分割カード

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==概要==
 
==概要==
{{#card:Assault+Battery}}
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{{#card:Assault}}
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{{Gatherer|id=457075|1枚のカードに小さな2枚のカードが並べて印刷されており}}、[[唱える]]際にはどちらかを選び、選んだ方の[[特性]]を持って[[スタック]]に乗る。
 
{{Gatherer|id=457075|1枚のカードに小さな2枚のカードが並べて印刷されており}}、[[唱える]]際にはどちらかを選び、選んだ方の[[特性]]を持って[[スタック]]に乗る。
  
 
[[落葉樹]][[メカニズム]]として様々なセットに登場している。多くが[[サイクル#カード群|サイクル]]として登場しており、[[次元の混乱]]でのサイクルが[[稀少度]]別であったものを除けば、[[色]]別のサイクルとなっている。[[#分割カード一覧|分割カード一覧]]の節を参照。
 
[[落葉樹]][[メカニズム]]として様々なセットに登場している。多くが[[サイクル#カード群|サイクル]]として登場しており、[[次元の混乱]]でのサイクルが[[稀少度]]別であったものを除けば、[[色]]別のサイクルとなっている。[[#分割カード一覧|分割カード一覧]]の節を参照。
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長く[[インスタント]]か[[ソーサリー]]のものしか存在しなかったが、[[ダスクモーン:戦慄の館]]で1つの[[タイプ行]]を持つ[[パーマネント]]の分割カードが登場した。詳細は[[部屋]]を参照。
  
 
分割カードに関連する能力としては以下のものがある。
 
分割カードに関連する能力としては以下のものがある。
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[[スタック]]上では'''唱えられた半分の性質のみ'''を持つ。スタック以外の[[領域]]では中に含まれている'''カード全ての性質を合計した性質'''を持つ。
 
[[スタック]]上では'''唱えられた半分の性質のみ'''を持つ。スタック以外の[[領域]]では中に含まれている'''カード全ての性質を合計した性質'''を持つ。
  
[[カード名]]に関しては、便宜上両方の名前を併記して1枚のカード名としていることが多いが、ルール上厳密にはそれぞれの半分が独立したカードとしてそれぞれの名前を持っており、分割カードはそれら2つのカード名を併せ持つカードとして扱う。詳細は[[名前#名前の指定]]の項も参照。
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[[名前]]に関しては、便宜上両方の名前を併記して1枚の名前としていることが多いが、ルール上厳密にはそれぞれの半分が独立したカードとしてそれぞれの名前を持っており、分割カードはそれら2つの名前を併せ持つカードとして扱う。詳細は[[名前#名前の指定]]の項も参照。
  
 
*例:[[暴行+殴打/Assault+Battery]]は、「暴行/Assault」と「殴打/Battery」という2つの名前を持つカードである。
 
*例:[[暴行+殴打/Assault+Battery]]は、「暴行/Assault」と「殴打/Battery」という2つの名前を持つカードである。
 
**「『暴行』という呪文は唱えられない」という制限がある場合は、「殴打」の側は禁止されていないので唱えることができる。
 
**「『暴行』という呪文は唱えられない」という制限がある場合は、「殴打」の側は禁止されていないので唱えることができる。
**「『暴行』という名前のカードを[[追放]]する」という[[効果]]を処理する場合は、「暴行」というカード名を持っているため、「暴行+殴打」は追放される。
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**「『暴行』という名前のカードを[[追放]]する」という[[効果]]を処理する場合は、「暴行」という名前を持っているため、「暴行+殴打」は追放される。
  
 
===スタック上にある場合===
 
===スタック上にある場合===
分割カードがスタック上にある場合、[[色]]や[[マナ総量]]は唱えている側の特性のみが参照される。ただし[[融合]]した分割呪文は、色や[[カード名]]などは両方の特性を持ち、マナ総量は両方の値を合計した値となる。
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分割カードがスタック上にある場合、[[色]]や[[マナ総量]]は唱えている側の特性のみが参照される。ただし[[融合]]した分割呪文は、色や名前などは両方の特性を持ち、マナ総量は両方の値を合計した値となる。
  
