トリコロール
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トリコロール(Tricolore)は、赤白青で組まれたデッキの総称。特に、コントロール色が強いデッキをこう呼ぶことが多い。3CWやSSSなどクリーチャーによるビートダウン要素が強いものはトリコビートと呼ばれる。アポカリプス期にはラッカとも呼ばれた。
マジックにおける「3つの色の組み合わせ」の通称としては最も古く、なおかつカード名や背景世界/ストーリー用語に由来していない唯一の呼び方である。
- 他の組み合わせでは、インベイジョン・ブロック由来の呼称(クローシスカラーなど)か、アラーラの断片ブロックに由来した呼称(バントカラーなど)しかない。
- トリコロールとはフランス語で「3色」を意味するが、この単語自体が元々フランスの国旗の色に由来しており、またフランス国旗そのものを「トリコロール」と呼ぶことも多い。マジック以外の場面でも、「トリコロール」と言えば赤白青の3色の組み合わせを指す。
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概要
青白タイプと比較すると、軽い火力によって序盤のクリーチャー除去が楽になると共にトドメの一撃も可能という打撃力向上の利点があり、青赤のカウンターバーンと比較すると、神の怒り/Wrath of Godによってクリーチャーへの対応が楽になり、エンチャント破壊も可能になるという利点がある。 そういったことから、極端なビートダウンメタを可能にするデッキタイプである。
赤が白と青の対抗色のため土地のマナ基盤を安定させることが難しく、優秀な多色地形によって成立することが多い。
ステロイドと同じく、この色の組み合わせにこだわりを持つ愛好者が多いことで知られる。
イニストラード・ブロック構築
イニストラード・ブロック構築では、同環境の青白奇跡コントロールに赤を足して組まれる。
終末/Terminusなどの奇跡呪文を多用して戦場を掌握する基本方針は変わらない。赤を足す利点は、軽量火力を採用することで序盤を凌ぎやすく小回りが利くことと、環境屈指のパワーカード・忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damnedを最大限に活用できる点である。その分純正2色に比べてマナ基盤などの安定性で劣るのは否めない。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリアナハイム12 ベスト4(参考)
- 使用者:Eric Froehlich
- フォーマット
ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
新たなるファイレクシア以降はCaw-Bladeに欠片の双子コンボを搭載したものも登場した。
アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期
精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor、ギデオン・ジュラ/Gideon Jura、復讐のアジャニ/Ajani Vengeantの三大プレインズウォーカーの存在からプレインズウォーカー・コントロール(Plainswalker Control)の名で呼ばれる。
対抗色フェッチランドの存在により3色のマナ基盤の不安定性もある程度は解消されている。
サンプルレシピ
- 備考
- フォーマット
UWr PWC [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
基本セット2010で、汎用火力稲妻/Lightning Boltと優秀なフィニッシャー悪斬の天使/Baneslayer Angelが登場したことにより、悪斬コントロールが出現。
典型的なトリコロール、クリーチャーコントロールの塊であり、全体除去が10枚以上も入っているためビートダウンには滅法強い。その上さらに威嚇の稲妻/Intimidation Boltまで採用されることも少なくない。また火力との相性のよいブリン・アーゴルの白鳥/Swans of Bryn Argollで爆発的なアドバンテージを得られるのも特徴。威嚇の稲妻を自分のブリン・アーゴルの白鳥に使いながら、対戦相手を足止めするようなギミックがある。
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
青白のヒバリブリンクにコンボパーツの大いなるガルガドン/Greater Gargadonなどのために赤をタッチしたジョイタイムが存在した。
詳細はジョイタイムを参照のこと。
ラヴニカ・ブロック期
ラヴニカ・ブロックを含むスタンダードでは、第9版のペインランドとラヴニカ・ブロックのショックランドにより、トリコロールとしては珍しく安定性の高いマナ基盤を持つ。
肝心の中身についても稲妻のらせん/Lightning Helixや電解/Electrolyzeなどの汎用性の高いカードが追加された。
プロツアーホノルル06では炎まといの天使/Firemane Angelでズアーの運命支配/Zur's Weirdingを維持するズアーロックの一種・Angel Weirdingが登場。
また時のらせん参入直後に、太陽拳の派生形として蘇生/Resurrectionによるリアニメイト要素を組み込んだコントロールデッキ、昇竜拳が生まれる。
その後リアニメイト要素を外し、印鑑やバウンスランドでマナ加速して重いカードを連発するグッドスタッフタイプのデッキも組まれた(→下記サンプルレシピ)
一瞬の瞬き/Momentary BlinkによるCIP能力使い回しエンジンを搭載したものもある(→ブリンク)。
サンプルレシピ
トリコロール [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ミラディン・ブロック期
ミラディン・ブロック期では、ほぞを主体にしたコントロールデッキ、トイソルジャーが生まれる。
詳細はトイソルジャーを参照のこと。
インベイジョン・ブロック期
インベイジョン・ブロック期では、対抗色にフィーチャーしたアポカリプスの登場で、対抗色ペインランドや優秀な火+氷/Fire+Iceなどを獲得し、一気に完成度が高まった。
ゴブリンの塹壕/Goblin Trenchesをフィニッシャーにしたパーミッション型のトレンチが主流だが、一部ではSSSなどのビートダウン・デッキも組まれた。
ミラージュ・ブロック期
ミラージュ・ブロック期では、知られざる楽園/Undiscovered Paradiseや宝石鉱山/Gemstone Mineなどの強力な5色地形の追加で構築が容易になり、おもにコントロール方面に活躍した。
パーミッション型のデッキにについてはWorld Championship Decks 1997も参照のこと。
テンペスト以後は白シャドーウィニーに青と赤のサポートを加えた3CWも登場した。
黎明期
黎明期から優良なカードが多い色の組み合わせであり、広くないカードプールの中でグッドスタッフを組むことが可能だった。
チビ・ドラゴン/Dragon Whelpやセラの天使/Serra Angel、時によりパワフルなシヴ山のドラゴン/Shivan Dragonなどをフィニッシャーにしたパーミッションの構成を取る。
剣を鍬に/Swords to Plowshares、稲妻/Lightning Boltなど軽量カードが充実していたため、Zooタイプのビートダウンに対して特に有利に戦うことができた。
また当時は全般的にクリーチャーに頼らないデッキが少なく、メタに合致していたとも言える。
エクステンデッド
かつてのエクステンデッドではデュアルランドが使用可能だったため、マナバランスに頭を悩ますことなく容易に組むことができた。
初期のエクステンデッドではカウンターポストに赤を加えたトンゴネイションが活躍。
またアポカリプス以降は強力な多色カードの追加に合わせ、いくつかのデッキが生み出された(→下記サンプルレシピ)
時は流れデュアルランドは使用不可能になり、このデッキタイプもしばらくなりを潜めていたが、ラヴニカ・ブロックでのショックランドの登場をうけ中速のグッドスタッフ系ビートダウン・デッキ、ラッカ・デック・ウィンズが現れる。
時のらせん以降はTrinket Angelに変化し、よりデッキとしての安定性が高まった。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーニューオーリンズ01(参考)
- 使用者:Jon Finkel
- フォーマット
トリコロール [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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モダン
モダン環境では、秘密を掘り下げる者/Delver of Secretsを主力としたDelver-Goと呼ばれるアーキタイプのバリエーションとして組まれることが多い。
他のデッキカラーに比べてスピードに優れるのがこの色を選択する利点である。