基本でない土地
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2016年10月3日 (月) 02:57時点における版
基本でない土地/Nonbasic Landは、特殊タイプ「基本」を持たない土地のこと。第9版より前は特殊地形や「基本地形ではない土地」と表記されていた。
Desert / 砂漠
土地 — 砂漠(Desert)
土地 — 砂漠(Desert)
(T):(◇)を加える。
(T):攻撃しているクリーチャー1体を対象とする。砂漠はそれに1点のダメージを与える。戦闘終了ステップの間にのみ起動できる。
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概要
文字通り、基本土地ではない土地のこと。基本土地とは異なる特殊な用途を持つ一方で、使用に際してルール面・カード性能面・他カードとの相互作用面で様々な制約が課されていることが多い。
大きく分けて、以下のようなものがある。
- 複数種類の色マナを出せるもの(多色地形) → 各種ペインランド、ショックランドなど
- 複数個のマナを出せるもの → 裏切り者の都/City of Traitors、水晶鉱脈/Crystal Veinなど
- マナ能力以外の能力を持つもの → リシャーダの港/Rishadan Port、流砂/Quicksandなど
もちろん、これらの性質を2つ以上持ち合わせる物もあるし、またこれらに当てはまらない特殊な土地も存在する。
複数種類の色マナを出せる多色地形は、物にもよるが多色デッキで重宝される。一方で、無色マナしか出せない土地は単色デッキで使用されることが多い。また、複数のマナを出す土地はコンボデッキなどのマナ加速用に昔から広く使われてきた。
特にモダンやエターナルのように豊富な多色地形が存在するフォーマットでは、基本土地をほとんど採用していないデッキというのも珍しくない。しかし以下に述べるように基本でない土地には必ず一定のリスクが伴うため、基本土地を一切採用しないということはあまりなく、数枚程度は基本土地を入れておくのが一般的である。
欠点・リスク
ルール面・性能面での制約
- 基本土地と違い4枚制限ルールに影響されるため、1つのデッキに同じカード名のカードは4枚までしか入れられない。
- 基本的に、タップインだったり、マナ能力の起動に何らかの条件やコストが必要だったり、無色マナしか生み出せなかったり、伝説の土地だったり、と言ったデメリットが課せられている。
- 基本土地同様にアンタップインかつコストやリスクなしで色マナを生み出せる基本でない土地は、リミテッド・エディション収録のデュアルランド10枚とミラディン収録のアーティファクト・土地5枚、計15枚のみである(基本セット2015現在)。
他カードとの相互作用
- 土地をサーチするカードはほとんどが基本土地しか持ってくることができないようになっており、基本でない土地をサーチする手段は限られている。
- 基本でない土地を狙い撃ちにする対策カードも多く存在する(→対特殊地形カード)。
- 破壊するものが最も多いが、血染めの月/Blood Moonのように破壊せず無力化するものや、発展の代価/Price of Progressや世慣れたドライアド/Dryad Sophisticateのように土地そのものに影響は与えない形で対策するものもある。
- 一方で、基本土地タイプを参照する色対策カードも少なくなく、そちらに対しては基本でない土地のほうが被害が少なく済むこともある。カードプールやメタによってうまく使い分けるのがよい。
基本でない土地のサイクル一覧
- デュアルランド(リミテッド・エディション)
- ウルザランド(アンティキティー)
- レジェンドの伝説の土地 → カラカス/Karakasなど(レジェンド)
- 伝説のクリーチャーとのバンドを与える土地 → Cathedral of Serraなど(レジェンド)
- 貯蔵ランド(フォールン・エンパイア、メルカディアン・マスクス、時のらせん)
- サクリファイスランド(フォールン・エンパイア、ミラージュ、インベイジョン、オデッセイ)
- ペインランド(アイスエイジ、アポカリプス)
- お休みランド(アイスエイジ、テンペスト、神河物語)
- レイスランド(ホームランド)
- 基本土地を生け贄に捧げる土地 → Kjeldoran Outpostなど(アライアンス)
- フェッチランド(ミラージュ、オンスロート、ゼンディカー)
- 伝説の土地のメガ・サイクル → テフェリーの島/Teferi's Isleなど(ミラージュ・ブロック~インベイジョン・ブロック)