 
*例:[[思考縛り/Thoughtbind]]は、[[マナ総量]]が4以下の[[呪文]]を打ち消すことができる。
 
*例:[[思考縛り/Thoughtbind]]は、[[マナ総量]]が4以下の[[呪文]]を打ち消すことができる。
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===[[ドラゴンの迷路]]でのルール更新前===
 
===[[ドラゴンの迷路]]でのルール更新前===
  
[[プレーンシフト]]からドラゴンの迷路までは、分割カードのカード名を選択する場合は、両方の半分の名前を選択し、選んだ2つのカード名のうち一方でも持っていれば、[[オブジェクト]]は「指定した名前を持つ」と判定するルールとなっていた。
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[[プレーンシフト]]からドラゴンの迷路までは、分割カードの名前を選択する場合は、両方の半分の名前を選択し、選んだ2つの名前のうち一方でも持っていれば、[[オブジェクト]]は「指定した名前を持つ」と判定するルールとなっていた。
  
 
===[[ワールドウェイク]]でのルール更新前===
 
===[[ワールドウェイク]]でのルール更新前===
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ワールドウェイクでのルール更新の前は、呪文を唱えることを許可・禁止する効果は現在の「スタック上にない場合」と同様に論理和で適用されていた。
 
ワールドウェイクでのルール更新の前は、呪文を唱えることを許可・禁止する効果は現在の「スタック上にない場合」と同様に論理和で適用されていた。
  
==カード名==
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==[[名前]]==
これまでに登場した分割カードは、[[ギャリフレイの陥落+終止符を/Gallifrey Falls+No More]]を除くすべてで、各半分が1単語のカード名を持つ。
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分割カードの多くは2つの名前に何らかの法則性や関連性が設けられている。インスタントかソーサリーの分割カードは、[[ギャリフレイの陥落+終止符を/Gallifrey Falls+No More]]を除くすべてで、各半分が1単語の名前を持つ。
 
*[[インベイジョン]]、[[ディセンション]]、[[次元の混乱]]、[[ドラゴンの迷路]]の分割カードの名前は、「"名前A" and "名前B"」でひとつの熟語になっている。例えば「[[暴行+殴打/Assault+Battery|assault and battery]]」には「暴力行為」、「[[増進+衰退/Wax+Wane|wax and wane]]」には「(月の)満ち欠け」という意味がある。
 
*[[インベイジョン]]、[[ディセンション]]、[[次元の混乱]]、[[ドラゴンの迷路]]の分割カードの名前は、「"名前A" and "名前B"」でひとつの熟語になっている。例えば「[[暴行+殴打/Assault+Battery|assault and battery]]」には「暴力行為」、「[[増進+衰退/Wax+Wane|wax and wane]]」には「(月の)満ち欠け」という意味がある。
 
*[[アポカリプス]]の分割カードの名前は、対義語の組になっている。
 
*[[アポカリプス]]の分割カードの名前は、対義語の組になっている。
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*[[アンヒンジド]]の分割カードは文章構成の基本、「[[Who+What+When+Where+Why|5W1H]]」より。
 
*[[アモンケット・ブロック]]の分割カードの名前は、「"名前A" to "名前B"」でひとつの熟語になっている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/development-questions-amonkhet-2017-04-14 Development Questions with Amonkhet]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0018671/ 『アモンケット』でのデベロップの疑問](Latest Developments [[2017年]]4月14日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。
 
*[[アモンケット・ブロック]]の分割カードの名前は、「"名前A" to "名前B"」でひとつの熟語になっている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/development-questions-amonkhet-2017-04-14 Development Questions with Amonkhet]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0018671/ 『アモンケット』でのデベロップの疑問](Latest Developments [[2017年]]4月14日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。
 
