ドレッジ・ヴァイン
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ドレッジ・ヴァイン(Dredge Vine)は、復讐蔦/Vengevineを主力にしたリアニメイト系コンボ・ビートダウンデッキ。
目次 |
[編集] 概要
ライブラリーや手札から復讐蔦/Vengevineを墓地に落とし、復讐蔦の能力を誘発させて戦場に戻して高速でビートダウンする。
スピードが速く、除去にも立て直しがしやすいが、墓地依存のデッキのため墓地対策には脆い。
[編集] スタンダード
ルーターや獣相のシャーマン/Fauna Shaman、またはフェッチランド+面晶体のカニ/Hedron Crabを利用して復讐蔦/Vengevineや絞り取る悪魔/Extractor Demonを墓地に落とす。それらを戦場に戻し、背教のドッペルゲンガー/Renegade Doppelgangerのコピーもあわせて対戦相手のライフを削りきる。
アメリカ選手権10でChannel Fireballの面々が持ち込み、David Ochoa・Brad Nelsonの2名をベスト8に送り込んだ。
- 能動的にライブラリーを墓地に送り自己再生能力を持つクリーチャーで攻め立てる動きがフリゴリッドやナルコブリッジなどの発掘デッキを思わせることから、発掘/Dredgeの名が付けられている。スタンダードだとわかる文脈では単に「ドレッジ」「発掘」と呼ばれることも。
[編集] サンプルリスト
- 備考
- アメリカ選手権10 ベスト4 (参考)
- 使用者:David Ochoa
- フォーマット
Dredge Vine [1] | |||||||||||||||
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- WotCのビデオカバレージVideo Feature: Deck Tech Dredge-uh-Vine with David Ochoaも参照のこと。
- 1枚挿しのセドラクシスの錬金術師/Sedraxis Alchemistはユーティリティカード。相手のパーマネントをバウンスしてテンポ・アドバンテージを稼げる他、自身を手札に戻すことで復讐蔦/Vengevineの能力を誘発させるのにも役立つ。
[編集] モダン
スタンダードの延長線のようなタイプのほか、黄泉からの橋/Bridge from Belowを採用した黒赤のブリッジ・ヴァイン (Bridge Vine) と呼ばれるタイプが存在する。
傲慢な新生子/Insolent Neonateや信仰無き物あさり/Faithless Lootingで序盤から復讐蔦や黄泉からの橋を墓地に落とし、それらの能力をすばやく誘発させ高速で殴り勝つ。歩行バリスタ/Walking Ballistaなどの0マナで唱えると即墓地に置かれるクリーチャーは復讐蔦と黄泉からの橋のどちらとも相性が良い。
基本セット2019で縫い師への供給者/Stitcher's Supplierが加わり強化され、環境に登場するようになり、マジック25周年記念プロツアーでは6番人気となり[1]、デッキテクにも取り上げられた[2]。
モダンホライゾンでは甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolisや狂気の祭壇/Altar of Dementia、屍肉喰らい/Carrion Feederを獲得して大幅に強化され、ホガーク・ヴァイン (Hogaak Bridgevine) とも呼ばれる。強化されすぎたためMO上で驚異的な勝率を叩き出した結果、キーカードの黄泉からの橋が禁止カードに指定された。
黄泉からの橋の禁止により勢力は落としたものの以降も依然としてトップメタとして君臨していた。この時期は単にホガーク (Hogaak) と呼ばれるが、引き続きホガーク・ヴァインと呼ばれることも多い。また派生として発掘能力を採用したホガーク・ドレッジ (Hogaak Dredge) というデッキも登場している。特にホガークは黄泉からの橋禁止後のミシックチャンピオンシップバルセロナ19では20パーセントを超す使用率となり[3]、トップメタのデッキの中では最高の勝率を叩き出した[4]。これらの結果からついに核心となる甦る死滅都市、ホガークも信仰無き物あさりと同時に禁止カードに指定され、ホガーク・ヴァインは消滅することとなった。
ホガークと信仰無き物あさりの禁止後は、墓地肥やし手段として面晶体のカニ/Hedron Crabなどを採用するカニ・ヴァイン(Crab Vine)と呼ばれる青黒系の構成が主流となった。
[編集] サンプルリスト
[編集] ドレッジ・ヴァイン
[編集] 初期型
- 備考
- プロツアー「ラヴニカへの回帰」 26位、モダン部門7-3 (参考)
- 使用者:Brandon Nelson
- フォーマット
Dredge Vine [2] | |
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- 墓地に複数体のクリーチャーがいることが多いため、スカーブの殲滅者/Skaab Ruinatorが採用されることも。また爆破基地/Blasting Stationを採用することで、戦闘ダメージ以外の勝利も狙ったタイプも見られる。
[編集] ゴルガリの墓トロール解禁後
Dredge Vine(Modern) [3] | |
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- ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll解禁後のレシピ。
[編集] ブリッジ・ヴァイン
- 緑マナが出る土地を採用し、復讐蔦/Vengevineの素出しの可能性を残している。
[編集] ホガーク・ヴァイン
[編集] 初期型
- 備考
- グランプリダラスフォートワース19 準優勝(参考)
- 使用者:Paul Cullier
- フォーマット
Hogaak BridgeVine [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 白をタッチしサイドボードに薄れ馬/Wispmareなどを採用している。
[編集] 黄泉からの橋禁止後
- 備考
- ミシックチャンピオンシップバルセロナ19 ベスト8(参考)
- 使用者:Martin Müller
- フォーマット
HogaakVine [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- メインデッキから採用された虚空の力線/Leyline of the Voidから、この大会でどれほどこのデッキが対策されていたかが窺い知れる。
[編集] カニ・ホガーク
- 備考
