ショック/Shock
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2018年7月1日 (日) 15:17時点における版
赤の「基本的な」火力呪文。創成期において基本火力として生まれた稲妻/Lightning Boltの調整版。他の1マナ、2点ダメージの火力呪文はこれを基準に調整されている。
ただしカード単体の性能としては若干力不足な印象。インスタントであるという強みはあるが、それを重要視しない場合にはダメージ効率の低さが目立ってしまう。稲妻の1マナ3点では高火力すぎるが、ショックの1マナ2点では力不足。火力のバランスは実にデリケートであると言えるだろう。
実際、構築の、特にステロイドなどのビートダウンデッキでは、1マナ域の火力はショックよりも他の亜種が優先される。それら亜種はたいていはソーサリーだが、単なるダメージだけでなく追加の要素が得られるものが多いためである。まれにショックが採用されることがあるものの、その理由はほとんどの場合で他の優良な選択肢がなく「ショックを使わざるを得ないほど火力に恵まれていない」ためである。
対して、バーン系デッキを組む場合は、これを使わなくてもよいほど良質の火力に恵まれている環境は少なく、インスタントである「待ちの火力」も必要なため、よく使われる(→カウンターバーン)。
リミテッドではもちろんかなり使い勝手の良いカードである。除去そのものが貴重であるのもそうだが、何かとトリックに使える軽いインスタントであるということが重要なため。
収録状況と構築での活躍
第6版から第10版まで基本セットにおける火力の基準として収録され続けたが、基本セット2010では稲妻と入れ替わりで基本セット落ちしたことで多くのプレイヤーを驚かせた。ただし、R&Dは「それでも1マナ火力の基準がショックであることには変わりはない」と公言しており(稲妻のページを参照)、2つ後の基本セット2012では稲妻と入れ替わる形で再び収録されている。
基本セット2014を最後にしばらくスタンダード落ちしていたが、霊気紛争で再録され2年半ぶりに復帰。この時点での火力のバランスとしてプレイヤー/クリーチャー両方に対応したカードは限られており、相対的に評価は高い。1マナでサヒーリコンボに対処できることもあり多くの赤入りデッキのメインデッキ、サイドボードに散らされて採用されたが、アモンケット期にはサヒーリコンボが消滅したことで1マナ除去としてはマグマのしぶき/Magma Sprayの方が優先されることが多い。その後成立したラムナプ・レッドでは、プレイヤーを対象にできる火力としてこちらが3~4枚入れられている。
その他
- 基本セットやビデオにおける初心者へのレスポンス関連の説明において、巨大化/Giant Growthと共によく使われるカードでもある。
- 「2点ダメージ」の俗称としてもしばしば使われる。特にショックランドが有名。
- このカードで惑乱の死霊/Hypnotic Specterやマナ・クリーチャーなどの最序盤で重要なクリーチャーが焼かれるのはお約束。
- フライデー・ナイト・マジックの2000年7月のプロモーション・カードとして配布された。
- オンスロートで再録された際のイラストで焼かれているのが、普通のダメージではまず死なないサイカトグ/Psychatog。一種の皮肉であろう。
- 霊気紛争での日本語版フレイバー・テキストは、韻訳となっている。
発明の賜物が革命の業物になった。
The tools of invention became the weapons of revolution.
