マーフォーク (デッキ)
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{{Otheruses|デッキ|クリーチャー・タイプ|マーフォーク}} | {{Otheruses|デッキ|クリーチャー・タイプ|マーフォーク}} | ||
− | '''マーフォーク'''(''Merfolk'')は、[[マーフォーク]]を多数投入した[[部族 (俗称)|部族]] | + | '''マーフォーク'''(''Merfolk'')は、[[マーフォーク]]を多数投入した[[部族 (俗称)|部族]][[デッキ]]の総称。 |
==概要== | ==概要== | ||
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基本は、[[フィッシュ]]などと同様、[[軽い]][[クリーチャー]]を序盤に[[展開]]し、[[打ち消す|カウンター]]で[[クロック]]を維持する[[クロック・パーミッション]]の形態を取る。 | 基本は、[[フィッシュ]]などと同様、[[軽い]][[クリーチャー]]を序盤に[[展開]]し、[[打ち消す|カウンター]]で[[クロック]]を維持する[[クロック・パーミッション]]の形態を取る。 | ||
− | 黎明期から存在し続けている[[デッキタイプ]]であり、クロック・パーミッションという[[アーキタイプ]]に加えて[[ロード (俗称)|ロード]]の[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]]により[[島]][[土地渡り|渡り]]を持たせることができるため、青の[[コントロール (デッキ)|コントロール]]や[[ | + | 黎明期から存在し続けている[[デッキタイプ]]であり、クロック・パーミッションという[[アーキタイプ]]に加えて[[ロード (俗称)|ロード]]の[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]]により[[島]][[土地渡り|渡り]]を持たせることができるため、青の[[コントロール (デッキ)|コントロール]]や[[コンボデッキ]]が活躍する[[環境]]で強い。ただし、[[対戦相手]]のデッキが青でなくても[[魔法改竄/Magical Hack]]などで[[土地渡り]]や[[土地タイプ]]を書き換えられるため、相手のデッキに左右されないという強みもある。 |
*俗にこれを指してフィッシュと言うこともある。しかし本来別のデッキであるし、海外では元々殆ど使われていなかった。ただし広義には、フィッシュに、これや他の[[青]]の[[部族 (俗称)|部族]][[ウィニー]]を含める場合もある。 | *俗にこれを指してフィッシュと言うこともある。しかし本来別のデッキであるし、海外では元々殆ど使われていなかった。ただし広義には、フィッシュに、これや他の[[青]]の[[部族 (俗称)|部族]][[ウィニー]]を含める場合もある。 | ||
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[ドイツ選手権09]] | + | **[[ドイツ選手権09]] 優勝 ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gernat09/welcome 参考]) |
**使用者:[[Sebastian Thaler]] | **使用者:[[Sebastian Thaler]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[スタンダード]]([[ | + | **[[スタンダード]]([[基本セット2010]]+[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]+[[アラーラの断片ブロック]]) |
{{#MagicFactory:df301991}} | {{#MagicFactory:df301991}} | ||
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[[石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret]]で両者の[[コスト]]を軽減して加速し高速[[展開]]。[[アドバンテージ]]をとりながら[[謎めいた命令/Cryptic Command]]などでサポートしつつで一気に押し切る。 | [[石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret]]で両者の[[コスト]]を軽減して加速し高速[[展開]]。[[アドバンテージ]]をとりながら[[謎めいた命令/Cryptic Command]]などでサポートしつつで一気に押し切る。 | ||
− | また、同[[環境]]は[[多色地形]]が優秀な為、[[多色]]化し[[黒]]や[[緑]]を追加する場合も多い。 | + | また、同[[環境]]は[[多色地形]]が優秀な為、[[多色デッキ|多色]]化し[[黒]]や[[緑]]を追加する場合も多い。 |
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[グランプリリミニ08]] 準優勝 | + | **[[グランプリリミニ08]] 準優勝 ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gprim08/welcome 参考]) |
**使用者:[[中村修平]] | **使用者:[[中村修平]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築]] | + | **[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築]]([[ローウィン]]+[[モーニングタイド]]+[[シャドウムーア]]+[[イーブンタイド]]) |
{{#MagicFactory:df300837}} | {{#MagicFactory:df300837}} | ||
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==時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期== | ==時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期== | ||
− | [[ | + | [[ローウィン・ブロック]]で[[マーフォーク]]が主要[[部族 (俗称)|部族]]に選ばれたことで復活を果たす。[[川の案内者、シグ/Sygg, River Guide]]などのために[[白青]]で組まれることが多いが、[[緑青]]のものも存在する。 |
{{#card:Sygg, River Guide}} | {{#card:Sygg, River Guide}} | ||
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海外では[[プロツアーハリウッド08]]の少し前から[[メタゲーム]]の一角を担っており、実際にベスト8進出者を輩出し、日本でも話題になった。→[[#青白型|*1]] | 海外では[[プロツアーハリウッド08]]の少し前から[[メタゲーム]]の一角を担っており、実際にベスト8進出者を輩出し、日本でも話題になった。→[[#青白型|*1]] | ||
