引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn

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[[唱える]]ことで追加の[[ターン]]を得られるため、実質的に[[速攻]]を持ち、唱えた際に生じた隙まで埋めることが可能である。さらに[[打ち消されない|打ち消される]]こともなく、[[プロテクション]]による[[除去耐性]]まで備え、15/15という驚異的な[[サイズ]]と[[飛行]]によって[[戦闘]]力も圧倒的、そして[[滅殺]]6によって一度でも[[攻撃]]すれば[[対戦相手]]の[[パーマネント]]に甚大な被害を与えていく。
 
[[唱える]]ことで追加の[[ターン]]を得られるため、実質的に[[速攻]]を持ち、唱えた際に生じた隙まで埋めることが可能である。さらに[[打ち消されない|打ち消される]]こともなく、[[プロテクション]]による[[除去耐性]]まで備え、15/15という驚異的な[[サイズ]]と[[飛行]]によって[[戦闘]]力も圧倒的、そして[[滅殺]]6によって一度でも[[攻撃]]すれば[[対戦相手]]の[[パーマネント]]に甚大な被害を与えていく。
  
もちろん、その[[マナ・コスト]]も圧倒的。通常の[[デッキ]]では唱えることすらままならないだろう。
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もちろん、その[[マナ・コスト]]も圧倒的。通常の[[デッキ]]では唱えられる可能性は皆無であり、専門に特化した[[デッキ]]編成は必須である。
  
 
==利用==
 
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[[唱える]]ことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。[[コスト]]の[[重い|重さ]]が何よりの問題である。
 
[[唱える]]ことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。[[コスト]]の[[重い|重さ]]が何よりの問題である。
  
[[構築]]では大量に[[マナ]]の出る構成にする、[[コスト]]を踏み倒す、という二種類のアプローチが基本。後者では唱えたときの能力を無視し、[[戦場]]での支配力のみを当てにする場合も多い。
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[[構築]]では「大量に[[マナ]]が出せる構成にする」「[[コスト]]を踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に[[戦場]]を支配できる。
  
 
*'''大量のマナを生む'''
 
*'''大量のマナを生む'''
 
**[[土地]][[サーチ]]を多用する[[ビッグ・マナ]]に近い構築法を取る。(→[[エルドラージ (デッキ)|エルドラージ・ランプ]])
 
**[[土地]][[サーチ]]を多用する[[ビッグ・マナ]]に近い構築法を取る。(→[[エルドラージ (デッキ)|エルドラージ・ランプ]])
**[[マナ・クリーチャー]]を大量展開する。
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**[[マナ・クリーチャー]]を大量[[展開]]する。(→[[親和エルフ]]、[[緑単信心]])
 
**[[雲上の座/Cloudpost]]のような大量にマナの出る土地を利用する。(→[[12post]]、[[ウルザトロン]])
 
**[[雲上の座/Cloudpost]]のような大量にマナの出る土地を利用する。(→[[12post]]、[[ウルザトロン]])
 
**[[煮えたぎる歌/Seething Song]]のような一時的な[[マナ加速]]から唱える。
 
**[[煮えたぎる歌/Seething Song]]のような一時的な[[マナ加速]]から唱える。
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**[[リアニメイト]]する。[[墓地]]から[[ライブラリー]]に戻ってしまう[[能力]]が邪魔になるが、それでもいくつかの方法で可能。[[忠臣/Loyal Retainers]]との組み合わせが現実的で、[[エターナル]]では実際に併用されている。
 
**[[リアニメイト]]する。[[墓地]]から[[ライブラリー]]に戻ってしまう[[能力]]が邪魔になるが、それでもいくつかの方法で可能。[[忠臣/Loyal Retainers]]との組み合わせが現実的で、[[エターナル]]では実際に併用されている。
 
