ストンピィ

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(整形)
1行: 1行:
=ストンピィ(Stompy)=
+
'''ストンピィ'''(''Stompy'')は、高速[[ビートダウン]][[デッキ]]。狭義では[[緑]][[単色]]やそれに準じたのもの、広義には、[[多色]]や[[赤]]単なども含めて、[[パワー]]の高い[[クリーチャー]]を高速で[[展開]]して[[殴る|殴り切る]][[ウィニー]][[デッキ]]全般を呼ぶ。ただし、[[エルフ・ビート]]などの[[部族]][[デッキ]]は構造が特殊なためこの名では呼ばない。
  
高速[[ビートダウン]][[デッキ]]。
+
デッキ名の由来は英語の"stomp"から。象などの大きな生き物が何かを踏みつける擬音語であり、[[#ミラージュ・ブロック期|初期]][[キーカード|キー]]クリーチャーの一つ、[[はぐれ象/Rogue Elephant]]をイメージしている。
狭義では[[緑]][[単色]]やそれに準じたのもの、広義には、[[多色]]や[[赤]]単なども含めて、
+
[[パワー]]の高い[[クリーチャー]]を高速で[[展開]]して[[殴る|殴り切る]][[ウィニー]][[デッキ]]全般を呼ぶ。
+
 
+
ただし、[[エルフ・ビート]]などの[[部族]][[デッキ]]は構造が特殊なためこの名では呼ばない。
+
  
 
この項目では緑単色のものを紹介する。
 
この項目では緑単色のものを紹介する。
  
 +
==概要==
 
{{#card:Llanowar Elves}}
 
{{#card:Llanowar Elves}}
 
 
{{#card:Giant Growth}}
 
{{#card:Giant Growth}}
  
極端に[[マナレシオ]]の良いクリーチャーを使用するか、或いは[[マナ加速]]を併用して一気にビートダウンする。
+
極端に[[マナレシオ]]の良いクリーチャーを使用するか、あるいは[[マナ加速]]を併用して一気にビートダウンする。[[巨大化/Giant Growth]]系の[[強化]][[呪文]]を多用し、本体への[[ダメージ]]を強く追い求める構成が多い。[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]][[カード]]は、[[メインデッキ]]には数枚程度しか入っていない事が多い。
[[巨大化/Giant Growth]]系の[[強化]][[呪文]]を多用し、本体への[[ダメージ]]を強く追い求める構成が多い。
+
[[コントロール]][[カード]]は、[[メインデッキ]]には数枚程度しか入っていない事が多い。
+
  
*デッキ名の由来は英語の"stomp"から。
+
比較的安価で作れることから初心者にも[[構築]]しやすく、根強い人気を誇る[[デッキタイプ]]である。1[[ターン]]目に[[マナ・クリーチャー]]を出すか、デメリット付きの[[中堅クリーチャー]]を出すかの見極めが付けば脱初心者も近いだろう。
象などの大きな生き物が何かを踏みつける擬音語であり、[[#Mirage|初期]][[キーカード|キー]]クリーチャーの一つ、[[はぐれ象/Rogue Elephant]]をイメージしている。
+
  
比較的安価で作れることから初心者にも[[構築]]しやすく、根強い人気を誇る[[デッキタイプ]]である。
+
*主に[[レガシー]]で活躍する、[[古えの墳墓/Ancient Tomb]]による[[マナ加速]]から展開するデッキのことも「〜ストンピィ」というが、本項の緑単ストンピィとはほとんど別物である(→[[エンジェル・ストンピィ]]、[[フェアリー・ストンピィ]])。
1[[ターン]]目に[[マナ・クリーチャー]]を出すかデメリット付きの[[中堅クリーチャー]]を出すかの見極めが付けば脱初心者も近いだろう。
+
*また、[[神河ブロック|神河]]+[[ラヴニカ・ブロック|ラヴニカ]]期のスタンダードには[[スノウ・ストンピィ]]、[[シー・ストンピィ]]と呼ばれる[[グッドスタッフ]][[クロック・パーミッション]]デッキが存在するが、それも緑単ストンピィとは異なる(これらの「ストンピィ」の名の由来については[[スノウ・ストンピィ]]の名を参照のこと)。
  
