青白コントロール
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*[[青白コントロール/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ラヴニカのギルド~基本セット2021期]] | *[[青白コントロール/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ラヴニカのギルド~基本セット2021期]] |
2024年10月27日 (日) 12:46時点における最新版
青白コントロール(Blue-White Control)は、白青の2色で構成されるコントロールデッキ。青のパーミッション力が重要で青重視となることが多いため、色の順序通りの白青コントロール(White-Blue Control)ではなく、こちらの呼称で呼ばれることが多い。
目次 |
[編集] 概要
伝統的に青はパーマネントの処理が苦手であるため、それを白の優秀な除去呪文などで補ったデッキである。白は唯一クリーチャー・エンチャント・アーティファクト全ての除去が得意な色であり、2色でも十分な対応力を確保できる。デッキタイプとしては基本的にパーミッションの構成を取る。赤緑のステロイドと同じく、最もオーソドックスなアーキタイプの1つである。
序盤は白のコントロールカードや青のカウンターで対戦相手を止め、中盤以降は青のドローカードや白の全体除去でアドバンテージを積み重ね、終盤はカウンターを構えながら大型フィニッシャーを展開して勝負を決める。これが定番の勝利パターンである。他の友好色2色デッキと比較して、共通する対抗色(である赤系の)デッキに強いのも特徴で、態勢が整っていない序盤を凌げるか否かで勝敗が分かれることも多い。
一般的なパーミッションと比較して特筆すべきは、ビートダウンデッキとの相性だろう。白の除去が加わったことで、展開が遅く、テンポ・アドバンテージやボード・アドバンテージを得やすいミッドレンジやビッグ・マナ系のビートダウンデッキには圧倒的に強くなっている。一方、ウィニーを筆頭とした展開の早いビートダウンデッキに対する相性は一概にはいえない。全体除去により膨大なボード・アドバンテージを得ることはできるが、それでも展開の速度差があまりに大きいと、こちらのコントロールが確立する前に押し切られる場合もある。サイドボードからライフゲインや白の優秀な小型クリーチャー、エンチャント・アーティファクト除去等を投入できるため、サイド後はより幅広いデッキに対抗できる。その時代のカードプールやメタによるところも大きいが、青単色のパーミッションに比べ柔軟性が大きく増していると言える。
カウンターによりコンボデッキに強い点、クロック・パーミッションや手札破壊に弱いところは一般的なパーミッションと同様である。一方、カウンターのスロットを除去等で圧迫しているので、これらの除去が腐りやすい純粋なコントロールデッキ相手には、メガ・パーミッションなどよりも分が悪くなっている。
カウンターなどの基本的なコントロール向きのカードがあれば簡単に作れるので、現在の色の役割が変更にならない限り、このアーキタイプが消えることはないだろう。
- どちらの色もダブルシンボルのカードを使うため、土地配分には気を配る必要がある。
- 全体除去や優秀なフィニッシャーは高い稀少度に設定されるため、往々にしてレアカード満載になり費用がかかるデッキタイプである。だが、デッキの中心となる高額カード(神の怒り/Wrath of Godやアダーカー荒原/Adarkar Wastesなど)が基本セットを中心としているので、初期投資を惜しまなければ、同じカードの使いまわしで長く楽しめるデッキタイプであった。
[編集] スタンダード
下記の時期のスタンダードにおいても、活躍を見せる。
[編集] 団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期
ローテーションによりオールラウンダーである放浪皇/The Wandering Emperorや強力なハンド・アドバンテージ源だった記憶の氾濫/Memory Delugeを失ったが、喝破/No More Liesや三歩先/Three Steps Aheadといった打ち消しや太陽降下/Sunfallといった全体除去は健在。世話人の才能/Caretaker's Talentによって推理/Deduceや太陽降下に追加ドローを加えることによって相手の手数を上回ることができる。
[編集] サンプルレシピ
[編集] その他のスタンダード
- イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期
- ラヴニカのギルド~基本セット2021期
- イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身+灯争大戦期
- カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019期
- カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期
- 戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック期
- ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
- イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
- ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期
- ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
- アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期
- ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
- 時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
- ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
- 神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期
- ミラディン・ブロック+神河ブロック期
- オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
- マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
- アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期
- 黎明期
[編集] ブロック構築
下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。
[編集] ヒストリック
各種除去とカウンターでしのぎ、ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominariaやサメ台風/Shark Typhoonへとつなぐ。
[編集] サンプルリスト
- 備考
- 『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップ 優勝(参考/参考)
- 使用者:Bradley Barclay
- フォーマット
Azorius Control [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] エクステンデッド(ローウィン期)
ローウィン期のエクステンデッドにも、青白コントロールは存在する。
台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finksなどの優秀なクリーチャーや謎めいた命令/Cryptic Commandなどの打ち消し呪文・流刑への道/Path to Exile等の除去で序盤を凌ぎ、プレインズウォーカーの精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorで戦場を制圧、フィニッシャーで勝利する伝統的な構成である。
上記のブロッカーや全体除去、そして悪斬の天使/Baneslayer Angelの存在によりビートダウンに優位に立つことができる。また台所の嫌がらせ屋やヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueにより序盤からクロックをかけることもでき、能動的な立ち回りができるのも利点である。
