白ウィニー

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目次

白ウィニー (White Weenie)

主に単色で組まれる速攻ビートダウンデッキの総称。 先制攻撃プロテクションを持つ優秀なクリーチャーを場に並べ、全体強化エンチャントによりを制圧する。 2マナ以下のクリーチャーがこのデッキの大半を占める。

と言うの性質上、ウィニークリーチャーの質は非常に優秀。 単純なコスト・パフォーマンスの良さに加え、飛行先制攻撃プロテクション等のオプションも充実している。 また、エンチャントアーティファクトを容易く割れるので、防御円等による完封負けなどの心配もほぼ無い。

その反面、手札ライブラリーに干渉できず、火力も一切持たないため、最後の最後までボード・アドバンテージのみで正直に押し切るしか勝ちパターンを持てない。 昔はハルマゲドン/Armageddonで相手の反撃を封じるという戦法が取れたが、今となってはハルマゲドンはなく。 代わりにアンタップ制限や呪文プレイ禁止などを手に入れたが、やはり確実性に欠け、代役としては十分とは言えない。 よって詰めの甘さばかりが目立ってしまい、メタゲームの上位に上がってくるケースは減ってしまった。


とはいえ、今も白には優秀なウィニークリーチャーが多く、また比較的容易かつ安価にそれなりのデッキを作れるとあって、未だに多くのプレイヤーからの根強い人気を誇るデッキである。 かつてRandy Buehlerは「核戦争があってもゴキブリと白ウィニーだけは生き残る」とまで発言していた。


デッキの変遷(ページ内移動目次)

&aname(TimeSpiral);

時のらせんブロック構築 [#TimeSpiral]

時のらせんで優秀なクリーチャーが数多く登場した事で、時のらせんブロック構築でも成立する。




対処しづらいサルタリーの僧侶/Soltari Priest聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbusを筆頭に、セラの報復者/Serra Avenger天界の十字軍/Celestial Crusaderが戦線を強化する。 対以外ではエンドカードになりうる象牙の巨人/Ivory Giantや、除去であるコロンドールのマンガラ/Mangara of Corondor正義の凝視/Gaze of Justiceもあり応用力が高い。 トロウケアの敷石/Flagstones of Trokairによるデッキ圧縮アムローの偵察兵/Amrou Scoutによるリクルートも兼ね備える。

次元の混乱カルシダーム/Calcidermや1マナ域を埋めるトロウケアの影/Shade of Trokairが追加され、デッキの完成度はさらに高まり、プロツアー直前のMagic Online上で行われたプレミアムイベントではベスト8を独占する結果になった。 が、その活躍ゆえに警戒され、プロツアー横浜07の段階では駆逐されてしまった。 特に硫黄の精霊/Sulfur Elementalという天敵が広く普及したことも大きな要因であろう。

未来予知参入後は強力なビートダウンである緑白ゴイフが登場したことで、有利に戦えるビートダウンということで再び注目されるようになった。

サンプルレシピ

aligen="center" LEFT:
メインデッキ (60)
クリーチャー (26)
4 アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers
4 トロウケアの影/Shade of Trokair
4 サルタリーの僧侶/Soltari Priest
4 聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus
4 セラの報復者/Serra Avenger
4 カルシダーム/Calciderm
2 ベナリアの騎兵/Benalish Cavalry
呪文 (11)
4 時間の孤立/Temporal Isolation
4 グリフィンの導き/Griffin Guide
2 オパールの守護者/Opal Guardian
1 聖なるメサ/Sacred Mesa
土地 (23)
23 平地/Plains
サイドボード
4 雲を追うケストレル/Cloudchaser Kestrel
4 太陽の槍/Sunlance
3 聖なるメサ/Sacred Mesa
2 オパールの守護者/Opal Guardian
2 名誉の道行き/Honorable Passage

&aname(kamigawa);

神河ブロック構築 [#Kamikawa]

伝説のクリーチャーを中心に優秀な生物が数多く登場したことで日の目を浴びる。 低コストのクリーチャーを展開し、塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinkerで相手の行動を封じ込めるのが黄金パターン。




環境最強の装備品である梅澤の十手/Umezawa's Jitteを最大限に生かせるデッキとして、久々にかなりの勢力を誇った。 神河救済後は初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Sufferを得たけちコントロールに押される形となったが、その構造の一部はスタンダードボロスウィニーオルゾフ・アグロ等にも受け継がれた。