*主に[[レガシー]]で活躍する、[[古えの墳墓/Ancient Tomb]]による[[マナ加速]]から展開するデッキのことも「〜ストンピィ」というが、本項の緑単ストンピィとはほとんど別物である。→[[エンジェル・ストンピィ]]、[[フェアリー・ストンピィ]]
+
==時のらせんブロック期==
*また、[[神河ブロック|神河]]〜[[ラヴニカ・ブロック|ラヴニカ]]期のスタンダードには[[スノウ・ストンピィ]]、[[シー・ストンピィ]]と呼ばれる[[グッドスタッフ]]系[[クロック・パーミッション]]デッキが存在するが、それも緑単ストンピィとは異なる。(これらの「ストンピィ」の名の由来については[[スノウ・ストンピィ]]の名を参照のこと。)
+
  
<!-- 以下にそれぞれの時期の特徴とその派生形を記載する。 -->
+
[[時のらせんブロック]]期では、[[次元の混乱]]で多くの優秀[[クリーチャー]]を獲得したことで復活を果たす。
==[[時のらせんブロック]]期==
+
 
+
[[次元の混乱]]で多くの優秀[[クリーチャー]]を獲得したことで復活を果たす。
+
  
 
{{#card:Groundbreaker}}
 
{{#card:Groundbreaker}}
 
 
{{#card:Timbermare}}
 
{{#card:Timbermare}}
  
 
[[軽い|軽量]]クリーチャーを並べて押し切る従来のコンセプトからやや外れ、[[地壊し/Groundbreaker]]や[[ティンバーメア/Timbermare]]などの高性能[[速攻]]クリーチャーを[[火力]][[呪文]]のように叩き付けるタイプの[[ビートダウン]]が登場した。
 
[[軽い|軽量]]クリーチャーを並べて押し切る従来のコンセプトからやや外れ、[[地壊し/Groundbreaker]]や[[ティンバーメア/Timbermare]]などの高性能[[速攻]]クリーチャーを[[火力]][[呪文]]のように叩き付けるタイプの[[ビートダウン]]が登場した。
[[環境]]が大量のクリーチャーを並べることに逆風のため、単体の質と即効性を上げることで[[コントロール]]への耐性を得た点が大きな違いである。
 
また、環境に[[クァーグノス/Quagnoth]]という非常に[[除去]]もしづらい、[[カウンター]]もできないクリーチャーがいることも追い風になった。
 
動きが噛み合ったときのスピードもあるが、速攻クリーチャーの大半が+αの[[回避能力]]を持つため、最後の数点をもぎ取る能力も緑ビートダウンとして優秀な部類に入る。
 
  
こういった速攻クリーチャーが低[[コスト]]、高[[パワー]]、元々使い捨てである点を利用し[[よりよい品物/Greater Good]]で息切れを防ぐバージョンや、
+
[[環境]]が大量のクリーチャーを並べることに逆風のため、単体の質と即効性を上げることで[[コントロール (デッキ)|コントロール]]への耐性を得た点が大きな違いである。また、環境に[[クァーグノス/Quagnoth]]という非常に[[除去]]もしづらい、[[カウンター]]もできないクリーチャーがいることも追い風になった。
速攻と相性が良く、[[マナカーブ]]的にも投入しやすい[[原初の腕力魔道士/Primal Forcemage]]を利用したバージョンもある。特に[[次元の混乱]]で得た[[ウークタビー・ドレイク/Uktabi Drake]]との[[シナジー]]が強力。
+
  
[[スタンダード]]でも活躍を見せつつある。
+
動きが噛み合ったときのスピードもあるが、速攻クリーチャーの大半が+αの[[回避能力]]を持つため、最後の数点をもぎ取る能力も緑ビートダウンとして優秀な部類に入る。
  
<!-- [[スタンダード]][[時のらせんブロック構築]]などで活躍を見せつつある。 -->
+
こういった速攻クリーチャーが低[[コスト]]、高[[パワー]]、元々使い捨てである点を利用し[[よりよい品物/Greater Good]]で息切れを防ぐバージョンや、速攻と相性が良く、[[マナカーブ]]的にも投入しやすい[[原初の腕力魔道士/Primal Forcemage]]を利用したバージョンもある。特に[[次元の混乱]]で得た[[ウークタビー・ドレイク/Uktabi Drake]]との[[シナジー]]が強力。
  
