール自身であった。つまり、エムラクール自身が自身の封印を手伝ったことになる。今は自分の時ではない、というエメリアの発言がジェイスの中で蘇る。

自分たちは本当に勝利したのすらも結論付けられないまま、イニストラードでの戦いは終結した。

カラデシュ

いくつかの疑問を残しつつもエルドラージの一件はその収束を見、新たにリリアナを仲間に加えたゲートウォッチはラヴニカにあるジェイスの自宅で一時の休息を得ていた。 そこへカラデシュ次元からの使者であるプレインズウォーカー、ドビン・バーンが訪れ、ゲートウォッチという団体の噂を聞いたこと、自分たちの次元で行われる博覧会の警護を手伝ってほしいことを話す。 次元間を超えるような問題にしかゲートウォッチは介入しないとし、ジェイスは要請を断るが、ドビンの口から語られたカラデシュの現況を聞いて怒りも露わに飛び出していったチャンドラと、それを追ったリリアナの行先が気になり、ギルドパクトとしての役割で動けない自分に代わって、ギデオンに彼女らを探させることにする。

ギデオンからの報を受けて、囚われたチャンドラとその母ピアを救うため、そして未だ生存していた仇敵テゼレットを今一度討つため、ジェイスはカラデシュへとプレインズウォークする。 辛くもテゼレットを退け、チャンドラを助け出すことには成功するが、ピアは敵の手に捕らわれてしまう。そして次元の粋を集めた華やかな博覧会は、テゼレットの策謀によってそのすべてが掌握されつつあった。

霊気紛争

今や圧政によってカラデシュを支配する領事府を制し、その支配者となったテゼレットの目論見を暴くため、ジェイスは仲間たちとは別行動を取る。

空の海賊カーリ・ゼヴの助力を受け、改革派と呼ばれる組織の面々と共に大規模な小型船団で領事府周辺の空域に攻め込むと、得意の幻影術で空鯨の大群を呼び出して攪乱、敵の旗艦であるスカイソブリンを撃墜に追いやった。

アモンケット

テゼレットの陰にニコル・ボーラスの存在を知ったジェイスは、エルドラージ打倒にテゼレット撃退と続く勢いのまま、敵に迎撃準備の時間を与えずすぐにボーラスの本拠地へと乗り込もう、というギデオンの提案を受け入れる。

アモンケットに降り立った一行は、過酷な砂漠と死を使役する次元の呪いに翻弄されながらも、中心地であるナクタムンへと到達した。死者はミイラとなって生者のためにあらゆるものを生産し、生者は神々の試練を超え蓋世の英雄となることのみを目指す、一見美しくも奇妙な世界で、ジェイスたちはアモンケットでは王神と称えられるボーラスの手掛かりを探し始める。

ジェイスは調査の末、地下に隠されたミイラ加工場を発見する。そこで彼はこの次元の歴史がボーラスによって改竄されていたこと、人々が勇んで死へと向かうサイクルはボーラスの不死の軍勢を用意するためであること、そしてこの次元に住むデーモンがリリアナの契約した悪魔の一体であることを知り、打倒ボーラスの意志を強める一方で自分の目的を明かさなかったリリアナへの不信感をも抱くことになる。

破滅の刻

アモンケットへ王神ニコル・ボーラスが帰還し、預言に記された「破滅の刻」が始まった。

破壊をもたらす新たな神々が現れ、人々を守護していた旧来の神が次々と打ち倒されていく中、ジェイスたちはナクタムン全域に死の川を広げる悪魔ラザケシュと対峙する。 リリアナの私欲によって別の敵と戦わなければならないこと、そしてその事実を彼女が黙っていたことに不満を募らせつつも、ボーラス撃破のためには契約から解き放たれたリリアナの力が必要という理と、過去の付き合いが生んだ情に動かされ、ジェイスはやむなくリリアナに手を貸した。だがこれ以上好き勝手なことをされては、チームの和が保たれない。リリアナに警告するジェイスの目は冷ややかだった。

悪魔を仕留め、一行はついにボーラスを包囲する。エルドラージの巨人をも仕留めた精鋭5人を前に、しかし王神は余裕のそぶりを見せる。 各々が自身のもっとも得意な魔法で挑みかかる中、ジェイスも精神魔術でボーラスの精神を破壊しようと試みる。魔法の防御に隙を見つけ、突破しようとしたが、それはボーラスの罠だった。殺到するエルダードラゴンの精神攻撃にさらされ、ジェイスはやみくもに次元渡りでその場を逃れた。

