紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster
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:主な役割は[[タフネス]]1クリーチャーの[[除去]]であり、[[炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrand]]のプラス[[能力]]同様、[[環境]]にどれだけタフネス1が存在するかで大きく強さの変わる能力と言える。タフネス2以上の[[ブロッカー]]の排除としても有用だが、クリーチャーを[[攻撃]]に回すとその分このカードの守りが手薄になるため、使い時は見極めたい。 | :主な役割は[[タフネス]]1クリーチャーの[[除去]]であり、[[炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrand]]のプラス[[能力]]同様、[[環境]]にどれだけタフネス1が存在するかで大きく強さの変わる能力と言える。タフネス2以上の[[ブロッカー]]の排除としても有用だが、クリーチャーを[[攻撃]]に回すとその分このカードの守りが手薄になるため、使い時は見極めたい。 | ||
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「能力の[[解決]]後、[[カード・タイプ]]が定めるタイミングで[[マナ・コスト]]を[[支払う|支払って]]唱えることを許可する」能力と「能力の解決中に、カード・タイプが定めるタイミングを無視して[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]」能力の両方を持っているため、混同に注意。 | 「能力の[[解決]]後、[[カード・タイプ]]が定めるタイミングで[[マナ・コスト]]を[[支払う|支払って]]唱えることを許可する」能力と「能力の解決中に、カード・タイプが定めるタイミングを無視して[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]」能力の両方を持っているため、混同に注意。 | ||
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*[[軽減]]されるなどして対象のクリーチャーに[[ダメージ]]を[[与える|与え]]られなかった場合でも、このターン、そのクリーチャーはブロックに参加できなくなる。 | *[[軽減]]されるなどして対象のクリーチャーに[[ダメージ]]を[[与える|与え]]られなかった場合でも、このターン、そのクリーチャーはブロックに参加できなくなる。 | ||
2019年1月14日 (月) 03:55時点における版
伝説のプレインズウォーカー — チャンドラ(Chandra)
[+1]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とし、そのプレイヤーかプレインズウォーカーのコントローラーがコントロールするクリーチャーを最大1体まで対象とする。紅蓮の達人チャンドラはその前者に1点のダメージを与え、その後者に1点のダメージを与える。このターン、その後者ではブロックできない。
[0]:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。このターン、あなたはそれをプレイしてもよい。
[-7]:あなたのライブラリーの一番上から10枚のカードを追放する。これにより追放されたインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を選び、それを3回コピーする。あなたはそれらのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
基本セット2014のキービジュアルにもなった4種類目のチャンドラ。忠誠度能力は火力&ブロック制限、衝動的ドロー、ライブラリーのカードのコピー。
目次 |
解説
- +1能力
- プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体と、さらにクリーチャー1体に対する1点火力。強盗/Muggingのようなブロックを封じる効果も付いている。
- 主な役割はタフネス1クリーチャーの除去であり、炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrandのプラス能力同様、環境にどれだけタフネス1が存在するかで大きく強さの変わる能力と言える。タフネス2以上のブロッカーの排除としても有用だが、クリーチャーを攻撃に回すとその分このカードの守りが手薄になるため、使い時は見極めたい。
- ±0能力
- 天駆ける隊商/Aerial Caravanの起動型能力と同等の、ライブラリーの一番上のカードのプレイ。
- 次のターン以降に持ち越せない擬似的な1ドロー。パーミッションのような手札を温存するタイプのデッキでは使いにくいが、ビートダウンやバーンのようなデッキではほぼ毎ターンカード・アドバンテージを得られる能力であり、優秀。
- このカードを唱えたターンはすでに4マナ消費していることと、土地は通常1ターンに1枚しかプレイできないことに注意。例えば4枚目の土地を置いてこのカードを唱えた場合、即座にこの能力を起動してもほとんどのカードをプレイすることができない。
- -7能力
- ライブラリーの上から10枚に含まれるインスタント・カードかソーサリー・カード1枚を、3倍にして唱える。
