支配魔法/Control Magic

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[[マジック]]界最初の「奪う」[[エンチャント]]の1つ。
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[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]最初の「奪う」[[エンチャント]]の1つ。4[[マナ]]で[[クリーチャー]]の[[コントロール]]を奪える。[[リミテッド・エディション]]時代に[[秘宝奪取/Steal Artifact]]と対になるように作られたもので、これらは[[マナ・コスト]]も同じ。
4[[マナ]]で[[クリーチャー]]を奪える。
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[[アルファ]]時代に[[秘宝奪取/Steal Artifact]]と対になるように作られたもので、これらは[[マナ・コスト]]も同じ。
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[[解呪/Disenchant]]等で対策される可能性があるとは言え、クリーチャーを奪うということは「相手のクリーチャーを減らす」のと「自分のクリーチャーを増やす」のを同時に行っているわけで、擬似的に[[除去]][[召喚]]を一度にできる、ということ。
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[[解呪/Disenchant]]等で対策される可能性があるとはいえ、クリーチャーを奪うということは「[[対戦相手]]のクリーチャーを減らす」のと「自分のクリーチャーを増やす」のを同時に行っているわけで、擬似的に[[除去]]と戦力増強を一度にできる、ということ。つまり2対1交換の[[アドバンテージ]]が約束されているようなカードであり、[[リソース]]を稼ぎやすい[[カード]]といえる。
つまり2対1交換の[[アドバンテージ]]が約束されているようなカードであり、[[リソース]]を稼ぎやすい[[カード]]と言える。
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[[エターナル]]では[[不実/Treachery]]よりも使われている頻度はずっと高い。
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[[エターナル]]では[[不実/Treachery]]よりも使われている頻度はずっと高い。こちらの方が1マナ[[軽い|軽く]]、[[打ち消す|打ち消された]]ときのリスクを考えると[[フリースペル]]の恩恵がそこまで大きくないため。
理由は不実の項目を参照。
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最も基本的なものということで、以後さまざまなバリエーションが作られつづけている。
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*[[コントローラー]]と[[オーナー]]の違いが明文化されていなかった黎明期には、このカードはカードの所有権も奪えると認識されることもあった。(しかし、カードにはちゃんとゲームが終わるまでコントロールを得ると{{Gatherer|id=100|書かれていた}}。)
以下、「クリーチャーを奪う」バリエーション一例。
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**現在からすればとんでもないことだが、のちの[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]でその問題を解決するためにコントローラーとオーナーの違いがルールに明文化されるまでは、[[アンティ]]関連のカードの存在も手伝って勘違いされても仕方ない状態ではあった。
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*[[第5版]]では「いささか低コスト。[[捕縛/Binding Grasp]]と置き換える」という理由で収録されなかった(Taming the Flames([[Duelist]]誌17号の記事))。
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*[[統率者2013]]に{{Gatherer|id=377707|新規イラスト}}で収録され、新たに[[フレイバー・テキスト]]も与えられた。
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{{フレイバーテキスト|「私がやるようにやるのではなく、私が思うようにやるのだ。」|ジェイス・ベレレン}}
  
