ギルドパクト/Guildpact
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ギルドパクト/Guildpactはラヴニカ/Ravnicaの法の基礎となる魔法。[編集] 解説
[編集] ギルドパクトの起原
1万年以上も昔、ラヴニカ全土では戦争が勃発し10のギルド/Guildが相争っていた。伝説によると、法の秩序の統治を受け入れる勢力とそれを嫌う勢力の2つに別れて決闘を行い、それを収めたのがディミーア家/House Dimirのパルン/Parunであるザデック/Szadekだという。戦争を終結させ、全てのギルドがそれぞれの持ち場を保って共に機能してラヴニカの都市を維持するために、アゾリウス評議会/The Azorius Senateのパルンであるアゾール/Azorによってギルドパクトが考案され、それぞれのパルンが署名した。それは次元/Plane全土に渡る強力なもので、ギルドパクトの法に反したものはウォジェク/Wojekのような法の執行者によって施行され、パルンですらその執行に抗うことはできないという。
ギルドパクトの内容は成文化されており、その原典はヴィトゥ=ガジー/Vitu-Ghaziに保管されている[1]。
[編集] ギルドパクトの破壊
ギルドパクト成立一万年を祝う万年紀祭/Decamillennial Celebrationにおいて、ザデックの企みによりギルドパクトは破壊された。彼はウォジェクのアグルス・コス/Agrus Kosに逮捕されることによって、ディミーア家と自身の実在を公然のものとした。そのことにより、隠された条項によってディミーア家と彼の健在を秘密にするように定めていたギルドパクトは崩壊した。
後にオルゾフ組/The Orzhov Syndicateの法術士、テイサ・カルロフ/Teysa Karlovによって魔法に拠らない新しいギルドパクトが起草された。そこからはディミーア家は排斥されている。
[編集] ギルド体制の崩壊
魔法に拠らないギルドパクトには強制力はなく、小説「Agents of Artifice」に書かれたアラーラの断片ブロックの頃のラヴニカではギルド体制は崩壊している。
[編集] ギルドの再興と迷路競争
一万年も続いた慣習はそうそう消えることはなく、ギルドはかつての権威を取り戻しつつあった。ボロスやアゾリウスは新体制の元で秩序の回復に勤しむが、もうギルドパクトに縛られることのないギルドは横暴を極め、互いに勢力を競っていた。
ついに緊張が破れ全面的な抗争へと発展した時、イゼット団/The Izzet Leagueのパルンのニヴ=ミゼット/Niv-Mizzetは、各ギルドの代表者による暗黙の迷路/The Implicit Maze競争の開催を宣言し、ゴールには大いなる力が待つと説く。迷路はギルドパクトが破壊された場合の予備機構としてアゾールによって作られたものであり、10のギルドが協力して迷路を解くことによってギルドパクトが復活する。もしギルドが協調して行動しなかった場合、彼らの際限なき争いが次元全体を破壊することを防ぐために至高の評決/Supreme Verdictが下され、第10地区/The Tenth Districtごと彼らを抹消する。
[編集] ギルドパクトの体現者/Living Guildpact
ディミーア家のギルドマスター、ラザーヴ/Lazavの扇動により迷路走者たちは激しく争い、至高の評決は下されようとしていた。迷路の真実を知ったジェイス・ベレレン/Jace Belerenはその精神感応能力によって迷路走者の心を一つに繋いで協調を生み出した。そのことにより彼は全てのギルドそれぞれの見地を理解して協調をもたらすことのできるギルドパクトの体現者/Living Guildpact、新しいギルドパクトそのものとなった。
彼は第10地区の自分の書斎跡地にギルドパクト庁舎/Embassy of the Guildpactを設け、そこでギルドの調停役を担っている。
- Living Guildpactは掌編「The Gorgon and the Guildpact/ゴルゴンとギルドパクト」において「生けるギルドパクト」と訳されている。基本セット2015のカード、ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpactにおいて「ギルドパクトの体現者」と訳された。マジック2015―デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズでは再び「生けるギルドパクト」と訳された。
[編集] ギルドパクトの再誕/Second Living Guildpact