- 赤を含むデッキなら大抵何らかの単体火力が入っているので、それを引き当てれば対戦相手のライフの半分程度を削るか、もしくは盤面に大打撃を与えることができる。この能力だけで勝利することは難しいが、ビートダウン戦略のサポートとしては十分な威力。
- デッキのインスタント・ソーサリー比率がさほど高くない場合、不発のリスクは無視できるものではない。安全策を取り、忠誠度が7に達しても+1能力か±0能力を使い続けるのも選択肢の一つ。
- カードプールによっては親身の教示者/Personal Tutor+燃えがらの嵐/Cinder Stormなどで瞬殺も狙えるが、プレインズウォーカーの奥義を達成することが前提であり、安定性のあるコンボとは言い難い。
+1能力が相手を選び、±0能力が登場したターンに使いにくいため、最初の能力起動で(ライフを1点削る以外の)アドバンテージを獲得できない状況に陥りやすいとあって前評判はさほど高くなかった。しかし、グランプリワルシャワ13で優勝したWenzel Krautmannのキブラーグルールのサイドボードに採用されていたことで評価が上がり、以降は同デッキのサイドボードで使われることが多くなった。これは、主に+1能力のブロッカー排除に注目して、中盤以降の突破手段として雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite以外の選択肢を増やすのが目的。
ローテーション後は、共に収録されたチャンドラのフェニックス/Chandra's Phoenixと+1能力との相性が非常によいことから、バーンなどで採用され結果を残している。初期忠誠度が高いこともあり、焼かれにくいティムとして居座りフェニックス回収の火種兼ブロッカー排除要員として役立つ。
基本セット2015でも再録され、タルキール覇王譚参入後のスタンダードでもジェスカイトークンやマルドゥアグロ、赤白アグロなどの赤を含むアグロやミッドレンジでしばしば採用されている。また、赤単のサイドボードに採用されることもある。
モダンフォーマットでもジャンドのアドバンテージ獲得手段としてよく採用される。
- Archenemy: Nicol Bolasに新規イラストで収録された。
ルール
「能力の解決後、カード・タイプが定めるタイミングでマナ・コストを支払って唱えることを許可する」能力と「能力の解決中に、カード・タイプが定めるタイミングを無視してマナ・コストを支払うことなく唱える」能力の両方を持っているため、混同に注意。
- +1能力
- プレイヤーかプレインズウォーカーは必ず対象に取らなければならないが、クリーチャーは「最大1体まで」とあるので対象に取らないことも適正である。
- 軽減されるなどして対象のクリーチャーにダメージを与えられなかった場合でも、このターン、そのクリーチャーはブロックに参加できなくなる。
- ±0能力
- 追放したカードが土地であった場合、このターン、それを「土地のプレイ」のルールに従ってプレイし、戦場に出すことができる。
- 追放したカードが土地以外のカード・タイプであった場合、このターン、それを呪文として唱えることができる。
- 追放したカードがマナ・コストを持たず、かつ土地でもなかった場合(死せる生/Living Endなど)、それをプレイすることはできない。マナ・コストの無いカードも参照。
- -7能力
- これはカードのコピーを追放領域内に生成してそれを唱える能力であり、唱えられた呪文をコピーする余韻/Reverberateなどとは扱いが異なる。詳細はコピーを参照。
- カードの持つ情報のうち、具体的に何がコピーされるのかについてはコピー可能な値を参照。
- 2文目の「これにより追放された」カードとは、2文目の処理の直前に行われた1文目の処理によって追放されたカードのことを指す。±0能力や、以前起動した-7能力で追放したカードをコピーすることはできない。
- 唱えられるのはカードのコピーであり、コピー元のカードは追放領域に置かれたままである。
- コピーは必ず3つ作らなければならないが、唱えるのはそのうちのいくつでもよい。3つとも唱えるか、1つも唱えないかの二択ではない。
- 唱えられなかったコピーは、能力の解決後に状況起因処理で消滅する。
- 分割カードをコピーした場合、左右どちらを唱えるのかはそれぞれ個別に選択する。前述の通り、融合を使用することはできない。
- 能力の解決中に唱えるので、カード・タイプに基づく唱えるタイミングの制限は適用されない。ただし、狂暴化/Berserkなどのルール文章に書かれたタイミングの制限は守らなければならない。
- 「マナ・コストを支払うことなく唱える」こと自体が代替コストであるため、別の代替コストを支払うことはできない。任意の追加コストは支払うかどうかを選択でき、強制の追加コストは必ず支払わなければならない。
- マナ・コストに(X)が含まれる場合、Xの値は0になる。
開発秘話
「ライブラリーの一番上のカードの期限付きのプレイ許可」はこれまで基本的に青の役割とされてきたものであるが、このカードから赤の役割として扱われることとなった。
始まりは、ユーザーの質問に答えるMark Rosewaterのブログ「Blogatog」におけるやり取りである。赤のカラーパイが他の色に比べて小さいのではないかという質問を受けたMarkは、「現在赤にないが、赤にあるべきだと思うもの」について読者に逆質問を行った。この時寄せられた意見の一つに、「使える期間が制限されているというデメリットを付けた上で、赤にもっと多くの能力を使わせるのはどうか」というものがあった。Markはこのアイディアを気に入り、好きなカードの1枚であるエルキンの壷/Elkin Bottleから着想を得て、「使わないと失われるドロー」を新たな赤の役割とすることを思いついた。
