闇の腹心/Dark Confidant

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[[Bob Maher]]がデザインした超強力[[クリーチャー]]([[#インビテーショナルカード]])。追加の[[マナ]]無しで毎[[ターン]]追加で[[カード]]を入手できる破格の[[能力]]を持つ。
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[[Bob Maher]]がデザインした超強力[[クリーチャー]]([[#インビテーショナルカード]])。追加の[[マナ]]無しで毎[[ターン]]追加で[[手札]]を入手できる破格の[[能力]]を持つ。
  
 
2マナで[[パワー]]2というのも[[ウィニー]]として及第点であり、[[コスト・パフォーマンス]]が非常によい。
 
2マナで[[パワー]]2というのも[[ウィニー]]として及第点であり、[[コスト・パフォーマンス]]が非常によい。
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==解説==
 
==解説==
言うまでもなく、恒久的な[[カード・アドバンテージ]]を得られるのならば多少の[[ライフ]]など些細な代償。[[失う]]ライフ量が不安定だが、[[ライブラリーの一番上]][[土地]]や[[0マナカード]]ならばライフを失うことなく[[カード]]を入手でき、そうでなくとも[[デッキ]][[構築]]の段階でこのクリーチャーを意識して組めば[[ライフロス]]を最小限に抑えることができる。そして、2[[マナ]][[パワー]]2のクリーチャーなので普通に[[ダメージ]][[クロック]]になるのも大きなポイントである。
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言うまでもなく、恒久的な[[カード・アドバンテージ]]を得られるのならば多少の[[ライフ]]など些細な代償。[[失う]]ライフ量が[[マナ総量]]に連動するため、場合によっては手痛い代償となることもあるが、逆に見れば[[軽い]]カードであれば代償は低く抑えられるということでもある。特に[[土地]]や[[0マナカード]]ならば代償なしで[[カード]]を入手できる。[[システムクリーチャー]]でありながら、2[[マナ]][[パワー]]2のクリーチャーなので普通に[[ダメージ]][[クロック]]になるのも大きなポイントである。
  
[[ビートダウンデッキ|ビートダウン]]の息切れ防止、[[テンポ]]系[[パーミッション]]などの[[コントロールデッキ]]の[[アドバンテージ]]獲得源、[[コンボデッキ]]の[[手札]]補充など、使用可能な[[フォーマット]]では[[デッキタイプ]]を問わず幅広く活躍を見せる。さらに[[黒]]絡みのデッキのみならず、[[CAL|Dark CAL]]のようにこのカードのために黒を[[タッチ]]するものまである。その活躍っぷりは「土地がめくれたら宇宙ですよ」という流行語を生むほど。上記デッキタイプは[[マナカーブ]]の関係から自然とデッキ全体の[[マナ・コスト]]が低く抑えられやすく、ライフロスのリカバリーもできるため相性がよい。
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[[ビートダウンデッキ|ビートダウン]]の息切れ防止、[[テンポ]]系[[パーミッション]]などの[[コントロールデッキ]]の[[アドバンテージ]]獲得源、[[コンボデッキ]]の[[手札]]補充など、使用可能な[[フォーマット]]では[[デッキタイプ]]を問わず幅広く活躍を見せる。さらに[[黒]]絡みのデッキのみならず、[[CAL|Dark CAL]]のようにこのカードのために黒を[[タッチ]]するものまである。その活躍っぷりは「土地がめくれたら宇宙ですよ」という流行語を生むほど。上記デッキタイプは[[マナカーブ]]の関係から自然とデッキ全体の[[マナ・コスト]]が低く抑えられやすいことから代償が小さくなりやすく、さらにライフロスのリカバリーもできるため相性がよい。
  