- バウンスランド(ビジョンズ、ラヴニカ・ブロック)
- タップインペインランド(テンペスト)
- サイクリングランド(ウルザズ・サーガ、オンスロート)
- ウルザズ・サーガの伝説の土地 → セラの聖域/Serra's Sanctumなど(ウルザズ・サーガ)
- ミシュラランド(ウルザズ・レガシー、ワールドウェイク、戦乱のゼンディカー・ブロック)
- 枯渇ランド(メルカディアン・マスクス)
- タップインデュアルランド(インベイジョン、ゲートウォッチの誓い、イニストラードを覆う影)
- 棲み家(プレーンシフト)
- スレッショルドランド(オデッセイ)
- フィルターランド(オデッセイ)
- 汚れた土地(トーメント)
- オンスロートの部族支援土地 → 争乱の崖地/Contested Cliffsなど(オンスロート)
- アーティファクト・土地(ミラディン)
- 神河物語の色に対応した伝説の土地 → 永岩城/Eiganjo Castleなど(神河物語)
- 無色マナを生む伝説の土地 → すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters Allなど(神河物語)
- ショックランド(ラヴニカ・ブロック)
- 本拠地ランド(ラヴニカ・ブロック)
- 氷雪タップインデュアルランド(コールドスナップ)
- 時のらせんブロックの伝説の土地 → トロウケアの敷石/Flagstones of Trokairなど(時のらせんブロック)
- 未来予知の2色土地 → 雨雲の迷路/Nimbus Mazeなど(未来予知)
- 未来予知のキーワード能力を持つ土地 → 新ベナリア/New Benaliaなど(未来予知)
- ヴィヴィッドランド(ローウィン)
- ローウィンの部族支援土地 → 古の円形劇場/Ancient Amphitheaterなど(ローウィン)
- 秘匿土地(ローウィン)
- ハイブリッドランド(シャドウムーア・ブロック)
- 基本土地タイプを持つ基本でない土地 → 霧覆いの平地/Mistveil Plainsなど(シャドウムーア)
- タップイントライランド(アラーラの断片、タルキール覇王譚)
- 全景(アラーラの断片)
- M10ランド(基本セット2010、イニストラード)
- 隠れ家(ゼンディカー、タルキール覇王譚)
- ゼンディカーの色に対応した土地 → 空の遺跡、エメリア/Emeria, the Sky Ruinなど(ゼンディカー)
- ゼンディカーのCIP能力を持つコモンの土地 → カビーラの交差路/Kabira Crossroadsなど(ゼンディカー)
- ワールドウェイクのCIP能力を持つコモンの土地 → セジーリのステップ/Sejiri Steppeなど(ワールドウェイク)
- ファストランド(ミラディンの傷跡、カラデシュ)
- 起動コストに2色を要する起動型能力を持つ土地 → ムーアランドの憑依地/Moorland Hauntなど (イニストラード・ブロック)
- 門(ラヴニカへの回帰ブロック)
- 神殿(テーロス・ブロック)
- バトルランド(戦乱のゼンディカー)
- 荒廃した土地 → 荒廃した草原/Blighted Steppeなど(戦乱のゼンディカー)
- 戦乱のゼンディカーのCIP能力を持つコモンの土地 → 砂岩の橋/Sandstone Bridgeなど(戦乱のゼンディカー)
- シャドウランド(イニストラードを覆う影)
その他
文章欄等のデザイン
基本でない土地の文章欄およびカード枠のデザインは他の呪文や基本土地のそれと異なり、カードの効果によって異なっている。
以下に現在の仕様に至るまでの幾多の試行錯誤・変遷の沿革を記す。
- リミテッド・エディション
- マジック初の基本でない土地(そして同時に初の2色地形)たるデュアルランドサイクルは、その文章欄に自身が生み出せる2種類の色マナを視覚的に表現するために、その2色の「しましま模様」の印刷が施されていた(Tundraのカード画像)。
- デュアルランドの項も参照。
- アラビアンナイト~ミラージュ、第4版
- アラビアンナイト以降様々な基本でない土地が登場した。文章欄及びイラストの縁枠のデザインは(現在では考えられないが)エキスパンションごとに独自のものが用意され、そのセット内の全ての基本でない土地がこれに統一されていた。色マナを生み出せる土地であっても、逆にマナを生み出すことのできない土地であっても同一の枠色であり、さらにエキスパンションごとに色が異なるため視覚的に判りづらく問題があった。
- 具体的には以下の通り。