イクサラン

男は見知らぬ島で目覚めた。自分の名前すらもわからず、重度の記憶喪失を伴って、それでも生き延びるために島での孤独なサバイバルをこなした。

やがていかだを組み上げると、男は島から外洋へと漕ぎ出す。世界のことを、自分のことを知るため、どこか別の場所へ行かねばならなかった。しかし海は広く、嵐にあい遭難した男は何もない岩の上へ何とか体を引き上げた。そこには海鳥が羽を休める以外の用途は何もなく、彼は死を待つばかりとなる。 そこへ、偶然にも海賊船が通りがかる。ゴルゴンの船長は驚いた様子でその干からびた遭難者を見た。彼女は男のことをよく知っており、彼のことをジェイスと呼んだ。

ラヴニカの元暗殺者、今は訳あって海賊船長であるゴルゴンのヴラスカは、かつて故郷で刃を交えつつもそのことを一切覚えていないジェイスを、自分の船で引きうけることにする。ジェイスは船員としてよく働き、いくつかの語らいを通じて彼らは急速に仲を深めていった。イクサランの秘宝を追うヴラスカを手伝うと決めたジェイスは、やがて船長の持つ不思議なコンパスが指し示す地、伝説の都市オラーズカが隠された大陸へとたどり着く。

登場

登場カード

カード名に登場

基本セット2011
ジェイスの消去/Jace's Erasureジェイスの創意/Jace's Ingenuity
基本セット2012
ジェイスの文書管理人/Jace's Archivistジェイスの消去/Jace's Erasure
基本セット2013
ジェイスの幻/Jace's Phantasm
基本セット2014
ジェイスの精神追い/Jace's Mindseeker
基本セット2015
ジェイスの創意/Jace's Ingenuity
マジック・オリジン
ジェイスの聖域/Jace's Sanctum
ゲートウォッチの誓い
ジェイスの誓い/Oath of Jace
イニストラードを覆う影
ジェイスの精査/Jace's Scrutiny
破滅の刻
ジェイスの敗北/Jace's Defeat
イクサラン プレインズウォーカーデッキ
ジェイスの歩哨/Jace's Sentinel
灯争大戦
ジェイスの勝利/Jace's Triumph
灯争大戦 プレインズウォーカーデッキ
ジェイスの投影/Jace's Projectionジェイスの策略/Jace's Ruse

フレイバー・テキストに登場

基本セット2010
集団意識/Hive Mind幻影の召使い/Illusionary Servant精神の制御/Mind Control幻影の戦士/Phantom Warrior
ゼンディカー
召喚士の破滅/Summoner's Bane
ワールドウェイク
自然の要求/Nature's Claim選り抜きの記憶/Selective Memory
エルドラージ覚醒
解明/Lay Bare
基本セット2011
チャンドラの憤慨/Chandra's Outrage精神の制御/Mind Control
基本セット2012
移し変え/Redirectジェイスの文書管理人/Jace's Archivist
基本セット2013
本質の散乱/Essence Scatterジェイスの幻/Jace's Phantasm精神刻み/Mind Sculpt全知/Omniscience移し変え/Redirect
ギルド門侵犯
力線の幻影/Leyline Phantom
基本セット2014
本質の散乱/Essence Scatter幻影の戦士/Phantom Warrior
基本セット2015
精神刻み/Mind Sculpt
マジック・オリジン
意思の激突/Clash of Wills精神的反論/Psychic Rebuttalスフィンクスの後見/Sphinx's Tutelage魔道士輪の暴漢/Mage-Ring Bully
戦乱のゼンディカー
払拭/Dispelウギンの洞察力/Ugin's Insight面晶体の記録庫/Hedron Archive
ゲートウォッチの誓い
ゲートウォッチ招致/Call the Gatewatch比較分析/Comparative Analysisジェイスの誓い/Oath of Jace一致団結/Unity of Purpose空の探索者/Sky Scourer死すべき定め/Bonds of Mortality
イニストラードを覆う影
溺墓での天啓/Epiphany at the Drownyardジェイスの精査/Jace's Scrutinyパズルの欠片/Pieces of the Puzzle熟読/Pore Over the Pages証拠の痕跡/Trail of Evidenceリリアナの憤り/Liliana's Indignation溺墓の寺院/Drownyard Temple凶兆の廃墟/Foreboding Ruins
異界月
有事対策/Contingency Plan歓喜する信者/Exultant Cultist非実体化/Unsubstantiate
カラデシュ
劇的な逆転/Dramatic Reversal
霊気紛争
幻術師の謀/Illusionist's Stratagem否認/Negate
アモンケット
不朽処理者の道具/Embalmer's Tools
破滅の刻
厳しい事実の永遠衆/Eternal of Harsh Truths空想の脅威/Imaginary Threatsジェイスの敗北/Jace's Defeat巧みな軍略/Strategic Planning
イクサラン
イクサランの束縛/Ixalan's Binding魔学コンパス/Thaumatic Compass - オラーズカの尖塔/Spires of Orazca
イクサランの相克
想起横溢/Flood of Recollection太陽の聖域/Sanctum of the Sun
基本セット2019
全知/Omniscience心理腐食/Psychic Corrosion
ラヴニカの献身
アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade
灯争大戦
退路無し/No Escape永遠衆の監督官/Eternal Taskmaster護法鱗のクロコダイル/Wardscale Crocodile
灯争大戦 プレインズウォーカーデッキ
ジェイスの投影/Jace's Projectionジェイスの策略/Jace's Ruse
ジェイスvsチャンドラ
対抗呪文/Counterspell
ジェイスvsヴラスカ
記憶の欠落/Memory Lapseクロヴの霧/Krovikan Mist力線の幻影/Leyline Phantom支配魔法/Control Magic召喚士の破滅/Summoner's Baneネクラタル/Nekrataal鼓動の追跡者/Pulse Tracker
アーチエネミー
チャンドラの憤慨/Chandra's Outrage
統率者2013
支配魔法/Control Magicジェイスの文書管理人/Jace's Archivist
統率者2015
ジェイスの文書管理人/Jace's Archivistギルドパクトの印章/Seal of the Guildpact
Signature Spellbook: Jace
青霊破/Blue Elemental Blast渦まく知識/Brainstorm神秘の教示者/Mystical Tutor不忠の糸/Threads of Disloyalty
Unstable
アマチュア監督/Amateur Auteur(バージョンA、フードの少年として)
フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード
意思の激突/Clash of Wills
ゲートウェイ プロモーション・カード
精神の制御/Mind Control