 
[[カード・プール]]が広くなるほど強力になるカードでもある。これはカード・プールが広がるほど[[軽い|軽く]]て強力な[[呪文]]が増えるため。
 
[[カード・プール]]が広くなるほど強力になるカードでもある。これはカード・プールが広がるほど[[軽い|軽く]]て強力な[[呪文]]が増えるため。
  
ただし、あくまでも[[タフネス]]が1のクリーチャーであるため、[[除去]]されやすい。強さが知れ渡った今では、ほとんどの場合、序盤に出すと[[アップキープ]]を迎えるまでもなく除去されてしまう。特に、同じ[[ラヴニカ:ギルドの都]]に収録された[[暗黒破/Darkblast]]は天敵である。一方で、クリーチャー除去や[[戦闘]]で簡単に死ぬというのは時にメリットにもなり、[[地上クリーチャー|地上]][[アグロ]]相手に立たせておくことで[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]しつつそれ以上のライフロスを防ぐ、あるいはコントロールデッキ相手に[[腐る]]クリーチャー除去で緊急時も自然に除去するということが可能。
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ただし、あくまでも[[タフネス]]が1のクリーチャーであるため、[[除去]]されやすい。強さが知れ渡った今では、ほとんどの場合、序盤に出すと[[アップキープ]]を迎えるまでもなく除去されてしまう。特に、同じ[[ラヴニカ:ギルドの都]]に収録された[[暗黒破/Darkblast]]は天敵である。一方で、「除去されやすい」という欠点は同時に「不要になったときに始末しやすい」という利点とも言え、[[地上クリーチャー|地上]][[アグロ]]相手の際は「適当なところで相打ち[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]する」、コントロールなどが相手の際は「[[腐る|腐って]]いるクリーチャー除去で除去する」と言った[[プレイング]]もしばしば行われる。
  
 
*愛称はデザイナーの名にちなんで「'''ボブ'''」。ライフロスで自滅してしまうことを「[[ボブ死]]」と呼ぶなど、派生語も数多い。
 
*愛称はデザイナーの名にちなんで「'''ボブ'''」。ライフロスで自滅してしまうことを「[[ボブ死]]」と呼ぶなど、派生語も数多い。
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==他のカードとの相性==
 
==他のカードとの相性==
[[失う]][[ライフ]]の値は[[マナ総量]]を参照するため、[[重い]][[カード]]とは一般的に相性が悪い。また、[[軽い]]カードでも[[カードパワー]]に比して[[マナ・コスト]]が高いカードとは相性が悪く、逆に割安なマナ・コストが設定されているカードとの相性がよい。
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[[失う]][[ライフ]]の値は[[マナ総量]]を参照するため、端的に[[カード]]単体・[[デッキ]]傾向ともに[[軽い]]ものほど相性がよく、[[重い]]ものほど悪い。ただしカードのマナ総量と「実用上の軽さ」は必ずしも一致しないため、「(実用上)重いカードであっても相性がよい」もの、またその逆も存在する。
  
前者は[[分割カード]](左右の合計分のライフを失う)、[[ピッチスペル]]・[[待機]]・[[想起]]など普通に[[唱える]]よりも低い[[代替コスト]]を持つカード、[[召集]]・[[探査]]などコスト軽減を前提にデザインされているカードなど。後者は[[X]]呪文、[[複製]]や[[キッカー]]など[[追加コスト]]を持つカード、[[契約]][[サイクル]]など。
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具体的には、[[分割カード]](左右の合計分のライフを失う)、[[ピッチスペル]]・[[待機]]・[[想起]]など、軽めの[[代替コスト]]で使用することが多いカード、[[召集]]・[[探査]]などコスト軽減を前提にデザインされているカードなどは、実際の使用感が軽いものであってもマナ総量は大きくなりがちであり、相性が悪い。逆に、[[X]]呪文、[[複製]]や[[キッカー]]などの[[追加コスト]]、あるいは[[契約]][[サイクル]]などのように[[効果]]としてマナを要求するカードなどは、マナ総量が小さくなるため相性がよい。
  
 
いくら[[カード・アドバンテージ]]を得ても毎[[ターン]]大量のライフを失っていると先に[[あなた|自分]]が[[敗北|死ん]]でしまうので、カード選択はデッキ構築の段階で気にする必要がある。逆に、[[墓忍び/Tombstalker]]を使って素早く攻めることを考えた[[Team America]]のように、闇の腹心の方が抜けていくこともある。
 