灯争大戦の時代、ニコル・ボーラス/Nicol Bolasによるギルド侵略と破壊活動のため、ラヴニカの力線は大きく乱されてしまった。アモンケット/Amonkhetでボーラスに敗れて以来久しくラヴニカを離れていたジェイスはその異変に気付くことができず、ギルドパクトの体現者としての法執行能力を失ってしまった。
ボーラスに対抗するために何としてもギルドパクトの能力が必要と考えたラル・ザレック/Ral Zarekは、各ギルドに再結束とギルドパクト再誕の計画を提案した。すなわち10のギルドの代表者がニヴ=ミゼットの遺骸に力線の魔力を注ぎ、新たな契約とするものである。1ギルドのパルンが特権を手にすることへの反発も当然あったが、最終的にこの計画は受け入れられ、各ギルドの代表者が(ボーラスの支配力が強かったギルドでは、抵抗勢力の代理人が)暗黙の迷路の終点であるアゾール公会広場に集まって儀式を行い、ギルドパクトを復活させた。
ボーラスの打倒後、ニヴ=ミゼットはギルドパクトの法魔術を用いてボーラスに協力していたプレインズウォーカーを指名手配し、ラル、ケイヤ/Kayaおよびヴラスカ/Vraskaへ追跡を命じた。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] カード名に登場
- ラヴニカ:ギルドの都
- ギルドパクトの祝祭/Festival of the Guildpact
- ディセンション
- ギルドパクトの敵/Enemy of the Guildpact、ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact
- 基本セット2015
- ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpact
- 統率者2015
- ギルドパクトの印章/Seal of the Guildpact
- ラヴニカのギルド
- ギルドパクトの大剣/Glaive of the Guildpact
- ラヴニカの献身
- ギルドパクトのガラス壁/Glass of the Guildpact、ギルドパクトのスフィンクス/Sphinx of the Guildpact、ギルドパクトの秘本/Tome of the Guildpact
- 灯争大戦
- ギルドパクトの密通者/Guildpact Informant
- R&D Playtest cards
- Frenemy of the Guildpact (playtest)
- 機械兵団の進軍
- ギルドパクトの模範/Guildpact Paragon
- カルロフ邸殺人事件
- パクト破りの事件/Case of the Shattered Pact(パクトとして)、ギルドパクトの力線/Leyline of the Guildpact、ギルドパクト、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Guildpact
- アルケミー:カルロフ邸
- ギルドパクトの精査/Scrutiny of the Guildpact、ギルドパクトの緑歩き/Guildpact Greenwalker
[編集] フレイバー・テキストに登場
- ラヴニカ:ギルドの都
- 幽体の照明灯/Spectral Searchlight
- ディセンション
- ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact、パルンズの柱/Pillar of the Paruns
- ギルド門侵犯
- 演劇の舞台/Thespian's Stage
- Unstable
- アマチュア監督/Amateur Auteur(変種A)
- ラヴニカのギルド
- ギルド門通りの公有地/Gateway Plaza
- ラヴニカの献身
- 執念深い吸血鬼/Vindictive Vampire、ギルド門通りの公有地/Gateway Plaza
- 灯争大戦
- 出現領域/Emergence Zone
- カルロフ邸殺人事件
- 混沌の守護者、ラクドス/Rakdos, Patron of Chaos
- カルロフ邸殺人事件統率者デッキ
- 都市の承認(補助カード)
- アルケミー:カルロフ邸
- ギルドパクトの精査/Scrutiny of the Guildpact、ギルドパクトの緑歩き/Guildpact Greenwalker
[編集] 脚注
- ↑ Murders at Karlov Manor | Episode 5: Chains of Expectation/第5話 可能性の連鎖(Magic Story 2024年1月11日 Seanan McGuire著)