− | また、[[イーブンタイド]]で[[対抗色]]がフィーチャーされてからは[[緑青]]のものも生み出されている。超強力な[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]やマーフォークの一種でもある[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]] | + | また、[[イーブンタイド]]で[[対抗色]]がフィーチャーされてからは[[緑青]]のものも生み出されている。超強力な[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]やマーフォークの一種でもある[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]を投入することで打撃力を向上させ、またメタゲームの中心にあがってきた[[スライ#時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|スライ]]などの[[赤]]系デッキに対する耐性を向上させている。このタイプが[[グランプリコペンハーゲン08]]でベスト8入りし、話題となった。→[[#青緑型|*2]] |
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===青白型=== | ===青白型=== | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[プロツアーハリウッド08]] | + | **[[プロツアーハリウッド08]] 準優勝 ([http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/protour2008/hollywood/index.html 参考]) |
**使用者:[[Jan Ruess]] | **使用者:[[Jan Ruess]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
|- | |- | ||
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− | !colspan="2" style="background:#ffddee"| | + | !colspan="2" style="background-color:#ffddee"|クリーチャー (28) |
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|4||[[呪い捕らえ/Cursecatcher ]] | |4||[[呪い捕らえ/Cursecatcher ]] | ||
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|2||[[造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant]] | |2||[[造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:# | + | !colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (8) |
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|3||[[謎めいた命令/Cryptic Command]] | |3||[[謎めいた命令/Cryptic Command]] | ||
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|3||[[賢人の消火/Sage's Dousing]] | |3||[[賢人の消火/Sage's Dousing]] | ||
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|11||[[冠雪の島/Snow-Covered Island]] | |11||[[冠雪の島/Snow-Covered Island]] | ||
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|4||[[変わり谷/Mutavault]] | |4||[[変わり谷/Mutavault]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:#ddeeff"| | + | !colspan="2" style="background-color:#ddeeff"|サイドボード |
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|4||[[ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender]] | |4||[[ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender]] | ||
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|} | |} | ||
− | *[[石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret]]が[[ウィザード]][[呪文]]の[[コスト]]も軽減することに着目した、マーフォーク・ウィザードデッキとでも呼ぶべきチューニング。特に、[[造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant]] | + | *[[石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret]]が[[ウィザード]][[呪文]]の[[コスト]]も軽減することに着目した、マーフォーク・ウィザードデッキとでも呼ぶべきチューニング。特に、[[造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant]]の[[メインデッキ|メイン]]投入は当時としては高い奇襲性を誇った。 |
===青緑型=== | ===青緑型=== | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[グランプリコペンハーゲン08]] | + | **[[グランプリコペンハーゲン08]] ベスト8 ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/gpcop08/welcome 参考]) |
**使用者:[[William Cavaglieri]] | **使用者:[[William Cavaglieri]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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==マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期== | ==マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期== | ||
− | [[対立オーブ]] | + | [[対立オーブ]]の[[クリーチャー]]を[[マーフォーク]]に差し替えたバージョン([[フィッシュ対立]])が存在する。 |
