ステロイド
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− | + | '''ステロイド'''(''Steroid'')は、[[グルールカラー|赤緑]]2[[色]]の[[ビートダウン]][[デッキ]]の呼称。略して「'''ステロ'''」とも言う。その名の由来は「ステレオ・タイプ(典型)」から来ているとか、デッキに投入されていた[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]の筋肉がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。 | |
− | [[ | + | ==概要== |
+ | [[緑]]の[[マナ・クリーチャー]]から良質の[[クリーチャー]]を素早く[[召喚]]し、速攻で殴り勝つ。[[赤]]が入る事によって[[火力]]を投入することができるようになり、相手クリーチャーを[[除去]]して[[対戦相手]]に直接[[ダメージ]]を叩き込みやすい。その上、最後の一押しが出来るようになったため、緑[[単色]]に比べて柔軟性が増している。 | ||
− | + | 「クリーチャーで殴り、その他の呪文でそれをサポートする」と言う単純かつ最も基本的なデッキを、最もパワークリーチャーを召喚しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。 | |
− | + | 1[[ターン]]目に緑のマナ・クリーチャーを出す為、緑メイン+赤という形を取ることが多い。しかし、後述の[[マッドステロ]]などの、赤[[マナ]]の方が多くなる例外も存在する。 | |
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*同じ赤緑ビートダウンでも、[[ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya]]をメインに据えたデッキは特に[[ファイアーズ]](Fires)と呼ばれる。 | *同じ赤緑ビートダウンでも、[[ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya]]をメインに据えたデッキは特に[[ファイアーズ]](Fires)と呼ばれる。 | ||
*[[アングリーハーミット]]や[[フレッシュメーカー]]などは、[[コントロール]]色が強いためステロイドの部類には入らない。[[赤緑コントロール]]のページも参照。 | *[[アングリーハーミット]]や[[フレッシュメーカー]]などは、[[コントロール]]色が強いためステロイドの部類には入らない。[[赤緑コントロール]]のページも参照。 | ||
− | *[[パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes]]で[[マッドネス]][[呪文]]を使う「[[パッチステロ]]」、[[タッチ]][[黒]]の「[[ダークステロイド]] | + | *[[パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes]]で[[マッドネス]][[呪文]]を使う「[[パッチステロ]]」、[[タッチ]][[黒]]の「[[ダークステロイド]]」など、さまざまなバリエーションがある。 |
− | + | *動きの単純さと安定した強さにより、[[マジック]]の創世記から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。 | |
− | + | **ルール初心者にも動きや強さが理解しやすいため、様々な漫画の主人公や漫画を読んで始めた初心者によく使われるデッキでもある。 | |
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− | == | + | ==時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期== |
− | [[時のらせんブロック構築]]から引き続いて[[ビッグ・マナ#時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期|ビッグ・マナ]]が活躍する。 | + | [[時のらせんブロック]]+[[ローウィン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[時のらせんブロック構築]]から引き続いて[[ビッグ・マナ#時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期|ビッグ・マナ]]が活躍する。 |
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− | [[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などの[[カードパワー|パワー]][[カード]] | + | [[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などの[[カードパワー|パワー]][[カード]]が追加されたのが特に大きい。詳細は[[ビッグ・マナ#時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期|ビッグ・マナ]]を参照のこと。 |
− | ==[[時のらせんブロック構築]] | + | ==時のらせんブロック構築== |
− | + | [[時のらせんブロック構築]]において、[[未来予知]]参入前は、[[根の壁/Wall of Roots]]などの[[マナ加速]]から[[大型クリーチャー]]へとつなげる[[ビッグ・マナ#時のらせんブロック構築|ビッグ・マナ]]と呼ばれる[[デッキ]]が主流だった。 | |
− | [[未来予知]]参入前は、[[根の壁/Wall of Roots]]などの[[マナ加速]]から[[大型クリーチャー]]へとつなげる[[ビッグ・マナ#時のらせんブロック構築|ビッグ・マナ]]と呼ばれる[[デッキ]]が主流だった。 | + | |
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− | + | ==ラヴニカ・ブロック期== | |
+ | [[ラヴニカ・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[ギルドパクト]]での[[グルール一族/The Gruul Clans|グルール]]の登場を受けて復活を果たす。 | ||
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[[メタ]]に合致した[[炎樹族のシャーマン/Burning-Tree Shaman]]や、[[コスト・パフォーマンス]]の高い[[喧騒の貧霊/Rumbling Slum]]は登場初期から注目されていた。 | [[メタ]]に合致した[[炎樹族のシャーマン/Burning-Tree Shaman]]や、[[コスト・パフォーマンス]]の高い[[喧騒の貧霊/Rumbling Slum]]は登場初期から注目されていた。 | ||
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− | 詳細は[[グルール・ビート]] | + | 詳細は[[グルール・ビート]]を参照のこと。 |
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− | [[親和 | + | [[親和 (デッキ)|親和]]全盛期、[[アーティファクト]]対策+[[土地破壊]]の[[赤緑コントロール]]([[フレッシュメーカー]])が中心の[[環境]]において、[[土地]][[サーチ]]を行わないアグレッシブな[[デッキ]]も登場した。 |