**特にアモンケット以降は日本語版でもカード全体で見た場合熟語となるように訳される事が増えたため、片側単位で見ると英語と日本語が対応していないことがままある([[木端+微塵/Cut+Ribbons]]など)。
 
**特にアモンケット以降は日本語版でもカード全体で見た場合熟語となるように訳される事が増えたため、片側単位で見ると英語と日本語が対応していないことがままある([[木端+微塵/Cut+Ribbons]]など)。
 
*[[ラヴニカのギルド]]および[[ラヴニカの献身]]の分割カードの名前は、頭から3文字以上が共通する単語の組み合わせになっている。日本語版でも最初の音が一致するように訳されているが、[[反転+観点/Invert+Invent]]のみ後半の音をそろえている。
 
*[[ラヴニカのギルド]]および[[ラヴニカの献身]]の分割カードの名前は、頭から3文字以上が共通する単語の組み合わせになっている。日本語版でも最初の音が一致するように訳されているが、[[反転+観点/Invert+Invent]]のみ後半の音をそろえている。
*[[アンヒンジド]]の分割カードは文章構成の基本、「[[Who+What+When+Where+Why|5W1H]]」より。
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*[[ダスクモーン:戦慄の館]]および[[ダスクモーン:戦慄の館統率者デッキ]]の[[部屋]]は、パーマネントの分割カードであるためか法則性はなく、緩い関連性に留まる。ドアで隔てられている[[フレイバー]]の表現として、[[底なしプール+更衣室/Bottomless Pool+Locker Room]]のように、隣接していることが自然と理解できる施設の組み合わせになっている。
  
 
==その他==
 
==その他==
 
*ルールそのものはきっちり整備されておりさまざまなバリエーションに発展させても問題なく処理はできるものの、[[プレイヤー]]を混乱させるような極端に突飛なデザインは避けられている。
 
*ルールそのものはきっちり整備されておりさまざまなバリエーションに発展させても問題なく処理はできるものの、[[プレイヤー]]を混乱させるような極端に突飛なデザインは避けられている。
**[[パーマネント]]になる分割カードは存在しない。「横倒しであるため[[タップ]]/[[アンタップ]]の[[位相]]がわかりづらい」「両方の半分がパーマネントである場合、どちらとして[[戦場]]に存在しているのか判別できず[[記憶問題]]を引き起こす」などの問題があるためと考えられる。
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**[[パーマネント]]になる分割カードは24年間存在しなかった。「横倒しであるため[[タップ]]/[[アンタップ]]の[[位相]]がわかりづらい」「両方の半分がパーマネントである場合、どちらとして[[戦場]]に存在しているのか判別できず[[記憶問題]]を引き起こす」などの問題があるためと考えられる。
 
***2用途を持つパーマネント・カードというアイディアは後に[[モードを持つ両面カード]]として実装されることになった。逆に、インスタントおよびソーサリーのみのモードを持つ両面カードは「分割カードで十分」という理由で存在していない。
 
***2用途を持つパーマネント・カードというアイディアは後に[[モードを持つ両面カード]]として実装されることになった。逆に、インスタントおよびソーサリーのみのモードを持つ両面カードは「分割カードで十分」という理由で存在していない。
**「[[双雷弾/Twin Bolt|分割カードの半分を独立させた単独カード]]」「[[Start+Fire|異なる分割カードから半分ずつを抜き出して新しい組み合わせにした分割カード]]」「[[Bind+Liberate|既存の単独カードを組み合わせた分割カード]]」「[[Smelt+Herd+Saw|3つ以上を組み合わせた分割カード]]」などもルール上は可能だが(少なくとも通常の[[黒枠]]では)作られていない。
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***[[部屋]]はタップする必要がないエンチャントであり、どちらの半分も戦場で機能させられると難点を回避したデザインになっている。
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**「[[双雷弾/Twin Bolt|分割カードの半分を独立させた単独カード]]」「[[Start+Fire (playtest)|異なる分割カードから半分ずつを抜き出して新しい組み合わせにした分割カード]]」「[[Bind+Liberate (playtest)|既存の単独カードを組み合わせた分割カード]]」「[[Smelt+Herd+Saw (playtest)|3つ以上を組み合わせた分割カード]]」などもルール上は可能だが(少なくとも通常の[[黒枠]]では)作られていない。
 
