黒死病/Pestilence
エンチャント
終了ステップの開始時に、クリーチャーが戦場に存在しない場合、黒死病を生け贄に捧げる。
(黒):黒死病は、各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれ1点のダメージを与える。
「すべてのクリーチャーとプレイヤーにダメージ」という呪文や能力の中でも、最古のカードの1つ。第6版までは皆勤賞であった。
低タフネスのクリーチャーをまとめて除去できるだけでなく、いざとなれば対戦相手にとどめを刺すエンドカードとしても使用できる。
低タフネスのクリーチャー群を壊滅させる点、相手の増援や厄介なシステムクリーチャーの滞在を許さない点、繰り返し使用可能な点、エンドカードに成り得る点。これら4点はリミテッドにおいて非常に強力過ぎた。登場当初からコモンで登場し続けていたが、リミテッドにおけるゲームバランスが考慮され、第6版ではアンコモンとなった。また、後述する#関連カードのレアリティもアンコモン以上である場合が多い。
パウパーではオルゾフ・ペストで採用される。特にギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpactとは相性が良く、黒死病からのダメージを受けずに戦場に残り続けるため、黒死病の維持条件を満たし続けることができる。
- 第4版までのイラストはかなり不気味である。第5版再録の折新規イラストを獲得。ウルザズ・サーガ及びバトルロイアル版のイラスト奥には、魔女エンジン/Witch Engine(イラスト)の姿が描かれている。
- 英語名から分かるとおり、「黒死病」とはペストの日本語名。人類史上において億人超えの多大な死者を出した有名な伝染病である。「ペスト菌の感染者や媒介者(クリーチャー)が存在しなくなれば消え去る(生け贄に捧げる)」という効果は、モデルである伝染病を意識したトップダウン・デザインだろう。
- これに由来してこのカードの俗称も「ペスト」であり、類似の効果を持つカードも同様に称される。ペストが効果の総称として使われるくらい、類似効果を持つカードが後にいくつも作られている。
- 一方で、「全体ダメージ」以外の効果で「伝染病」のフレイバーを表すことが多くなった。ウルザズ・レガシーのキャリアーや仕組まれた疫病/Engineered Plagueをはじめ、メカニズムとしては感染など、ファイレクシア/Phyrexia(ファイレクシア病)関連のものが多め。
- ウルザズ・サーガのリミテッドにおける支配的な強さを踏まえ、Sam Stoddardから「パワーレベルを誤ったコモン」の代表格としてたびたび挙げられている[1][2]。
利用
[編集]「生け贄に捧げる」のペナルティ能力は終了ステップ開始時にクリーチャーがいない場合に誘発し、解決時に再度チェックが入る(if節ルール)。そのため、様々な抜け道がある。
- 例1:プロテクション(黒)持ち、破壊不能持ち、高タフネスのクリーチャーを用意する。
- 例2:終了ステップのチェック時にクリーチャーが戦場に存在してさえいればよいので、それが例え「ターン終了時までクリーチャー化したパーマネント」であっても構わない。例えばミシュラランド等。
- 例3:対戦相手の終了ステップ中に起動する。その結果もしクリーチャーがいなくなったとしても、「終了ステップの開始時」は既に過ぎているため、生け贄には捧げられずに自分のターンを迎えられる。その後、自分のターン中で新たなクリーチャーを戦場に出せばよい。
- 例4:「終了ステップ開始時に戦場に戻る能力」を持ったクリーチャーと組み合わせる。
プレイヤー自身のライフへの被害を抑える方法としては、黒の防御円/Circle of Protection: Blackやウルザの鎧/Urza's Armorが使用される場合が多い。
- なおマジックのルールが整理中だった黎明期において、この手のカードは起動コストを「一括払い」する事により、ダメージもまた「一塊」扱いする事ができた。例えばこれの場合「黒マナ3点を一気に支払う事で全体に3点のダメージ。」という事ができた。そのため、防御円での軽減や誘発型能力の誘発に関わる差が生まれていた。もちろん、現ルールにおいてその様な行為は不可能である。
関連カード
[編集]主な亜種
[編集]黒死病のように何回も起動可能な各クリーチャーと各プレイヤーへの全体火力を持つ黒のカード。特記しない限りエンチャントの起動型能力。ダメージが1回のみのものは乾きの呪文/Dry Spellを参照のこと。
マナのみで起動
[編集]- Withering Wisps - 1マナ軽くなったが、コントロールしている氷雪沼の数までしか起動できない。(1)(黒)(黒)。(アイスエイジ)
- 墓所のネズミ/Crypt Rats - 1/1のクリーチャー。黒マナの(X)で起動。(2)(黒)。(ビジョンズ)
- 保菌獣/Infected Vermin - 1/1のクリーチャー。(2)(黒)で起動。スレッショルドで3点ダメージに強化。(2)(黒)。(オデッセイ)
- のたうつウンパス/Thrashing Wumpus - 3/3のクリーチャー。(黒)で起動。(3)(黒)(黒)。(メルカディアン・マスクス)
- 黒死病の悪魔/Pestilence Demon - 7/6の飛行持ちクリーチャー。 (黒)で起動。(5)(黒)(黒)(黒)。(エルドラージ覚醒)
また、タイムシフトカードとして赤の紅蓮炎血/Pyrohemia(次元の混乱)が存在する。
マナ以外のコストが必要
[編集]- 有毒の原野/Noxious Field - エンチャント(土地)のオーラ版。起動にマナは不要だがタップ能力。(1)(黒)(黒)。(プロフェシー)
- 亡者の悲鳴/Screams of the Damned - (1)(黒)と墓地のカード1枚追放で起動。(3)(黒)(黒)。(オデッセイ)
- 膿絡み/Festercreep - 0/0のクリーチャー。(1)(黒)とこれ自身の+1/+1カウンターを1つ取り除いて起動。(1)(黒)。(モーニングタイド)
- 執行の悪魔/Carnifex Demon - 6/6飛行持ちクリーチャー。(黒)と自身の-1/-1カウンターを1つ取り除いて起動。-1/-1カウンターを他の各クリーチャーに置く。(4)(黒)(黒)。(ミラディンの傷跡)
- 喧騒の指揮者/Conductor of Cacophony - 2/1のクリーチャー。(黒)とこれ自身の+1/+1カウンターを1つ取り除いて起動。(3)(黒)。(ジャンプスタート2022)
誘発型能力
[編集]- 悪のただれ/Festering Evil - あなたのアップキープごとに誘発する。(黒)(黒)支払ってこれを生け贄に捧げて3点ダメージの起動もできる。(3)(黒)(黒)。(ウェザーライト)
- 疫病吐き/Plague Spitter - 2/2のクリーチャーになった悪のただれ。生け贄でなくPIG能力によって1点ダメージ。(2)(黒)。(インベイジョン)
- 最後の笑い/Last Laugh - 起動型能力でなく、これ以外のパーマネントが1つ戦場からいずれかの墓地に置かれるたび誘発する。(2)(黒)(黒)。(トーメント)