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− | [[極楽鳥/Birds of Paradise]]による[[マナ加速]]から[[ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman]]、[[弧炎撒き/Arc-Slogger]]などに繋げて攻める。 | + | [[極楽鳥/Birds of Paradise]]による[[マナ加速]]から[[ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman]]、[[弧炎撒き/Arc-Slogger]]などに繋げて攻める。[[すき込み/Plow Under]]などの[[土地破壊]]要素も採用される。 |
− | [[すき込み/Plow Under]]などの[[土地破壊]]要素も採用される。 | + | |
[[クリーチャー]]が多いため、[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]よりは[[自然との融和/Commune with Nature]]の方が良く採用される模様。 | [[クリーチャー]]が多いため、[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]よりは[[自然との融和/Commune with Nature]]の方が良く採用される模様。 | ||
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===初期型=== | ===初期型=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[The Finals04]] | + | **[[The Finals04]]中部予選 ベスト4 |
**使用者:[[池沼勇人]] | **使用者:[[池沼勇人]] | ||
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**[[スタンダード]]([[第8版]]+[[ミラディン・ブロック]]+[[神河物語]]) | **[[スタンダード]]([[第8版]]+[[ミラディン・ブロック]]+[[神河物語]]) | ||
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*[[土地]][[サーチ]]を活用して[[島/Island]]を[[挿す|1枚挿し]]し、[[サイドボード]]から[[キキジキアラーム]]の[[コンボ]]を搭載する。 | *[[土地]][[サーチ]]を活用して[[島/Island]]を[[挿す|1枚挿し]]し、[[サイドボード]]から[[キキジキアラーム]]の[[コンボ]]を搭載する。 | ||
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− | == | + | ==オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期== |
− | [[電結親和]]全盛期に[[アーティファクト]]対策に特化した[[グルールカラー|赤緑]]の[[デッキ]]が活躍した。 | + | [[オンスロート・ブロック]]+[[ミラディン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[電結親和]]全盛期に[[アーティファクト]]対策に特化した[[グルールカラー|赤緑]]の[[デッキ]]が活躍した。 |
{{#card:Electrostatic Bolt}} | {{#card:Electrostatic Bolt}} | ||
{{#card:Oxidize}} | {{#card:Oxidize}} | ||
− | [[赤]]・[[緑]]ともにアーティファクト[[破壊]]や[[土地破壊]]に長けた[[色]]であることから、当時の[[メタ]] | + | [[赤]]・[[緑]]ともにアーティファクト[[破壊]]や[[土地破壊]]に長けた[[色]]であることから、当時の[[メタ]]によく合致していた。各種[[パーマネント]][[除去]]で相手の動きを縛り、[[クリーチャー]]で[[殴る|殴り勝つ]][[テンポ]]デッキである。 |
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また、[[ビースト]]を主力とした[[赤緑ビースト]]もあらわれた。 | また、[[ビースト]]を主力とした[[赤緑ビースト]]もあらわれた。 | ||
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{{#card:Contested Cliffs}} | {{#card:Contested Cliffs}} | ||
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[フランス選手権04]] | + | **[[フランス選手権04]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/frnat04/welcome 参考]) |
**使用者:[[Sylvain Lauriol]] | **使用者:[[Sylvain Lauriol]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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− | + | ==オデッセイ・ブロック期== | |
− | + | [[オデッセイ・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[オデッセイ]]の誇る[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]や[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]などを使用するやや[[軽い|軽量]]化した[[ビートダウン]]戦略がとられた。 | |
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− | [[デッキパワー]]それ自体は相当高かったのだが、[[マッドネス | + | [[デッキパワー]]それ自体は相当高かったのだが、[[マッドネス (デッキ)|マッドネス]]や[[アストログライド]]、[[ウェイク]]など天敵が多く逆境の時代でもある。 |
− | [[インベイジョン・ブロック]] | + | [[インベイジョン・ブロック]]期には[[怒り狂うカヴー/Raging Kavu]]や[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]など、[[頭でっかち]]なクリーチャーも特徴的。 |
また、[[The Finals01]]では[[青]][[メタ]]の[[般若の面]]が登場、優勝を飾っている。 | また、[[The Finals01]]では[[青]][[メタ]]の[[般若の面]]が登場、優勝を飾っている。 | ||
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{{#card:Violent Eruption}} | {{#card:Violent Eruption}} | ||
− | 一方で、[[白]]も投入し[[大型クリーチャー]]を搭載したリースカラーのデッキ、[[レッドゾーン]] | + | 一方で、[[白]]も投入し[[大型クリーチャー]]を搭載したリースカラーのデッキ、[[レッドゾーン]]も存在した(ただし、[[白緑ビートダウン#オデッセイ・ブロック期|白緑ビートダウン]]に3[[色]]目として[[赤]]を[[タッチ]]した形式の方が多かった)。 |
{{#card:Anurid Brushhopper}} | {{#card:Anurid Brushhopper}} | ||
