The Spy
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The Spyは、ギルド門侵犯参入後のエターナルやパウパーに存在するコンボデッキ。Breakfast Burrito、Oops! All Spellsとも呼ばれる。
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概要
自分を対象に研磨型のライブラリー破壊を行い、ライブラリーをすべて墓地に落とすのが基本戦略。これを達成するため、土地を1枚も用いないという一風変わったデッキ構成を取っている。
水蓮の花びら/Lotus Petal、猿人の指導霊/Simian Spirit Guide、暗黒の儀式/Dark Ritualなどを駆使し、土地によらずに4マナを確保する。次にこのマナから欄干のスパイ/Balustrade Spyか地底街の密告人/Undercity Informerを唱え、自分のライブラリーをすべて墓地に落とし、フィニッシャーにつなぐ。ゼンディカーの夜明け後は第1面が呪文、第2面が土地であるモードを持つ両面カードのアガディームの覚醒/Agadeem's Awakeningなどもマナ源として採用される。
- デッキ名の由来はキーカードの欄干のスパイから。Breakfast Burritoはセファリッド・ブレックファーストの流れを汲んだものだろう。別名の「Oops! All Spells」の由来は、アメリカのシリアル「Cap'n Crunch's Oops! All Berries」のもじりで、文字通り、デッキの性質を表している[1]。
- Charbelcherとはデッキの構造がよく似ており、環境によっては実際にアグレッシブ・サイドボーディングによってCharbelcherになることもある。
パイオニア
ゼンディカーの夜明けで第2面が土地のモードを持つ両面カードを手に入れてからは、パイオニアでも成立した。
ライブラリーをすべて墓地に落とすことで這い寄る恐怖/Creeping Chillでライフを奪うと同時に、銀打ちのグール/Silversmote Ghoulと秘蔵の縫合体/Prized Amalgamを一挙に釣り上げ、苦闘/Despairでフィニッシュする。ライブラリーアウトは世界棘のワーム/Worldspine Wurmなどで回避する。
楽園のドルイド/Paradise Druidや森の女人像/Sylvan Caryatidが採用され、マナ加速を行なう。欄干のスパイ/Balustrade Spyと地底街の密告人/Undercity Informerの水増しのために、新生化/Neoformと異界の進化/Eldritch Evolutionが採用され、マナ・クリーチャーはこれらのコストも兼ねる。スロットの関係、また引いてはいけないカードが多く、それらを引く可能性を減らすため、ライブラリーが60枚以上で組まれることが多い。80枚デッキにし、相棒に空を放浪するもの、ヨーリオン/Yorion, Sky Nomadを採用し、別のデッキに擬態することもある。
2021年2月15日の禁止制限告知において、キーカードである欄干のスパイと地底街の密告人が禁止カードに指定され、大幅に弱体化した。
サンプルリスト
モダン
ゼンディカーの夜明けで第2面が土地のモードを持つ両面カードを手に入れてからは、モダンでも成立する。
ライブラリーをすべて墓地に落とすことで這い寄る恐怖/Creeping Chillでライフを奪うと同時に、ナルコメーバ/Narcomoebaを戦場に出す。弱者の剣/Sword of the Meekも戦場に戻ってくるため、回収するタイタン/Salvage Titanを墓地から回収→弱者の剣をコストに唱え、復讐蔦/Vengevineを一挙に戦場に戻す。ライブラリーアウトは運命のきずな/Nexus of Fateで回避する。
五元のプリズム/Pentad Prismなどのマナ加速アーティファクトにより、回れば2〜3ターン目に勝負を決めることができる。これらは回収するタイタンを回収するコストも兼ねる。
サンプルリスト
- 備考
- フォーマット
The Spy [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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エターナル
ライブラリーをすべて墓地に落とすことで、複数体のナルコメーバ/Narcomoebaが戦場に出るので、それらや欄干のスパイ/Balustrade Spyを生け贄に捧げて戦慄の復活/Dread Returnをフラッシュバックし、フィニッシャーをリアニメイトして勝利する。
戦慄の復活のリアニメイト候補は主に2種類。1つは栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Riseで、これ経由でさらに巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrollsと研究室の偏執狂/Laboratory Maniacをリアニメイトし、ライブラリーが空の状態でドローする。もう1つは擬態の原形質/The Mimeoplasmで、トリスケリオン/Triskelion+絶滅の王/Lord of Extinctionで大火力の砲台とするか、巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge+絶滅の王で強力なアタッカーを作り出す。タッサの神託者/Thassa's Oracle登場後はこちらが採用されることが多い。
