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黒単信心(Mono-Black Devotion)は、信心ギミックを中心とする黒単色デッキの総称。テーロス参入後の各環境に存在する。
概要
Gray Merchant of Asphodel / アスフォデルの灰色商人 (3)(黒)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
アスフォデルの灰色商人が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれX点のライフを失う。Xは、あなたの黒への信心に等しい。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。(あなたの黒への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の総数である。)
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黒のパーマネントを並べ、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelなどの黒への信心を参照するカードを活用する。デッキ構成は環境によって異なるが、中マナ域のクリーチャーを除去呪文と手札破壊呪文でサポートするミッドレンジの形を取ることが多い。
テーロス・ブロック構築
テーロス・ブロック構築では、主に環境初期に活躍していた。
Abhorrent Overlord / 忌まわしき首領 (5)(黒)(黒)
クリーチャー — デーモン(Demon)
飛行
忌まわしき首領が戦場に出たとき、飛行を持つ黒の1/1のハーピー(Harpy)・クリーチャー・トークンをあなたの黒への信心に等しい数だけ生成する。(あなたの黒への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の数に等しい。)
あなたのアップキープの開始時に、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
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黒のクリーチャーを並べ、フィナックスの信奉者/Disciple of Phenax、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel、忌まわしき首領/Abhorrent Overlordなどの信心カードに繋げる。思考囲い/Thoughtseizeと英雄の破滅/Hero's Downfallを中心とした高い対応力も強みの一つ。
神々の軍勢からは責め苦の伝令/Herald of Tormentなどを獲得したが、同時に登場した苦痛の予見者/Pain Seerなどの影響により、黒単色デッキとしては信心カードをあまり使用しないアグロ寄りの構成のものが主流となった。そちらについての詳細は黒ウィニーを参照。
初期型
- 備考
- THS Block Constructed Premier #6257961 準優勝 (参考)
- 使用者:_XuXa_
- フォーマット
ニクスへの旅後
ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
スタンダードでは、環境初期から大きな活躍を見せている。
Pack Rat / 群れネズミ (1)(黒)
クリーチャー — ネズミ(Rat)
群れネズミのパワーとタフネスはそれぞれ、あなたがコントロールするネズミ(Rat)の数に等しい。
(2)(黒),カードを1枚捨てる:群れネズミのコピーであるトークンを1体生成する。
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基本構成は冒涜の悪魔/Desecration Demonなどのクリーチャーと地下世界の人脈/Underworld Connections、除去呪文・手札破壊呪文から成るミッドレンジ。どちらかと言えばコントロール色の強いデッキだが、序盤から群れネズミ/Pack Ratなどでライフを詰めに行くことも可能で、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelによる大量ドレインは攻守両面において大きな働きをする。
プロツアー「テーロス」で山本賢太郎が使用してベスト8に入ったことで大流行し、青単信心とともにメタゲームの中心的存在となった。神々の軍勢からも胆汁病/Bile Blightなどを獲得し、引き続きTier1の地位にある。基本セット2015参入後も依然としてメタの中心でありプロツアー「マジック2015」でも使用率は最多だったものの、ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa擁する白黒コントロールや歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler、世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwakerなどを採用したジャンドプレインズウォーカーズなど黒単をメタったデッキも多く、トップ8入りは0人に終わった。
他の色をタッチした亜種も多数存在する。
- タッチ白
- ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopaや白の除去が採用される。ほぼ同じ構成ながら信心ギミックを用いないものも多く、そちらはオルゾフミッドレンジ(Orzhov Midrange)、オルゾフコントロール(Orzhov Control)などの名で呼ばれる。詳細は白黒コントロールを参照。
- タッチ青
- 概念泥棒/Notion Thiefやカウンター呪文が採用される。数は多くない。
- タッチ赤
- ラクドスの復活/Rakdos's Return、殺戮遊戯/Slaughter Gamesなどが採用される。神々の軍勢で悪意の神殿/Temple of Maliceが登場したことで大きく数を増やした。
- タッチ緑
- 突然の衰微/Abrupt Decayやゴルガリの魔除け/Golgari Charm(主にサイドボード)が採用される。ニクスへの旅で疾病の神殿/Temple of Maladyが登場したことで大きく数を増やした。
初期型
ニクスへの旅後
タッチ青
タッチ白
タッチ赤
タッチ緑
パイオニア
パイオニア環境では、傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlordと吸血鬼のシナジーを組み込んだアグロデッキが存在する。
Sorin, Imperious Bloodlord / 傲慢な血王、ソリン (2)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — ソリン(Sorin)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死と絆魂を得る。それが吸血鬼(Vampire)であるなら、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