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[日本選手権02]] | + | **[[日本選手権02]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/events/jpnat02 参考]) |
**使用者:[[中野圭貴]] | **使用者:[[中野圭貴]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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− | *[[インベイジョン・ブロック | + | *[[インベイジョン・ブロック]]+[[オデッセイ・ブロック]]期のもの。 |
− | *[[激動サイカトグ]]全盛の当時の[[メタ]]にあわせ、[[ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian]]・[[疾風のマングース/Blurred Mongoose]]・[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]を[[メインデッキ]]にフル投入という強烈な[[青]]メタデッキになっている。 | + | *[[激動サイカトグ]]全盛の当時の[[メタゲーム|メタ]]にあわせ、[[ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian]]・[[疾風のマングース/Blurred Mongoose]]・[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]を[[メインデッキ]]にフル投入という強烈な[[青]]メタデッキになっている。 |
− | == | + | ==インベイジョン・ブロック構築== |
− | [[スタンダード]]と違い1[[マナ]]圏の[[マナ・クリーチャー]]が存在せず、[[多色地形|2色土地]]も[[タップイン]]の[[シヴのオアシス/Shivan Oasis]]を使わざるを得なかったものの、2〜5マナまで強力な[[クリーチャー]]が非常に多かった。 | + | [[インベイジョン・ブロック構築]]では、[[スタンダード]]と違い1[[マナ]]圏の[[マナ・クリーチャー]]が存在せず、[[多色地形|2色土地]]も[[タップイン]]の[[シヴのオアシス/Shivan Oasis]]を使わざるを得なかったものの、2〜5マナまで強力な[[クリーチャー]]が非常に多かった。[[プロツアー東京01]]ではベスト8のうち半数を占めた。 |
− | [[プロツアー東京01]]ではベスト8のうち半数を占めた。 | + | |
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{{#card:Flametongue Kavu}} | {{#card:Flametongue Kavu}} | ||
− | 上記以外では[[荊景学院の使い魔/Thornscape Familiar]]や[[スキジック/Skizzik]] | + | 上記以外では[[荊景学院の使い魔/Thornscape Familiar]]や[[スキジック/Skizzik]]などが使われた。また、[[火力]]も[[ウルザの激怒/Urza's Rage]]や[[ギトゥの火/Ghitu Fire]]など、序盤から終盤まで使えるものが揃っていた。 |
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*[[アポカリプス]]参入後は[[青]]を[[タッチ]]して[[火+氷/Fire+Ice]]を使用するものも見られた。 | *[[アポカリプス]]参入後は[[青]]を[[タッチ]]して[[火+氷/Fire+Ice]]を使用するものも見られた。 | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[プロツアー東京01]] | + | **[[プロツアー東京01]] ベスト4([http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=pttok01/JPwelcome 参考]) |
**使用者:[[Chris Benafel]] | **使用者:[[Chris Benafel]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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− | ==[[マスクス・ブロック]]+[[インベイジョン・ブロック]] | + | ==マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期== |
− | [[ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya]]と[[消散]][[クリーチャー]]を中心にした[[ファイアーズ]]が[[メタ]] | + | [[マスクス・ブロック]]+[[インベイジョン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya]]と[[消散]][[クリーチャー]]を中心にした[[ファイアーズ]]が[[メタ]]の中心を走った。詳しくは[[ファイアーズ]]を参照。 |
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{{#card:Fires of Yavimaya}} | {{#card:Fires of Yavimaya}} | ||
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{{#card:Shivan Wurm}} | {{#card:Shivan Wurm}} | ||
− | == | + | ==マスクス・ブロック構築== |
− | 強力な[[ブラストダーム/Blastoderm]]を軸にした[[デッキ]] | + | 強力な[[ブラストダーム/Blastoderm]]を軸にした[[デッキ]]は[[マスクス・ブロック構築]]の[[環境]]で[[スナフ・オ・ダーム]]や[[メロン]]を生み出したが、ステロイドもブラストダームを中心とした[[ビートダウン]]である。 |
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また、[[火力]]内蔵の[[古代のハイドラ/Ancient Hydra]]や、[[沈泥を這うもの/Silt Crawler]]と[[キマイラ像/Chimeric Idol]]という2種類の3[[マナ]]3/3を有し、他の戦力も十分粒揃いだった。 | また、[[火力]]内蔵の[[古代のハイドラ/Ancient Hydra]]や、[[沈泥を這うもの/Silt Crawler]]と[[キマイラ像/Chimeric Idol]]という2種類の3[[マナ]]3/3を有し、他の戦力も十分粒揃いだった。 | ||
{{#card:Blastoderm}} | {{#card:Blastoderm}} | ||
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{{#card:Ancient Hydra}} | {{#card:Ancient Hydra}} | ||
− | [[世界選手権00]]で[[中村聡]] | + | [[世界選手権00]]で[[中村聡]]が5勝1敗の好成績を上げている。 |
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
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− | [[カウンターポスト]]をはじめとする[[青]]と[[白]]、そして高速[[ウィニー]]と[[ネクロ]]の[[黒]] | + | [[カウンターポスト]]をはじめとする[[青]]と[[白]]、そして高速[[ウィニー]]と[[ネクロ]]の[[黒]]に彩られた、[[アイスエイジ・ブロック]]+[[ミラージュ・ブロック]]期の[[スタンダード]]は、ステロイドにとっては冬の時代であった。特に、環境最強と目されたカウンターポストとの相性は最悪であり、「ステロイドは死んだ」とまで評された。 |