<!-- またクリーチャーの構成はそのままで、[[ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad]]からの[[ショックランド]]や[[極楽鳥/Birds of Paradise]]でのマナアクセス能力が高いことに注目。
+
[[スタンダード]]でも活躍を見せつつある。
赤をタッチすることで強化呪文を火力に置き換えたバージョンもあり、[[グルール・ビート]]と色は同じだがその内容はまた異なった形である。
+
赤をタッチしたらストンピィではなくなると思うのですが。 -->
+
  
 
===サンプルレシピ===
 
===サンプルレシピ===
 
*備考
 
*備考
**[[アメリカ選手権07]] ベスト4([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/usnat07/welcome 参考])
+
**[[アメリカ選手権07]] ベスト4([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/usnat07/welcome 参考])
 
**使用者:[[Michael Jacob]]
 
**使用者:[[Michael Jacob]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
111行: 93行:
 
|}
 
|}
  
*速攻クリーチャーを多数抱えているが使い捨て的な物を極力削った従来のストンピィに近いタイプ。
+
*速攻クリーチャーを多数抱えているが使い捨て的な物を極力削った従来のストンピィに近いタイプ。12体もの敵からの呪文を受け付けないクリーチャー群が[[単体除去]]を強く[[メタる|メタった]]構造になっている。それに対して、[[アドバンテージ]]を得やすいが[[除去]]自体はされやすい[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]は不採用となっている。
12体もの敵からの呪文を受け付けないクリーチャー群が[[単体除去]]を強く[[メタる|メタった]]構造になっている。
+
それに対して[[アドバンテージ]]を得やすいが[[除去]]自体はされ易い[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]は不採用となっている。
+
  
==[[ミラディン・ブロック]]+[[神河ブロック]]期==
+
==ミラディン・ブロック+神河ブロック期==
  
[[親和 (デッキ)|親和]]全盛期は[[アーティファクト]][[破壊]]メインの[[緑コントロール#ミラディン・ブロック期|緑コントロール]]が中心だったが、[[禁止カード]]による親和消滅後は[[装備品]]などを使った[[ビートダウン]]タイプの[[デッキ]]が登場した。
+
[[ミラディン・ブロック]]+[[神河ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[親和 (デッキ)|親和]]全盛期は[[アーティファクト]][[破壊]]メインの[[緑コントロール#ミラディン・ブロック期|緑コントロール]]が中心だったが、[[禁止カード]]による親和消滅後は[[装備品]]などを使った[[ビートダウン]]タイプの[[デッキ]]が登場した。
  
 
{{#card:Troll Ascetic}}
 
{{#card:Troll Ascetic}}
 
 
{{#card:Blanchwood Armor}}
 
{{#card:Blanchwood Armor}}
  
132行: 111行:
  
 
*備考
 
*備考
**[[オランダ選手権05]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/nethnat05/welcome 参考])
+
**[[オランダ選手権05]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/nethnat05/welcome 参考])
 
**使用者:[[Rudy Meijer]]
 
**使用者:[[Rudy Meijer]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
188行: 167行:
 
|}
 
|}
  
----
+
==ミラディン・ブロック構築==
  
==[[ミラディン・ブロック構築]]==
+
[[親和 (デッキ)|親和]][[メタ]]の[[緑コントロール#ミラディン・ブロック期|緑コントロール]]が主体の[[ミラディン・ブロック構築]][[環境]]において、[[ビートダウン]]にシフトしたアグレッシブな[[デッキ]]も登場した。
 
+
[[親和 (デッキ)|親和]][[メタ]]の[[緑コントロール#ミラディン・ブロック期|緑コントロール]]が主体の[[環境]]において、[[ビートダウン]]にシフトしたアグレッシブな[[デッキ]]も登場した。
+
  