*ドラゴンの迷路までの分割カードはすべて「両方インスタント」か「両方ソーサリー」だったが、アモンケットにて「インスタント+ソーサリー」の分割カードが登場した。
 
*ドラゴンの迷路までの分割カードはすべて「両方インスタント」か「両方ソーサリー」だったが、アモンケットにて「インスタント+ソーサリー」の分割カードが登場した。
 
*分割カードのアイディア自体はお蔵入りとなった[[アングルード2]]用に出されたものだった。
 
*分割カードのアイディア自体はお蔵入りとなった[[アングルード2]]用に出されたものだった。
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===[[アモンケット]]===
 
===[[アモンケット]]===
すべて片方の半分が[[余波]]を持つ。カード名は通常→余波の表記。
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すべて片方の半分が[[余波]]を持つ。名前は通常→余波の表記。
  
 
以下は、各半分が同じ色の単色(カード全体でも単色)。
 
以下は、各半分が同じ色の単色(カード全体でも単色)。
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===[[破滅の刻]]===
 
===[[破滅の刻]]===
すべて片方の半分が余波を持つ。カード名は通常→余波の表記。
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すべて片方の半分が余波を持つ。名前は通常→余波の表記。
  
 
以下は、各半分が単色、カード全体では友好色2色。
 
以下は、各半分が単色、カード全体では友好色2色。
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*[[中止+停止/Cease+Desist]]
 
*[[中止+停止/Cease+Desist]]
  
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===[[ダスクモーン:戦慄の館]]===
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いずれも[[部屋]]。
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[https://whisper.wisdom-guild.net/search.php?subtype%5B%5D=Room&set%5B%5D=DSK ダスクモーン:戦慄の館の部屋を検索]
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===[[ダスクモーン:戦慄の館統率者デッキ]]===
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いずれも[[部屋]]。
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[https://whisper.wisdom-guild.net/search.php?subtype%5B%5D=Room&set%5B%5D=DSC ダスクモーン:戦慄の館統率者デッキの部屋を検索]
 
===その他([[アン・カード]])===
 
===その他([[アン・カード]])===
 
;[[アンヒンジド]]
 
;[[アンヒンジド]]
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*[[Forest+Bear]]
 
*[[Forest+Bear]]
 
;[[Mystery Booster]] R&D Playtest card
 
;[[Mystery Booster]] R&D Playtest card
*[[Bind+Liberate]]
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*[[Bind+Liberate (playtest)]]
*[[Smelt+Herd+Saw]] - 3分割、各分割は単色、カード全体では3色
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*[[Smelt+Herd+Saw (playtest)]] - 3分割、各分割は単色、カード全体では3色
*[[Start+Fire]]
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*[[Start+Fire (playtest)]]
  
 
==脚注==
 
==脚注==

2024年10月11日 (金) 23:07時点における最新版

分割カード/Split Cardとは、インベイジョン初出のカード群の総称。

目次

[編集] 概要


Assault / 暴行 (赤)
ソーサリー

クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。暴行はそれに2点のダメージを与える。

Battery / 殴打 (3)(緑)
ソーサリー

緑の3/3の象(Elephant)クリーチャー・トークンを1体生成する。



Breaking / 強行 (青)(黒)
ソーサリー

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを8枚切削する。
融合(あなたはこのカードの片方の半分または両方の半分をあなたの手札から唱えてもよい。)

Entering / 突入 (4)(黒)(赤)
ソーサリー

いずれかの墓地にあるクリーチャー・カード1枚をあなたのコントロール下で戦場に出す。それはターン終了時まで速攻を得る。
融合(あなたはこのカードの片方の半分または両方の半分をあなたの手札から唱えてもよい。)



Failure / 腹背 (1)(青)
インスタント

呪文1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。

Comply / 面従 (白)
ソーサリー

余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。)
カード名1つを選ぶ。あなたの次のターンまで、対戦相手は選ばれた名前を持つ呪文を唱えられない。


1枚のカードに小さな2枚のカードが並べて印刷されており唱える際にはどちらかを選び、選んだ方の特性を持ってスタックに乗る。

落葉樹メカニズムとして様々なセットに登場している。多くがサイクルとして登場しており、次元の混乱でのサイクルが稀少度別であったものを除けば、別のサイクルとなっている。分割カード一覧の節を参照。