{{#card:Opposition}} | {{#card:Opposition}} | ||
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==ウルザ・ブロック期== | ==ウルザ・ブロック期== | ||
− | [[ウルザ・ブロック]]のころは凶悪な[[ | + | [[ウルザ・ブロック]]のころは凶悪な[[コンボデッキ]]や有力な[[青単コントロール#ウルザ・ブロック期|青単コントロール]]が[[メタゲーム]]の中心にあり、それらへの対抗手段として組まれた。[[ウルザズ・サーガ]]参入直後は[[青]]の超極悪コンボデッキ・[[MoMa]]への[[アンチデッキ]]として。 |
− | [[マスクス・ブロック | + | [[マスクス・ブロック]]参入後も[[補充]]や[[イタリックブルー]]といった青い[[デッキ]]が[[トップメタ]]であったため、同様にそれに対抗する形で戦果を挙げている。 |
[[日本選手権00]]では[[パララクス補充]]と[[青茶単]]の荒海を泳ぎきり、見事ベスト8(2日目時点では1位)に輝いた。 | [[日本選手権00]]では[[パララクス補充]]と[[青茶単]]の荒海を泳ぎきり、見事ベスト8(2日目時点では1位)に輝いた。 | ||
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[日本選手権00]] | + | **[[日本選手権00]] ベスト8(スイスラウンド1位) |
**使用者:[[野瀬恒二]] | **使用者:[[野瀬恒二]] | ||
*フォーマット | *フォーマット | ||
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{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
|- | |- | ||
− | !colspan="2" style="background:#dddddd"| | + | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (60) |
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− | !colspan="2" style="background:#ffddee"| | + | !colspan="2" style="background-color:#ffddee"|クリーチャー (18) |
|- | |- | ||
|4||[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]] | |4||[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]] | ||
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|3||[[マスティコア/Masticore]] | |3||[[マスティコア/Masticore]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:# | + | !colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (19) |
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|4||[[無効/Annul]] | |4||[[無効/Annul]] | ||
210行: | 205行: | ||
|- | |- | ||
|3||[[妨害/Thwart]] | |3||[[妨害/Thwart]] | ||
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|3||[[沿岸の海賊行為/Coastal Piracy]] | |3||[[沿岸の海賊行為/Coastal Piracy]] | ||
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− | + | !colspan="2" style="background-color:#ddffee"|土地 (23) | |
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|18||[[島/Island]] | |18||[[島/Island]] | ||
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|1||[[ラースの果て/Rath's Edge]] | |1||[[ラースの果て/Rath's Edge]] | ||
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|1||[[マスティコア/Masticore]] | |1||[[マスティコア/Masticore]] | ||
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[[マーフォーク]]を並べて[[ロード (俗称)|ロード]]で[[全体強化]]し[[打ち消す|カウンター]]でバックアップ、という基本方針は変わっていない。 | [[マーフォーク]]を並べて[[ロード (俗称)|ロード]]で[[全体強化]]し[[打ち消す|カウンター]]でバックアップ、という基本方針は変わっていない。 | ||
− | この時期のものには[[広がりゆく海/Spreading Seas]]が採用されており、[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]]による[[島]][[土地渡り|渡り]][[能力]]を強化すると共に[[青]]以外の[[ | + | この時期のものには[[広がりゆく海/Spreading Seas]]が採用されており、[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]]による[[島]][[土地渡り|渡り]][[能力]]を強化すると共に[[青]]以外の[[多色デッキ]]に対して[[マナ拘束]]手段としても機能するようになっている。 |
===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[プロツアーアムステルダム10]] | + | **[[プロツアーアムステルダム10]] ベスト4 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptams10/welcome 参考]) |