 
{{#card:Troll Ascetic}}
 
{{#card:Troll Ascetic}}
 
 
{{#card:Oxidize}}
 
{{#card:Oxidize}}
  
[[トロールの苦行者/Troll Ascetic]]などの[[クリーチャー]]を[[展開]]しつつ、[[アーティファクト]][[破壊]]で相手の足を止めて[[殴る|殴り殺す]]
+
[[トロールの苦行者/Troll Ascetic]]などの[[クリーチャー]]を[[展開]]しつつ、[[アーティファクト]][[破壊]]で相手の足を止めて[[殴る|殴り殺す]]。いわゆる[[ウィニー]]よりもかなり[[重い|重め]]の構成になっている。
いわゆる[[ウィニー]]よりもかなり[[重い|重め]]の構成になっている。
+
  
 
===サンプルレシピ===
 
===サンプルレシピ===
  
 
*備考
 
*備考
**[[グランプリチューリッヒ04]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/gpzur04/welcome 参考])
+
**[[グランプリチューリッヒ04]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/gpzur04/welcome 参考])
 
**使用者:[[Charles Delvaux]]
 
**使用者:[[Charles Delvaux]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
266行: 241行:
 
|}
 
|}
  
==[[オデッセイ・ブロック構築]]==
+
==オデッセイ・ブロック構築==
  
[[オデッセイ・ブロック]]の強力な[[緑]][[クリーチャー]]をベースにした[[ビートダウン]][[デッキ]]。
+
[[オデッセイ・ブロック構築]]では、[[オデッセイ・ブロック]]の強力な[[緑]][[クリーチャー]]をベースにした[[ビートダウン]][[デッキ]]。
  
 
{{#card:Wild Mongrel}}
 
{{#card:Wild Mongrel}}
 
 
{{#card:Call of the Herd}}
 
{{#card:Call of the Herd}}
  
278行: 252行:
 
クリーチャーの質自体は他の時期のものと比べても遜色ないが、[[環境]]に[[黒コントロール#オデッセイ・ブロック期|黒コントロール]]などの[[マス・デストラクション]]系[[コントロール|コントロールデッキ]]が溢れており、また[[デッキパワー]]の点でも他のデッキに劣っていたためほとんど活躍を上げることはできなかった。
 
クリーチャーの質自体は他の時期のものと比べても遜色ないが、[[環境]]に[[黒コントロール#オデッセイ・ブロック期|黒コントロール]]などの[[マス・デストラクション]]系[[コントロール|コントロールデッキ]]が溢れており、また[[デッキパワー]]の点でも他のデッキに劣っていたためほとんど活躍を上げることはできなかった。
  
==[[ウルザ・ブロック]]期==
+
==ウルザ・ブロック期==
  
[[野生の犬/Wild Dogs]]、[[飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar]]、[[アルビノ・トロール/Albino Troll]]などを高速[[展開]]する[[デッキ]]
+
[[ウルザ・ブロック]]期では、[[野生の犬/Wild Dogs]]、[[飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar]]、[[アルビノ・トロール/Albino Troll]]などを高速[[展開]]する[[デッキ]]。同時期の[[スタンダード]]や[[ウルザ・ブロック構築]]などで活躍した。
  
 
{{#card:Pouncing Jaguar}}
 
{{#card:Pouncing Jaguar}}
 
 
{{#card:Rancor}}
 
{{#card:Rancor}}
  
 
上記の優秀な[[ウィニー]][[クリーチャー]]に加え、[[ウルザズ・レガシー]]当時で最強の[[緑]][[カード]]と謳われた[[怨恨/Rancor]]の存在が大きい。
 
上記の優秀な[[ウィニー]][[クリーチャー]]に加え、[[ウルザズ・レガシー]]当時で最強の[[緑]][[カード]]と謳われた[[怨恨/Rancor]]の存在が大きい。
同時期の[[スタンダード]]や[[ウルザ・ブロック構築]]などで活躍した。
 
  
[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]による[[マナ加速]]を生かして非常に強力な[[マスティコア/Masticore]]の[[除去]]を活用する場合もある。
+
[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]による[[マナ加速]]を生かして非常に強力な[[マスティコア/Masticore]]の[[除去]]を活用する場合もある([[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]は1999年7月1日付けで[[ウルザ・ブロック構築]]の[[禁止カード]]に指定されている)。
[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]は1999年7月1日付けで[[ウルザ・ブロック構築]]の[[禁止カード]]に指定されている。)
+
  