長くインスタントソーサリーのものしか存在しなかったが、ダスクモーン:戦慄の館で1つのタイプ行を持つパーマネントの分割カードが登場した。詳細は部屋を参照。

分割カードに関連する能力としては以下のものがある。

[編集] ルーリング

[編集] 基本

スタック上では唱えられた半分の性質のみを持つ。スタック以外の領域では中に含まれているカード全ての性質を合計した性質を持つ。

名前に関しては、便宜上両方の名前を併記して1枚の名前としていることが多いが、ルール上厳密にはそれぞれの半分が独立したカードとしてそれぞれの名前を持っており、分割カードはそれら2つの名前を併せ持つカードとして扱う。詳細は名前#名前の指定の項も参照。

  • 例:暴行+殴打/Assault+Batteryは、「暴行/Assault」と「殴打/Battery」という2つの名前を持つカードである。
    • 「『暴行』という呪文は唱えられない」という制限がある場合は、「殴打」の側は禁止されていないので唱えることができる。
    • 「『暴行』という名前のカードを追放する」という効果を処理する場合は、「暴行」という名前を持っているため、「暴行+殴打」は追放される。

[編集] スタック上にある場合

分割カードがスタック上にある場合、マナ総量は唱えている側の特性のみが参照される。ただし融合した分割呪文は、色や名前などは両方の特性を持ち、マナ総量は両方の値を合計した値となる。

  • 例:思考縛り/Thoughtbindは、マナ総量が4以下の呪文を打ち消すことができる。
    • 打撃+力走/Hit+Runの「打撃」は、マナ総量は3なので打ち消せる。「力走」は5なので打ち消すことができない。
    • 遠隔+不在/Far+Awayの「遠隔」「不在」はそれぞれ2と3なので、打ち消すことができる。融合して唱えられた場合は、マナ総量は合計の5となるので打ち消すことはできない。

分割カードを唱える場合、まず「どちらの側で唱えるか」を選択してから唱え始める。ある特性を持った呪文を唱えることを許可したり禁止したりする効果は、唱える側の特性のみを見て適用する。

[編集] スタック上にない場合

分割カードがスタック以外の領域にある場合、カード・タイプマナ・コストは両方の合計として扱う。

  • 例:腹背+面従/Failure+Complyがスタック以外の領域にある場合
    • カード・タイプは、腹背が「インスタント」、面従が「ソーサリー」であるため、「インスタント・ソーサリー」である。
    • 色は、腹背が「」、面従が「」であるため、「白青」である。
    • マナ・コストは、腹背が「(1)(青)」、面従が「(白)」であるため、「(1)(白)(青)」である。
    • マナ総量は、腹背が「2」、面従が「1」であるため、「3」である。
  • 例:きらめく願い/Glittering Wishゲームの外部から多色のカード1枚を手札に加える。腹背+面従が持っている色は白と青の2つなので、多色のカードであり、よってこれにより手札に加えることができる。各半分は単色であるが、それは考慮しない。
  • 例:苦悶の権化/Embodiment of Agonies墓地にある異なるマナ・コストのカード1種類につき+1/+1カウンターが1つ置かれる。腹背+面従と聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftはどちらも「(1)(白)(青)」のマナ・コストを持つため、墓地にそれら2枚のみがあった場合、置かれる+1/+1カウンターは1つである。
  • 例:生き返りの蒸気/Reviving Vaporsは手札に加えたカードのマナ総量によって得るライフの量を決定する。ここで腹背+面従を手札に加えた場合、これのマナ総量は「3」なので、3点のライフを得る。
  • 例:虚空/Voidは指定した値のマナ総量に該当するカードを捨てさせる。対象のプレイヤーの手札に腹背+面従があった場合、これのマナ総量は3なので、指定が「3」であれば捨てさせる事ができる。「1」「2」では捨てさせられない。
  • 例:撹乱する群れ/Disrupting Shoal代替コストとして腹背+面従を追放する場合、「マナ総量がXである青のカード1枚」と指定されているので、Xの適正な指定は「3」だけである。「1」「2」は指定できない。

