嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies

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(ルール)
(踏み倒し前提でなければやや物足りない性能&実際の採用も踏み倒し前提ということを強調)
 
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;+2能力
 
;+2能力
 
:各プレイヤーの[[ライブラリーの一番上]]から、カードを追放する。紋章の能力と合わせて、各プレイヤー人数分のプレイ可能カードを作成する能力。
 
:各プレイヤーの[[ライブラリーの一番上]]から、カードを追放する。紋章の能力と合わせて、各プレイヤー人数分のプレイ可能カードを作成する能力。
:各対戦相手も含むため不確定要素が強いものの、基本的に手札が2枚増えると言い換えても良い。戦場に出てすぐ[[起動]]すれば忠誠度7の本体が残るため、次のターンの反撃を受けきれそうな局面なら除去を受けるリスクを考えても強気にこれで行くのは一つの手。即対処されないような局面ならこの能力でどんどんアドバンテージ差を付けられる。
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:各対戦相手も含むため不確定要素が強いものの、基本的に手札が2枚増えると言い換えても良く、他の能力のための忠誠度稼ぎとしても十分に強力。戦場に出てすぐ[[起動]]すれば忠誠度7の本体が残るため、次のターンの反撃を受けきれそうな局面なら除去を受けるリスクを考えても強気にこれで行くのは一つの手。即対処されないような局面ならこの能力でどんどん[[アドバンテージ]]差を付けられる。
  
 
;-3能力
 
;-3能力
:アーティファクトかクリーチャーの追放[[除去]]と、こちらも紋章の能力で再利用ができる。
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:アーティファクトかクリーチャーの追放除去と、こちらも紋章の能力で再利用ができる。
:[[マナ・コスト]]の重さに比べると対象範囲がやや狭いが、厄介な脅威を追放した後さらにそれを拝借できるのは5マナ前後のプレインズウォーカーの中マイナスにはほとんどない強力さである。
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:[[マナ・コスト]]の重さに比べると対象範囲がやや狭いが、厄介な脅威を追放した後さらにそれを拝借できるのは5マナ前後のプレインズウォーカーの中マイナスにもほとんどなく、7マナに見合った強力さである。+2能力とこれを交互に連打しつつ追放したカードを唱えていくだけでもゲームを大きく有利に進められよう。
 
:スタンダードでは各種[[ファッティ]]の他、[[グレートヘンジ/The Great Henge]]や[[エンバレスの宝剣/Embercleave]]など、対処&利用したい有力な候補は多い。
 
:スタンダードでは各種[[ファッティ]]の他、[[グレートヘンジ/The Great Henge]]や[[エンバレスの宝剣/Embercleave]]など、対処&利用したい有力な候補は多い。
  
 
;-8能力
 
;-8能力
 
:全ての[[墓地]]のカードを追放して、さらに[[赤マナ]]を3つ加える。実質的に全プレイヤーの墓地対応かつ期限のない[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]+α。
 
:全ての[[墓地]]のカードを追放して、さらに[[赤マナ]]を3つ加える。実質的に全プレイヤーの墓地対応かつ期限のない[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]+α。
:追放したカードのうち3マナ以下の[[呪文]]はその場ですぐ使える。そもそもこのカードを一時的なマナ加速なしで唱えたとしてこの能力を使えるようになる頃はこちらもかなりの[[土地]]ないしマナ発生源を有しているはずなので、以後は[[リソース]]面で圧倒できる。ただし重量級プレインズウォーカーの奥義にしては撃てば勝てるほどのものではない事には注意。
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:追放したカードのうち3マナ以下の[[呪文]]はその場ですぐ使える。そもそもこのカードを一時的なマナ加速なしで唱えたとしてこの能力を使えるようになる頃はこちらもかなりの[[土地]]ないしマナ発生源を有しているはずなので、以後は[[リソース]]面で圧倒できる。+2能力を2回起動するだけで奥義発動圏内の忠誠度に達するのも嬉しく、「奥義を使われたら実質負け、定着を許してもじわじわ負けに近づくが、クリーチャーで対処しようとすると除去され逆に利用されうる」という強力なプレッシャーを相手に強いることができる。
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:ただし重量級プレインズウォーカーの奥義にもかかわらず「撃てば勝ち」に即直結していない事には注意。こちらの土地がじゅうぶん伸びていなかったり[[ライフ]]が削られすぎたりしている場合、稼いだアドバンテージを有効活用する前に[[敗北]]する可能性も否めない。
  