 
[[ネメシス]]参入後は[[からみつく鉄線/Tangle Wire]]で相手の動きを妨害する[[タングルストンピィ]]というデッキも現れた。
 
[[ネメシス]]参入後は[[からみつく鉄線/Tangle Wire]]で相手の動きを妨害する[[タングルストンピィ]]というデッキも現れた。
297行: 268行:
  
 
*備考
 
*備考
**[[プロツアーニューヨーク99]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/gpzur04/welcome 参考])
+
**[[プロツアーニューヨーク99]] ベスト8([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/gpzur04/welcome 参考])
 
**使用者:Christian L&uuml;hrs
 
**使用者:Christian L&uuml;hrs
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
358行: 329行:
 
[[スタンダード]]のものは、[[World Championship Decks 1999]]を参照のこと。
 
[[スタンダード]]のものは、[[World Championship Decks 1999]]を参照のこと。
  
==[[ミラージュ・ブロック]]期==
+
==ミラージュ・ブロック期==
  
[[冬の宝珠/Winter Orb]]による[[マナ]][[ロック]]を[[クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger]]と[[マナ・クリーチャー]]で維持しながら[[殴る|殴り]]殺す[[セニョールストンピィ]]と呼ばれる[[デッキ]]が登場。
+
[[ミラージュ・ブロック]]期には、[[冬の宝珠/Winter Orb]]による[[マナ]][[ロック]]を[[クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger]]と[[マナ・クリーチャー]]で維持しながら[[殴る|殴り]]殺す[[セニョールストンピィ]]と呼ばれる[[デッキ]]が登場。
  
 
{{#card:Quirion Ranger}}
 
{{#card:Quirion Ranger}}
 
 
{{#card:Winter Orb}}
 
{{#card:Winter Orb}}
  
371行: 341行:
  
 
*備考
 
*備考
**[[The Finals97]] ベスト8
+
**[[The Finals97]] ベスト8
 
**使用者:[[景山太郎]]
 
**使用者:[[景山太郎]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
454行: 424行:
  
 
{{#card:Land Grant}}
 
{{#card:Land Grant}}
 
 
{{#card:Rancor}}
 
{{#card:Rancor}}
  
[[土地譲渡/Land Grant]]を生かすために[[土地]]を切り詰めて超[[軽い|軽量]]構造に仕上げたデッキ。
+
[[土地譲渡/Land Grant]]を生かすために[[土地]]を切り詰めて超[[軽い|軽量]]構造に仕上げたデッキ。最後は[[怨恨/Rancor]]の[[カードパワー]]で押し切る。
最後は[[怨恨/Rancor]]の[[カードパワー]]で押し切る。
+
  
こちらも詳細は[[クレイジーグリーン]]のページを参照のこと。
+
詳細は[[クレイジーグリーン]]のページを参照のこと。
  
 +
==レガシー==
  
==[[レガシー]]==
+
[[レガシー]]でも、少数ではあるが存在する。その中でも「バーサクストンピィ」という超高速型が主流。
 
+
レガシーでも、少数ではあるが存在する。
+
その中でも「バーサクストンピィ」という超高速型が主流。
+
  
 
{{#card:Silhana Ledgewalker}}
 
{{#card:Silhana Ledgewalker}}
 
 
{{#card:Might of Old Krosa}}
 
{{#card:Might of Old Krosa}}
 
 
{{#card:Berserk}}
 
{{#card:Berserk}}
  
まず、[[スクリブ・スプライト/Scryb Sprites]]、[[スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk]]、[[シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker]]といった、ブロックされづらい特性のクリーチャーを展開する。
+
まず、[[スクリブ・スプライト/Scryb Sprites]]、[[スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk]]、[[シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker]]といった、ブロックされづらい特性のクリーチャーを展開する。さらにそれらを、[[怨恨/Rancor]]、[[古きクローサの力/Might of Old Krosa]]、[[力の印章/Seal of Strength]]などで強化し、そのパワーを[[Berserk]]によって爆発させトドメをさす。
 