*純粋な後継版として、[[フリースペル]][[不実/Treachery]]、さらに調整版の[[説得/Persuasion]]。
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==関連カード==
*「[[解呪/Disenchant]]」されない恒久版として、[[威圧/Dominate]][[袖の下/Bribery]]など。
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===主な亜種===
*クリーチャー化したものとして、[[誘惑蒔き/Sower of Temptation]]。
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[[コントロール]]奪取の最も基本的な[[カード]]ということで、多くの亜種が作られている。特筆のない限り[[ダブルシンボル]][[青]]の[[オーラ]]。
*クリーチャーなどの[[パーマネント]][[起動型能力]]として、[[Old Man of the Sea]]など。
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*使い捨てバリエーションで、[[色の役割|命令の光/Ray of Command]]など(これはその後[[赤]]の[[役割]]に移る)。
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[[パーマネント]]全般を奪えるものは[[押収/Confiscate]]の項を、[[ライブラリー]]から奪うものは[[袖の下/Bribery]]の項を、[[墓地]]から奪うものは[[リアニメイト]]の項を、コントロールを戻す方法が設けられていない、いわゆる永続的コントロール奪取効果は[[露骨な窃盗/Blatant Thievery]]の項をそれぞれ参照。
*[[カウンター]]にこの機能を加えたバリエーションに[[奪取/Desertion]]など。
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*[[Old Man of the Sea]] - [[クリーチャー]]。[[起動型能力]]として[[内蔵]]。3マナ。[[タップ状態]]である限り効果継続。この条件の亜種はそちらの項を参照。([[アラビアンナイト]])
*対象にできるクリーチャーに制限がかかったバリエーションに、[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]]など。
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*[[捕縛/Binding Grasp]] - [[アップキープ・コスト]](1)(青)を持ち、エンチャントされているクリーチャーは+0/+1の修整を受ける。[[シングルシンボル]]4マナ。([[アイスエイジ]])
*[[]]が変わったバリエーションに、[[]][[隷属/Enslave]]。
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*[[命令の光/Ray of Command]] - [[インスタント]]。1[[ターン]]の間限定。シングルシンボル4マナ。([[アイスエイジ]])
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**この類のカードは後に[[赤]]の[[色の役割|役割]]に移った(→[[脅しつけ/Threaten]])。
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*[[精神支配/Mind Harness]] - 赤か[[緑]]のクリーチャーのみ。[[累加アップキープ]](1)を持つ。1マナ。([[ミラージュ]])
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*[[誘拐/Abduction]] - [[戦場に出る|戦場に出た]]時にエンチャントされているクリーチャーを[[アンタップ]]。エンチャントされているクリーチャーの[[死亡]]時に、それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。4マナ。([[ウェザーライト]])
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*[[威圧するリシド/Dominating Licid]] - クリーチャー。(1)(青)(青),(T)で[[オーラ]]になり、コントロールを奪う。(青)を支払うことで解除可能。3マナ。([[エクソダス]])
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*[[不実/Treachery]] - [[フリースペル]]版。5マナ。([[ウルザズ・デスティニー]])
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*[[カリスマ/Charisma]] - エンチャントされているクリーチャー自身でなく、それに[[ダメージ]]を与えられたクリーチャーを全て奪う。[[トリプルシンボル]]3マナ。([[メルカディアン・マスクス]])
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*[[ヤヴィマヤの抱擁/Yavimaya's Embrace]] - さらに+2/+2の修整を受けるとともに[[トランプル]]を持つ。(5)(緑)(青)(青)。([[アポカリプス]])
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*[[説得/Persuasion]] - 調整版の[[下位互換]]。5マナ。([[オデッセイ]])
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**[[精神の制御/Mind Control]] - 説得の[[同型再版]]。5マナ。([[基本セット2010]])
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*[[横暴/Domineer]] - [[アーティファクト・クリーチャー]]のみ。3マナ。([[ミラディン]])
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*[[鬼の印/Mark of the Oni]] - [[黒]]のカード。[[デーモン]]をコントロールしていない場合、[[終了ステップ]]の開始時に[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げられる]]。(2)(黒)。([[神河謀叛]])
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*[[不忠の糸/Threads of Disloyalty]] - 2マナ以下のクリーチャーにのみエンチャントできる。3マナ。([[神河謀叛]])
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*[[クロヴの囁き/Krovikan Whispers]] - 累加アップキープ(青)または(黒)を持ち、墓地に置かれたとき[[経年カウンター]]1個につき2点のライフを失う。シングルシンボル4マナ。([[コールドスナップ]])
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*[[隷属/Enslave]] - 黒くなり、[[オーナー]]に毎ターン1点の[[ダメージ]]を[[与える]]。(4)(黒)(黒)。([[次元の混乱]])
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*[[魅惑的な一瞥/Captivating Glance]] - あなたの終了ステップ開始毎に[[激突]]を行い、勝者がクリーチャーのコントロールを得る。シングルシンボル3マナ。([[ローウィン]])
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*[[誘惑蒔き/Sower of Temptation]] - クリーチャー。[[ETB]]能力の[[継続的効果]]として内蔵。4マナ2/2[[飛行]]。([[ローウィン]])
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**[[龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar]] - [[伝説のクリーチャー]]。継続的効果として内蔵。[[プレインズウォーカー]]も奪取可能。(4)(青)(黒)の3/5飛行。([[タルキール龍紀伝]])