**使用者:[[Marijn Lybaert]] | **使用者:[[Marijn Lybaert]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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==エクステンデッド(デュアルランド期)== | ==エクステンデッド(デュアルランド期)== | ||
− | 古い[[エクステンデッド]]でも時折組まれる[[デッキタイプ]]であった。特に、[[環境]]を席巻した[[青]]系[[ | + | 古い[[エクステンデッド]]でも時折組まれる[[デッキタイプ]]であった。特に、[[環境]]を席巻した[[青]]系[[コンボデッキ]]への[[アンチデッキ]]としての色彩が強い。 |
− | 史上最悪と謳われるコンボデッキ・[[MoMa]]が荒れ狂った[[プロツアーローマ98]]では、[[Nicolas Labarre]]がこのデッキを使用して準優勝を飾った。また、[[Alan Comer]]製作のオリジナルの[[グロウ]]デッキは[[グロウフィッシュ]]と呼ばれ、当時[[ | + | 史上最悪と謳われるコンボデッキ・[[MoMa]]が荒れ狂った[[プロツアーローマ98]]では、[[Nicolas Labarre]]がこのデッキを使用して準優勝を飾った。また、[[Alan Comer]]製作のオリジナルの[[グロウ]]デッキは[[グロウフィッシュ]]と呼ばれ、当時[[メタゲーム]]の中心にあった[[トリックス]]を意識した強烈な青[[メタる|メタ]]デッキであった。 |
最強の[[ピッチスペル|ピッチ]]・[[打ち消す|カウンター]]、[[Force of Will]]の存在がその背景にあることは言うまでも無い。 | 最強の[[ピッチスペル|ピッチ]]・[[打ち消す|カウンター]]、[[Force of Will]]の存在がその背景にあることは言うまでも無い。 | ||
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===サンプルレシピ=== | ===サンプルレシピ=== | ||
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*備考 | *備考 | ||
**[[プロツアーローマ98]] 準優勝 | **[[プロツアーローマ98]] 準優勝 | ||
**使用者:[[Nicolas Labarre]] | **使用者:[[Nicolas Labarre]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[エクステンデッド]]([[リバイズド]] | + | **[[エクステンデッド]]([[リバイズド]]~[[第5版]]、[[ザ・ダーク]]~[[ウルザズ・サーガ]]) |
{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
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− | !colspan="2" style="background:#dddddd"| | + | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (60) |
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− | !colspan="2" style="background:#ffddee"| | + | !colspan="2" style="background-color:#ffddee"|クリーチャー (23) |
|- | |- | ||
|4||[[マンタ・ライダーズ/Manta Riders]] | |4||[[マンタ・ライダーズ/Manta Riders]] | ||
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|3||[[竜巻のジン/Waterspout Djinn]] | |3||[[竜巻のジン/Waterspout Djinn]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:# | + | !colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (15) |
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|2||[[魔力の乱れ/Force Spike]] | |2||[[魔力の乱れ/Force Spike]] | ||
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|4||[[Force of Will]] | |4||[[Force of Will]] | ||
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|2||[[好奇心/Curiosity]] | |2||[[好奇心/Curiosity]] | ||
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|3||[[ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk]] | |3||[[ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk]] | ||
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− | !colspan="2" style="background:#ddffee"| | + | !colspan="2" style="background-color:#ddffee"|土地 (22) |
|- | |- | ||
|18||[[島/Island]] | |18||[[島/Island]] | ||
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|4||[[不毛の大地/Wasteland]] | |4||[[不毛の大地/Wasteland]] | ||
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|2||[[ボトルのノーム/Bottle Gnomes]] | |2||[[ボトルのノーム/Bottle Gnomes]] | ||
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*[[MoMaの冬]]に現れた[[エクステンデッド]]バージョン。 | *[[MoMaの冬]]に現れた[[エクステンデッド]]バージョン。 | ||
*史上最凶のコンボデッキ・[[MoMa]]の[[アンチデッキ]]としてこのデッキを持ち込み、[[プロツアーローマ98]]で準優勝に輝いている(決勝で引導を渡したのは[[Tommi Hovi]]の[[MoMa]]であったが)。 | *史上最凶のコンボデッキ・[[MoMa]]の[[アンチデッキ]]としてこのデッキを持ち込み、[[プロツアーローマ98]]で準優勝に輝いている(決勝で引導を渡したのは[[Tommi Hovi]]の[[MoMa]]であったが)。 | ||
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==エターナル== | ==エターナル== | ||
