火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
6行: 6行:
 
当時の赤としては4[[マナ]]4/2だけでも及第点の性能であり、そこに火力の質が低下していた当時で4点もの火力を内蔵していることは、相当高い[[コスト・パフォーマンス]]と言える。[[戦場に出す]]だけでよほどの[[大型クリーチャー]]でない限り[[破壊]]できるので、[[ボード・アドバンテージ]]を得ながら、場合によっては[[テンポ・アドバンテージ]]も得られるため、非常に使い勝手が良い。[[多色]]推奨のインベイジョン・ブロックにおいて[[シングルシンボル]]はたやすく捻出できたことも追い風であり、幅広い[[デッキ]]で採用された。
 
当時の赤としては4[[マナ]]4/2だけでも及第点の性能であり、そこに火力の質が低下していた当時で4点もの火力を内蔵していることは、相当高い[[コスト・パフォーマンス]]と言える。[[戦場に出す]]だけでよほどの[[大型クリーチャー]]でない限り[[破壊]]できるので、[[ボード・アドバンテージ]]を得ながら、場合によっては[[テンポ・アドバンテージ]]も得られるため、非常に使い勝手が良い。[[多色]]推奨のインベイジョン・ブロックにおいて[[シングルシンボル]]はたやすく捻出できたことも追い風であり、幅広い[[デッキ]]で採用された。
  
デメリットとしては、[[能力]]が強制であるため、[[戦場]]に相手のクリーチャーが1体もいないとき(またはすべてが[[被覆]]や[[呪禁]]を持っているとき)に[[戦場に出す]]と、自分のクリーチャー(最悪自分自身)を犠牲にせざるを得ない点が挙げられる。もっとも、当時は[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]デッキが主流であり、また中盤以降に自分の小粒クリーチャーを犠牲にしても元を取れる程度にはなるので、完全に[[腐る]]ということはそうそうなく、強力さに比べれば些細なデメリット、という認識の方が強かった。
+
デメリットとしては、[[能力]]が強制であるため、[[戦場]]に相手のクリーチャーが1体もいないとき(またはすべてが[[被覆]]や[[呪禁]]を持っているとき)に[[戦場に出す]]と、自分のクリーチャー(最悪自分自身)を犠牲にせざるを得ない点が挙げられる。もっとも、当時は[[ビートダウンデッキ]]が主流であり、また中盤以降に自分の小粒クリーチャーを犠牲にしても元を取れる程度にはなるので、完全に[[腐る]]ということはそうそうなく、強力さに比べれば些細なデメリット、という認識の方が強かった。
  
 
==環境への影響==
 
==環境への影響==
14行: 14行:
  
 
==その他==
 
==その他==
*ETB能力ゆえに、[[ソーサリー]]よりもさらに1タイミング遅れる点に注意が必要。例えば対戦相手が[[桜族の長老/Sakura-Tribe Elder]]を1体だけ[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]している場合などに火炎舌のカヴーを[[唱える]]と、対戦相手の[[プレイング]]によっては自爆を強いられることになる。詳細は[[ETB]]のページを参照。
+
*ETB能力ゆえに、[[ソーサリー]]よりもさらに1タイミング遅れる点に注意が必要。例えば対戦相手が[[桜族の長老/Sakura-Tribe Elder]]を1体だけ[[コントロール]]している場合などに火炎舌のカヴーを[[唱える]]と、対戦相手の[[プレイング]]によっては自爆を強いられることになる。詳細は[[ETB]]のページを参照。
 
*同じ[[プレーンシフト]]で登場した[[開門]]クリーチャーとの[[シナジー]]は強く、特に[[リミテッド]]においては[[有角カヴー/Horned Kavu]]や[[溶岩のゾンビ/Lava Zombie]]が[[コモン]]で手に入ることから、強力な[[ボード・アドバンテージ]]が発生した。
 
*同じ[[プレーンシフト]]で登場した[[開門]]クリーチャーとの[[シナジー]]は強く、特に[[リミテッド]]においては[[有角カヴー/Horned Kavu]]や[[溶岩のゾンビ/Lava Zombie]]が[[コモン]]で手に入ることから、強力な[[ボード・アドバンテージ]]が発生した。
 
*このカードの大活躍以前に出版された[[プレーンシフト]][[公式ハンドブック]]では、[[リミテッド|限定]]戦環境では合格だが[[構築]]戦ではどうか?という程度の比較的低い評価を与えられていた。[[鶴田慶之]]氏曰く、火力としてみた場合に「現在の環境で割と警戒しなくてはならない[[ブラストダーム/Blastoderm]]に効果がない」「[[プレイヤー]]には[[ダメージ]]が入らない」「インスタントのタイミングで使えない」と欠点が多いからとのこと。
 