[編集] 旧ルール

1枚のカードに2つの半分が印刷されているという複雑さのためか、分割カードに関するルールはたびたび変更されている。

[編集] アモンケットでのルール更新前

スタック上にない分割カードは、それぞれの半分に基づく2組の特性を同時に持つとされていた。

  • 例:腹背+面従/Failure+Complyがスタック以外の領域にある場合。(腹背+面従はルール変更後に登場しているが、現在のルールとの対比のため、ここで例示する。)
    • カード・タイプは、腹背が「インスタント」、面従が「ソーサリー」であるため、「インスタント・ソーサリー」である。
    • 色は、腹背が「青」、面従が「白」であるため、「白青」である。
    • マナ総量は、腹背が「2」、面従が「1」であるため、「『2』かつ『1』」である。
    • マナ総量を参照することと色を参照することはお互いに「関連」してはいない。

カードの特性が参照される場合、以下のように処理された。

  • 分割カードの特性を参照して何かする効果は、2つの特性の組み合わせを答えとして参照する。マナ総量は各部分のマナ・コストの和となる。これについては、現在のルールとの差はない。
  • 分割カードの特性がある条件に当てはまるかそうでないかを問う効果は、2つの特性に対しての答えの論理和を回答とする。すなわち、どちらかが「はい」なら全体の答えも「はい」である。
    • 虚空/Voidを解決するに際し、対象のプレイヤーの手札に腹背+面従があった場合、これのマナ総量は「1」と「2」なので、指定が「1」「2」であれば捨てさせる事ができる。「3」では捨てさせられない。
    • 撹乱する群れ/Disrupting Shoalの代替コストとして腹背+面従を追放する場合、Xの適正な指定は「1」と「2」のどちらかである。「3」は指定できない。
      • 「1」の側である「面従」は青ではないが、カードとして「青である」という特性を備えているため問題はない。

ルール上は矛盾なく取り扱うことができるが、複雑で特に初心者にとって理解が難しいことからアモンケットの発売に合わせ現在のルールに変更された。

  • 旧ルールでは分割カードの「複数のコストを持っている」ことを活かせたものの、新ルールでその利点が失われたカードとしては、上記の撹乱する群れのほか、相殺/Counterbalance等時の王笏/Isochron Scepterなどが挙げられる。

[編集] ドラゴンの迷路でのルール更新前

プレーンシフトからドラゴンの迷路までは、分割カードの名前を選択する場合は、両方の半分の名前を選択し、選んだ2つの名前のうち一方でも持っていれば、オブジェクトは「指定した名前を持つ」と判定するルールとなっていた。

[編集] ワールドウェイクでのルール更新前

ワールドウェイクでのルール更新の前は、呪文を唱えることを許可・禁止する効果は現在の「スタック上にない場合」と同様に論理和で適用されていた。

[編集] 名前

分割カードの多くは2つの名前に何らかの法則性や関連性が設けられている。インスタントかソーサリーの分割カードは、ギャリフレイの陥落+終止符を/Gallifrey Falls+No Moreを除くすべてで、各半分が1単語の名前を持つ。