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**[[人質取り/Hostage Taker]] - [[放逐する僧侶/Banisher Priest]]能力とのハイブリッド。戦場にいる限り、ETBで追放したクリーチャーをあなたが唱えてよい。アーティファクトも可。(2)(青)(黒)の2/3。(イクサラン)
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**[[マインド・フレイヤー/Mind Flayer]] - 飛行を持たない誘惑蒔き。5マナ3/3。([[フォーゴトン・レルム探訪]])
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**[[ナイヘルア/Nihiloor]] - 各対戦相手から1体ずつ奪える誘惑蒔き。ただし対象以上の[[パワー]]を持つあなたのクリーチャーを[[タップ]]する必要がある。(2)(白)(青)(黒)の3/5。(フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ)
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**[[ヴォーデイリアの精神詠い/Vodalian Mindsinger]] - これより小さいパワーしか対象にできない誘惑蒔き。ダブル・[[キッカー]](1)(赤)/(1)(緑)で+1/+1カウンターを2個か4個乗せて戦場に出る。3マナの2/2。([[団結のドミナリア]])
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**[[イシリアンのレンジャー/Rangers of Ithilien]] - [[指輪があなたを誘惑する]]代わりに、キッカー無しのヴォーデイリアの精神詠い。4マナの3/3[[警戒]]。([[指輪物語:中つ国の伝承]])
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*[[食いつくいましめ/Biting Tether]] - [[アップキープ]]の開始時に、エンチャントされているクリーチャーの上に[[-1/-1カウンター]]が1個置かれる。シングルシンボル5マナ。([[シャドウムーア]])
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*[[蒸気の捕獲/Vapor Snare]] - アップキープ・コストにコントロールする[[土地]]を1つオーナーの手札に戻す。シングルシンボル5マナ。([[ワールドウェイク]])
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*[[家畜化/Domestication]] - エンチャントされているクリーチャーのパワーが4以上である場合、終了ステップの開始時に生け贄に捧げられる。支配魔法の下位互換。4マナ。([[エルドラージ覚醒]])
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*[[堕落した良心/Corrupted Conscience]] - エンチャントされているクリーチャーは[[感染]]を持つ。5マナ。([[ミラディン包囲戦]])
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*[[魂を捕えるもの/Soul Seizer]] - クリーチャー。[[変身]]すると同じ能力の[[エンチャント]]になる。5マナ。([[闇の隆盛]])
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*[[魂運び/Spirit Away]] - さらに+2/+2の修整を受けるとともに[[飛行]]を持つ。7マナ。([[アヴァシンの帰還 ]])
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**[[惑乱のセイレーン/Hypnotic Siren]] - クリーチャー。[[授与]](5)(青)(青)を持ち、エンチャントされているクリーチャーをコントロールできる。さらに+1/+1の修整を受けるとともに飛行を持つ。1マナ。([[ニクスへの旅]])
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**[[パイロットにする/Become the Pilot]] - 飛行でなく[[アンブロッカブル]]にする魂運び。ただし[[統率者]]にはエンチャントできず、オーナーを攻撃させると強化は解除される。5マナ。([[ドクター・フー統率者デッキ]])
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*[[魂の代償/Soul Ransom]] - 「カードを2枚捨てる:魂の代償のコントローラーはこれを生け贄に捧げ、その後、カードを2枚引く。対戦相手1人のみがこの能力を起動できる。」を持つ。(2)(青)(黒)。([[ギルド門侵犯]])
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*[[錯覚の利得/Illusory Gains]] - 後続クリーチャーが出ると自動的にそちらに[[つける]]。5マナ。(タルキール龍紀伝)
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*[[アクロス戦争/The Akroan War]] - オーラでなく[[英雄譚]]の第I[[章能力]]。[[赤]]の4マナ。([[テーロス還魂記]])
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**[[ホルスの大逆/The Horus Heresy]] - 英雄譚の第I章能力。各対戦相手から伝説でないクリーチャー1体ずつ。(3)(青)(黒)(赤)。([[ウォーハンマー40,000統率者デッキ]])
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*[[心酔させる掌握/Enthralling Hold]] - 唱える時点でタップ状態のクリーチャーしか対象に選べないオーラ。5マナ。支配魔法や説得の下位互換。([[基本セット2021]])
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*[[移植された自我/Grafted Identity]] - [[追加コスト]]としてクリーチャー1体の生け贄が必要だが+1/+1修整も与える。4マナ。([[イニストラード:真夜中の狩り]])
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*[[王国への忠誠/Fealty to the Realm]] - さらに常時[[使嗾]]状態になる。[[ETB]]能力であなたが[[統治者]]になる。ただしコントロールを得るのはあなたに限らず統治者。シングルシンボル5マナ。([[指輪物語:中つ国の伝承統率者デッキ]])
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*[[殺害の強要/Coerced to Kill]] - (3)(青)(黒)。エンチャントしたクリーチャーを1/1の[[暗殺者]]にし[[接死]]を与える。([[カルロフ邸殺人事件]])
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[カード個別評価:4版(4th)]]
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*[[カード個別評価:第4版]] - [[アンコモン]]
*[[カード個別評価:リバイズド(3rd)]]
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*[[カード個別評価:リバイズド・エディション]] - [[アンコモン]]
*[[カード個別評価:アンリミテッド(2nd)]]
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*[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[アンコモン]]
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*[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:Masters Edition 4]] - [[レア]]