またレジェンド中心の異色ウィニーデッキ:Deck-Xも登場し、注目を集めた。

サンプルレシピ

aligen="center" LEFT:
メインデッキ (60)
クリーチャー (23)
4 古の法の神/Kami of Ancient Law
4 薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain
4 脂火玉/Tallowisp
4 八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails
4 霊都の灯籠/Reito Lantern
3 今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda
呪文 (15)
2 輝く群れ/Shining Shoal
4 祝福の息吹/Blessed Breath
2 手の檻/Cage of Hands
3 不退転の意志/Indomitable Will
4 梅澤の十手/Umezawa's Jitte
土地 (22)
21 平地/Plains
1 永岩城/Eiganjo Castle
サイドボード
4 亡霊の牢獄/Ghostly Prison
4 塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker
4 廃院の神主/Empty-Shrine Kannushi
3 天羅至の掌握/Terashi's Grasp

ミラディン・ブロック期 [#Mirrodin]

装備品を使用したエクイップが登場。



当時は親和の全盛期であったため、さほどの活躍は上げていない。

2005年3月20日の禁止カード発表で親和が事実上消滅し、神河ブロック梅澤の十手/Umezawa's Jitteなどを得て活躍するかに見えたが、ウルザトロンヴィダルケンの枷に圧されて結局大成しなかった。

サンプルレシピ

aligen="center" LEFT:
メインデッキ (60)
クリーチャー (23)
3 今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda
4 オーリオックのチャンピオン/Auriok Champion
4 灯籠の神/Lantern Kami
4 陽光尾の鷹/Suntail Hawk
4 レオニンの空狩人/Leonin Skyhunter
4 塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker
呪文 (16)
4 急報/Raise the Alarm
4 減衰のマトリックス/Damping Matrix
2 崇拝/Worship
4 栄光の頌歌/Glorious Anthem
2 金属モックス/Chrome Mox
土地 (21)
17 平地/Plains
1 永岩城/Eiganjo Castle
3 ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus
サイドボード
2 八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails
4 梅澤の十手/Umezawa's Jitte
2 信仰の試練/Test of Faith
4 天羅至の掌握/Terashi's Grasp
3 凶運の首輪/Jinxed Choker

オデッセイ・ブロック構築 [#Odyssey]

物静かな思索/Quiet Speculation金切るときの声/Battle Screechコンボ、「クワイエット・スクリーチ」を採用したタッチパニッシャー・ホワイトが登場する。



詳しくはパニッシャー・ホワイトを参照。

マスクス・ブロック期 [#Masques]

レベルを活用したリベリオンが活躍。 デッキから直接クリーチャーを呼び込めるリクルート能力と、果敢な勇士リン・シヴィー/Lin Sivvi, Defiant Heroの再利用能力により、ウィニーと言うよりは場をコントロールしながら殴りきる中速のデッキである。


詳しくはリベリオンの項を参照。

ウルザ・ブロック期 [#Urza]

当時のルールの隙を突いたホワイト・ライトニングが登場し、活躍。 しかし、すぐさまエラッタが出され、消滅した。



また、十字軍/Crusade栄光の頌歌/Glorious Anthemによって、ウィニークリーチャーを強化して殴る構成は、そのままエイトクルセイドとして残った。


サンプルレシピ

aligen="center" LEFT:
メインデッキ (60)
クリーチャー (23)
4 ルーンの母/Mother of Runes
4 志願新兵/Fresh Volunteers
2 マスティコア/Masticore
4 レイモス教の兵長/Ramosian Sergeant
4 不動の守備兵/Steadfast Guard
4 長弓兵/Longbow Archer
呪文 (16)
3 ハルマゲドン/Armageddon
4 十字軍/Crusade
2 解呪/Disenchant
2 栄光の頌歌/Glorious Anthem
1 パララクスの波/Parallax Wave
2 恭しきマントラ/Reverent Mantra
土地 (21)
2 近づきがたい監視塔/Forbidding Watchtower
2 ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle
16 平地/Plains
4 リシャーダの港/Rishadan Port
サイドボード
1 絶対の法/Absolute Law
1 ハルマゲドン/Armageddon
1 黒の防御円/Circle of Protection: Black
1 防御の光網/Defense Grid
2 解呪/Disenchant
1 日中の光/Light of Day
1 ファイレクシアの処理装置/Phyrexian Processor
1 一掃/Scour
3 火薬樽/Powder Keg
3 神の怒り/Wrath of God