[編集] その他

  • ルールそのものはきっちり整備されておりさまざまなバリエーションに発展させても問題なく処理はできるものの、プレイヤーを混乱させるような極端に突飛なデザインは避けられている。
  • ドラゴンの迷路までの分割カードはすべて「両方インスタント」か「両方ソーサリー」だったが、アモンケットにて「インスタント+ソーサリー」の分割カードが登場した。
  • 分割カードのアイディア自体はお蔵入りとなったアングルード2用に出されたものだった。
  • 横置きのカードとしてはBurning Cinder Fury of Crimson Chaos Fire以来。エラーカードだと思ってネットオークションに出品してしまった人や切り離してしまった人もいたとか。
  • 分割カードのおかげでカードを横向きにおく場合どちらが上なのかはっきりした。キッチリ整頓したい人には意外とありがたいことである。
  • インベイジョンの友好色分割カードは、左から白→青→黒→赤→緑→白と色の順に並べられているが、アポカリプスの対抗色分割カードは白→赤→青→緑→黒→白と本来の並びとは逆順である。
  • 慣れていないとカードを横向きにしてテキストを読みたくなるが、分割カードを持っているとバレるのでやめておこう。もちろん、自分の顔を傾けるのもよくない。
  • アモンケット・ブロックの余波を持つ分割カードは余波を持つ側の半分だけが横向きであり(カード画像)、手札では上半分をそのまま読める・墓地では右半分だけはみ出させて置けばその存在を忘れずにすむ、というフラッシュバックの反省も活かしたデザインになっている。
    • 余波を持つ側の半分は通常の分割カードと向きが逆になっている(通常のものは左倒しだが余波は右倒し)。正確な理由は不明だが、おそらくは実際のゲームにおける領域の物理的配置を配慮したものだろう。卓上の中心を戦場、その右側にライブラリーや墓地を配置するプレイヤーは多く、このとき墓地の右側からはみ出ることになり戦場のパーマネントの邪魔にならない。
  • 権利表記やアーティスト名は、従来のカード枠(旧枠および第8版~コンスピラシーのカード枠)ではわざわざ各半分に印刷されていた(カード画像)が、基本セット2015以降のカード枠では他のカードと同じく下端の一箇所にのみ印刷される(カード画像)。ただし統率者2016の分割カードのみ下端ではなく右端に印刷されている(カード画像)。

[編集] 分割カード一覧

[編集] インベイジョン

各半分が単色、カード全体では友好色2色。

[編集] アポカリプス

各半分が単色、カード全体では対抗色2色。

[編集] ディセンション

以下は、各半分が友好色2色、カード全体では弧3色

以下は、各半分が対抗色2色、カード全体では楔3色

[編集] 次元の混乱

各半分とも単色(カード全体でも赤単色)。稀少度別のサイクル。

[編集] ドラゴンの迷路

すべて融合を持つ。 以下は、各半分が単色、カード全体では2色。

以下は、各半分が2色、カード全体では3色。

[編集] アモンケット

すべて片方の半分が余波を持つ。名前は通常→余波の表記。

以下は、各半分が同じ色の単色(カード全体でも単色)。

以下は、各半分が単色、カード全体では友好色2色。

以下は、各半分が単色、カード全体では対抗色2色。

[編集] 破滅の刻

すべて片方の半分が余波を持つ。名前は通常→余波の表記。

以下は、各半分が単色、カード全体では友好色2色。

以下は、各半分が単色、カード全体では対抗色2色。

[編集] ラヴニカのギルド

半分が混成2色、もう半分が通常の2色(カード全体でも2色)。

[編集] ラヴニカの献身

半分が混成2色、もう半分が通常の2色(カード全体でも2色)。

[編集] モダンホライゾン2

いずれもか赤に関連しており、ソーサリー/インスタントの組み合わせ。リミテッドにおいて昂揚支援となるデザインとなっている。

[編集] ニューカペナの街角統率者デッキ

各半分が赤単色(カード全体でも赤単色)の余波分割が1枚のみ。

[編集] ドクター・フー統率者デッキ

各半分が赤単色のものと、融合を持つ赤と白のものが2枚。

[編集] カルロフ邸殺人事件

半分が友好色の混成2色、もう半分が対抗色の混成2色、カード全体では楔3色。

[編集] ダスクモーン:戦慄の館

いずれも部屋

ダスクモーン:戦慄の館の部屋を検索

[編集] ダスクモーン:戦慄の館統率者デッキ

いずれも部屋

ダスクモーン:戦慄の館統率者デッキの部屋を検索

[編集] その他(アン・カード

アンヒンジド
ホリデーギフトカード
2009年のエイプリル・フールの架空のカード

すべて既存のカードがモチーフ。

以下は基本土地+既存のカードのサイクル

Mystery Booster R&D Playtest card

[編集] 脚注

  1. Development Questions with Amonkhet/『アモンケット』でのデベロップの疑問(Latest Developments 2017年4月14日 Sam Stoddard著)
  2. Twenty Years, Twenty Lessons—Part 3/20の年、20の教訓 その3(Making Magic 2016年6月13日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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