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− | + | しかしその一方で熱心な愛好者も多く、地道に改良が重ねられていった。そして、[[第5版]]発売直前には中型の[[飛行]][[クリーチャー]]である[[チビ・ドラゴン/Dragon Whelp]]や、[[緑]][[色]]の[[ボール・ライトニング/Ball Lightning]]こと[[ヤヴィマヤの蟻/Yavimaya Ants]]、そして[[リバー・ボア/River Boa]]を使うことで、[[兵士]][[トークン]]をかわして効率よく[[ダメージ]]を与えることができるようになった。 | |
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{{#card:Yavimaya Ants}} | {{#card:Yavimaya Ants}} | ||
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− | [[命取りの昆虫/Deadly Insect]]などの[[昆虫]]の攻撃を[[嵐の束縛/Stormbind]]で通す[[BugBind]] | + | [[アイスエイジ・ブロック構築]]では、[[命取りの昆虫/Deadly Insect]]などの[[昆虫]]の攻撃を[[嵐の束縛/Stormbind]]で通す[[BugBind]]が登場した。 |
{{#card:Deadly Insect}} | {{#card:Deadly Insect}} | ||
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[[Olle Rade]]が[[アイスエイジ・ブロック構築]]で行われた[[プロツアーコロンバス96]]をこのデッキで制したのはよく知られている。 | [[Olle Rade]]が[[アイスエイジ・ブロック構築]]で行われた[[プロツアーコロンバス96]]をこのデッキで制したのはよく知られている。 | ||
− | == | + | ==アイスエイジ・ブロック期== |
− | [[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]] | + | [[アイスエイジ・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]を主力とした通称「アーニー・バーン」が登場。[[ネクロの夏]]対策として組まれた。 |
− | [[ネクロの夏]]対策として組まれた。 | + | |
{{#card:Erhnam Djinn}} | {{#card:Erhnam Djinn}} | ||
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{{#card:Lightning Bolt}} | {{#card:Lightning Bolt}} | ||
− | [[火力]]に弱いという[[ネクロ]]の弱点を見越し、[[ネクロディスク]]を[[メタる|メタって]] | + | [[火力]]に弱いという[[ネクロ]]の弱点を見越し、[[ネクロディスク]]を[[メタる|メタって]]組まれた。日本勢も[[世界選手権96]]で使用している。 |
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
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**デザイン:[[中村聡]] | **デザイン:[[中村聡]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[スタンダード]] | + | **[[スタンダード]](([[第4版]]+[[クロニクル]]+[[フォールン・エンパイア]]+[[アイスエイジ・ブロック]]) |
{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
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==黎明期== | ==黎明期== | ||
− | [[グルールカラー|赤緑]]の[[ビートダウン]]に[[黒の万力/Black Vise]]を搭載した[[ヴァイスエイジ]]が存在した。 | + | 黎明期には、[[グルールカラー|赤緑]]の[[ビートダウン]]に[[黒の万力/Black Vise]]を搭載した[[ヴァイスエイジ]]が存在した。 |
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{{#card:Howling Mine}} | {{#card:Howling Mine}} | ||
− | == | + | ==エクステンデッド== |
− | 2003年頃、[[ローテーション]]以前の[[エクステンデッド]] | + | 2003年頃、[[ローテーション]]以前の[[エクステンデッド]]にもステロイドは存在した。特に[[Two Deuce]]と呼ばれることが多い。 |
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{{#card:River Boa}} | {{#card:River Boa}} | ||
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{{#card:Seal of Fire}} | {{#card:Seal of Fire}} | ||
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{{#card:Wooded Foothills}} | {{#card:Wooded Foothills}} | ||
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速度と安定性により遅めの[[コントロール#deck|コントロールデッキ]]に有利。 | 速度と安定性により遅めの[[コントロール#deck|コントロールデッキ]]に有利。 | ||
− | 動きは[[RDW# | + | 動きは[[RDW#エクステンデッド|RDW]]に近いが、[[クリーチャー]]の[[サイズ]]などではこちらに分がある。 |
− | == | + | ==レガシー== |
− | [[レガシー]]でも存在する[[デッキタイプ]]である。 | + | ステロイドは[[レガシー]]でも存在する[[デッキタイプ]]である。 |
{{#card:Kird Ape}} | {{#card:Kird Ape}} | ||
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[[密林の猿人/Kird Ape]]や[[瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler]]、[[ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan]]など、[[グルールカラー]]系の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用出来るのが強み。 | [[密林の猿人/Kird Ape]]や[[瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler]]、[[ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan]]など、[[グルールカラー]]系の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用出来るのが強み。 | ||