+
さらにそれらを、[[怨恨/Rancor]]、[[古きクローサの力/Might of Old Krosa]]、[[力の印章/Seal of Strength]]などで強化し、そのパワーを[[Berserk]]によって爆発させトドメをさす。
+
  
 
また、[[カヴーの捕食者/Kavu Predator]]と[[激励/Invigorate]]の[[シナジー]]も同時に搭載される事が多い。
 
また、[[カヴーの捕食者/Kavu Predator]]と[[激励/Invigorate]]の[[シナジー]]も同時に搭載される事が多い。
  
一種の[[コンボ]][[デッキ]]として捉えることも出来るほどの爆発力を持つ反面、安定性に欠ける部分も非常に大きい。
+
一種の[[コンボ]][[デッキ]]として捉えることもできるほどの爆発力を持つ反面、安定性に欠ける部分も非常に大きい。
 
+
 
+
  
 
==参考==
 
==参考==

2008年8月29日 (金) 18:08時点における版

ストンピィ(Stompy)は、高速ビートダウンデッキ。狭義では単色やそれに準じたのもの、広義には、多色単なども含めて、パワーの高いクリーチャーを高速で展開して殴り切るウィニーデッキ全般を呼ぶ。ただし、エルフ・ビートなどの部族デッキは構造が特殊なためこの名では呼ばない。

デッキ名の由来は英語の"stomp"から。象などの大きな生き物が何かを踏みつける擬音語であり、初期キークリーチャーの一つ、はぐれ象/Rogue Elephantをイメージしている。

この項目では緑単色のものを紹介する。

目次

概要

極端にマナレシオの良いクリーチャーを使用するか、あるいはマナ加速を併用して一気にビートダウンする。巨大化/Giant Growth系の強化呪文を多用し、本体へのダメージを強く追い求める構成が多い。コントロールカードは、メインデッキには数枚程度しか入っていない事が多い。

比較的安価で作れることから初心者にも構築しやすく、根強い人気を誇るデッキタイプである。1ターン目にマナ・クリーチャーを出すか、デメリット付きの中堅クリーチャーを出すかの見極めが付けば脱初心者も近いだろう。

時のらせんブロック期

時のらせんブロック期では、次元の混乱で多くの優秀クリーチャーを獲得したことで復活を果たす。



軽量クリーチャーを並べて押し切る従来のコンセプトからやや外れ、地壊し/Groundbreakerティンバーメア/Timbermareなどの高性能速攻クリーチャーを火力呪文のように叩き付けるタイプのビートダウンが登場した。

環境が大量のクリーチャーを並べることに逆風のため、単体の質と即効性を上げることでコントロールへの耐性を得た点が大きな違いである。また、環境にクァーグノス/Quagnothという非常に除去もしづらい、カウンターもできないクリーチャーがいることも追い風になった。

動きが噛み合ったときのスピードもあるが、速攻クリーチャーの大半が+αの回避能力を持つため、最後の数点をもぎ取る能力も緑ビートダウンとして優秀な部類に入る。

こういった速攻クリーチャーが低コスト、高パワー、元々使い捨てである点を利用しよりよい品物/Greater Goodで息切れを防ぐバージョンや、速攻と相性が良く、マナカーブ的にも投入しやすい原初の腕力魔道士/Primal Forcemageを利用したバージョンもある。特に次元の混乱で得たウークタビー・ドレイク/Uktabi Drakeとのシナジーが強力。

スタンダードでも活躍を見せつつある。

サンプルレシピ

メインデッキ (60)
クリーチャー (27)
4 ボリアルのドルイド/Boreal Druid
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 スクリブのレインジャー/Scryb Ranger
4 シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker
4 トロールの苦行者/Troll Ascetic
4 巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge
3 ティンバーメア/Timbermare
呪文 (11)
4 腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak
4 古きクローサの力/Might of Old Krosa
2 ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer
1 岩石樹の祈り/Stonewood Invocation
土地 (22)
16 森/Forest
2 ペンデルヘイヴン/Pendelhaven
4 樹上の村/Treetop Village
サイドボード
4 地壊し/Groundbreaker
3 幽体の魔力/Spectral Force
3 鋸刃の矢/Serrated Arrows
2 ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman
3 真髄の針/Pithing Needle