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{{#card:Lord of Atlantis}} | {{#card:Lord of Atlantis}} | ||
− | + | エターナル[[環境]]は[[青]]い[[デッキ]]が多い関係から、[[アトランティスの王/Lord of Atlantis]]による[[島]][[土地渡り|渡り]]の実用性が高いことが大きな強み。特にローウィン以降は、[[ロード (俗称)|ロード]]や優秀な[[小型クリーチャー]]の種類にも恵まれており、従来の[[クロック・パーミッション]]が持つ「攻めが細い」という弱点を大きく覆したことから、存在感が高まっている。 | |
− | + | ||
− | [[霊気の薬瓶/AEther Vial]] | + | [[霊気の薬瓶/AEther Vial]]は青に強いだけでなく、[[行き詰まり/Standstill]]との相性も良い。また行き詰まりは[[変わり谷/Mutavault]]との相性も良好である。このように、それぞれの[[カード]]がそれぞれのカードと上手く噛み合うような構成になっている。 |
− | 近年追加された機能的なマーフォークが活かされているのも特長。[[呪い捕らえ/Cursecatcher]]は[[テンポ]]が重要なエターナルでは地味に良い働きをしてくれるし、[[冷淡なセルキー/Cold-Eyed Selkie]] | + | 近年追加された機能的なマーフォークが活かされているのも特長。[[呪い捕らえ/Cursecatcher]]は[[テンポ]]が重要なエターナルでは地味に良い働きをしてくれるし、[[冷淡なセルキー/Cold-Eyed Selkie]]は不安定な[[引く|ドロー]]をサポートしてくれる。さらに[[マーフォークの君主/Merfolk Sovereign]]の登場によりロードの数を水増しすることも可能となった。特に[[珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander]]はロードにもなり、かつ、打点を上げることもできるため必須の存在となっている。またヴィンテージでは、多数のロードによる攻撃力上昇に加え、[[呪文書の盗人/Grimoire Thief]]のようなトリッキーなマーフォークを採用して対策性を高める構成が主流である。 |
− | + | ||
− | 上記の様に質の良いマーフォークが多数存在するため、デッキを[[単色]]構成とすることで、エターナルでしばしば見られる[[特殊地形]]対策を回避することができ、また逆に、こちらが[[不毛の大地/Wasteland]]や[[もみ消し/Stifle]]を用いて[[多色デッキ]] | + | 上記の様に質の良いマーフォークが多数存在するため、デッキを[[単色デッキ|単色]]構成とすることで、エターナルでしばしば見られる[[特殊地形]]対策を回避することができ、また逆に、こちらが[[不毛の大地/Wasteland]]や[[もみ消し/Stifle]]を用いて[[多色デッキ]]を食うことも可能となった。しかしながら、単色のままでは[[ゴブリン (デッキ)#レガシー|ゴブリン]]や[[Zoo#レガシー|Zoo]]などの[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]には歯が立たないことが多いため、他の色を[[タッチ]]することも多い。タッチする色によって以下のような特徴がある。 |
− | + | *[[黒]] - [[メインデッキ|メイン]]には色を足さず、[[サイドボード|サイド]]に対ゴブリンやZoo用に[[非業の死/Perish]]や[[仕組まれた疫病/Engineered Plague]]を採用する。[[コンボ]]対策として[[思考囲い/Thoughtseize]]を採用することもある。 | |
− | *[[黒]] - [[メインデッキ|メイン]]には色を足さず、[[サイドボード|サイド]] | + | *[[白]] - [[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]がメインに採用され、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。またサイドに[[解呪/Disenchant]]を搭載して仕組まれた疫病などに対応する。 |
− | *[[白]] - [[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]がメインに採用され、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。またサイドに[[解呪/Disenchant]] | + | *[[緑]] - [[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]をメインに採用し打点力を上げる。また、サイドには[[クローサの掌握/Krosan Grip]]が採用され、天敵である仕組まれた疫病に柔軟に対応できるような構成を取る。 |
− | *[[緑]] - [[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]をメインに採用し打点力を上げる。また、サイドには[[クローサの掌握/Krosan Grip]] | + | |
*[[赤]] - [[稲妻/Lightning Bolt]]や[[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]を採用し、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。 | *[[赤]] - [[稲妻/Lightning Bolt]]や[[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]を採用し、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。 | ||
− | + | クロック・パーミッションであるが、小粒のマーフォークを並べるためにクリーチャーに[[スロット]]を多めに割かなければならないのが弱点である。デッキの構造やスロットの関係上、[[渦まく知識/Brainstorm]]や[[思案/Ponder]]を入れにくいため、他のクロック・パーミッションデッキと比べてドローにムラがあり、必要なカードを引けないまま押し負けることも少なくない。 | |
===サンプルレシピ1=== | ===サンプルレシピ1=== | ||
− | **[[世界選手権09 | + | *備考 |
+ | **[[世界選手権09]] 団体戦優勝 | ||
**使用者:[[Bo Li]] | **使用者:[[Bo Li]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[レガシー]](~[[ゼンディカー]]) | **[[レガシー]](~[[ゼンディカー]]) | ||
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− | **[[世界選手権10 | + | *備考 |