**[[変身/Polymorph]]や[[召喚の罠/Summoning Trap]]などで直接[[戦場に出す|戦場に出して]]使う。(→[[エルドラージ変身]]、[[スニーク・ショー]])
 
**[[変身/Polymorph]]や[[召喚の罠/Summoning Trap]]などで直接[[戦場に出す|戦場に出して]]使う。(→[[エルドラージ変身]]、[[スニーク・ショー]])
**[[大渦の大天使/Maelstrom Archangel]]や[[秘匿]]の能力のような、「[[マナ・コスト]]を支払うことなく唱えてもよい」能力を利用する。この方法なら追加ターンも得られる。(→[[全知実物提示教育]][[吹き荒れる潜在能力コンボ]]
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**何らかのペナルティを得る代わりに低コストで戦場に出せるカードと[[コンボ]]。特に[[騙し討ち/Sneak Attack]]や[[御霊の復讐/Goryo's Vengeance]]などの「[[速攻]]を与える代わりに使い捨てにする」タイプのものは、[[滅殺]]と高[[パワー]]のおかげで1回[[攻撃]]すればほぼ勝負が決まることからペナルティはないも同然の運用が可能。(→[[スニークアタック]]
 
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**[[大渦の大天使/Maelstrom Archangel]][[秘匿]]などで[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]。この方法なら追加ターンも得られる。(→[[全知実物提示教育]]、[[吹き荒れる潜在能力コンボ]])
[[エルドラージ覚醒]][[リミテッド]]では、エルドラージ・[[落とし子]][[トークン]]などのサポートがあり、全体的に低速[[環境]]なので唱えられる可能性がないわけではないが、ある程度狙って[[ピック]]していかなければ難しいだろう。
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==実績==
 
[[スタンダード]]では、登場時には[[エルドラージ変身]]で単独採用、[[基本セット2011]]で[[原始のタイタン/Primeval Titan]]が登場してからは[[エルドラージ (デッキ)|エルドラージ・ランプ]]の切り札として採用されている。中盤の[[召喚の罠/Summoning Trap]]から突然現れる他、[[ウギンの目/Eye of Ugin]]や[[エルドラージの寺院/Eldrazi Temple]]から唱えられて勝負を決めることも珍しくない。
 
[[スタンダード]]では、登場時には[[エルドラージ変身]]で単独採用、[[基本セット2011]]で[[原始のタイタン/Primeval Titan]]が登場してからは[[エルドラージ (デッキ)|エルドラージ・ランプ]]の切り札として採用されている。中盤の[[召喚の罠/Summoning Trap]]から突然現れる他、[[ウギンの目/Eye of Ugin]]や[[エルドラージの寺院/Eldrazi Temple]]から唱えられて勝負を決めることも珍しくない。
  
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[[レガシー]]では[[実物提示教育/Show and Tell]]や[[騙し討ち/Sneak Attack]]、[[全知/Omniscience]]などによって高速で戦場に現れる。特に[[速攻]]が付加される騙し討ちとの相性は最高で、[[Show and Tell]]([[スニーク・ショー]])を[[トップメタ]]に押し上げる原動力になった。また、[[食物連鎖]]でも、[[霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin]]と[[食物連鎖/Food Chain]]によって生み出された[[無限マナ]]によって唱えられている。
 
[[レガシー]]では[[実物提示教育/Show and Tell]]や[[騙し討ち/Sneak Attack]]、[[全知/Omniscience]]などによって高速で戦場に現れる。特に[[速攻]]が付加される騙し討ちとの相性は最高で、[[Show and Tell]]([[スニーク・ショー]])を[[トップメタ]]に押し上げる原動力になった。また、[[食物連鎖]]でも、[[霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin]]と[[食物連鎖/Food Chain]]によって生み出された[[無限マナ]]によって唱えられている。
  
[[ヴィンテージ]]では[[ドルイドの誓い/Oath of Druids]]などでコストを踏み倒して使用される。エムラクールを[[対象]]に取れない[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]][[除去]]の主流であるため絶大な制圧力を誇る。[[カウンターオース]]ではライブラリーを修復する能力もメリットとして働く。
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[[ヴィンテージ]]では[[ドルイドの誓い/Oath of Druids]]などでコストを踏み倒して使用される。[[環境]]の主流[[除去]]が[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]などの[[単体除去]][[呪文]]に偏っているため、[[プロテクション]]によってそれらを防げる点も大きな強み。[[カウンターオース]]ではライブラリーを修復する能力もメリットとして働く。
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一方で[[リミテッド]]では、[[エルドラージ覚醒]]の環境は全体的に低速であるため、唱えられる可能性がないわけではない。ただし当然ながら土地だけで15マナを賄うのは非現実的なので、[[落とし子]]・[[トークン]]などのサポートカードを狙って[[ピック]]していく必要はあるだろう。
  