ゼンディカーの夜明けでは第1面が呪文、第2面が土地であるモードを持つ両面カードのアガディームの覚醒/Agadeem's Awakeningなどを手に入れ、安定性が強化された。
- 陰謀団式療法/Cabal Therapyも重要なパーツ。墓地からでも唱えられる手札破壊という役割に加え、自分を対象にして手札に来たコンボパーツを墓地に落とすという使い方もある。
- ミラーマッチは対戦相手に研磨するだけで勝負が決まるため、墓地対策すら無意味となる。Charbelcherへの変形はこれを防ぐ意味でも有効である。
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ヴィンテージ
The spy [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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レガシー
初期型
- 備考
- グランプリニュージャージー14・トライアル 5-0 (参考)
- 使用者:Daniel Schneider
- フォーマット
The Spy(Legacy) [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ゼンディカーの夜明け後
The Spy [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パウパー
エルフの指導霊/Elvish Spirit Guideなどのマナ加速手段に欠けるパウパーでは、追加のマナ確保手段としてデッキに1枚のみ森/Forestを入れ、それを土地譲渡/Land Grantで持ってくるという形が主流である。そこから水蓮の花びら/Lotus Petal、猿人の指導霊/Simian Spirit Guide、暗黒の儀式/Dark Ritualなどから欄干のスパイ/Balustrade Spyを唱えて自分のライブラリーをすべて墓地に落とすまでの手順はエターナル版と同様である。
- 地底街の密告人/Undercity Informerはアンコモンなので使用できず、安定性の低さが難となる。このため、欄干のスパイのサーチ手段としてディミーア家の護衛/Dimir House Guardを採用したり、追加の研磨手段として証拠隠滅/Destroy the Evidenceを用いたりする場合もある。
パウパー版ではその後、忌むべき者の歌/Songs of the Damnedで大量のマナを生み出し、モルグの窃盗/Morgue Theftをフラッシュバックしてキーカードとなるクリーチャー・カードを回収する。
フィニッシュ手段は何パターンかある。
- モルグの窃盗で無政府主義者/Anarchistを回収する。ETB能力で惨劇の記憶/Haunting Miseryを手札に回収して対戦相手に20点以上のダメージを与える(無政府主義者のための赤マナが必要な場合、もう1枚のモルグの窃盗で猿人の指導霊を回収する)。
- モルグの窃盗で血の執行司祭/Blood Celebrantを回収して青マナを確保する。さらにもう1枚のモルグの窃盗で奈落の守り手/Pit Keeperを回収してETB能力で洞窟のハーピー/Cavern Harpyを回収する。これにより、洞窟のハーピーと奈落の守り手を出し入れすることでマナとライフの続く限りクリーチャーを墓地から回収し放題となる。そこから記憶の壁/Mnemonic Wallを回収、ETB能力を洞窟のハーピーで使い回し、忌むべき者の歌を何度も打って無限マナを出す。最終的にアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelを回収し、ETB能力を洞窟のハーピーで使い回し無限ドレイン(実際には無限マナを出す過程でライフが減るため、ドレインを途中に挟む必要がある)。
- モルグの窃盗で血の執行司祭を回収して白マナと青マナを確保する。さらにもう1枚のモルグの窃盗でレオニンの従者/Leonin Squireを回収してETB能力で妖術師のガラクタ/Conjurer's Baubleを回収、忌むべき者の歌をライブラリーに戻し即座にドローしマナを増やす。墓地の一瞬の瞬き/Momentary Blinkでレオニンの従者の能力を再利用し、最終的にはケアヴェクの火吹き/Kaervek's TorchなどのX火力を妖術師のガラクタで戻し勝利する。
サンプルリスト
The Spy(Pauper) [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 洞窟のハーピーとETB能力持ちのクリーチャーを用いるタイプ。
- サイドボードにウラモグの破壊者/Ulamog's Crusherと死体発掘/Exhumeがあり、リアニメイト戦略も取れるようになっている。
カルドハイム後
The Spy [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- カルドハイムにて氷雪タップインデュアルランドを獲得。土地から2色のマナを出すことができるようになった。
脚注
- ↑ Oops All Spells(レガシー)(岩SHOWの「デイリー・デッキ」 2020年3月26日 岩SHOW著)
参考
- Oops(Daily MTG、Daily Deck List、文:Sam Stoddard)
- デッキ集