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**使用者:[[Adam Witton]] | **使用者:[[Adam Witton]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[レガシー]](~[[ミラディンの傷跡]]) | **[[レガシー]](~[[ミラディンの傷跡]]) | ||
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**[[フィッシュ]] | **[[フィッシュ]] | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
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+ | [[Category:クロック・パーミッションデッキ|まあふおおく]] | ||
+ | [[Category:部族デッキ|まあふおおく]] | ||
+ | [[Category:スタンダードデッキ|まあふおおく]] | ||
+ | [[Category:エクステンデッドデッキ|まあふおおく]] | ||
+ | [[Category:レガシーデッキ|まあふおおく]] | ||
+ | [[Category:ヴィンテージデッキ|まあふおおく]] |
2013年3月3日 (日) 18:55時点における版
マーフォーク(Merfolk)は、マーフォークを多数投入した部族デッキの総称。
目次 |
概要
基本は、フィッシュなどと同様、軽いクリーチャーを序盤に展開し、カウンターでクロックを維持するクロック・パーミッションの形態を取る。
黎明期から存在し続けているデッキタイプであり、クロック・パーミッションというアーキタイプに加えてロードのアトランティスの王/Lord of Atlantisにより島渡りを持たせることができるため、青のコントロールやコンボデッキが活躍する環境で強い。ただし、対戦相手のデッキが青でなくても魔法改竄/Magical Hackなどで土地渡りや土地タイプを書き換えられるため、相手のデッキに左右されないという強みもある。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
要のローウィン・ブロックは健在だが時のらせんブロックの退場でアトランティスの王/Lord of Atlantisを失ったことにより一時期衰退。だが、基本セット2010で新たなロードのマーフォークの君主/Merfolk Sovereignを獲得し復活を果たす。
動きはこれまでのものと変わらず、マーフォークを並べロードで全体強化、謎めいた命令/Cryptic Commandのサポートを受けつつ殴り倒す。
サンプルレシピ
- 備考
- ドイツ選手権09 優勝 (参考)
- 使用者:Sebastian Thaler
- フォーマット
ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築
ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築では、マーフォークとウィザードの折衷デッキとして組まれることが多い。
石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneretで両者のコストを軽減して加速し高速展開。アドバンテージをとりながら謎めいた命令/Cryptic Commandなどでサポートしつつで一気に押し切る。
また、同環境は多色地形が優秀な為、多色化し黒や緑を追加する場合も多い。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリリミニ08 準優勝 (参考)
- 使用者:中村修平
- フォーマット
UWG Merfolk [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 緑をタッチしてカメレオンの巨像/Chameleon Colossusを追加したバージョン。多相持ちのため部族サポートをフルに受けられるのが利点である。
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
ローウィン・ブロックでマーフォークが主要部族に選ばれたことで復活を果たす。川の案内者、シグ/Sygg, River Guideなどのために白青で組まれることが多いが、緑青のものも存在する。
動きは同環境のフェアリーに近く、軽量マーフォークによるダメージクロックをドローソースの祖先の幻視/Ancestral Visionやカウンターの謎めいた命令/Cryptic Commandでサポートするクロック・パーミッションデッキである。
序盤は石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneretやメロウの騎兵/Merrow Reejereyでマナ加速。この2枚が揃うことで、1マナ、2マナシングルシンボルのマーフォークがさながらフリースペルのように機能するため、展開によっては圧倒的な物量を揃えることができる。
最後はアトランティスの王/Lord of Atlantisや川の案内者、シグの全体強化により一気に押し切る。アトランティスの王を採用したことでメタゲームの中心であるヒバリブリンクやフェアリーに優位に立てることも大きな利点である。
海外ではプロツアーハリウッド08の少し前からメタゲームの一角を担っており、実際にベスト8進出者を輩出し、日本でも話題になった。→*1
また、イーブンタイドで対抗色がフィーチャーされてからは緑青のものも生み出されている。超強力なタルモゴイフ/Tarmogoyfやマーフォークの一種でもあるカメレオンの巨像/Chameleon Colossusを投入することで打撃力を向上させ、またメタゲームの中心にあがってきたスライなどの赤系デッキに対する耐性を向上させている。このタイプがグランプリコペンハーゲン08でベスト8入りし、話題となった。→*2
青白型
- 備考
- プロツアーハリウッド08 準優勝 (参考)
- 使用者:Jan Ruess
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (28) | |
4 | 呪い捕らえ/Cursecatcher |
4 | アトランティスの王/Lord of Atlantis |
4 | メロウの騎兵/Merrow Reejerey |
4 | 銀エラの達人/Silvergill Adept |
3 | 誘惑蒔き/Sower of Temptation |
3 | 石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret |
2 | 川の案内者、シグ/Sygg, River Guide |
2 | 潮刻みの神秘家/Tideshaper Mystic |
2 | 造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant |
呪文 (8) | |
3 | 謎めいた命令/Cryptic Command |
2 | 祖先の幻視/Ancestral Vision |
3 | 賢人の消火/Sage's Dousing |
土地 (24) | |
11 | 冠雪の島/Snow-Covered Island |
