フェアリー (デッキ)
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フェアリー(Faeries)は、フェアリーを主体とした部族デッキの総称。
目次 |
概要
クリーチャー — フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
瞬速
飛行
呪文づまりのスプライトが戦場に出たとき、マナ総量がX以下の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。Xはあなたがコントロールするフェアリー(Faerie)の数に等しい。
クリーチャー — フェアリー(Faerie) 兵士(Soldier)
瞬速
飛行
あなたがコントロールする他のフェアリー(Faerie)・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
あなたがコントロールする他のフェアリーは被覆を持つ。(それらは呪文や能力の対象にならない。)
基本は、フィッシュなどと同じく、軽いフェアリーを序盤に展開しカウンターでサポートするクロック・パーミッションである。
以前より少なからずフェアリーは存在したが、特にシナジーを持つカードは存在しなかったため、ファンデッキ以外で組まれることはほとんどなかった。しかし、ローウィン・ブロックの主要部族に選ばれたことで、部族間のシナジーを持つ多数のフェアリーが登場し、デッキとして成立するようになる。
既存のクロック・パーミッションと異なり、クロック担当の大半が瞬速を持つため、対戦相手の出方を伺いつつ展開できることが特徴。序盤に無理に動けばカウンターが疎かになり、じっとしていては高速デッキ相手に出遅れるというこのタイプの弱点が大きく払拭されている。
クロック・パーミッションというアーキタイプ自体の性質に加え、フェアリーの集会場/Faerie Conclaveや変わり谷/Mutavaultなどの優秀なミシュラランドが多く採用されることから、コントロールデッキに対しては総じて有利。反面ビートダウンデッキは苦手な傾向にあるものの、ダメージレースへの干渉力が高く、必要ならば全体除去まで用いることのできるコントロール要素の強いクロック・パーミッションであるため、必ずしも一方的な相性にはならない。
- レガシーにはフェアリー・ストンピィというデッキが存在するが、これは部族デッキではない。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-3/-0の修整を受ける。
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-0/-3の修整を受ける。
時のらせんブロックおよびコールドスナップの退場によって、祖先の幻視/Ancestral Visionやルーンのほつれ/Rune Snagを失ったことで弱体化すると思われたが、それらのカードが有効となるヒバリブリンクなどの低速コントロールが衰退したことで影響は少なかった。その一方で、新しく得た苦悶のねじれ/Agony Warpや蔓延/Infestといったカードで苦手としていたビートダウンへのある程度の耐性を獲得。その勢いは止まらずトップメタとして君臨し、世界選手権08を制した。
しかし、コンフラックスの参入により、フェアリー対策として火山の流弾/Volcanic Falloutを採用するデッキが増え、フェアリーにとって多少向かい風の環境となる。
基本セット2010で天敵である大貂皮鹿/Great Sable Stagが登場し、それを活かせるジャンド続唱や5色残酷コントロールが台頭してきた。これに対抗するため、稲妻/Lightning Boltや呪詛術士/Anathemancer、炎渦竜巻/Firespoutなどのために赤を足した、「ライトニング・フェアリー」と呼ばれる青黒赤の構成のものも見られるようになった。
青黒赤型
- 備考
- イタリア選手権09 準優勝 (参考)
- 使用者:Marco Monetto
- フォーマット
青黒型
- 備考
- 世界選手権08 優勝 (参考)
- 使用者:Antti Malin
- フォーマット
Faeries [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- フェアリー対策として有効なジャンドの魔除け/Jund Charmなどの火力による全体除去から受ける被害を少しでも軽減できるように、ウーナの末裔/Scion of Oonaが一切入っていない。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築
ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築でも有力なアーキタイプである。
伝説のクリーチャー — フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
飛行
(X)(青/黒):対戦相手1人を対象とする。色を1色選ぶ。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上からX枚のカードを追放する。この方法で追放された選ばれた色のカード1枚につき、飛行を持つ青であり黒である1/1のフェアリー(Faerie)・ならず者(Rogue)クリーチャー・トークンを1体生成する。
同族 インスタント — 多相の戦士(Shapeshifter)
多相(このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである。)
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/-3の修整を受けるとともにすべてのクリーチャー・タイプを失う。
デッキパワーの高さ、安定性は環境随一だが、展開力に秀でたキスキンなどには劣勢になりやすく、他のフォーマットに比較しても苦花/Bitterblossom頼みな部分が大きい。
そのため除去を多めに積んだものやミラーマッチに備えてトップデッキ勝負に強い妖精の女王、ウーナ/Oona, Queen of the Faeを採用したものも登場した。
サンプルレシピ
Faeries [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
クリーチャー — フェアリー(Faerie) レインジャー(Ranger)
瞬速
飛行、プロテクション(青)
あなたがコントロールする森(Forest)1つをオーナーの手札に戻す:クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。毎ターン1回のみ起動できる。