いくら[[カード・アドバンテージ]]を得ても毎[[ターン]]大量のライフを失っていると先に[[あなた|自分]]が[[敗北|死ん]]でしまうので、カード選択はデッキ構築の段階で気にする必要がある。逆に、[[墓忍び/Tombstalker]]を使って素早く攻めることを考えた[[Team America]]のように、闇の腹心の方が抜けていくこともある。
  
ただし、時には上記のようなセオリーを無視して、リスクを承知で併用することも多い。
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ただし、時には上記のようなセオリーを無視して、リスクを承知で併用することも多い。実際、デッキ全体で数枚程度であれば当たってしまう確率もさほど高くはないため、案外なんとかなる(もちろん当たるときは当たるものだが)。
 
*分割カードでも[[隆盛+下落/Rise+Fall]]あたりはカードパワー重視で採用されていることがあった。
 
*分割カードでも[[隆盛+下落/Rise+Fall]]あたりはカードパワー重視で採用されていることがあった。
 
*[[スタンダード]]の[[大いなるガルガドン/Greater Gargadon]]と共に4枚ずつフル投入したデッキが[[アメリカ選手権07]]でトップ8入りしてしまったこともある。→[[ラクドス・アグロ]]
 
*[[スタンダード]]の[[大いなるガルガドン/Greater Gargadon]]と共に4枚ずつフル投入したデッキが[[アメリカ選手権07]]でトップ8入りしてしまったこともある。→[[ラクドス・アグロ]]

2024年8月24日 (土) 12:46時点における最新版


Dark Confidant / 闇の腹心 (1)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリーの一番上のカードを1枚公開し、そのカードをあなたの手札に加える。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。

2/1

Bob Maherがデザインした超強力クリーチャー#インビテーショナルカード)。追加のマナ無しで毎ターン追加で手札を入手できる破格の能力を持つ。

2マナでパワー2というのもウィニーとして及第点であり、コスト・パフォーマンスが非常によい。

かつてあらゆるフォーマットで使われていた、ラヴニカ:ギルドの都トップレアである。

目次

[編集] 解説

言うまでもなく、恒久的なカード・アドバンテージを得られるのならば多少のライフなど些細な代償。失うライフ量がマナ総量に連動するため、場合によっては手痛い代償となることもあるが、逆に見れば軽いカードであれば代償は低く抑えられるということでもある。特に土地0マナカードならば代償なしでカードを入手できる。システムクリーチャーでありながら、2マナパワー2のクリーチャーなので普通にダメージクロックになるのも大きなポイントである。

ビートダウンの息切れ防止、テンポパーミッションなどのコントロールデッキアドバンテージ獲得源、コンボデッキ手札補充など、使用可能なフォーマットではデッキタイプを問わず幅広く活躍を見せる。さらに絡みのデッキのみならず、Dark CALのようにこのカードのために黒をタッチするものまである。その活躍っぷりは「土地がめくれたら宇宙ですよ」という流行語を生むほど。上記デッキタイプはマナカーブの関係から自然とデッキ全体のマナ・コストが低く抑えられやすいことから代償が小さくなりやすく、さらにライフロスのリカバリーもできるため相性がよい。

カード・プールが広くなるほど強力になるカードでもある。これはカード・プールが広がるほど軽くて強力な呪文が増えるため。

ただし、あくまでもタフネスが1のクリーチャーであるため、除去されやすい。強さが知れ渡った今では、ほとんどの場合、序盤に出すとアップキープを迎えるまでもなく除去されてしまう。特に、同じラヴニカ:ギルドの都に収録された暗黒破/Darkblastは天敵である。一方で、「除去されやすい」という欠点は同時に「不要になったときに始末しやすい」という利点とも言え、地上アグロ相手の際は「適当なところで相打ちブロックする」、コントロールなどが相手の際は「腐っているクリーチャー除去で除去する」と言ったプレイングもしばしば行われる。