*このカードの大活躍以前に出版された[[プレーンシフト]][[公式ハンドブック]]では、[[リミテッド|限定]]戦環境では合格だが[[構築]]戦ではどうか?という程度の比較的低い評価を与えられていた。[[鶴田慶之]]氏曰く、火力としてみた場合に「現在の環境で割と警戒しなくてはならない[[ブラストダーム/Blastoderm]]に効果がない」「[[プレイヤー]]には[[ダメージ]]が入らない」「インスタントのタイミングで使えない」と欠点が多いからとのこと。
28行: 28行:
 
*直接クリーチャーを[[破壊]]する[[黒]]いタイプは[[ネクラタル/Nekrataal]]の項を、マイナス[[修整]]版は[[水膨れ虫/Blister Beetle]]の項を参照。
 
*直接クリーチャーを[[破壊]]する[[黒]]いタイプは[[ネクラタル/Nekrataal]]の項を、マイナス[[修整]]版は[[水膨れ虫/Blister Beetle]]の項を参照。
 
===主な亜種===
 
===主な亜種===
クリーチャー対象の火力を飛ばす187クリーチャー。'''太字'''のみ[[任意の対象]]を取れる。
+
クリーチャー対象の火力を飛ばす187クリーチャー。'''太字'''のみ[[任意の対象]]を取れる。特定の[[クリーチャー・タイプ]]によって点数が変わるものは[[群集の咆哮/Roar of the Crowd]]の項を参照。
 
*[[炎のインプ/Fire Imp]] - (2)(赤)2/1。2点の[[下位種]]だが、こちらの方が登場は先。([[ポータル]])
 
*[[炎のインプ/Fire Imp]] - (2)(赤)2/1。2点の[[下位種]]だが、こちらの方が登場は先。([[ポータル]])
 
*[[炎のドラゴン/Fire Dragon]] - (6)(赤)(赤)(赤)6/6[[飛行]]。あなたの[[山]]の数に等しい点数。(ポータル)
 
*[[炎のドラゴン/Fire Dragon]] - (6)(赤)(赤)(赤)6/6[[飛行]]。あなたの[[山]]の数に等しい点数。(ポータル)
48行: 48行:
 
*[[憤慨のシャーマン/Outrage Shaman]] - (3)(赤)(赤)2/2。あなたの[[パーマネント]]の[[マナ・コスト]]中の赤マナ数に等しい点数。([[イーブンタイド]])
 
*[[憤慨のシャーマン/Outrage Shaman]] - (3)(赤)(赤)2/2。あなたの[[パーマネント]]の[[マナ・コスト]]中の赤マナ数に等しい点数。([[イーブンタイド]])
 
*'''[[大食のドラゴン/Voracious Dragon]]''' - (3)(赤)(赤)4/4飛行[[貪食]]1。これが貪食した[[ゴブリン]]数の2倍の点数。([[コンフラックス]])
 
*'''[[大食のドラゴン/Voracious Dragon]]''' - (3)(赤)(赤)4/4飛行[[貪食]]1。これが貪食した[[ゴブリン]]数の2倍の点数。([[コンフラックス]])
**特定の[[クリーチャー・タイプ]]によって点数が変わるものは[[群集の咆哮/Roar of the Crowd]]の項を参照。
 
 
**'''[[カルドーサの炎魔/Kuldotha Flamefiend]]''' - (4)(赤)(赤)4/4。4点を[[割り振る]]。ただし[[アーティファクト]]を1つ[[生け贄に捧げる]]。(ミラディン包囲戦)
 
**'''[[カルドーサの炎魔/Kuldotha Flamefiend]]''' - (4)(赤)(赤)4/4。4点を[[割り振る]]。ただし[[アーティファクト]]を1つ[[生け贄に捧げる]]。(ミラディン包囲戦)
 
**'''[[心臓貫きのマンティコア/Heart-Piercer Manticore]]''' - (2)(赤)(赤)4/3[[不朽]](5)(赤)。他のクリーチャー1体を生け贄に捧げて、生け贄のパワーに等しい点数。([[アモンケット]])
 
**'''[[心臓貫きのマンティコア/Heart-Piercer Manticore]]''' - (2)(赤)(赤)4/3[[不朽]](5)(赤)。他のクリーチャー1体を生け贄に捧げて、生け贄のパワーに等しい点数。([[アモンケット]])
74行: 73行:
 