初期はスクリブのレインジャー/Scryb Rangerなどのために緑を足し、青緑クロック・パーミッションに近い形をとっていた(→#青緑型)。極楽鳥/Birds of Paradiseのマナ加速で展開力を上げ、やっかい児/Pestermite・霧縛りの徒党/Mistbind Cliqueでテンポを稼ぎつつ対戦相手の行動を縛る。最後はウーナの末裔/Scion of Oonaからの全体強化で押し切る形となる。
同族 エンチャント — フェアリー(Faerie)
あなたのアップキープの開始時に、あなたは1点のライフを失い、飛行を持つ黒の1/1のフェアリー(Faerie)・ならず者(Rogue)クリーチャー・トークンを1体生成する。
モーニングタイド参入後は苦花/Bitterblossomやヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique、変わり谷/Mutavaultなどを得て青黒のものが主流になり、環境の一角へと大きく躍進する(→#青黒型)。ヒバリブリンクなどのコントロールに強く、黒緑エルフを筆頭とするビートダウンに弱いクロック・パーミッションとして、三つ巴のメタゲームを形成。イーブンタイド参入後は赤単スライの隆盛が逆風となるものの、赤単に有利な各種コンボデッキに対して強いデッキとして生き残った。
青黒型
Faeries [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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青緑型
- 備考
- グランプリクラクフ07 ベスト8 (参考)
- 使用者:Robert Jacko
- フォーマット
Faeries [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 初期の青緑タイプ。
- サイドボードには幽体の魔力/Spectral Forceも搭載されスクリブ・アンド・フォースのコンボが採用されている。
エクステンデッド(ミラディン以降)
激浪の研究室/Riptide Laboratoryがオンスロート・ブロックのローテーション落ちで使用できなくなって以降は、スタンダードに近い型の青黒のデッキに梅澤の十手/Umezawa's Jitteを加えたタイプも現れた(→参考)。
時のらせん期以降のエクステンデッドではメタゲームの中心となっている。旧スタンダードのデッキをベースとして、精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorやマナ漏出/Mana Leakといった青の定番カードを加えた構成をとる。
伝説のプレインズウォーカー — ジェイス(Jace)
[+2]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードを、そのプレイヤーのライブラリーの一番下に置いてもよい。
[0]:カードを3枚引く。その後、あなたの手札のカード2枚をあなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。
[-1]:クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
[-12]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーからすべてのカードを追放する。その後、そのプレイヤーは自分の手札を自分のライブラリーに加えて切り直す。
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともにプロテクション(黒)とプロテクション(緑)を持つ。
装備しているクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚捨て、あなたはあなたがコントロールする土地をすべてアンタップする。
装備(2)
時のらせん期には燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows+罰する火/Punishing Fireのコンボに阻まれて活躍の機会を奪われたが、ローウィン期以降はトーナメントでも主流となっている。ミラディン包囲戦では、デッキタイプに合致した強力な装備品、饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famineが登場(→#青黒型)。
また、饗宴と飢餓の剣登場以降は定番の苦花/Bitterblossomを外し石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticを加えた白青型、青白フェアリー/UW Faeriesも登場した(→#青白型)。同環境の青白石鍛冶とほぼ同じ構成であり、その亜種とも言える。
クリーチャー — コー(Kor) 工匠(Artificer)
石鍛冶の神秘家が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから装備品(Equipment)カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
(1)(白),(T):あなたは、あなたの手札にある装備品カード1枚を戦場に出してもよい。
青黒型
UB Faeries [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ミラディン包囲戦参入後の青黒のデッキ。
- ダメージレースで負けかねない白系・赤系のビートダウンに対してはファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusaderを4枚サイドインし、毒殺を狙う。
- 他にも4枚積みが当然とされる変わり谷/Mutavaultを色マナの安定のため3枚に抑えるなど、独自の調整が施されている。
青白型
- 備考
- グランプリ神戸11 ベスト8 (参考)
- 使用者:Martin Juza
- フォーマット
Uwフェアリー [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- こちらは白青のデッキ。
エクステンデッド(オンスロート期)
ローウィン=シャドウムーア・ブロック参入直後のエクステンデッドでは、フェアリーの部族シナジーとともに激浪の研究室/Riptide Laboratoryを活用した、ウィザードデッキとのハイブリッド型が主流。