第1面は、序盤にかき乱す布石として優秀で、中盤以降も[[腐る]]事は少ない情報屋兼[[クロック]]としての扱いが主体となる。第2面は、後半に[[マナフラッド]]した状況でなら選択肢として十二分に強力でリソース勝負を制する事ができる。それぞれが一定以上の[[カードパワー]]を持ち、双方の役割が全く被らないので序盤から終盤まで通して優秀なカードに仕上がっている。
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継続的なリソース確保と最低限の除去を備えた第2面は一定以上の[[カードパワー]]こそ有するものの、重量級プレインズウォーカーの性能としては些か物足りないところがある。[[赤黒]]という[[色の組み合わせ]]で7マナに到達すること自体困難であり、律儀に[[マナ基盤]]を整えて唱える場合は3色以上の[[ランプ]][[デッキ]]ないし[[コントロールデッキ]]にすることも視野に入ってくるが、そうなると今度はこのカードより使い勝手のいいアドバンテージ源・[[フィニッシャー]]が採用圏内に入り差別化が難しい。それを前提として第1面を見た場合、[[アグロ]]に寄せた[[ビートダウン]]相手の壁やコントロールデッキ相手の情報屋兼[[クロック]]としてそれなりの役目こそ果たすものの、ロングゲームを制するにあたっては有効な役割を担えず、自分の[[全体除去]]に巻き込まれる点や相手の[[単体除去]]を[[腐る|腐らせ]]ず有効活用させてしまう点も痛く、第2面の重さを正当化するには力不足。「[[ウィニー]]として採用し第2面は[[マナフラッド]]時の選択肢として割り切る」といった運用を許すほど第1面の性能が高いわけでもなく、7マナに達する可能性の低さに鑑みてもアグロや[[ミッドレンジ]]では到底採用しがたい。
  
さらにこの第1面と第2面のマナ・コストが大きくかけ離れているという性質を利用し、[[白日の下に/Bring to Light]]などとの[[コンボ]]で中盤にいきなり7マナプレインズウォーカーを出現させる使い方もできる。
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このカード特有の利点としては、第1面と第2面のマナ・コストが大きくかけ離れており、[[白日の下に/Bring to Light]]などとの[[コンボ]]で中盤にいきなり第2面を「2マナのカード」として[[踏み倒し|踏み倒す]]ことが可能。4-5マナやそれ以下のコストで着地すれば自前の除去効果とアドバンテージ獲得能力で盤面を一方的に制することができ、「出れば勝つ」に限りなく近いカードとして機能する。[[コンボデッキ]]においては第1面の[[ピーピング]]や壁としての価値も相対的に高く、[[打ち消し]]がないことを確認したりアグロなデッキ相手に時間を稼いだりしたのち即座にコンボにつなげる流れが強力となる。マナがある程度伸びたうえでコンボを決めるデッキであればマナフラッド時に第2面を[[生撃ち|ハードキャスト]]することもある程度現実的であり、またコントロールデッキが相手の場合はコンボをちらつかせつつ第1面でクロックを刻む動きもプレッシャーとなる。
  