動きはリベリオンに近いが、果敢な勇士リン・シヴィー/Lin Sivvi, Defiant Heroは採用せずデッキ軽いクリーチャーで統一し、全体強化で底上げを狙う。  

テンペスト・ブロック期 [#Tempest]

白シャドーウィニーが活躍。 白には珍しく回避能力を多く有していたので、花の壁/Wall of Blossomsボトルのノーム/Bottle Gnomesでも止めづらかった。



こちらも詳しくは白シャドーウィニーの項を参照のこと。

ミラージュ・ブロック期 [#Mirage]

ウェザーライト以降、浄火の鎧/Empyrial Armorを使用するアーマースキンが登場する。


初期はフリーウィンド・ファルコン/Freewind Falconなどの飛行クリーチャーを使うアーマースキン・ファルコン。 次のテンペストシャドークリーチャーを得たことで大幅に強化される。

黎明期 [#twelveknights]

さらにさかのぼると、12Knightsというタイプが存在する。 プロテクション)を持つ2マナパワー2の先制攻撃クリーチャー3種類をフル投入した構成をとり、ネクロの夏対策として組まれた。




ちなみに12Knights(騎士)とは言うが、見てのとおり1種類はクレリックである。


エクステンデッド [#Extended]

テンペスト以降白シャドーウィニーが活躍する。



スライなどと比べてスピードでは劣るが、剣を鍬に/Swords to Plowshares解呪/Disenchantなどのユーティリティーカードにより柔軟性に富む。

メタの中心にあるコンボコントロールへの対策として、打ち消し呪文やコンボ対策の翻弄する魔道士/Meddling Mageなどのためにタッチする場合も多い。 同時期のリベリオンも同様の理由で青白で組まれた。

また、悟りの教示者/Enlightened Tutorによるシルバーバレット戦術を搭載する場合もある。

後期にはメタゲームの変遷の末ウィニー色を強める必要性が薄まり、最終的にテンポラリーソリューションへと移行していった。

サンプルレシピ

aligen="center" LEFT:
メインデッキ (60)
クリーチャー (23)
4 翻弄する魔道士/Meddling Mage
4 ルーンの母/Mother of Runes
3 新星の僧侶/Nova Cleric
4 レイモス教の兵長/Ramosian Sergeant
4 真実の信仰者/True Believer
4 鞭縄使い/Whipcorder
呪文 (14)
4 渦まく知識/Brainstorm
3 聖餐式/Divine Sacrament
3 パララクスの波/Parallax Wave
4 ぐらつき/Topple
土地 (23)
4 アダーカー荒原/Adarkar Wastes
4 溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1 島/Island
14 平地/Plains
サイドボード
3 金粉のドレイク/Gilded Drake
4 阻止/Interdict
4 浄化の印章/Seal of Cleansing
2 退去の印章/Seal of Removal
2 崇拝/Worship

レガシー [#Legacy]

レガシーでも単色のビートダウンデッキが存在している。




今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Kondaサバンナ・ライオン/Savannah Lionsセラの報復者/Serra Avengerといった優秀なサイズのクリーチャーを並べ、剣を鍬に/Swords to Plowshares等で邪魔なブロッカーを排除、梅澤の十手/Umezawa's Jitte等の装備品で強化しつつ、殴り勝つというのが基本構成である。

ただし、のクリーチャーには、優秀なサイズに加え、特定のデッキに対して強烈に利く能力を持っているものが多く存在する為、攻撃性よりも対策性を重視したチョイスをされる事も多い。

特に、ゴブリンの猛攻を封殺出来る銀騎士/Silver Knightや、ストームコンボデッキによく効く真実の信仰者/True Believer墓地対策を兼ねるヨツンの兵卒/Jotun Grunt等が、よくメインから採用されている。 また、2マナ域が多い為、霊気の薬瓶/AEther Vialも多く採用される。

従来のタイプでは、それらのウィニー構成に加え、古えの墳墓/Ancient Tomb2マナランドでのマナ加速を導入し、賛美されし天使/Exalted Angelを高速で召喚するタイプが主流であった。 詳細は、エンジェル・ストンピィを参照。

また、近年では、コロンドールのマンガラ/Mangara of CorondorKarakasのコンボを導入したタイプも見られるようになった。


参考

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