土地
(T):(◇)を加える。
(1)(青),(T):あなたがコントロールするウィザード(Wizard)1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
クリーチャー — フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
瞬速
飛行
呪文づまりのスプライトが戦場に出たとき、マナ総量がX以下の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。Xはあなたがコントロールするフェアリー(Faerie)の数に等しい。
呪文づまりのスプライト/Spellstutter Spriteやヴェンディリオン三人衆/Vendilion CliqueといったCIP能力持ちのフェアリーを激浪の研究室で使いまわしてアドバンテージを稼ぐ。
青単色が主流だが、苦花/Bitterblossomを採用した青黒型や、タルモゴイフ/Tarmogoyf等を加えた青緑のものもトーナメントシーンに存在した。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーベルリン08 ベスト8 (参考)
- 使用者:Denis Sinner
- フォーマット
UB Faeries [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 最初期の青黒のフェアリー=ウィザード・デッキ。
モダン
初期は燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows+罰する火/Punishing Fireのコンボに活躍の舞台を奪われていたが、罰する火が2012/1/1よりモダンの禁止カードとなったことで表舞台に登場した。
クリーチャー — フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
瞬速
飛行
呪文づまりのスプライトが戦場に出たとき、マナ総量がX以下の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。Xはあなたがコントロールするフェアリー(Faerie)の数に等しい。
アーティファクト
あなたは、あなたのアンタップ・ステップにヴィダルケンの枷をアンタップしないことを選んでもよい。
(2),(T):あなたがコントロールする島(Island)の数以下のパワーを持つクリーチャー1体を対象とする。ヴィダルケンの枷がタップ状態であり続けるかぎり、そのクリーチャーのコントロールを得る。
苦花/Bitterblossomがフォーマット制定当初は禁止カードであったため、デッキカラーは青黒に限らず様々なタイプの物が見られ、初期は青単色と青赤のものが主流。
青単色にするメリットは、強力なクリーチャー強奪手段のヴィダルケンの枷/Vedalken Shacklesが使いやすくなることと、変わり谷/Mutavaultや地盤の際/Tectonic Edgeなどの色マナの出ない特殊地形にスロットを多く割けることである。
青赤タイプは各種優良火力を使える利点も大きいが、それだけでなくやっかい児/Pestermiteを採用して欠片の双子とハイブリッドすることも多い。
2014年2月7日より苦花/Bitterblossomが解禁され、かつてのスタンダードやエクステンデッドでの主流であった青黒型がついにモダンでも見られるようになった。
青単型
- 備考
- グランプリリンカーン12 ベスト8 (参考)
- 使用者:Samuel Karls
- フォーマット
Faeries (Modern) [9] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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青黒型
- 備考
- グランプリリッチモンド14 ベスト16 (参考)
- 使用者:Alex Sittner
- フォーマット
UB Faeries (Modern) [10] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 環境の高速化に伴い、4マナ以上のカードがやや減らされた構築になっている。
レガシー
ローウィン以降の強力なフェアリーの登場によって、レガシーでも成立するようになった。レガシーでは、大きく分けると2つのタイプが存在している。
1つは、純粋にフェアリーでクリーチャーを統一したもの。基本的にはスタンダードのフェアリーと同じく青黒2色で組まれるが、単色化することで特殊地形対策を回避したり、逆に基本に帰れ/Back to Basicsによって特殊地形を対策するために青単色で組まれることもある。
もう1つは、タルモゴイフ/Tarmogoyfや三角エイの捕食者/Trygon Predatorなどのために緑を足したものである。
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*クリーチャー — ビースト(Beast)
飛行
三角エイの捕食者がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーがコントロールするアーティファクト1つかエンチャント1つを対象とする。あなたはそれを破壊してもよい。
こちらは、部族シナジーを前面に押し出した前者とは違い、フェアリーの要素は苦花/Bitterblossomと呪文づまりのスプライト/Spellstutter Spriteぐらいのものであり、フィッシュに分類されることも多い。
レガシーでは未だ未知数な部分も多いが、霊気の薬瓶/AEther Vial+呪文づまりのスプライト、行き詰まり/Standstill+変わり谷/Mutavault、梅澤の十手/Umezawa's Jitte+苦花のように、エターナルならではのシナジーを形成することが多い。
またフェアリー・ストンピィと呼ばれるデッキもあるが、フェアリーは入ることはあるものの部族恩恵はまったく考慮されていない。というか組もうと思えばフェアリーを抜いて組むことさえできるまったくの別物である。
サンプルレシピ
- 備考
- レガシー選手権08 ベスト8
- 使用者:Josh Bettens
- フォーマット
Faeries [11] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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