一方、4番目のチャンドラを制作していたR&Dは、これまでのチャンドラがあまりトーナメント実績の高いカードとは言えないこと、そしてそれが基本セット2014の顔となる存在であることから、新しいチャンドラをこれまでよりも強力なものにしようとしていた。そこでMarkから提案されたのが、この「使わないと失われるドロー」の案であった。「歴史的に見て、プレインズウォーカーを強くするにはカード・アドバンテージに関する能力を入れる必要があり、単純な火力カードのアドバンテージというのは『面白い』ものにはなりにくい」「チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarの個性である、賢いが衝動的な振る舞いを反映した能力を入れることは、プレインズウォーカーのデザインの多様性を保つことに繋がる」という2つの観点から、この案は受け入れられ、新しいチャンドラの能力の一つとして採用されることとなったのである(Working Your Core/『基本』的な働きおよび下記リンク参照)。
関連カード
- チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar
- 燃え立つチャンドラ/Chandra Ablaze
- 炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrand
- 紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster
- カラデシュの火、チャンドラ/Chandra, Fire of Kaladesh - 燃え盛る炎、チャンドラ/Chandra, Roaring Flame
- 炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller
- 反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance
- 紅蓮の俊英、チャンドラ/Chandra, Pyrogenius
- 勇敢な紅蓮術師、チャンドラ/Chandra, Bold Pyromancer
- 炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan
- 新米紅蓮術師、チャンドラ/Chandra, Novice Pyromancer
- 炎の侍祭、チャンドラ/Chandra, Acolyte of Flame
- 目覚めた猛火、チャンドラ/Chandra, Awakened Inferno
- 炎の憤怒、チャンドラ/Chandra, Flame's Fury
- 炎の心、チャンドラ/Chandra, Heart of Fire
- 炎の触媒、チャンドラ/Chandra, Flame's Catalyst
- 勝負服纏い、チャンドラ/Chandra, Dressed to Kill
- 希望の標、チャンドラ/Chandra, Hope's Beacon
- 火の後裔、チャンドラ/Chandra, Legacy of Fire
- 整炎師、チャンドラ/Chandra, Flameshaper
サイクル
基本セット2014のプレインズウォーカーサイクル。紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromasterと獣の統率者、ガラク/Garruk, Caller of Beastsは新規カード、それ以外は再録。
- 群れの統率者アジャニ/Ajani, Caller of the Pride
- 記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept
- 闇の領域のリリアナ/Liliana of the Dark Realms
- 紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster
- 獣の統率者、ガラク/Garruk, Caller of Beasts
基本セット2015のプレインズウォーカーサイクル。リリアナ・ヴェス/Liliana Vessと紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromasterは再録。
- 不動のアジャニ/Ajani Steadfast
- ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpact
- リリアナ・ヴェス/Liliana Vess
- 紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster
- 世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker
他にも、多色カードの頂点捕食者、ガラク/Garruk, Apex Predatorが存在している。
ストーリー
詳細はチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)を参照。
参考
- Every Fire Begins with a Spark/どんな大火も灯から(Daily MTG、Feature Article、文:Dave Guskin、訳:米村薫)
- コピーカード
- カード個別評価:基本セット2015 - 神話レア
- カード個別評価:基本セット2014 - 神話レア