ミラディン包囲戦で饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famineが登場してからは石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticを加えた青白石鍛冶が主流となったが、石鍛冶の神秘家は2011年10月1日よりエクステンデッドの禁止カードに指定されてしまった。
[編集] サンプルリスト
- 備考
- グランプリアトランタ11 ベスト4 (参考)
- 使用者:Jody Keith
- フォーマット
UW Control [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] エクステンデッド(ローテーション導入後)
エクステンデッドにローテーションが導入された後、デュアルランドや剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどを失い、青白コントロールは一時鳴りを潜めていた。その後、ミラディンで等時の王笏/Isochron Scepterを獲得し、オアリムの詠唱/Orim's Chantとのコンボを核としたセプターチャントとしてメタゲームに復帰する。
また、ディセンションでのアゾリウス・ギルド参入によるマナ基盤安定後は、青単トロンの流れを汲むウルザトロン系デッキ・青白トロンも登場した。
[編集] エクステンデッド(デュアルランド期)
デュアルランド時代のエクステンデッドでもよく見られたデッキタイプである。意志の力/Force of Will、剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの定番カードがその骨格を支える。
初期にはアイスエイジ期のスタンダードと同様カウンターポストが活躍。
不毛の大地/Wastelandの台頭でカウンターポストが衰退した後は、フィニッシャーなどのために緑を加えるタイプが主流になった(→ワラミーズ)。
ただ、オデッセイ以降、パーミッションとしては別に強力な青黒コントロールのサイカトグが登場し、このデッキは活躍の場を奪われてしまった。
[編集] パイオニア
吸収/Absorbや検閲/Censorなどの打ち消し、アゾリウスの魔除け/Azorius Charmや時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerなどのバウンスで時間を稼ぎ、クリーチャーが並んだら至高の評決/Supreme Verdictでリセットする。フィニッシャーはドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominariaや太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Championなど。
プレイヤーズツアーブリュッセル20では使用率3位[1]、プレイヤーズツアー名古屋20では使用率4位タイとなった[2]。
2021年2月25日に時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerは禁止カードに指定されたが、以降も記憶の氾濫/Memory Delugeなどの相性の良い新カードを得てメタゲームに留まっている。特に神河:輝ける世界で登場した放浪皇/The Wandering Emperorはインスタント・タイミングで動け除去にもフィニッシャーにもなる性質からほぼ確実に採用される。
- ノンクリーチャーにすることで孤児護り、カヒーラ/Kaheera, the Orphanguardの相棒条件を満たす型も存在する。詳細はカヒーラ・コントロールを参照。
- 2023年6月頃からは、睡蓮の原野/Lotus Fieldによるマナ加速ギミックを組み込んだ亜種も登場している。そちらについてはアゾリウス・ロータスを参照。
[編集] サンプルリスト
[編集] テーロス還魂記期
- 備考
- プレイヤーズツアーフェニックス20 ベスト8(参考)
- 使用者:Austin Bursavich
- フォーマット
Azorius Control [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- テーロス還魂記からの新戦力である太陽の宿敵、エルズペス/Elspeth, Sun's Nemesisや夢さらい/Dream Trawlerが採用されている。
[編集] 機械兵団の進軍:決戦の後に期
- 備考
- プレイヤーズコンベンション千葉23パイオニアオープン ベスト8(参考)
- 使用者:小林輝
- フォーマット
Azorius Control [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] ヨーリオン型
- 備考
- Pioneer Challange(Magic Online) 2023年6月17日 準優勝(参考)
- 使用者:Kazuga
- フォーマット
Azorius Control(Yorion) [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomadを相棒にしており、それを活かすために海の神のお告げ/Omen of the Seaも入っている。
- 同イベントの3位(使用者:Tinker_deck)も同様のアーキタイプ。
[編集] モダン
モダンでは環境初期にCaw-Bladeが少数存在し、アヴァシンの帰還参入後にはその流れを汲むNo-Cawがメタの一角を担うまでになった。やがて主流は赤を足した青白赤コントロールに移ったが、青白2色のコントロールないしミッドレンジ系のデッキも少数ながら存在し続けている。
デッキカラーを2色に抑える利点として、幽霊街/Ghost Quarterなどの色マナを生み出さない土地を採用しやすいという点が挙げられる。
精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorが解禁され、ドミナリアでドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominariaを獲得すると、メタゲームの中心に食い込んでいる。終末/Terminusと精神を刻む者、ジェイスのシナジーが採用され、青白奇跡コントロールのような動きも見せる。
[編集] サンプルリスト
[編集] 初期型
UW Control [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 永岩城/Eiganjo Castleと水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water's Edgeは伝説のクリーチャー2種のサポートになる。特に水面院と龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutaiの組み合わせは強力。
[編集] ドミナリア参入後
- 備考
- グランプリストックホルム18 準優勝(参考)
- 使用者:Joel Larsson
- フォーマット
White Blue Control [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 相手のターンに奇跡を誘発させるために選択/Optが血清の幻視/Serum Visionsよりも優先されている。また、他のトップメタである5色人間などのために失脚/Oustや残骸の漂着/Settle the Wreckageが追加の除去として投入されている。
[編集] エターナル
エターナル環境では、行き詰まり/Standstillをドロー手段に、ミシュラランドのダメージクロックをフィニッシャーに据えたランドスティルと呼ばれるタイプが主流。
詳細はランドスティルを参照のこと。
また主にレガシーにおいて、奇跡呪文を軸に据えたタイプも活躍している。
詳細は青白奇跡コントロールを参照。
[編集] パウパー
パウパーにはカウンターこそあるものの、神の怒り/Wrath of Godのような全体除去はないため、なかなか成立しないアーキタイプではあるが、ブリンクや現実の酸といったデッキが存在する。
詳細は各ページを参照のこと。
[編集] 脚注
- ↑ Players Tour Brussels Day 1 Pioneer Metagame(Competitive Gaming 2020年1月31日 Tobi Henke著)
- ↑ プレイヤーズツアー・名古屋2020 1日目メタゲームブレイクダウン ~開拓者たちの選択~(EVENT COVERAGE 2020年2月1日 小山和志著)