− | また、火力を連発し、[[クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad]]や[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]] | + | また、火力を連発し、[[クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad]]や[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]を一気に大きくするタイプも存在する。この場合は、ある意味、火力型[[グロウ]]といった認識に近い。 |
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もっとも最近は、[[黒]]や[[白]]をタッチし、柔軟性の高い[[Zoo#エターナル|Zoo]]に移行する事も多くなっている。 | もっとも最近は、[[黒]]や[[白]]をタッチし、柔軟性の高い[[Zoo#エターナル|Zoo]]に移行する事も多くなっている。 | ||
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==参考== | ==参考== | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] |
2008年7月24日 (木) 17:57時点における版
ステロイド(Steroid)は、赤緑2色のビートダウンデッキの呼称。略して「ステロ」とも言う。その名の由来は「ステレオ・タイプ(典型)」から来ているとか、デッキに投入されていたアーナム・ジン/Erhnam Djinnの筋肉がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。
目次 |
概要
緑のマナ・クリーチャーから良質のクリーチャーを素早く召喚し、速攻で殴り勝つ。赤が入る事によって火力を投入することができるようになり、相手クリーチャーを除去して対戦相手に直接ダメージを叩き込みやすい。その上、最後の一押しが出来るようになったため、緑単色に比べて柔軟性が増している。
「クリーチャーで殴り、その他の呪文でそれをサポートする」と言う単純かつ最も基本的なデッキを、最もパワークリーチャーを召喚しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。
1ターン目に緑のマナ・クリーチャーを出す為、緑メイン+赤という形を取ることが多い。しかし、後述のマッドステロなどの、赤マナの方が多くなる例外も存在する。
- 同じ赤緑ビートダウンでも、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaをメインに据えたデッキは特にファイアーズ(Fires)と呼ばれる。
- アングリーハーミットやフレッシュメーカーなどは、コントロール色が強いためステロイドの部類には入らない。赤緑コントロールのページも参照。
- パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomesでマッドネス呪文を使う「パッチステロ」、タッチ黒の「ダークステロイド」など、さまざまなバリエーションがある。
- 動きの単純さと安定した強さにより、マジックの創世記から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。
- ルール初心者にも動きや強さが理解しやすいため、様々な漫画の主人公や漫画を読んで始めた初心者によく使われるデッキでもある。
時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期
時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期のスタンダードでは、時のらせんブロック構築から引き続いてビッグ・マナが活躍する。
伝説のプレインズウォーカー — ガラク(Garruk)
[+1]:土地2つを対象とし、それらをアンタップする。
[-1]:緑の3/3のビースト(Beast)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[-4]:ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+3/+3の修整を受けるとともにトランプルを得る。
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。火葬はそれに3点のダメージを与える。これによりダメージを与えられたクリーチャーは、このターン再生できない。
野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerなどのパワーカードが追加されたのが特に大きい。詳細はビッグ・マナを参照のこと。
時のらせんブロック構築
時のらせんブロック構築において、未来予知参入前は、根の壁/Wall of Rootsなどのマナ加速から大型クリーチャーへとつなげるビッグ・マナと呼ばれるデッキが主流だった。
クリーチャー — 植物(Plant) 壁(Wall)
防衛
根の壁の上に-0/-1カウンターを1個置く:(緑)を加える。毎ターン1回のみ起動できる。
クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
瞬速
飛行
ボガーダンのヘルカイトが戦場に出たとき、好きな数のクリーチャーとプレイヤーとプレインズウォーカーの組み合わせを対象とする。ボガーダンのヘルカイトはそれらに、5点のダメージを望むように割り振って与える。
未来予知参入後は、タルモゴイフ/Tarmogoyfなどの優秀な小型クリーチャー中心の軽量ビートダウン、赤緑プレデターがメインとなった。
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*クリーチャー — カヴー(Kavu)
トランプル
対戦相手1人がライフを得るたび、カヴーの捕食者の上に同じ数の+1/+1カウンターを置く。
ラヴニカ・ブロック期
ラヴニカ・ブロック期のスタンダードでは、ギルドパクトでのグルールの登場を受けて復活を果たす。
メタに合致した炎樹族のシャーマン/Burning-Tree Shamanや、コスト・パフォーマンスの高い喧騒の貧霊/Rumbling Slumは登場初期から注目されていた。
詳細はグルール・ビートを参照のこと。
ミラディン・ブロック+神河ブロック期
親和全盛期、アーティファクト対策+土地破壊の赤緑コントロール(フレッシュメーカー)が中心の環境において、土地サーチを行わないアグレッシブなデッキも登場した。
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上にあるカード5枚を見る。あなたは「それらの中からクリーチャー・カード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
極楽鳥/Birds of Paradiseによるマナ加速からヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman、弧炎撒き/Arc-Sloggerなどに繋げて攻める。すき込み/Plow Underなどの土地破壊要素も採用される。
クリーチャーが多いため、師範の占い独楽/Sensei's Divining Topよりは自然との融和/Commune with Natureの方が良く採用される模様。
The Finals04中部予選ではベスト8中2人がこのデッキタイプを使用していた。→*1
禁止カード大量発生による親和の消滅後は、同環境の緑ビートダウンに赤を足し密林の猿人/Kird Apeやマグマの噴流/Magma Jetなどを追加したタイプへと変化した。→*2
後期型
- 備考
- スペイン選手権05 優勝 (参考)
- 使用者:Omar Rohner