2024年2月5日 (月) 19:29時点における最新版


Control Magic / 支配魔法 (2)(青)(青)
エンチャント — オーラ(Aura)

エンチャント(クリーチャー)
あなたは、エンチャントされているクリーチャーをコントロールする。


マジック最初の「奪う」エンチャントの1つ。4マナクリーチャーコントロールを奪える。リミテッド・エディション時代に秘宝奪取/Steal Artifactと対になるように作られたもので、これらはマナ・コストも同じ。

解呪/Disenchant等で対策される可能性があるとはいえ、クリーチャーを奪うということは「対戦相手のクリーチャーを減らす」のと「自分のクリーチャーを増やす」のを同時に行っているわけで、擬似的に除去と戦力増強を一度にできる、ということ。つまり2対1交換のアドバンテージが約束されているようなカードであり、リソースを稼ぎやすいカードといえる。

エターナルでは不実/Treacheryよりも使われている頻度はずっと高い。こちらの方が1マナ軽く打ち消されたときのリスクを考えるとフリースペルの恩恵がそこまで大きくないため。

  • コントローラーオーナーの違いが明文化されていなかった黎明期には、このカードはカードの所有権も奪えると認識されることもあった。(しかし、カードにはちゃんとゲームが終わるまでコントロールを得ると書かれていた。)
    • 現在からすればとんでもないことだが、のちのレジェンドでその問題を解決するためにコントローラーとオーナーの違いがルールに明文化されるまでは、アンティ関連のカードの存在も手伝って勘違いされても仕方ない状態ではあった。
  • 第5版では「いささか低コスト。捕縛/Binding Graspと置き換える」という理由で収録されなかった(Taming the Flames(Duelist誌17号の記事))。
  • 統率者2013新規イラストで収録され、新たにフレイバー・テキストも与えられた。
「私がやるようにやるのではなく、私が思うようにやるのだ。」
ジェイス・ベレレン

[編集] 関連カード

[編集] 主な亜種

コントロール奪取の最も基本的なカードということで、多くの亜種が作られている。特筆のない限りダブルシンボルオーラ

パーマネント全般を奪えるものは押収/Confiscateの項を、ライブラリーから奪うものは袖の下/Briberyの項を、墓地から奪うものはリアニメイトの項を、コントロールを戻す方法が設けられていない、いわゆる永続的コントロール奪取効果は露骨な窃盗/Blatant Thieveryの項をそれぞれ参照。

[編集] 参考

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