イラストに登場

ワールドウェイク
選り抜きの記憶/Selective Memory
エルドラージ覚醒
解明/Lay Bare
基本セット2011
ジェイスの消去/Jace's Erasureジェイスの創意/Jace's Ingenuity
基本セット2012
ジェイスの消去/Jace's Erasure
基本セット2013
ジェイスの幻/Jace's Phantasm精神刻み/Mind Sculpt(手のみ)、全知/Omniscience
ドラゴンの迷路
発掘された道しるべ/Uncovered Clues
基本セット2014
ジェイスの精神追い/Jace's Mindseeker
基本セット2015
精神刻み/Mind Sculpt(手のみ)
マジック・オリジン
計算された放逐/Calculated Dismissal意思の激突/Clash of Wills精神的反論/Psychic Rebuttal眠りへの誘い/Send to Sleepテレパスの才能/Talent of the Telepath
戦乱のゼンディカー
払拭/Dispelウギンの洞察力/Ugin's Insight面晶体の記録庫/Hedron Archive
ゲートウォッチの誓い
ゲートウォッチ招致/Call the Gatewatch比較分析/Comparative Analysisジェイスの誓い/Oath of Jace一致団結/Unity of Purpose無情な処罰/Remorseless Punishment食い荒らす炎/Devour in Flames死すべき定め/Bonds of Mortalityゼンディカーの復興者/Zendikar Resurgent
イニストラードを覆う影
溺墓での天啓/Epiphany at the Drownyardジェイスの精査/Jace's Scrutinyパズルの欠片/Pieces of the Puzzle熟読/Pore Over the Pagesリリアナの憤り/Liliana's Indignationアヴァシンの裁き/Avacyn's Judgment苦渋の破棄/Anguished Unmaking参考)、タミヨウの日誌/Tamiyo's Journal凶兆の廃墟/Foreboding Ruins参考
異界月
有事対策/Contingency Plan非実体化/Unsubstantiateエムラクールの影響/Emrakul's Influence
カラデシュ
劇的な逆転/Dramatic Reversal
アモンケット
驚異への入り口/Open into Wonder
破滅の刻
空想の脅威/Imaginary Threatsジェイスの敗北/Jace's Defeat巧みな軍略/Strategic Planning
イクサラン
イクサランの束縛/Ixalan's Binding危険な航海/Perilous Voyage魔学コンパス/Thaumatic Compass(手のみ)、平地/Plainsコレクター番号261)、島/Island(同265)、沼/Swamp(同269)、山/Mountain(同273)、森/Forest(同277)
イクサラン プレインズウォーカーデッキ
漂流者の絶望/Castaway's Despair呑み込む水流/Grasping Current
イクサランの相克
想起横溢/Flood of Recollection誘導記憶喪失/Induced Amnesiaアゾールの門口/Azor's Gateway
基本セット2019
全知/Omniscience
ラヴニカの献身
教団のギルド魔道士/Cult Guildmage(操り人形)
灯争大戦
狼煙上げ/Ignite the Beacon論議を呼ぶ計画/Contentious Planジェイスの勝利/Jace's Triumph退路無し/No Escape灯の分身/Spark Double悪への引き渡し/Deliver Unto Evil城塞への猛攻/Storm the Citadel
灯争大戦 プレインズウォーカーデッキ
ギルドパクトの密通者/Guildpact Informantジェイスの投影/Jace's Projectionジェイスの策略/Jace's Ruse
ジェイスvsチャンドラ
対抗呪文/Counterspell嘘か真か/Fact or Fiction
ジェイスvsヴラスカ
ジェイスの精神追い/Jace's Mindseekerジェイスの幻/Jace's Phantasmジェイスの創意/Jace's Ingenuity
コンスピラシー
嘘か真か/Fact or Fiction
Signature Spellbook: Jace
青霊破/Blue Elemental Blast渦まく知識/Brainstormけちな贈り物/Gifts Ungiven神秘の教示者/Mystical Tutor否認/Negate不忠の糸/Threads of Disloyalty
フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード
ジェイスの創意/Jace's Ingenuity意思の激突/Clash of Wills
プレイヤー褒賞プログラムプロモ
否認/Negate