- フォーマット
初期型
- 備考
- The Finals04中部予選 ベスト4
- 使用者:池沼勇人
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (21) | |
4 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
3 | 弧炎撒き/Arc-Slogger |
4 | ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman |
4 | 永遠の証人/Eternal Witness |
2 | 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker |
4 | 桜族の長老/Sakura-Tribe Elder |
呪文 (17) | |
3 | すき込み/Plow Under |
4 | 石の雨/Stone Rain |
4 | 溶鉄の雨/Molten Rain |
2 | 自然との融和/Commune with Nature |
4 | マグマの噴流/Magma Jet |
土地 (22) | |
9 | 森/Forest |
1 | 島/Island |
10 | 山/Mountain |
1 | 真鍮の都/City of Brass |
1 | 先祖の院、翁神社/Okina, Temple to the Grandfathers |
サイドボード | |
2 | 映し身人形/Duplicant |
1 | 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker |
2 | 罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher |
4 | 侵入警報/Intruder Alarm |
3 | 帰化/Naturalize |
3 | 酸化/Oxidize |
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、電結親和全盛期にアーティファクト対策に特化した赤緑のデッキが活躍した。
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。静電気の稲妻はそれに2点のダメージを与える。それがアーティファクト・クリーチャーである場合、代わりに静電気の稲妻はそれに4点のダメージを与える。
赤・緑ともにアーティファクト破壊や土地破壊に長けた色であることから、当時のメタによく合致していた。各種パーマネント除去で相手の動きを縛り、クリーチャーで殴り勝つテンポデッキである。
クリーチャー — ビースト(Beast)
(赤),あなたのライブラリーのカードを上から10枚、追放する:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。弧炎撒きはそれに2点のダメージを与える。
4/5土地
(T):(◇)を加える。
(赤)(緑),(T):あなたがコントロールするビースト(Beast)・クリーチャー1体を対象とし、対戦相手1人がコントロールするクリーチャー1体を対象とする。その前者はその後者と格闘を行う。(それぞれはもう一方に自身のパワーに等しい点数のダメージを与える。)
サンプルレシピ
- 備考
- フランス選手権04 ベスト8(参考)
- 使用者:Sylvain Lauriol
- フォーマット
オデッセイ・ブロック期
オデッセイ・ブロック期のスタンダードでは、オデッセイの誇る野生の雑種犬/Wild Mongrelや獣群の呼び声/Call of the Herdなどを使用するやや軽量化したビートダウン戦略がとられた。
クリーチャー — 犬(Dog)
カードを1枚捨てる:野生の雑種犬はターン終了時まで+1/+1の修整を受けるとともに、あなたが選んだ1色の色になる。
2/2ソーサリー
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。炎の稲妻はそれに2点のダメージを与える。
フラッシュバック(4)(赤)(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後、これを追放する。)
デッキパワーそれ自体は相当高かったのだが、マッドネスやアストログライド、ウェイクなど天敵が多く逆境の時代でもある。
インベイジョン・ブロック期には怒り狂うカヴー/Raging Kavuや火炎舌のカヴー/Flametongue Kavuなど、頭でっかちなクリーチャーも特徴的。
また、The Finals01では青メタの般若の面が登場、優勝を飾っている。
トーメント以降はマッドネスを中心にすえたマッドステロと呼ばれるタイプも登場した。詳しくはマッドステロを参照。
インスタント
望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。激発は、それらに4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。
マッドネス(1)(赤)(赤)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
一方で、白も投入し大型クリーチャーを搭載したリースカラーのデッキ、レッドゾーンも存在した(ただし、白緑ビートダウンに3色目として赤をタッチした形式の方が多かった)。
クリーチャー — カエル(Frog) ビースト(Beast)
カードを2枚捨てる:藪跳ねアヌーリッドを追放する。次の終了ステップの開始時に、藪跳ねアヌーリッドをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
3/4サンプルレシピ
- インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期のもの。
- 激動サイカトグ全盛の当時のメタにあわせ、ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian・疾風のマングース/Blurred Mongoose・ウルザの激怒/Urza's Rageをメインデッキにフル投入という強烈な青メタデッキになっている。
インベイジョン・ブロック構築
インベイジョン・ブロック構築では、スタンダードと違い1マナ圏のマナ・クリーチャーが存在せず、2色土地もタップインのシヴのオアシス/Shivan Oasisを使わざるを得なかったものの、2〜5マナまで強力なクリーチャーが非常に多かった。プロツアー東京01ではベスト8のうち半数を占めた。
クリーチャー — カヴー(Kavu)
キッカー(2)(緑)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(2)(緑)を支払ってもよい。)
カヴーのタイタンがキッカーされていた場合、それはその上に+1/+1カウンターが3個置かれた状態で戦場に出るとともに、トランプルを持つ。
クリーチャー — カヴー(Kavu)
火炎舌のカヴーが戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。火炎舌のカヴーは、それに4点のダメージを与える。
4/2上記以外では荊景学院の使い魔/Thornscape Familiarやスキジック/Skizzikなどが使われた。また、火力もウルザの激怒/Urza's Rageやギトゥの火/Ghitu Fireなど、序盤から終盤まで使えるものが揃っていた。
- アポカリプス参入後は青をタッチして火+氷/Fire+Iceを使用するものも見られた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー東京01 ベスト4(参考)
- 使用者:Chris Benafel
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (28) | |
4 | 疾風のマングース/Blurred Mongoose |