[+1]:あなたは吸血鬼1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。傲慢な血王、ソリンはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
[-3]:あなたは、あなたの手札から吸血鬼クリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
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才気ある霊基体/Gifted Aetherbornなどのマナ拘束の強い吸血鬼たちで攻めながらソリンでバックアップする。
サンプルリスト
- 備考
- Pioneer PTQ #12014480 on 11/09/2019 ベスト8(参考)
- 使用者:grinderA
- フォーマット
モダン
モダンにも少数だが存在する。
恐血鬼/Bloodghast、ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger、ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliteratorなどの色拘束の強いクリーチャーを並べ、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelの大量ドレインに繋げる。継続的にアドバンテージを稼げるパーマネントであるファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaやヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilもよく用いられる。
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(後に禁止)や突然の衰微/Abrupt Decayのために緑をタッチしたものも多い。
サンプルリスト
- 備考
- Modern Premier #6975295 第12位 (参考)
- 使用者:Metal_Buddha
- フォーマット
Pauper
アスフォデルの灰色商人をフィニッシャーに据えた黒単コントロールが存在する。
Cuombajj Witches / クォムバッジの魔女 (黒)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(T):クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。クォムバッジの魔女はそれに1点のダメージを与える。対戦相手1人が選んだクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。クォムバッジの魔女はそれに1点のダメージを与える。
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Oubliette / 土牢 (1)(黒)(黒)
エンチャント
土牢が戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。それは土牢が戦場を離れるまでフェイズ・アウトする。これによりそのクリーチャーがフェイズ・インするに際し、それをタップする。(オーラ(Aura)や装備品(Equipment)はそれとともにフェイズ・アウトする。パーマネントがフェイズ・アウトしている際は、それは存在しないものとして扱う。)
従来の黒単コントロールでも採用されていた騒がしいネズミ/Chittering Ratsやファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Ragerなどに加えて、クォムバッジの魔女/Cuombajj Witchesの枚数増加やOublietteの採用が変更点。これらで信心を増やしながらアドバンテージの獲得や除去を行い、灰色商人のドレインに繋ぐ形を取る。5枚目以降のドレインとして堕落/Corruptが採用されることもある。
それ以外にはドローとして血の署名/Sign in Blood、単体除去として死の重み/Dead Weightや夜の犠牲/Victim of Night、ゲスの評決/Geth's Verdict、手札破壊として精神ねじ切り/Wrench Mindや強迫/Duress、全体除去として墓所のネズミ/Crypt Ratsなどで構成される。
単体除去や手札破壊は優秀なカードが多くどれも一長一短があるため、どのカードを採用するかは使用者の好みやメタによって変化する。
また、どのアーキタイプとも互角以上に戦えるデッキではあるものの、採用したカードの差で相手への有利不利が分かれる場合も多く、使用者の技量やメタゲームを読むセンスがはっきり表れるタイプのデッキである。
黎明期にはメタの中心にいた黒単コントロールだが、他のデッキの強化や新しいデッキの登場によって次第に低迷していった。禁止改定で感染や赤系ストーム、青系ストーム、8postといったデッキが弱体化もしくは消滅したこともあり、テーロス参入後は一躍トップメタの一角に食い込むまでになった。タルキール覇王譚参入後は宝船の巡航/Treasure Cruise擁する青系デッキにアドバンテージで遅れを取るようになり苦戦を強いられたが、宝船の巡航禁止後は再びトップメタに返り咲いている。
日本語公式サイトのデッキ紹介記事[1]も参照。
初期型
- 備考
- Pauper Event #6360560 on 11/23/2013 1st Place (参考)
- 使用者:Smang
- フォーマット
運命再編後
- 備考
- Pauper Daily #8273620 on 05/17/2015 4-0 (参考)
- 使用者:Pheonix35
- フォーマット
Mono Black Control(Pauper) [12]
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タッチ青
- 備考
- Pauper Daily #7589510 on 10/25/2014 4-0 (参考)
- 使用者:ScionOfJustice
- フォーマット
Dimir Control(Pauper) [13]
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タッチ赤
- 備考
- Pauper Daily #8300582 on 05/25/2015 4-0 (参考)
- 使用者:nekotora
- フォーマット
Rakdos Control(Pauper) [14]
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脚注
- ↑ コモン・オブ・ザ・デッド(Pauper)(岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2019年3月15日 岩SHOW著)
参考