 
==ルール==
 
==ルール==

2015年11月7日 (土) 21:23時点における版


Emrakul, the Aeons Torn / 引き裂かれし永劫、エムラクール (15)
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)

この呪文は打ち消されない。
あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンに続いて追加の1ターンを行う。
飛行、プロテクション(1色以上の呪文)、滅殺6
引き裂かれし永劫、エムラクールがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。

15/15

歴代最高のパワー/タフネス銀枠トークンは除く)をはじめとした過剰なまでの性能を備えた伝説のエルドラージ。最も巨大な世界の終末。

唱えることで追加のターンを得られるため、実質的に速攻を持ち、唱えた際に生じた隙まで埋めることが可能である。さらに打ち消されることもなく、プロテクションによる除去耐性まで備え、15/15という驚異的なサイズ飛行によって戦闘力も圧倒的、そして滅殺6によって一度でも攻撃すれば対戦相手パーマネントに甚大な被害を与えていく。

もちろん、そのマナ・コストも圧倒的。通常のデッキでは唱えられる可能性は皆無であり、専門に特化したデッキ編成は必須である。

利用

唱えることさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。コスト重さが何よりの問題である。

構築では「大量にマナが出せる構成にする」「コストを踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に戦場を支配できる。

実績

スタンダードでは、登場時にはエルドラージ変身で単独採用、基本セット2011原始のタイタン/Primeval Titanが登場してからはエルドラージ・ランプの切り札として採用されている。中盤の召喚の罠/Summoning Trapから突然現れる他、ウギンの目/Eye of Uginエルドラージの寺院/Eldrazi Templeから唱えられて勝負を決めることも珍しくない。

エクステンデッドではTrap Rampの切り札。秘匿土地風立ての高地/Windbrisk Heights苔汁の橋/Mosswort Bridge)の爆発力を最大限に生かすことができる。同じく決定力のあるファッティとしてエメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeriaと使い分けられるが、こちらは素出しがほぼ不可能な代わりに打ち消されず、ほぼ確実に勝利を決められるのが強み。

開始初期のモダンでは12postフィニッシャーとして猛威を振るった。雲上の座/Cloudpostの大量マナから素出しするただけでなく、裂け目の突破/Through the Breachを利用して高速で戦場に出し対戦相手の場を壊滅させるギミックも搭載されていた。雲上の座の禁止後は青白トロンウルザランドの大量マナを有効利用するために採用されている。吹き荒れる潜在能力コンボにおけるフィニッシャーにもなった。

レガシーでは実物提示教育/Show and Tell騙し討ち/Sneak Attack全知/Omniscienceなどによって高速で戦場に現れる。特に速攻が付加される騙し討ちとの相性は最高で、Show and Tellスニーク・ショー)をトップメタに押し上げる原動力になった。また、食物連鎖でも、霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin食物連鎖/Food Chainによって生み出された無限マナによって唱えられている。

ヴィンテージではドルイドの誓い/Oath of Druidsなどでコストを踏み倒して使用される。環境の主流除去剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの単体除去呪文に偏っているため、プロテクションによってそれらを防げる点も大きな強み。カウンターオースではライブラリーを修復する能力もメリットとして働く。

一方でリミテッドでは、エルドラージ覚醒の環境は全体的に低速であるため、唱えられる可能性がないわけではない。ただし当然ながら土地だけで15マナを賄うのは非現実的なので、落とし子トークンなどのサポートカードを狙ってピックしていく必要はあるだろう。

ルール

プロテクション有色呪文)は、プロテクション(インスタント呪文かソーサリー呪文かオーラ呪文)とほぼ同等であり、言い換えるとわかりやすくなる。

関連カード

サイクル

エルドラージ覚醒神話レア伝説のエルドラージクリーチャーサイクル。いずれも無色で、唱えたときに誘発する誘発型能力と、墓地に置かれたときに墓地をライブラリーに加えて切り直す誘発型能力を持つ。

ストーリー

エムラクール/Emrakul多元宇宙/Multiverse全体の脅威であるエルドラージ/Eldraziの内の1体。詳細はエムラクール/Emrakulを参照。

その他

参考

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