*'''[[カー峠の暴君/Tyrant of Kher Ridges]]''' - (4)(赤)(赤)4/5飛行火吹き。4点。([[兄弟戦争]])
 
*'''[[カー峠の暴君/Tyrant of Kher Ridges]]''' - (4)(赤)(赤)4/5飛行火吹き。4点。([[兄弟戦争]])
 
*'''[[大石弓の技師/Arbalest Engineers]]''' - (1)(赤)(緑)2/2。1点。3つの[[モード]]の1つ。(兄弟戦争)
 
*'''[[大石弓の技師/Arbalest Engineers]]''' - (1)(赤)(緑)2/2。1点。3つの[[モード]]の1つ。(兄弟戦争)
 +
*[[納骨堂のネズミ/Ossuary Rats]] - (5)(黒)3/2。あなたの墓地のクリーチャー数に等しい点数。プレインズウォーカーも対象にできる。([[ジャンプスタート2022]])
 +
 +
*[[喧嘩好きなステゴサウルス/Feisty Stegosaurus]] - (4)(赤)2/1[[宿主]]。[[6面ダイス]]の出目に等しい点数。[[アン・ゲーム]]専用。([[Unstable]])
 
==脚注==
 
==脚注==
 
<references />
 
<references />
80行: 82行:
 
*[[カード個別評価:プレーンシフト]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:プレーンシフト]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:Jumpstart]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:Jumpstart]] - [[アンコモン]]
 +
*[[カード個別評価:ドミナリア・リマスター]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[アンコモン]]
 
__NOTOC__
 
__NOTOC__

2022年12月19日 (月) 19:23時点における版


Flametongue Kavu / 火炎舌のカヴー (3)(赤)
クリーチャー — カヴー(Kavu)

火炎舌のカヴーが戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。火炎舌のカヴーは、それに4点のダメージを与える。

4/2

クリーチャー限定4点火力ETB能力を持つクリーチャー。カヴーの中でも1、2を争う強力種であり、インベイジョン・ブロック現役時代に、おそらくカードでもっとも使われたカードである。

解説

当時の赤としては4マナ4/2だけでも及第点の性能であり、そこに火力の質が低下していた当時で4点もの火力を内蔵していることは、相当高いコスト・パフォーマンスと言える。戦場に出すだけでよほどの大型クリーチャーでない限り破壊できるので、ボード・アドバンテージを得ながら、場合によってはテンポ・アドバンテージも得られるため、非常に使い勝手が良い。多色推奨のインベイジョン・ブロックにおいてシングルシンボルはたやすく捻出できたことも追い風であり、幅広いデッキで採用された。

デメリットとしては、能力が強制であるため、戦場に相手のクリーチャーが1体もいないとき(またはすべてが被覆呪禁を持っているとき)に戦場に出すと、自分のクリーチャー(最悪自分自身)を犠牲にせざるを得ない点が挙げられる。もっとも、当時はビートダウンデッキが主流であり、また中盤以降に自分の小粒クリーチャーを犠牲にしても元を取れる程度にはなるので、完全に腐るということはそうそうなく、強力さに比べれば些細なデメリット、という認識の方が強かった。

環境への影響

このカードの大流行により、プレーンシフト以降のスタンダード環境では、それまで活躍していた厄介なスピリット/Troublesome Spirit大気の精霊/Air Elemental、後のセットでのセラの天使/Serra Angelセンギアの吸血鬼/Sengir Vampire稲妻の天使/Lightning Angelなど、タフネス4のクリーチャーが軒並み活躍の場を奪い取られ、マハモティ・ジン/Mahamoti Djinnのような大型クリーチャーや、キマイラ像/Chimeric Idolなどのソーサリー・タイミング除去を回避できるクリーチャーにとって代わられることになった。1枚でトーナメント・シーンの勢力図を大きく塗り替えるほどの活躍を見せた。

スタンダードから落ちた後も、エクステンデッドでいくつかのデッキに採用されていた。それからも落ちた現在、エターナルではやや重い点から敬遠されているが、統率者戦などの特殊フォーマットなどでまだまだ存在感を見せ付けている。

その他

関連カード

主な亜種

クリーチャー対象の火力を飛ばす187クリーチャー。太字のみ任意の対象を取れる。特定のクリーチャー・タイプによって点数が変わるものは群集の咆哮/Roar of the Crowdの項を参照。

脚注

  1. Mファイル『ラヴニカの献身』編・多色(Play Design 2019年2月1日)

参考

QR Code.gif