2 | 火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu |
2 | カヴーの飛脚/Kavu Runner |
4 | カヴーのタイタン/Kavu Titan |
4 | 怒り狂うカヴー/Raging Kavu |
4 | スキジック/Skizzik |
4 | 荊景学院の戦闘魔道士/Thornscape Battlemage |
4 | 荊景学院の使い魔/Thornscape Familiar |
呪文 (8) | |
4 | ギトゥの火/Ghitu Fire |
4 | ウルザの激怒/Urza's Rage |
土地 (24) | |
9 | 山/Mountain |
2 | ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis |
9 | 森/Forest |
4 | シヴのオアシス/Shivan Oasis |
サイドボード | |
2 | 火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu |
3 | 翡翠のヒル/Jade Leech |
2 | カヴーの飛脚/Kavu Runner |
4 | 過ぎたる実り/Overabundance |
4 | 平穏/Tranquility |
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期のスタンダードでは、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaと消散クリーチャーを中心にしたファイアーズがメタの中心を走った。詳しくはファイアーズを参照。
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーは、速攻を持つ。
ヤヴィマヤの火を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
クリーチャー — ビースト(Beast)
被覆(このクリーチャーは呪文や能力の対象にならない。)
消散3(このクリーチャーは、その上に消散(fade)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
エンチャント
消散7(このエンチャントは、その上に消散(fade)カウンターが7個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
はじける子嚢から消散カウンターを1個取り除く:緑の苗木(Saproling)クリーチャー・トークンを1体生成する。それらのトークンは「このクリーチャーのパワーとタフネスはそれぞれ、はじける子嚢の上に置かれている消散カウンターの数に等しい。」を持つ。
はじける子嚢が戦場を離れたとき、はじける子嚢によって生成されたすべてのトークンを破壊する。それらは再生できない。
また、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaを抜き、火力やクリーチャーを重視したノーファイアーも登場した。
クリーチャー — ワーム(Wurm)
トランプル
シヴのワームが戦場に出たとき、あなたがコントロールする赤か緑のクリーチャーを1体、オーナーの手札に戻す。
マスクス・ブロック構築
強力なブラストダーム/Blastodermを軸にしたデッキはマスクス・ブロック構築の環境でスナフ・オ・ダームやメロンを生み出したが、ステロイドもブラストダームを中心としたビートダウンである。
また、火力内蔵の古代のハイドラ/Ancient Hydraや、沈泥を這うもの/Silt Crawlerとキマイラ像/Chimeric Idolという2種類の3マナ3/3を有し、他の戦力も十分粒揃いだった。
クリーチャー — ビースト(Beast)
被覆(このクリーチャーは呪文や能力の対象にならない。)
消散3(このクリーチャーは、その上に消散(fade)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
クリーチャー — ハイドラ(Hydra)
消散5(このクリーチャーは、その上に消散(fade)カウンターが5個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
(1),古代のハイドラから消散カウンターを1個取り除く:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。これはそれに1点のダメージを与える。
サンプルレシピ
- 備考
- 世界選手権00 マスクス・ブロック構築部門 5勝1敗(参考)
- 使用者:中村聡
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (16) | |
4 | ぶどう棚/Vine Trellis |
4 | 沈泥を這うもの/Silt Crawler |
4 | ブラストダーム/Blastoderm |
4 | 古代のハイドラ/Ancient Hydra |
呪文 (20) | |
4 | キマイラ像/Chimeric Idol |
2 | はじける子嚢/Saproling Burst |
4 | 炎の印章/Seal of Fire |
4 | 雷音/Thunderclap |
3 | リスティックの稲妻/Rhystic Lightning |
2 | 取り引きのテーブル/Bargaining Table |
1 | 旗艦プレデター/Predator, Flagship |
土地 (24) | |
10 | 山/Mountain |
13 | 森/Forest |
1 | ラースの果て/Rath's Edge |
サイドボード | |
4 | 苦痛の城塞/Citadel of Pain |
4 | 恭しき沈黙/Reverent Silence |
2 | 流動石の山崩れ/Flowstone Slide |
2 | 木を伐るサテュロス/Lumbering Satyr |
2 | あばら蜘蛛/Rib Cage Spider |
1 | 蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor |
アイスエイジ・ブロック]]+ミラージュ・ブロック期
カウンターポストをはじめとする青と白、そして高速ウィニーとネクロの黒に彩られた、アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期のスタンダードは、ステロイドにとっては冬の時代であった。特に、環境最強と目されたカウンターポストとの相性は最悪であり、「ステロイドは死んだ」とまで評された。
しかしその一方で熱心な愛好者も多く、地道に改良が重ねられていった。そして、第5版発売直前には中型の飛行クリーチャーであるチビ・ドラゴン/Dragon Whelpや、緑色のボール・ライトニング/Ball Lightningことヤヴィマヤの蟻/Yavimaya Ants、そしてリバー・ボア/River Boaを使うことで、兵士トークンをかわして効率よくダメージを与えることができるようになった。
クリーチャー — 昆虫(Insect)
トランプル、速攻
累加アップキープ(緑)(緑)(あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後あなたがこの上に置かれている経年カウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。)
地道な改良の結果、第1回のアジア太平洋選手権の代表選考会ではカウンターポストの荒波を越えて1位を勝ち取り、香港オープンでは真木孝一郎に優勝賞品のフォード・フェスティバをもたらした。
惜しむらくは第5版の発売とともにチビ・ドラゴンや稲妻/Lightning Boltを失ってしまったことである。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (20) | |
3 | ラノワールのエルフ/Llanowar Elves |
4 | エルフの射手/Elvish Archers |