4 | アダーカー荒原/Adarkar Wastes |
1 | フェアリーの集会場/Faerie Conclave |
4 | ワンダーワインの分岐点/Wanderwine Hub |
4 | 変わり谷/Mutavault |
サイドボード | |
4 | ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender |
1 | 謎めいた命令/Cryptic Command |
2 | 目覚ましヒバリ/Reveillark |
2 | 鋸刃の矢/Serrated Arrows |
1 | 誘惑蒔き/Sower of Temptation |
3 | 太陽の槍/Sunlance |
2 | 送還/Unsummon |
- 石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneretがウィザード呪文のコストも軽減することに着目した、マーフォーク・ウィザードデッキとでも呼ぶべきチューニング。特に、造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savantのメイン投入は当時としては高い奇襲性を誇った。
青緑型
- 備考
- グランプリコペンハーゲン08 ベスト8 (参考)
- 使用者:William Cavaglieri
- フォーマット
UG Merfolk [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
対立オーブのクリーチャーをマーフォークに差し替えたバージョン(フィッシュ対立)が存在する。
アトランティスの王/Lord of Atlantisにより特に対ブルーオーブに有利になるのが大きい。
- この時期には海のハンター/Seahunterから連続して衝撃のマーフォーク/Jolting Merfolkを引っ張ってくるシナジーを搭載したタイプのデッキも存在した。
ウルザ・ブロック期
ウルザ・ブロックのころは凶悪なコンボデッキや有力な青単コントロールがメタゲームの中心にあり、それらへの対抗手段として組まれた。ウルザズ・サーガ参入直後は青の超極悪コンボデッキ・MoMaへのアンチデッキとして。
マスクス・ブロック参入後も補充やイタリックブルーといった青いデッキがトップメタであったため、同様にそれに対抗する形で戦果を挙げている。
日本選手権00ではパララクス補充と青茶単の荒海を泳ぎきり、見事ベスト8(2日目時点では1位)に輝いた。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (18) | |
4 | アトランティスの王/Lord of Atlantis |
3 | 珊瑚マーフォーク/Coral Merfolk |
4 | 砂州のマーフォーク/Sandbar Merfolk |
4 | ルートウォーターの泥棒/Rootwater Thief |
3 | マスティコア/Masticore |
呪文 (19) | |
4 | 無効/Annul |
2 | 目くらまし/Daze |
1 | 誤算/Miscalculation |
4 | 対抗呪文/Counterspell |
2 | 誤った指図/Misdirection |
3 | 妨害/Thwart |
3 | 沿岸の海賊行為/Coastal Piracy |
土地 (23) | |
18 | 島/Island |
4 | リシャーダの港/Rishadan Port |
1 | ラースの果て/Rath's Edge |
サイドボード | |
1 | マスティコア/Masticore |
3 | 水没/Submerge |
1 | 誤った指図/Misdirection |
4 | 退去の印章/Seal of Removal |
3 | 寒け/Chill |
3 | 呪われたトーテム像/Cursed Totem |
- 7枚のピッチ・カウンターが高速展開を強力にバックアップする。リシャーダの港/Rishadan Portによるマナ拘束も定番。
エクステンデッド(時のらせん期)
時のらせん期のエクステンデッドにも同様のデッキは存在している。
マーフォークを並べてロードで全体強化しカウンターでバックアップ、という基本方針は変わっていない。
この時期のものには広がりゆく海/Spreading Seasが採用されており、アトランティスの王/Lord of Atlantisによる島渡り能力を強化すると共に青以外の多色デッキに対してマナ拘束手段としても機能するようになっている。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーアムステルダム10 ベスト4 (参考)
- 使用者:Marijn Lybaert
- フォーマット
Merfolk [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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エクステンデッド(デュアルランド期)
古いエクステンデッドでも時折組まれるデッキタイプであった。特に、環境を席巻した青系コンボデッキへのアンチデッキとしての色彩が強い。
史上最悪と謳われるコンボデッキ・MoMaが荒れ狂ったプロツアーローマ98では、Nicolas Labarreがこのデッキを使用して準優勝を飾った。また、Alan Comer製作のオリジナルのグロウデッキはグロウフィッシュと呼ばれ、当時メタゲームの中心にあったトリックスを意識した強烈な青メタデッキであった。
最強のピッチ・カウンター、Force of Willの存在がその背景にあることは言うまでも無い。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーローマ98 準優勝
- 使用者:Nicolas Labarre
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (23) | |
4 | マンタ・ライダーズ/Manta Riders |
4 | マーフォークの交易商人/Merfolk Traders |
4 | アトランティスの王/Lord of Atlantis |
4 | 大クラゲ/Man-o'-War |
4 | スークアタの火渡り/Suq'Ata Firewalker |
3 | 竜巻のジン/Waterspout Djinn |
呪文 (15) | |
2 | 魔力の乱れ/Force Spike |
4 | 対抗呪文/Counterspell |
4 | Force of Will |
2 | 好奇心/Curiosity |
3 | ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk |
土地 (22) | |
18 | 島/Island |
4 | 不毛の大地/Wasteland |
サイドボード | |
2 | ボトルのノーム/Bottle Gnomes |
2 | 魔力の乱れ/Force Spike |
4 | 水流破/Hydroblast |
2 | 撹乱/Disrupt |
2 | ファイレクシアの炉/Phyrexian Furnace |
1 | ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk |
2 | 鋸刃の矢/Serrated Arrows |