ミラディン・ブロック+神河ブロック期

ミラディン・ブロック神河ブロック期のスタンダードでは、親和全盛期はアーティファクト破壊メインの緑コントロールが中心だったが、禁止カードによる親和消滅後は装備品などを使ったビートダウンタイプのデッキが登場した。



軽いウィニークリーチャーを高速で展開ブランチウッドの鎧/Blanchwood Armorなどでサポートしつつ殴り殺す。

桜族の長老/Sakura-Tribe Elderランドブーストから創造の標/Beacon of Creationブランチウッドの鎧/Blanchwood Armorに繋ぐシナジーも盛り込まれている。

サンプルレシピ

メインデッキ (60)
クリーチャー (28)
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 エルフの戦士/Elvish Warrior
4 トロールの苦行者/Troll Ascetic
4 ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman
4 永遠の証人/Eternal Witness
3 桜族の長老/Sakura-Tribe Elder
3 暴走する氈鹿/Stampeding Serow
2 ヴィリジアンの盲信者/Viridian Zealot
呪文 (12)
2 捕食者の一撃/Predator's Strike
3 創造の標/Beacon of Creation
4 ブランチウッドの鎧/Blanchwood Armor
3 樫の力/Might of Oaks
土地 (20)
20 森/Forest
サイドボード
4 火と氷の剣/Sword of Fire and Ice
4 光と影の剣/Sword of Light and Shadow
3 帰化/Naturalize
3 腐食ナメクジ/Molder Slug
1 空を引き裂くもの、閼螺示/Arashi, the Sky Asunder

ミラディン・ブロック構築

親和メタ緑コントロールが主体のミラディン・ブロック構築環境において、ビートダウンにシフトしたアグレッシブなデッキも登場した。



トロールの苦行者/Troll Asceticなどのクリーチャー展開しつつ、アーティファクト破壊で相手の足を止めて殴り殺す。いわゆるウィニーよりもかなり重めの構成になっている。

サンプルレシピ

メインデッキ (60)
クリーチャー (25)
3 テル=ジラードに選ばれし者/Tel-Jilad Chosen
4 ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman
2 ファングレンの初仔/Fangren Firstborn
4 トロールの苦行者/Troll Ascetic
4 永遠の証人/Eternal Witness
4 ヴィリジアンの盲信者/Viridian Zealot
4 腐食ナメクジ/Molder Slug
呪文 (10)
2 絡み森の脈動/Pulse of the Tangle
4 酸化/Oxidize
4 テル=ジラードの正義/Tel-Jilad Justice
土地 (25)
21 森/Forest
4 ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus
サイドボード
1 テル=ジラードに選ばれし者/Tel-Jilad Chosen
3 血の臭い/Bloodscent
2 ファングレンの初仔/Fangren Firstborn
1 捕食者の一撃/Predator's Strike
1 残忍な突進/Ferocious Charge
1 カルストダーム/Karstoderm
3 アウフの蛮人/Ouphe Vandals
2 火と氷の剣/Sword of Fire and Ice
1 光と影の剣/Sword of Light and Shadow

オデッセイ・ブロック構築

オデッセイ・ブロック構築では、オデッセイ・ブロックの強力なクリーチャーをベースにしたビートダウンデッキ



野生の雑種犬/Wild Mongrel獣群の呼び声/Call of the Herdなどの優秀なクリーチャーを展開し、最後は踏み荒らし/Overrunで押し潰す。

クリーチャーの質自体は他の時期のものと比べても遜色ないが、環境黒コントロールなどのマス・デストラクションコントロールデッキが溢れており、またデッキパワーの点でも他のデッキに劣っていたためほとんど活躍を上げることはできなかった。

ウルザ・ブロック期

ウルザ・ブロック期では、野生の犬/Wild Dogs飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguarアルビノ・トロール/Albino Trollなどを高速展開するデッキ。同時期のスタンダードウルザ・ブロック構築などで活躍した。



