アリストクラッツ
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アリストクラッツ(Aristocrats)は、自分のクリーチャーを生け贄に捧げるカードを中心に据えたデッキの総称。
デッキ名はギルド門侵犯参入後のスタンダード環境に存在した、カルテルの貴種/Cartel Aristocratとファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocratを用いるThe Aristocratsに由来する。もっともデッキコンセプト自体はそれ以前から存在しており、代表的なサクり台であるナントゥーコの鞘虫/Nantuko Huskからハスク(Husk)の名で呼ばれることもある。
エルドレインの王権参入後は、主にサクリファイス(Sacrifice)と呼ばれる。詳細はサクリファイスを参照。
目次 |
概要
クリーチャー — 人間(Human) アドバイザー(Advisor)
他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:カルテルの貴種はターン終了時まで、プロテクション(あなたが選んだ色1色)を得る。
2/2クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
宿命の旅人が死亡したとき、飛行を持つ白の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
1/1クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
血の芸術家か他のクリーチャーが死亡するたび、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
0/1自分のクリーチャーを生け贄に捧げるカードを中心に、様々なシナジーを組み込んだ構成が特徴。採用されるカードには主に以下のようなものがある。
- 自身が死亡したときの誘発型能力を持つクリーチャー:生け贄要員の筆頭。後続のクリーチャーを生み出すものは特に優先度が高い。
- 他のクリーチャーが死亡したときの誘発型能力を持つカード:他のクリーチャーを生け贄に捧げるたびにアドバンテージを得られる。
- トークン生成手段:1枚で複数の生け贄を用意することができる。
- コントロール奪取手段:奪った対戦相手のクリーチャーを、コントロールが戻る前に生け贄に捧げて処分することができる(いわゆるレイコマハスク)。
イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身+灯争大戦期
ラヴニカの献身参入後、災いの歌姫、ジュディス/Judith, the Scourge Divaを中心に据えたデッキが登場した。
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
速攻
あなたのアップキープの開始時に、あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、対戦相手1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。火刃の芸術家はそれに2点のダメージを与える。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
あなたがコントロールしている他のクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
あなたがコントロールしていてトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。災いの歌姫、ジュディスはそれに1点のダメージを与える。
脚光の悪鬼/Footlight Fiendやどぶ骨/Gutterbonesなどのクリーチャーを、火刃の芸術家/Fireblade Artistや忘れられた神々の僧侶/Priest of Forgotten Godsで生け贄に捧げ、ジュディスの能力を誘発させて戦う。ジュディスは全体強化能力も持つため、アグロデッキのように振る舞うことも可能。
その後、灯争大戦から残酷な祝賀者/Cruel Celebrant、戦慄衆の解体者/Dreadhorde Butcher、心火/Heartfireなどを獲得し、大幅に強化された。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
残酷な祝賀者か、あなたがコントロールしている他のクリーチャーかプレインズウォーカーが1体死亡するたび、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
1/2クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 戦士(Warrior)
速攻
戦慄衆の解体者がプレイヤー1人かプレインズウォーカー1体に戦闘ダメージを与えるたび、戦慄衆の解体者の上に+1/+1カウンターを1個置く。
戦慄衆の解体者が死亡したとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。これはそれに、自身のパワーに等しい点数のダメージを与える。
初期型
- 備考
- ミシックチャンピオンシップクリーブランド19 スタンダード部門8勝2敗(参考/参考)
- 使用者:Ryan Cubit
- フォーマット
灯争大戦後
- 備考
- StarCityGames.com Richmond Standard Classic ベスト8(参考)
- 使用者:Justin Parnell
- フォーマット
Mardu Aristocrats [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック期
主に黒緑で組まれる。
伝説のクリーチャー — 霊基体(Aetherborn) 吸血鬼(Vampire)
速攻
対戦相手がコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、不死の援護者、ヤヘンニの上に+1/+1カウンターを1個置く。
他のクリーチャー1体を生け贄に捧げる:ターン終了時まで、不死の援護者、ヤヘンニは破壊不能を得る。
クリーチャー — 霊基体(Aetherborn) 工匠(Artificer)
製造2(このクリーチャーが戦場に出たとき、これの上に+1/+1カウンターを2個置くか、無色の1/1の霊気装置(Servo)アーティファクト・クリーチャー・トークンを2体生成する。)
0/1不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisanやゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghetや栄光の神バントゥ/Bontu the Glorifiedで武器作り狂/Weaponcraft Enthusiastなどを生け贄に捧げ、ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroatや息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abominationの誘発型能力でアドバンテージを稼ぐ。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー「破滅の刻」 第33位、スタンダード部門7勝3敗(参考)
- 使用者:Elias Klocker
- フォーマット
BG Rite [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期
先祖の結集/Rally the Ancestorsのローテーション落ちによりラリー系の亜種は消滅したものの、メインギミックは健在であり、引き続き環境に存在している。黒緑で組まれることが多い。
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 昆虫(Insect)
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:ナントゥーコの鞘虫は、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
2/2クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue) 同盟者(Ally)
ズーラポートの殺し屋かあなたがコントロールする他のクリーチャーが1体死亡するたび、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
