ストーム (デッキ)
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2024年7月28日 (日) 09:43時点における版
ストーム(Storm)は、キーワード能力のストームを主体としたコンボ系デッキの総称。
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概要
基本的には、軽い呪文を連打してストームを稼ぎ、苦悶の触手/Tendrils of Agonyなどでフィニッシュする。
ストームを持った呪文が登場したスカージ参入時から、スタンダードのデザイアフリーズや、エクステンデッドの青茶単デザイア、ヴィンテージ(当時のタイプ1)のロング・デックなど、多くの環境で活躍した。さらにその後もいろいろなデッキが登場し、エクステンデッドとエターナルでは現在までの長い間使われ続けている。
スタンダードではカード・プールの狭さや親和デッキの振興などでエクステンデッドやヴィンテージほどは使われず、スカージがローテーションで使えなくなり姿を消した。
だが、後の時のらせんにてストームを持った呪文が再び登場した際に、ドラゴンストームや刈り痕ストームなどが登場し、ドラゴンストームが世界選手権06を征するなどの活躍を見せている。
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期のスタンダードでは、ラヴニカ・ブロックの退場で衰退した刈り痕ストームを取り込む形でドラゴンストームが復活し、世界選手権07ではベスト8に2人を送り込んだ。
背骨岩の小山/Spinerock Knollからドラゴンの嵐/Dragonstormを撃つのが特徴的な構成となっている。
後期には、ドラゴンの嵐を外したバーンタイプの、刈り痕ストームが主流になった。
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期のスタンダードでは、時のらせんでタイムシフトしたドラゴンの嵐を使用したドラゴンストームが登場し、世界選手権06を制した。
マナ加速からボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite×4を対戦相手に叩き込んで勝利する。
基本セットの第9版から第10版への移行でドラゴンストームが衰退すると、かわって紅蓮術士の刈り痕/Pyromancer's Swathとぶどう弾/Grapeshotを使用した刈り痕ストームが登場し、日本選手権07で準優勝する活躍を見せた。
この時期の活躍の背景にはコールドスナップで加わった赤のマナ加速手段、炎の儀式/Rite of Flameの存在が大きい。
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、ミラディンで登場した親和と組み合わせた親和ストームが登場した。
精神の願望/Mind's Desireと苦悶の触手を用いたデザイア系のものや、ブルード親和に時間の亀裂/Temporal Fissureを採用したものが存在する。
しかし、段々とストームを用いない親和が主流になっていき、ストーム親和は姿を消していった。
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期のスタンダードでは、スカージ参入直後に、精神の願望や思考停止/Brain Freezeを使用したデザイアフリーズが登場。
しかし組める時期が短かったこともあり、大きな活躍はできなかった。
エクステンデッド
エクステンデッドでは、スカージでの精神の願望の登場以来、デザイアとその発展形がメタゲームの一角を担い続けている。
詳細はデザイアの項目を参照。
また、時のらせんでの巣穴からの総出/Empty the Warrensの登場以後は、ゴブリンストームも存在する。
モダン
モダン環境では、主に相性がよい青赤昇天とハイブリッドする形で組まれることが多い。
軽量ドローとマナ加速を連発して紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascensionの探索カウンターを貯め、ストーム呪文(ぶどう弾/Grapeshotか巣穴からの総出/Empty the Warrens)でとどめを刺す。
モダン開幕戦のプロツアーフィラデルフィア11で青赤昇天型、刈り痕ストーム型およびそれらのハイブリッド型が猛威を振るったが、マナ加速の炎の儀式/Rite of Flameとドローソースの思案/Ponder・定業/Preordainが2011年10月1日より禁止カードに指定され、大打撃を受けた。
イニストラード以降は、紅蓮術士の昇天ではなく炎の中の過去/Past in Flamesを採用するタイプも登場した。
煮えたぎる歌/Seething Song禁止以降は人気が下火だったが、霊気紛争で遵法長、バラル/Baral, Chief of Complianceが登場、ゴブリンの電術師/Goblin Electromancerとあわせて8メダリオン体制がとれるようになった。やや重たいが強力なアドバンテージカードであるけちな贈り物/Gifts Ungivenを採用したけちストーム (Gifts Storm) が登場した。
サンプルリスト(煮えたぎる歌禁止前)
- 備考
- グランプリトリノ12 ベスト8 (参考)
- 使用者:Yann Blumer
- フォーマット
UR Storm [1] | |||||||||||||||||
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- 炎の中の過去/Past in Flamesを採用したタイプ。エンドカードはぶどう弾/Grapeshot。
サンプルリスト(けちストーム)
- 備考
- グランプリコペンハーゲン17 ベスト4 (参考)
- 使用者:Martin Müller
- フォーマット
レガシー
初期のレガシーでは、ハイタイドにストーム要素を盛り込んだ青単色デッキのソリダリティが主流だった。
単色のため安定性は高かったが、防御力に欠け、ほかのアーキタイプが強化されると衰退していった。
ラヴニカ・ブロック参入後は、カードを回収するギミックを中心に据えた多色のIGGy-POPと呼ばれるタイプが主流となった。
しかし、もみ消し/Stifleの増加や墓地対策の普及など理由は様々だが、他のデッキの対策に巻き込まれる形で衰退していった。