[編集] 他のカードとの相性

失うライフの値はマナ総量を参照するため、端的にカード単体・デッキ傾向ともに軽いものほど相性がよく、重いものほど悪い。ただしカードのマナ総量と「実用上の軽さ」は必ずしも一致しないため、「(実用上)重いカードであっても相性がよい」もの、またその逆も存在する。

具体的には、分割カード(左右の合計分のライフを失う)、ピッチスペル待機想起など、軽めの代替コストで使用することが多いカード、召集探査などコスト軽減を前提にデザインされているカードなどは、実際の使用感が軽いものであってもマナ総量は大きくなりがちであり、相性が悪い。逆に、X呪文、複製キッカーなどの追加コスト、あるいは契約サイクルなどのように効果としてマナを要求するカードなどは、マナ総量が小さくなるため相性がよい。

いくらカード・アドバンテージを得ても毎ターン大量のライフを失っていると先に自分死んでしまうので、カード選択はデッキ構築の段階で気にする必要がある。逆に、墓忍び/Tombstalkerを使って素早く攻めることを考えたTeam Americaのように、闇の腹心の方が抜けていくこともある。

ただし、時には上記のようなセオリーを無視して、リスクを承知で併用することも多い。実際、デッキ全体で数枚程度であれば当たってしまう確率もさほど高くはないため、案外なんとかなる(もちろん当たるときは当たるものだが)。

ライブラリーの一番上を操作できるライブラリー操作カードを使って、積極的にライフロスを減らすことも考えられる。特に師範の占い独楽/Sensei's Divining Topは優秀な相棒で、ライブラリーの上から3枚以内に土地がなかったとしても、独楽をライブラリーの一番上に戻すことでライフの損失を1点に抑えられる。ただし、実際は上記の通りデッキ構成自体をこのクリーチャーに合わせる場合が多いので、相殺/Counterbalance占術の岩床/Scrying Sheetsなどと併用する場合を除けば独楽まで投入されることは少ない(→相殺コントロール氷雪コントロール)。一方でヴィンテージでは、このカードと共にティンカー戦略意志の力/Force of Will等の重いカードが入ることも珍しくなく、師範の占い独楽が挿されているケースが散見される。

いくら気を遣っても時には自滅に追い込まれる、それもこのカードの一側面であり、醍醐味でもある。

[編集] ルーリング(誘発忘れ)

[編集] インビテーショナルカード

このカードはインビテーショナル04優勝者、Bob Maherによってデザインされたインビテーショナルカードである。

Bob Maherの最初のデザイン案は以下のような感じであった。


非公式/非実在カード

Asp's Grasp (緑)
ソーサリー

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは毒カウンターを9個得る。


毒カウンターは当時お払い箱扱いだったし、それでなくても1ターンキルの確率が非常に高いため当然却下。もちろんこれは、自分が優勝するとは思っていなかったため、適当に作って提出しただけであった。

[編集] 関連カード

[編集] 主な亜種

ターンライブラリーの一番上のカードを手札に加え、それのマナ総量に等しい点数のライフを失う効果を持つパーマネント。特筆無ければクリーチャーアップキープ誘発する。ライフロスが1点固定のタイプはファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaを、何度でも起動できるタイプはネクロポーテンス/Necropotenceを参照。逆に、あなたのライブラリーの一番上に応じたライフロスを相手が受けるものはうつろう爆発/Erratic Explosionを参照。

[編集] 手札に加えるのではなく、マナ総量分のライフ代替コストにしてプレイできる亜種

[編集] 脚注

  1. マジック的一問一答(Latest Developments 2015年12月11日)
  2. おしえてあなたの望むこと(Making Magic 2016年3月7日)
  3. あなたの隣のプレインズウォーカー ~第11回 ギルドの都へおかえりなさい~(晴れる屋 2012年8月31日)
  4. Your Sneak Peek at Double Masters 2022, Dominaria United, and Beyond/『ダブルマスターズ2022』および『団結のドミナリア』の最新情報とその他の発表(News 2022年5月12日 Wizards of the Coast著)
  5. dopaprime(担当アーティストLivia PrimaのInstagram 2022年5月13日)

[編集] 参考

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