関連カード
主な亜種
ここでは2点ダメージのものを例示する。特記していない限り、1マナのインスタントであり、クリーチャーかプレインズウォーカーかプレイヤーを対象にする。太字のものは、特に近い1マナ2点の亜種である。他の例は火力を参照。
- 乾燥/Parch - ショックのモードの他に、青のクリーチャー1体に4点のダメージを与えるモードがある色対策カード。2マナ。(ウルザズ・レガシー)
- 炎の印章/Seal of Fire - エンチャント版。(ネメシス)
- 焦熱の溶岩/Scorching Lava - キッカー(赤)すると、ダメージを与えられたクリーチャーはそのターン再生禁止と、墓地に置かれる場合代わりに追放するようになる。2マナ。(インベイジョン)
- マグマのしぶき/Magma Spray - 対クリーチャー限定。そのクリーチャーがそのターン墓地に置かれる場合は代わりに追放する。(アラーラの断片)
- 火柱/Pillar of Flame - ソーサリー。追放効果つき。(アヴァシンの帰還)
- 暴行+殴打/Assault+Battery - 分割カード。暴行はショックのソーサリー版。(インベイジョン)
- 火+氷/Fire+Ice - 分割カード。火は2マナで割り振り火力。(アポカリプス)
- 二股の稲妻/Forked Bolt - ソーサリー。ダメージを割り振ることができる。(エルドラージ覚醒)
- 双雷弾/Twin Bolt - ダメージを割り振ることができる。2マナ。(タルキール龍紀伝)
- チャンドラの螺旋炎/Chandra's Pyrohelix - 双雷弾の同型再版。(カラデシュ)
- アヴァシンの裁き/Avacyn's Judgment - 2マナのソーサリー。ダメージを割り振ることができる。マッドネス時にはX点を割り振る。(イニストラードを覆う影)
- 炎の稲妻/Firebolt - フラッシュバック(4)(赤)付きのソーサリー。(オデッセイ)
- 不死の火/Fires of Undeath - フラッシュバック(5)(黒)付き。3マナ。(闇の隆盛)
- 蛮族のリング/Barbarian Ring - スレッショルドランド。スレッショルドを満たしていれば、(赤)、タップ、自身の生け贄でショックの効果。(オデッセイ)
- 黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb - アーティファクト。呪文爆弾サイクルの赤版。(赤)と自身の生け贄でショックの効果。(ミラディン)
- マグマの噴流/Magma Jet - 占術2付き。2マナ。(フィフス・ドーン)
- 氷河の光線/Glacial Ray - 連繋(1)(赤)付きの秘儀。2マナ。(神河物語)
- うねる炎/Surging Flame - 波及4付き。2マナ。(コールドスナップ)
- 突然のショック/Sudden Shock - 刹那付き。2マナ。(時のらせん)
- タール火/Tarfire - ショックのゴブリン(部族)版。(ローウィン)
- 噴出の稲妻/Burst Lightning - キッカー(4)すると4点ダメージになる。ショックの上位互換。(ゼンディカー)
- シヴの火/Shivan Fire - クリーチャー限定になった噴出の稲妻の下位互換。(ドミナリア)
- 罰する火/Punishing Fire - いずれかの対戦相手がライフを得たときに(赤)を支払うと墓地から手札に戻る。2マナ。(ゼンディカー)
- よろめきショック/Staggershock - 反復付き。3マナ。(エルドラージ覚醒)
- 感電破/Galvanic Blast - 金属術の条件を達成すると、4点ダメージになる。ショックの上位互換。(ミラディンの傷跡)
- イゼットの魔除け/Izzet Charm - 青赤の多色カード。対クリーチャー限定のショックのモードがある。(ラヴニカへの回帰)
- 乱撃斬/Wild Slash - 獰猛の条件を達成すると、唱えたターンの間はダメージを軽減できなくなる。ショックの上位互換。(運命再編)
- コラガンの命令/Kolaghan's Command - モードの一つにショックの効果を含む命令。(1)(黒)(赤)。(タルキール龍紀伝)
- 焦熱の衝動/Fiery Impulse - 対クリーチャー限定。魔巧を達成すると代わりに3点ダメージを与える。(マジック・オリジン)
- 現実の流出/Reality Hemorrhage - 欠色を持つ。2マナ。(ゲートウォッチの誓い)
- 霊魂破/Geistblast - 墓地から(2)(青)を支払って追放することで自分の呪文をコピー出来る。3マナ。(イニストラードを覆う影)
- Breath of Fire - 対クリーチャー限定かつ2マナ。ショックの下位互換。(Global Series: Jiang Yanggu & Mu Yanling)
参考
- カード個別評価:霊気紛争 - コモン
- カード個別評価:オンスロート - コモン
- カード個別評価:ストロングホールド - コモン
- カード個別評価:基本セット2019 - コモン
- カード個別評価:基本セット2014 - コモン
- カード個別評価:基本セット2012 - コモン
- カード個別評価:第10版 - コモン
- カード個別評価:第9版 - コモン
- カード個別評価:第8版 - コモン
- カード個別評価:第7版 - コモン
- カード個別評価:第6版 - コモン
- カード個別評価:バトルボンド - コモン