放浪皇/The Wandering Emperor

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The Wandering Emperor / 放浪皇 (2)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー

瞬速
放浪皇がこのターンに戦場に出たのであるかぎり、これの忠誠度能力を、あなたがインスタントを唱えられるときならいつでも起動してもよい。
[+1]:クリーチャー最大1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター1個を置く。ターン終了時まで、それは先制攻撃を得る。
[-1]:警戒を持つ白の2/2の侍(Samurai)クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-2]:タップ状態のクリーチャー1体を対象とする。それを追放する。あなたは2点のライフを得る。

3

神河:輝ける世界でついに正体が判明した放浪者/The Wanderer瞬速戦場に出たターンならインスタント・タイミング忠誠度能力起動できる常在型能力を有する。忠誠度能力は単体強化トークン生成クリーチャーへの追放除去

常在型能力
プレインズウォーカー初の瞬速と、それを活かせる戦場に出たターンのみインスタント・タイミングで忠誠度能力を使用可能にする能力の組み合わせ。
通常のプレインズウォーカーはクリーチャーの攻撃で倒されやすいが、このカードは対戦相手攻撃クリーチャー指定ステップ以降に出すことで基本的に攻撃目標にされず安全に能力を使うことが可能となっている。
初期忠誠度が低く、自分のターン中に出すと生き残るのが難しいのでなるべく対戦相手のターン中に唱えていきたいところ。
  • 背景ストーリー上で彼女が持つ、瞬間的にプレインズウォークできる体質を表現したものと思われる。
  • 攻撃クリーチャー指定ステップ以降に出した場合も、攻撃している状態で戦場に出る効果では攻撃されることがあるので注意。
+1能力
+1/+1カウンター1個と一時的な先制攻撃の付与。
-1能力の存在により自前で強化先を用意できるため自己完結している。
常在型能力との組み合わせでコンバット・トリックとしても利用可能。防御時だけでなく、自分の戦闘フェイズ中に放浪皇を唱えこれを起動することで相討ちを狙いに来たブロック・クリーチャーを一方的に倒せたり最後の1点を削りきることができることは憶えておきたい。
-1能力
2/2警戒を生成する。
ファートリの短角獣/Huatli's Snubhornなどを考えるとトークンの質は2マナ相当である。それを初期状態からでも最高3回まで出せると考えればなかなか燃費が良い。
警戒を持つためブロッカーとして使いやすく、+1能力と組み合わせれば先制攻撃により討ち取られにくい攻撃を仕掛けることもできる。
対戦相手のターン中に生成すれば、返しのターンで即座に攻撃可能な点も美味しい。
-2能力
剥離/Excoriate(インスタント・タイミングで使うことを考えると除名/Expelか)+2点のライフ回復
おそらく対戦相手の攻撃クリーチャーを除去するために、瞬速から初手での起動が最も多くなる能力。
消費する忠誠度の大きさに加えタップ状態のクリーチャーしか狙えない都合上、1枚の放浪皇でこの能力を2回以上有効に機能させられることは稀。そのため何を除去するかは慎重に考えたいところ。

ソーサリー・タイミングでの動きが基本となる従来のプレインズウォーカーとは大きく性質が異なっており、インスタント・タイミングでの動きを重視するコントロールデッキにおいて打ち消しと併用して使えるほか、逆にビート・コントロールがコントロールデッキの隙を突く使い方で強く出ることができる。

忠誠度能力は派手なものは無いがそつがなく、ビートダウン相手では相手の攻撃に対して瞬速で登場して[+1]で既存のクリーチャーを強化してブロックする、[-1]でトークンを生成してブロックする、[-2]で攻撃クリーチャーを除去するの3択を選ぶことができる。少数のクリーチャーに依存するクロック・パーミッションに対してはキーカードをピンポイントに狩れるため優位。コントロールデッキ相手でも相手ターンの全体除去後に唱えたり、あるいは自分の終了ステップ時に相手がドロー呪文などで態勢を整えようとフルタップした隙に唱えて要除去対象を並べてターンを渡すことができる。総合的な汎用性は非常に高い。

初期忠誠度は低めなため除去はされやすいが、使い捨ての動きでも十分強いため伝説にも関わらず4枚採用されることが少なくない。放浪皇とプレイヤーに分けて攻撃されたので2枚目の放浪皇を展開しプレイヤーへ攻撃したクリーチャーを除去してビートダウンの1ターンを丸々潰す動きはスタンダードでもよく見られた。

登場時のゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期スタンダードでは白単アグロエスパー・フレンズなどデッキタイプを選ばずに採用され、その強力さ故に警戒持ちのクリーチャーの評価が上がる活躍を見せた。ニューカペナの街角護法で対処を遅らせる策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerが登場するが、逆にラフィーンと放浪皇を併用したエスパー・ミッドレンジで活躍した。イニストラード:真夜中の狩り〜機械兵団の進軍:決戦の後に期当初はエスパー・ミッドレンジトップメタとなり、逆にラフィーンとスレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thrabenで放浪皇をシャットアウトするエスパー・レジェンズメタゲームを分かった。その後はトークンと本体をまとめて始末できる絶望招来/Invoke Despairを使うグリクシス・ミッドレンジに押され影は薄くなるも、ドメイン・コントロールなどに採用された。スタンダードのローテーション変更により続投することになったイニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期でも、エスパー・ミッドレンジ及びドメイン・コントロールというトップメタのデッキ双方に採用される活躍を見せている。

パイオニア以下のフォーマットでは、強力なプレインズウォーカーであるドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominariaを共有し異なるマナコストである点、及びテフェリーの土地アンタップ能力とこれの瞬速能力がシナジーを形成する。系のコントロールデッキで採用が散見される。

[編集] ルール

常在型能力
  • この能力は忠誠度能力を起動できるタイミングを変更しているだけであり、忠誠度能力は1ターンに1度しか起動できないという制約はそのままである。
  • 唱える以外の方法で戦場に出た場合も機能する。

[編集] 関連カード

[編集] ストーリー

不安定なプレインズウォーク能力に悩まされながらも、とうとう故郷の神河/Kamigawaに帰還した放浪者/The Wanderer。彼女の正体は十年前に姿を消した神河の「皇/The emperor」であった。

詳細は放浪者/The Wanderer (ストーリー)を参照。

[編集] 脚注

  1. 2022年9月28日号(週刊マジックニュース 2022年9月28日 タソガレ著)

[編集] 参考

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