上記の優秀なウィニークリーチャーに加え、ウルザズ・レガシー当時で最強のカードと謳われた怨恨/Rancorの存在が大きい。

ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradleによるマナ加速を生かして非常に強力なマスティコア/Masticore除去を活用する場合もある(ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradleは1999年7月1日付けでウルザ・ブロック構築禁止カードに指定されている)。

ネメシス参入後はからみつく鉄線/Tangle Wireで相手の動きを妨害するタングルストンピィというデッキも現れた。

サンプルレシピ

メインデッキ (60)
クリーチャー (22)
4 アルビノ・トロール/Albino Troll
2 エルフの牧人/Elvish Herder
4 エルフの抒情詩人/Elvish Lyrist
4 飛びかかるジャガー/Pouncing Jaguar
4 野生の犬/Wild Dogs
4 ティタニアの選ばれしもの/Titania's Chosen
呪文 (18)
4 輪作/Crop Rotation
4 隠れたる雄ジカ/Hidden Stag
2 樫の力/Might of Oaks
4 怨恨/Rancor
4 共生/Symbiosis
土地 (20)
14 森/Forest
4 ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle
2 樹上の村/Treetop Village
サイドボード
4 隠れたる捕食者/Hidden Predators
4 隠れたるゲリラ/Hidden Guerrillas
3 静穏/Hush
2 ファイレクシアの処理装置/Phyrexian Processor
2 樹上の村/Treetop Village

スタンダードのものは、World Championship Decks 1999を参照のこと。

ミラージュ・ブロック期

ミラージュ・ブロック期には、冬の宝珠/Winter Orbによるマナロッククウィリーオン・レインジャー/Quirion Rangerマナ・クリーチャーで維持しながら殴り殺すセニョールストンピィと呼ばれるデッキが登場。



詳細はセニョールストンピィのページを参照のこと。

サンプルレシピ

メインデッキ (60)
クリーチャー (28)
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger
4 筋肉スリヴァー/Muscle Sliver
3 リバー・ボア/River Boa
2 ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan
4 訓練されたアーモドン/Trained Armodon
4 ジョルレイルのケンタウルス/Jolrael's Centaur
1 ルアゴイフ/Lhurgoyf
1 暴走するヌー/Stampeding Wildebeests
1 ボトルのノーム/Bottle Gnomes
呪文 (16)
4 巨大化/Giant Growth
3 エルフの憤激/Elvish Fury
2 踏み荒らし/Overrun
1 中休み/Respite
2 平穏/Tranquility
1 ハリケーン/Hurricane
1 呪われた巻物/Cursed Scroll
2 冬の宝珠/Winter Orb
土地 (16)
16 森/Forest
サイドボード
1 平穏/Tranquility
1 地に平穏/Tranquil Domain
1 孤独の都/City of Solitude
2 自然の泉/Natural Spring
1 中休み/Respite
2 刈り取り/Reap
2 豪雨前線/Storm Front
1 スクラーグノス/Scragnoth
2 魔の魅惑/Aluren
2 不毛の大地/Wasteland

エクステンデッド

2002年ローテーション前のエクステンデッドにはクレイジーグリーンというデッキが存在していた。



土地譲渡/Land Grantを生かすために土地を切り詰めて超軽量構造に仕上げたデッキ。最後は怨恨/Rancorカードパワーで押し切る。

詳細はクレイジーグリーンのページを参照のこと。

レガシー

レガシーでも、少数ではあるが存在する。その中でも「バーサクストンピィ」という超高速型が主流。



まず、スクリブ・スプライト/Scryb Spritesスカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulkシラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalkerといった、ブロックされづらい特性のクリーチャーを展開する。さらにそれらを、怨恨/Rancor古きクローサの力/Might of Old Krosa力の印章/Seal of Strengthなどで強化し、そのパワーをBerserkによって爆発させトドメをさす。

また、カヴーの捕食者/Kavu Predator激励/Invigorateシナジーも同時に搭載される事が多い。

一種のコンボデッキとして捉えることもできるほどの爆発力を持つ反面、安定性に欠ける部分も非常に大きい。

参考

QR Code.gif