- アラビアンナイトは「黄土色」(オアシス/Oasisのカード画像)
- アンティキティーは「茶色」(ミシュラの工廠/Mishra's Factoryのカード画像)
- レジェンドは「金色」(カラカス/Karakasのカード画像)
- ザ・ダークは「暗い紫」(イス卿の迷路/Maze of Ithのカード画像)
- フォールン・エンパイアは「赤」(ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battlegroundのカード画像)
- アイスエイジは「青」(アダーカー荒原/Adarkar Wastesのカード画像)
- アライアンスは「明るい紫」(Kjeldoran Outpostのカード画像)
- ホームランドは「青緑」(Aysen Abbeyのカード画像)
- ミラージュは「暗い緑」(氾濫原/Flood Plainのカード画像)
- 第4版で再録されたものは元カードと同じデザインで印刷されている(オアシス/Oasisのカード画像/ミシュラの工廠/Mishra's Factoryのカード画像)。
- ビジョンズ
- ビジョンズ収録のバウンスランドサイクルにて、デュアルランド以来となる色分けが行われた。白マナを生み出せるものは「白」(乾燥高原/Karooのカード画像)、青マナを生み出せるものは「青」(珊瑚礁/Coral Atollのカード画像)といった形で、特定の1色の色マナを生み出せる土地の文章欄は(基本土地と同様に)その色で着色されるようになった。
- 一方、それ以外のものはカードの効果にかかわらず(知られざる楽園/Undiscovered Paradiseのように複数種類の色マナを生み出せるものであっても)同一のデザインで印刷されている。
- ちなみに、ビジョンズ収録のバウンスランドサイクル以外の基本でない土地はミラージュと同じデザインで印刷された。
- 第5版~ウルザズ・レガシー
- 第5版ではビジョンズでの変更を踏まえ、基本でない土地のデザインの統一が行われた。特定の1色のみの色マナを生み出せる土地の文章欄はその色で、それ以外はアラビアンナイトのものに近い「黄土色」の文章欄で統一された(ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battlegroundのカード画像/アダーカー荒原/Adarkar Wastesのカード画像)。
- 第6版~スカージ
- 第6版では従来のものに加え、新たに2色地形に「グラデーション」の色分けが追加された(アダーカー荒原/Adarkar Wastesのカード画像)。どの色のマナを生み出せるのかが視覚的に明瞭となり、これにより旧枠時代の基本でない土地の枠デザインのテンプレートが完成した。
- まとめると以下の3通りのデザインで統一された。
- 特定の1色のみの色マナを生み出せる土地は「該当する色」(ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battlegroundのカード画像)
- 2色地形(フェッチランド含)は2色の「グラデーション」(アダーカー荒原/Adarkar Wastesのカード画像)
- それ以外の基本でない土地は「黄土色」(真鍮の都/City of Brassのカード画像)
- 第8版以降(現在)
- 新枠版デザインのテンプレートは制定当初から確立しており、タイプ行(および名前欄)・文章欄・ピンラインの3つの要素を用いて表現される。基本セット2015以降のカード枠になった現在も継続して用いられている。
- 具体的には以下の通り。
種類 | タイプ行 | 文章欄 | ピンライン | 備考 |
---|---|---|---|---|
色マナを生み出すマナ能力を持たない土地 | 灰色 | 進化する未開地/Evolving Wildsのカード画像 | ||
特定の1色のみの色マナを生み出すマナ能力を持つ土地 | 該当色 | ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battlegroundのカード画像 | ||
2色地形(フェッチランド含) | 灰色 | グラデーション | 溢れかえる岸辺/Flooded Strandのカード画像 | |
3色以上の色マナを生み出すマナ能力を持つ土地 | 金色 | スリヴァーの巣/Sliver Hiveのカード画像 | ||
基本土地タイプを持ち、3色以上の色マナを生み出すマナ能力を持つ土地 | 基本土地タイプの色 | 金色 | つぶやき林/Murmuring Boskのカード画像 |