- MoMaの冬に現れたエクステンデッドバージョン。
- 史上最凶のコンボデッキ・MoMaのアンチデッキとしてこのデッキを持ち込み、プロツアーローマ98で準優勝に輝いている(決勝で引導を渡したのはTommi HoviのMoMaであったが)。
エターナル
ローウィン参入以降、レガシーではマーフォークの部族シナジーを生かしたクリーチャー構成も登場した。ヴィンテージにおいても、わずかながらマーフォーク主体のものがあるようである。
エターナル環境は青いデッキが多い関係から、アトランティスの王/Lord of Atlantisによる島渡りの実用性が高いことが大きな強み。特にローウィン以降は、ロードや優秀な小型クリーチャーの種類にも恵まれており、従来のクロック・パーミッションが持つ「攻めが細い」という弱点を大きく覆したことから、存在感が高まっている。
霊気の薬瓶/AEther Vialは青に強いだけでなく、行き詰まり/Standstillとの相性も良い。また行き詰まりは変わり谷/Mutavaultとの相性も良好である。このように、それぞれのカードがそれぞれのカードと上手く噛み合うような構成になっている。
近年追加された機能的なマーフォークが活かされているのも特長。呪い捕らえ/Cursecatcherはテンポが重要なエターナルでは地味に良い働きをしてくれるし、冷淡なセルキー/Cold-Eyed Selkieは不安定なドローをサポートしてくれる。さらにマーフォークの君主/Merfolk Sovereignの登場によりロードの数を水増しすることも可能となった。特に珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commanderはロードにもなり、かつ、打点を上げることもできるため必須の存在となっている。またヴィンテージでは、多数のロードによる攻撃力上昇に加え、呪文書の盗人/Grimoire Thiefのようなトリッキーなマーフォークを採用して対策性を高める構成が主流である。
上記の様に質の良いマーフォークが多数存在するため、デッキを単色構成とすることで、エターナルでしばしば見られる特殊地形対策を回避することができ、また逆に、こちらが不毛の大地/Wastelandやもみ消し/Stifleを用いて多色デッキを食うことも可能となった。しかしながら、単色のままではゴブリンやZooなどのビートダウンには歯が立たないことが多いため、他の色をタッチすることも多い。タッチする色によって以下のような特徴がある。
- 黒 - メインには色を足さず、サイドに対ゴブリンやZoo用に非業の死/Perishや仕組まれた疫病/Engineered Plagueを採用する。コンボ対策として思考囲い/Thoughtseizeを採用することもある。
- 白 - 剣を鍬に/Swords to Plowsharesがメインに採用され、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。またサイドに解呪/Disenchantを搭載して仕組まれた疫病などに対応する。
- 緑 - タルモゴイフ/Tarmogoyfをメインに採用し打点力を上げる。また、サイドにはクローサの掌握/Krosan Gripが採用され、天敵である仕組まれた疫病に柔軟に対応できるような構成を取る。
- 赤 - 稲妻/Lightning Boltや渋面の溶岩使い/Grim Lavamancerを採用し、相手側のクリーチャーを排除できるような構成を取る。
クロック・パーミッションであるが、小粒のマーフォークを並べるためにクリーチャーにスロットを多めに割かなければならないのが弱点である。デッキの構造やスロットの関係上、渦まく知識/Brainstormや思案/Ponderを入れにくいため、他のクロック・パーミッションデッキと比べてドローにムラがあり、必要なカードを引けないまま押し負けることも少なくない。
サンプルレシピ1
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (19) | |
4 | 呪い捕らえ/Cursecatcher |
4 | アトランティスの王/Lord of Atlantis |
4 | メロウの騎兵/Merrow Reejerey |
4 | 銀エラの達人/Silvergill Adept |
3 | 航跡の打破者/Wake Thrasher |
インスタント・ソーサリー (11) | |
3 | 目くらまし/Daze |
4 | Force of Will |
2 | 呪文嵌め/Spell Snare |
2 | もみ消し/Stifle |
エンチャント・アーティファクト (10) | |
4 | 霊気の薬瓶/AEther Vial |
4 | 行き詰まり/Standstill |
2 | 梅澤の十手/Umezawa's Jitte |
土地 (20) | |
12 | 島/Island |
4 | 変わり谷/Mutavault |
4 | 不毛の大地/Wasteland |
サイドボード | |
4 | 水流破/Hydroblast |
2 | 大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner |
2 | マーフォークの君主/Merfolk Sovereign |
2 | 精神壊しの罠/Mindbreak Trap |
2 | 誘惑蒔き/Sower of Temptation |
2 | 不忠の糸/Threads of Disloyalty |
1 | 梅澤の十手/Umezawa's Jitte |
サンプルレシピ2
- 備考
- 世界選手権10 団体戦準優勝
- 使用者:Adam Witton
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (20) | |
4 | 珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander |
4 | 呪い捕らえ/Cursecatcher |
4 | アトランティスの王/Lord of Atlantis |
4 | メロウの騎兵/Merrow Reejerey |
4 | 銀エラの達人/Silvergill Adept |
インスタント・ソーサリー (12) | |
4 | 目くらまし/Daze |
4 | Force of Will |
3 | 呪文貫き/Spell Pierce |
1 | 呪文嵌め/Spell Snare |
エンチャント・アーティファクト (7) | |
4 | 霊気の薬瓶/AEther Vial |
3 | 梅澤の十手/Umezawa's Jitte |
土地 (21) | |
4 | 溢れかえる岸辺/Flooded Strand |
2 | 島/Island |
1 | 霧深い雨林/Misty Rainforest |
4 | 変わり谷/Mutavault |
2 | 汚染された三角州/Polluted Delta |
4 | Underground Sea |
4 | 不毛の大地/Wasteland |
サイドボード | |
4 | 仕組まれた疫病/Engineered Plague |
4 | 非業の死/Perish |
2 | 大祖始の遺産/Relic of Progenitus |
1 | 呪文嵌め/Spell Snare |
4 | 思考囲い/Thoughtseize |
- タッチ黒のタイプ