4 | Spectral Bears |
3 | ジョルレイルのケンタウルス/Jolrael's Centaur |
4 | アーナム・ジン/Erhnam Djinn |
2 | ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary |
呪文 (18) | |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
2 | 火葬/Incinerate |
2 | ケアヴェクの火吹き/Kaervek's Torch |
2 | 巨大化/Giant Growth |
2 | 石の雨/Stone Rain |
2 | 略奪/Pillage |
2 | 地割れ/Fissure |
2 | 緋色のダイアモンド/Fire Diamond |
土地 (22) | |
7 | 山/Mountain |
7 | 森/Forest |
2 | 山峡/Mountain Valley |
2 | 真鍮の都/City of Brass |
4 | ミシュラの工廠/Mishra's Factory |
サイドボード | |
2 | ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan |
1 | 火葬/Incinerate |
1 | 地震/Earthquake |
1 | 爆破/Detonate |
1 | ハリケーン/Hurricane |
1 | バルデュヴィアの大軍/Balduvian Horde |
2 | 命取りの昆虫/Deadly Insect |
1 | Splintering Wind |
2 | 地に平穏/Tranquil Domain |
3 | 赤霊破/Red Elemental Blast |
アイスエイジ・ブロック構築
アイスエイジ・ブロック構築では、命取りの昆虫/Deadly Insectなどの昆虫の攻撃を嵐の束縛/Stormbindで通すBugBindが登場した。
エンチャント
(2),カードを1枚無作為に選んで捨てる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。嵐の束縛はそれに2点のダメージを与える。
Olle Radeがアイスエイジ・ブロック構築で行われたプロツアーコロンバス96をこのデッキで制したのはよく知られている。
アイスエイジ・ブロック期
アイスエイジ・ブロック期のスタンダードでは、アーナム・ジン/Erhnam Djinnを主力とした通称「アーニー・バーン」が登場。ネクロの夏対策として組まれた。
クリーチャー — ジン(Djinn)
あなたのアップキープの開始時に、対戦相手1人がコントロールする壁(Wall)でないクリーチャー1体を対象とする。それはあなたの次のアップキープまで、森渡りを得る。(それは、防御プレイヤーが森(Forest)をコントロールしているかぎりブロックされない。)
4/5火力に弱いというネクロの弱点を見越し、ネクロディスクをメタって組まれた。日本勢も世界選手権96で使用している。
サンプルレシピ
- 備考
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (17) | |
2 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
3 | エルフの射手/Elvish Archers |
4 | アーナム・ジン/Erhnam Djinn |
1 | ヤヴィマヤの蟻/Yavimaya Ants |
1 | ルアゴイフ/Lhurgoyf |
4 | Spectral Bears |
2 | 巨大トタテグモ/Giant Trap Door Spider |
呪文 (20) | |
2 | 巨大化/Giant Growth |
1 | ハリケーン/Hurricane |
1 | 火の玉/Fireball |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
2 | 粉砕/Shatter |
3 | 火葬/Incinerate |
1 | 嵐の束縛/Stormbind |
1 | 黒の万力/Black Vise |
2 | ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk |
土地 (23) | |
8 | 森/Forest |
2 | 山/Mountain |
4 | 露天鉱床/Strip Mine |
4 | ミシュラの工廠/Mishra's Factory |
1 | ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battleground |
4 | カープルーザンの森/Karplusan Forest |
サイドボード | |
1 | 平穏/Tranquility |
3 | 疾風のデルヴィッシュ/Whirling Dervish |
1 | ルアゴイフ/Lhurgoyf |
2 | 地震/Earthquake |
2 | 赤霊破/Red Elemental Blast |
2 | 粉砕/Shatter |
1 | Anarchy |
1 | 火葬/Incinerate |
1 | Primitive Justice |
1 | Zuran Orb |
黎明期
黎明期には、赤緑のビートダウンに黒の万力/Black Viseを搭載したヴァイスエイジが存在した。
アーティファクト
黒の万力が戦場に出るに際し、対戦相手を1人選ぶ。
選ばれたプレイヤーのアップキープの開始時に、黒の万力はそのプレイヤーにX点のダメージを与える。Xは、そのプレイヤーの手札のカードの枚数引く4である。
エクステンデッド
2003年頃、ローテーション以前のエクステンデッドにもステロイドは存在した。特にTwo Deuceと呼ばれることが多い。
クリーチャー — 蛇(Snake)
島渡り(このクリーチャーは、防御プレイヤーが島(Island)をコントロールしているかぎりブロックされない。)
(緑):リバー・ボアを再生する。
土地
(T),1点のライフを支払う,樹木茂る山麓を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから山(Mountain)カード1枚か森(Forest)カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
フェッチランド(樹木茂る山麓/Wooded Foothills)により土地を切り詰め、超軽量構造に仕上げたデッキである。 速度と安定性により遅めのコントロールデッキに有利。
動きはRDWに近いが、クリーチャーのサイズなどではこちらに分がある。
レガシー
クリーチャー — 人間(Human) 狂戦士(Berserker)
狂喜2(このターン、対戦相手1人にダメージが与えられている場合、このクリーチャーはその上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。)
トランプル
クリーチャー — ドライアド(Dryad)
あなたが白か青か黒か赤の呪文を唱えるたび、クウィリーオンのドライアドの上に+1/+1カウンターを1個置く。
1/1密林の猿人/Kird Apeや瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler、ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooliganなど、グルールカラー系の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用出来るのが強み。
また、火力を連発し、クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryadやタルモゴイフ/Tarmogoyfを一気に大きくするタイプも存在する。この場合は、ある意味、火力型グロウといった認識に近い。
もっとも最近は、黒や白をタッチし、柔軟性の高いZooに移行する事も多くなっている。