登場デッキ

デュエルデッキ
プレインズウォーカーデッキ
Signature Spellbook

登場作品

ローウィン=シャドウムーア・ブロック
プレインズウォーカー・シリーズ
ゼンディカー・ブロック
基本セット2013
ラヴニカへの回帰ブロック
基本セット2015
マジック・オリジン
戦乱のゼンディカー・ブロック
統率者2015
イニストラードを覆う影ブロック
カラデシュ・ブロック
アモンケット・ブロック
イクサラン・ブロック
ドミナリア
ラヴニカのギルド灯争大戦

登場記事

その他

ローウィンの夢

ジェイスの好奇心を満たす探求の旅の一つに、大オーロラ/Great Auroraが来る前のローウィン/Lorwynの住人たちの夢の研究の可能性が示唆されている。そこで彼は炎族/Flamekinの巡礼者アシュリング/Ashlingの精神と遭遇したが、彼女は彼を認識することはなかった。[16]

ただし、これは実際に起こった出来事かどうかは定かではない。

燃え尽きぬ炎

電撃マ王の漫画「燃え尽きぬ炎」では原案の小説「The Purifying Fire」のチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarとの対決は省略され、回想シーンに3コマ登場するのみである。小説でも漫画でも作中言及されなかった彼の名前は、単行本巻末の登場カード紹介で明かされている。

Know Your Magic

「デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013」の宣伝動画「Know Your Magic」に実写で登場している。最初は地球の大学生として現れるが、次元渡りをした時にいつもの外套姿へと変化してニコル・ボーラスと対峙した。

ラヴニカ学園

「もしもラヴニカが一つの高校だったら?」というコンセプトの公式パロディ記事「Ravnica High/ラヴニカハイスクール」では、ジェイスのギルドパクトとしての今後が示唆されている様子。彼は不在がちなニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet校長に代わって全てを制定する教頭という立場となっており、イスペリアを秘書としている。そこでの彼は厳しいが、自分の事務室をいつでも誰にでも開かれた状態であろうとし、誰とでも仲良くやっていこうと気を使いすぎているという。常に集会を開いて様々な問題を解決しようとしているが、大変忙しいので全てには目を配れない。

テーロスと神啓

Mark Rosewaterによるテーロスの初期構想では、後にアショク/Ashiokのキャラクターの原型となる「闇に堕ちたジェイス」がテーロス/Therosへとその世界の夢を使役して襲うという物語だった。神々の軍勢にて登場した能力語である神啓は、その夢を示すために考え出されたメカニズムが元になっている[17][18]

脚注

  1. Agents of Artifice、Return to Ravnica: The Secretist, Part One
  2. MAGIC 2015 CORE SET Player's Guide、Project Lightning Bug/電光虫プロジェクト
  3. Blogatog
  4. Path of the Planeswalker PLAINSWALKERS (IN ORDER OF APPEARANCE)
  5. Webcomic Update! posted by Brady Dommermuth Jul 28, 2009 - 10:57PM
  6. Test of Metal、ジェイスの文書管理人/Jace's Archivistのフレイバー・テキスト
  7. Test of Metal
  8. Webcomic Update! posted by Brady Dommermuth Jul 28,2009 - 11:57
  9. Card of the Day - Wednesday, March 10, 2010
  10. WORLDWAKE Player's Guide: The Ten Coolest Worldwake Cards(Kenneth Nagle著)
  11. WORLDWAKE Player's Guide: THE PLANESWALKER STORY
  12. Card of the Day - Thursday, March 11, 2010
  13. PAX Party 2012: Return to Ravnica Story and Art
  14. Ravnica, Then and Now/ラヴニカ、その過去と現在Return to Ravnica Trailer
  15. Monster/怪物
  16. Following a Dream
  17. Drive to Work #84 - Theros, Part 4(ポッドキャスト)
  18. Born Legacy/伝来の軍勢

参考

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