時のらせんブロック参入後は、純正チェイン・コンボタイプのTESがレガシーにおけるストームデッキの主流となる。また同時期に強化されたベルチャーも、巣穴からの総出を用いるためストームデッキとしての側面が強い。
その後アラーラの断片でむかつき/Ad Nauseamを獲得し、TESは同じような構造を保ちつつANTに移行した。
モダンホライゾンの登場後、永劫のこだま/Echo of Eonsと覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veilsコンボを採用したツイスター・ストームが登場した。
- カードプールが広いため、この他にもさまざまなバリエーションがあるのもレガシーにおけるストームデッキの特徴である。
ヴィンテージ
ストームは、強力なマナ加速手段や軽い呪文満載のヴィンテージでこそ、その真価を発揮できると言ってよい。
当時のタイプ1に於いて脅威のコンボデッキ、ロング・デックが環境を荒らし尽くした。
その動きは単純で、適当にマナ・アーティファクトをばら撒き、燃え立つ願い/Burning Wishで苦悶の触手/Tendrils of Agonyを引っ張ってくるだけである。キーカードの制限カード指定によりすぐさま崩壊するものの、その後に登場したいくつもの亜種が現在でも第一線で活躍を続けている(詳しくはロング・デック#後継デッキを参照)。
- これ以外にもKobolds of Kher Keepなどと頭蓋骨絞め/Skullclampを使ったコボルドクランプなどのデッキも存在している。
サンプルレシピ
- 備考
- フォーマット
Long.dec [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パウパー
ぶどう弾/Grapeshotか巣穴からの総出/Empty the Warrensをエンドカードに用いた、赤を主体としたストームデッキが存在した。マナ加速には暗黒の儀式/Dark Ritualや炎の儀式/Rite of Flameなど、ドローには金言/Words of Wisdomや留まらぬ発想/Ideas Unbound、血の署名/Sign in Bloodなどを用いてストームを稼いでいき、最終的にエンドカードであるぶどう弾か巣穴からの総出につなぐ。
彩色の星/Chromatic Starのようなマナフィルターも充実しているため、次にどのカードを使うかをしっかり考えながらプレイしていけば3色のマナを出すのにさほど苦労はしない。
2013年2月6日にぶどう弾と巣穴からの総出が禁止カードに指定され、消滅することになった。
その後、しばらくは勝ちに直結するストーム呪文がなかったが、モダンホライゾン2で騒鳴の嵐/Chatterstormが登場したことで、このカードを中心としたリスストームが登場した。
こちらも騒鳴の嵐が2021年9月8日に禁止カードに指定され、消滅した。
その後は電位式リレー/Galvanic Relayとケッシグの炎吹き/Kessig Flamebreatherを組み合わせたデッキが登場したが、その勝率の高さから電位式リレーが2022年3月7日に禁止カードに指定され、消滅した。
また別のタイプとして、テンポラル・ストームが存在した。使い魔や、フリースペルとバウンスランドを組み合わせてマナ加速し、時間の亀裂/Temporal Fissureで戦場を一掃しロックする。
こちらは大あわての捜索/Frantic Searchが2011年6月29日より禁止カードに指定され、さらに、2013年10月2日より時間の亀裂も禁止されたことで消滅した。
また、墓地を利用し、墓の刈り取り/Reaping the Gravesや忌むべき者の歌/Songs of the Damnedを組み合わせたサイクリングストームも存在する。
- パウパーのカードプールには、ストーム自体を直接止めることができるカードが妨害の接触/Hindering Touchぐらいしか存在しないことが、各デッキの隆盛の追い風となっていた。
サンプルリスト
青黒赤(初期型)
Grixis Storm(Pauper) [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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青黒赤(禁止直前)
Grixis Storm(Pauper) [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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青赤
- 備考
- Pauper Premier #2403118 on 05/21/2011 7th Place (参考)
- 使用者:Theiz
- フォーマット
- パウパー (~ウルザズ・デスティニー)
UR Storm(Pauper) [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ぶどう弾は採用されず、巣穴からの総出と相性のいいゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhackerが採用されている。
赤単
Mono Red Storm(Pauper) [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- こちらはゴブリンの奇襲隊に加えて、呪文の連打と相性のいい窯の悪鬼/Kiln Fiendも採用されている。
黒赤
Storm [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 騒鳴の嵐/Chatterstorm禁止後の黒赤型。ストームを稼いだ後の電位式リレー/Galvanic Relayでリソースを増大させ、ケッシグの炎吹き/Kessig Flamebreatherの誘発型能力で焼ききる。
代表的なデッキ
- デザイア
- ロング・デック
- 親和ストーム
- ソリダリティ
- Intuition Tendrils
- Sensei, Sensei
- IGGy-POP
- コボルドクランプ
- ドラゴンストーム
- サニー・サイド・アップ
- ゴブリンストーム
- 刈り痕ストーム
- ルビー・ストーム
- アド・ストーム
- リスストーム
- テンポラル・ストーム