- グランプリミネアポリス19 優勝(参考)
- 使用者:Justin Plocher
- フォーマット
HogaakVine [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 面晶体のカニ/Hedron Crabを採用した4色型。爆発力を重視している。のちのカニ・ヴァインの原型ともいえる。
[編集] カニ・ヴァイン
[編集] イニストラード:真夜中の狩り参入後
CrabVine(Modern) [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 異世界の凝視/Otherworldly Gaze獲得後のリスト。フラッシュバックがついているため、このカード自身が墓地に落ちてしまってもそのまま唱えることができる。
- 不可思議/Wonderのために島の基本土地タイプを持つ土地を多く採用している。
[編集] モダンホライゾン3参入後
CrabVine(Modern) [9] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] レガシー
モダンホライゾン参入後、レガシーにもホガーク・ヴァイン(Hogaak Bridgevine)が登場した。
デッキ構成は黄泉からの橋/Bridge from Below禁止前のモダンのものとほぼ同じ。縫い師への供給者/Stitcher's Supplierや朽ちゆくインプ/Putrid Impで墓地を肥やし、甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolisや復讐蔦/Vengevineを高速展開してビートダウンを行う。特に狂気の祭壇/Altar of Dementia絡みの動きが強力で、うまく回れば自分や対戦相手のライブラリーをいくらでも削れるため、憤怒/Angerによる速攻付与で即座に決着をつけることも、あるいはライブラリーアウトで勝利することも可能。
[編集] サンプルリスト
Hogaak Bridgevine [10] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] ヴィンテージ
ヴィンテージ環境にも存在する。レガシーの禁止カードであるBazaar of Baghdadと、それと強烈なシナジーを形成する虚ろな者/Hollow Oneを採用することが特徴。同環境に存在するドレッジと区別する必要性もあって、ホロウ・ヴァイン(Hollow Vine)と呼称されることが多い。
Bazaar of Baghdadの能力で復讐蔦/Vengevineを捨てつつ、虚ろな者や日を浴びるルートワラ/Basking Rootwallaなどを0マナで唱えることで、1ターン目から復讐蔦で攻撃することが可能である。また虚ろな者やルートワラは墓地を経由せずに戦場に出るため、墓地対策にある程度の耐性がある点も重要。
大きく分けて3種類のデッキ構成が存在する。
1つ目は適者生存/Survival of the Fittestによるシルバーバレット戦略を積んだサバイバル型[5]。破滅の刻参入後まもなく登場した。
2つ目はモダンやレガシーと同じく甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolisと縫い師への供給者/Stitcher's Supplierを採用したホガーク・ヴァイン(Hogaak Vine)と呼ばれる型。モダンホライゾン参入後に登場し、墓地利用デッキとしてピッチ・ドレッジに迫る人気を得た[6]。ピッチ・ドレッジと比較した場合
- 墓地肥やし後に優先権を渡さずホガークを唱えることで一部の墓地対策を回避できる。
- 緑のカードを多く採用するため活性の力/Force of Vigorを活用しやすい。
- マナが出る土地を採用しているためサイドボードの幅が広く、The Tabernacle at Pendrell Valeにも耐性がある。
などの理由から対策カードが効きづらく、柔軟性が高い点が長所となる。
3つ目はピッチ・ドレッジと同様にマナを一切使わず、代わりに大量のピッチスペルとゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabobを採用したピッチ・ホロウ・ヴァイン(Pitch Hollow Vine)。Bazaar of Baghdadでスクイーを繰り返し捨てて回収することで、Bazaar of Baghdadをドローエンジンのように活用することが可能になっており、これにより得た手札から意志の力/Force of Willや否定の力/Force of Negationを連発して対戦相手を妨害している間に虚ろな者や復讐蔦でビートダウンする。墓地利用デッキでありながら「少数精鋭の軽量クロックを打ち消し呪文でサポートする」というクロック・パーミッションのような動きをするため、「ヴィンテージにおけるDelver-Goの後継者」と評されることも。
モダンホライゾン参入時から存在していたが、モダンホライゾン2で追加のスクイーとなる死の達人/Master of Deathや同じく追加の日を浴びるルートワラ/Basking Rootwallaである猛火のルートワラ/Blazing Rootwallaを獲得したことでデッキの完成度が大幅に向上し、メタの一角を占めるようになった。
[編集] サンプルリスト
[編集] ホガーク・ヴァイン
Hogaak Vine サンプル [11] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] ピッチ・ホロウ・ヴァイン
Squee Hollow Vine サンプル [12] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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[編集] 出典
- ↑ Modern Metagame Breakdown/メタゲームブレイクダウン:モダン
- ↑ Modern Deck Tech: Black-Red Bridgevine/モダン・デッキテク:黒赤ブリッジ・ヴァイン
- ↑ Mythic Championship IV Day 1 Metagame Breakdown/2019ミシックチャンピオンシップⅣ(バルセロナ) 初日メタゲームブレイクダウン
- ↑ The Modern Win Rates and Spiciest Decks at MC IV/2019ミシックチャンピオンシップⅣ(バルセロナ) モダン部門アーキタイプ勝率一覧と注目のデッキ
- ↑ 岩SHOWの「デイリー・デッキ」2018年5月30日
- ↑ 岩SHOWの「デイリー・デッキ」2021年1月12日