1/1基本的な動きは前環境の黒緑型と同じで、ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Huskで膨れ鞘/Blisterpodやエルフの幻想家/Elvish Visionaryを生け贄に捧げ、ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroatや地下墓地の選別者/Catacomb Sifterの能力を何度も誘発させてアドバンテージを稼ぐ。
イニストラードを覆う影からはクリーチャーからマナを生み出す謎の石の儀式/Cryptolith Riteや壌土のドライアド/Loam Dryadと、マナを後続のクリーチャーに変換する薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiterやウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbeyを獲得した。
黒緑
- 備考
- プロツアー「イニストラードを覆う影」 ベスト8(参考/参考)
- 使用者:Luis Scott-Vargas
- フォーマット
BG Aristocrats [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 黒緑2色のタイプ。
黒緑白
- 備考
- フォーマット
Abzan Aristocrats [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- タッチ白のタイプ。変位エルドラージ/Eldrazi Displacer+血統の観察者/Brood Monitor+ズーラポートの殺し屋の無限コンボが搭載されている。
タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期
マジック・オリジンでナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk、戦乱のゼンディカーでズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroatなどが登場したことにより、自分のクリーチャーを生け贄に捧げることでアドバンテージを得るデッキが再びスタンダード環境に姿を見せるようになった。
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 昆虫(Insect)
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:ナントゥーコの鞘虫は、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
2/2アーティファクト クリーチャー — 構築物(Construct)
搭載歩行機械は、+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
搭載歩行機械が死亡したとき、これの上に置かれている+1/+1カウンター1個につき、飛行を持つ無色の1/1の飛行機械(Thopter)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
(1),(T):搭載歩行機械の上に+1/+1カウンターを1個置く。
クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue) 同盟者(Ally)
ズーラポートの殺し屋かあなたがコントロールする他のクリーチャーが1体死亡するたび、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
1/1死亡誘発で後続を生み出す搭載歩行機械/Hangarback Walkerやスゥルタイの使者/Sultai Emissaryをナントゥーコの鞘虫などで生け贄に捧げ、ズーラポートの殺し屋や異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healerの能力を誘発させながら戦う。
デッキカラーは様々で、主に以下のようなものがある。
- 青黒
- 青黒アリストクラッツ(UB Aristocrats)と呼ばれる青黒のタイプ。
- 青を足すことで、濫用を持つシディシの信者/Sidisi's Faithfulや、1枚で3体分の生け贄要員となり、ナントゥーコの鞘虫に回避能力を与えることも可能なつむじ風のならず者/Whirler Rogueを採用できるようになっている。
- Team TOGITがプロツアー「戦乱のゼンディカー」に持ち込み、注目を集めた。
- 黒緑
- 黒緑アリストクラッツ(BG Aristocrats)と呼ばれる黒緑のタイプ。
- 緑を足すことで、地下墓地の選別者/Catacomb Sifterや進化の飛躍/Evolutionary Leap、クリーチャーの展開手段である集合した中隊/Collected Companyを採用できるようになっている。
- 赤白黒
- マルドゥアリストクラッツ(Mardu Aristocrats)と呼ばれる赤白黒のタイプ。
- 赤と白を足すことで、優秀なサクり台である軍族の解体者/Butcher of the Hordeや、コントロール奪取手段である反逆の行動/Act of Treasonを採用できるようになっている。
- 各種死亡誘発能力を誘発させるため、搭載歩行機械をX=0で唱えたり、反抗する屍術師、リリアナ/Liliana, Defiant Necromancerの-X能力をX=0で起動して搭載歩行機械をリアニメイトしたりするのも有効なテクニックの一つ。
- 先祖の結集/Rally the Ancestorsを採用したタイプについては先祖の結集を参照。
青黒
- 備考
- プロツアー「戦乱のゼンディカー」 第35位、スタンダード部門6勝3敗1分(参考/参考)
- 使用者:Christian Calcano
- デザイナー:Pascal Maynard
- フォーマット
UB Aristocrats [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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黒緑
- 備考
- プロツアー「戦乱のゼンディカー」 第30位、スタンダード部門6勝4敗(参考/参考)
- 使用者:Gabriel Nassif
- フォーマット
BGr Aristocrats [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック
ギルド門侵犯の参入後、カルテルの貴種/Cartel Aristocratとファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocratを中心に据えた白黒赤のクリーチャーデッキ、The Aristocratsが登場した。後に冒涜の行動/Blasphemous Actを採用したThe Aristocrats: Act 2や、黒緑白のJunk Aristocratsといった亜種も登場している。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) 貴族(Noble)
飛行、速攻
クリーチャーを1体生け贄に捧げる:ファルケンラスの貴種はターン終了時まで破壊不能を得る。その生け贄に捧げられたクリーチャーが人間(Human)だった場合、ファルケンラスの貴種の上に+1/+1カウンターを1個置く。
伝説のクリーチャー — トロール(Troll) 戦士(Warrior)
あなたの墓地にある各クリーチャー・カードは、それぞれ活用を持つ。活用コストは、それ自身のマナ・コストに等しい。(クリーチャー・カードをあなたの墓地から追放し、それ自身のマナ・コストを支払う:クリーチャー1体を対象とし、それの上にそのカードのパワーに等しい数の+1/+1カウンターを置く。活用はソーサリーとしてのみ行う。)
他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:縞痕のヴァロルズを再生する。
詳細はThe AristocratsおよびJunk Aristocratsを参照。
モダン
ローグデッキの1つといった立ち位置だったが、戦列への復帰/Return to the Ranksや集合した中隊/Collected Companyを獲得したことで、リアニメイト要素を組み込んだ形でトーナメントシーンでも散見されるようになった。
ソーサリー
召集(あなたのクリーチャーが、この呪文を唱える助けとなる。この呪文を唱えるに際しあなたがタップしたクリーチャー1体で、(1)かそのクリーチャーの色のマナ1点を支払う。)
あなたの墓地にある、マナ総量が2以下のクリーチャー・カードX枚を対象とし、それらを戦場に戻す。
インスタント
あなたのライブラリーの一番上から6枚のカードを見る。その中から、マナ総量が3以下のクリーチャー・カードを最大2枚まで戦場に出す。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
詳細は戦列への復帰を参照。