札束
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札束とは、文字通りの「お札の束=大金」になぞらえて、「高額カード(札)をたくさん使ったデッキ(束)」を揶揄した呼称。対義語は貧乏デッキ。
蔑称・皮肉の意味合いが強いが、これは単なる僻みなどというわけではなく、新規参入やローテーションの変化に際して大きな障壁となっているのが一番の問題であり、札束デッキの使用者のみならずR&Dへの不平不満も篭められていることが多い。そのためトップメタのデッキが札束ばかりの環境だと特に札束に対する不満が高まりやすい。ローテーションが存在しないエターナルやモダンだと札束と呼ばれるデッキを構築するには相当な金がかかるので、特にその傾向が顕著。
ただしカードの価格は需要に応じて変動するものであるため、安価であったデッキが後に「結果的に」札束になる、ということも多々ある。近年はインターネットが普及したこともあり、ローグデッキが大会で結果を出したりすると、あっというまに人気デッキになりキーカードの取引価格が暴騰することも珍しくない。タルモゴイフ/Tarmogoyfのようにカスレアからトップレアまで出世した例もある。無論その逆もよくある話で、特に環境を支配するレベルで使われ高額になったカードが禁止カード指定、場合によってはデッキごと環境を追い出され主要パーツが軒並み暴落なんてことも。
- 性能にもよるが高レアリティの多色土地は様々なデッキで採用され、安定性の観点から枚数も多めに取られやすい。需要が高い割にサイクルでの収録が殆どで特定の色の組み合わせの出現率は低いため高額になりやすく、必然的にそれらを多用する多色デッキは札束になりがち。
- あくまで相対的な概念であり、いくら以上の値段から札束と呼ぶ、というような基準はない。それぞれのフォーマットごとに相場は変わってくるだろうし、またプレイヤーそれぞれの金銭感覚の差も影響してくるだろう。
- エターナルでも相対的な観点から札束とそうでないデッキを区別することはできるが、特にヴィンテージともなると、できるだけ安価にデッキを組んでも(トーナメントレベルにもっていくには)かなりの資金が必要になるのが通常のため、あまり札束という単語は用いられない。
- エターナル環境、あるいはマジック:ザ・ギャザリングそれ自体を指して「札束ゲー」などと揶揄されることもあるが、この場合はもはや金ゲーという意味合いに近い。
- 稀に、プレミアム・カードやプロモーション・カードなど、カードパワーとは関係なく入手困難で高額なカードを多用したデッキを「札束」という場合もある。