[[スタンダード]]では[[スゥルタイ根本原理]]で、ヴァルキーが[[単色]]のため[[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]][[サーチ]]してティボルトで唱えられるという裏技じみた扱いで登場する。同時にサーチされるのは[[巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス/Vorinclex, Monstrous Raider]][[アールンドの天啓/Alrund's Epiphany]]であり、前者と共に選ばれれば即奥義、後者でも忠誠度能力2回起動が確実となる。
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スタンダードでは[[スゥルタイ根本原理]][[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]]でコンボ用の「[[単色]]カード」として踏み倒されることが多く、同時に[[巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス/Vorinclex, Monstrous Raider]][[アールンドの天啓/Alrund's Epiphany]]を[[サーチ]]して前者と共に選ばれれば即奥義・後者でも忠誠度能力2回起動(あるいはティボルトが着地しない代わりに[[速攻]]・[[トランプル]]つきファッティと追加ターン)という選択を迫る動きが強力。第1面も序盤をしのいだり軽量カードとして1ターンに複数アクションを取ったりするぶんには及第点の性能であり、素引きしても最低限機能する[[コンボパーツ]]として[[マナカーブ]]を補っていた。第2面のためだけに赤絡みの[[トライオーム]]を採用するかは好みの分かれるところ。
  
*登場した時点では[[続唱]]からも第1面のマナ・コストを参照して第2面を唱えることが可能であり、[[モダン]]や[[レガシー]]で3マナの続唱呪文から高速でティボルトを戦場に出す[[ティボルト続唱]]が活躍した。しかしこの挙動は反直観的で問題のあるものと見做され、ルール改定によって続唱とのコンボは短期間で封じられることとなった。
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[[パイオニア]]では[[5色ニヴ=ミゼット]]で白日の下にから踏み倒す候補として採用されることがある。[[再覚醒したジェイス/Jace Reawakened]]が登場した際には[[計画]]で第2面を踏み倒せる点に注目が集まり、[[トーナメント]]レベルには一歩至らないもののコンボデッキが組まれている。
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また、登場時点のルーリングでは[[続唱]]からも第1面のマナ・コストを参照して第2面を唱えることが可能であり、[[モダン]]や[[レガシー]]で3マナの続唱呪文から高速でティボルトを戦場に出す[[ティボルト続唱]]が活躍した。しかしこの挙動は反直観的で問題のあるものと見做され、ルール改定によってコンボは短期間で成立しなくなった。
  
 
*[[伝説のクリーチャー]]・カードであり、同時にプレインズウォーカーでもあるので、通常版に加え[[ボーダーレス]]版と[[ショーケース]]版の3種類が存在する。
 
*[[伝説のクリーチャー]]・カードであり、同時にプレインズウォーカーでもあるので、通常版に加え[[ボーダーレス]]版と[[ショーケース]]版の3種類が存在する。
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==[[ルール]]==
 
==[[ルール]]==
 
;嘘の神、ヴァルキー
 
;嘘の神、ヴァルキー
*戦場に出たときの能力は[[脳蛆/Brain Maggot]]などと同じ持続期間を持つ領域変更効果である。ヴァルキーが戦場から離れたならそのカードが手札に戻るまでが1つの継続的効果である。
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*戦場に出たときの能力は[[脳蛆/Brain Maggot]]などと同じ特定の[[イベント]]が発生するまで[[オブジェクト]]の[[領域]]を移動させる[[単発的効果]]である。ヴァルキーが戦場から離れたならそのカードは手札に戻る。
 
**能力の解決前にヴァルキーが戦場を離れたなら、手札を見ることはできるがクリーチャー・カードは追放されることはない。
 
**能力の解決前にヴァルキーが戦場を離れたなら、手札を見ることはできるがクリーチャー・カードは追放されることはない。
 
**ヴァルキーが追放したカードのコピーになっても、ヴァルキーであったオブジェクトが戦場を離れたなら追放したカードは手札に戻る。
 
**ヴァルキーが追放したカードのコピーになっても、ヴァルキーであったオブジェクトが戦場を離れたなら追放したカードは手札に戻る。

2024年11月12日 (火) 04:53時点における最新版


Valki, God of Lies / 嘘の神、ヴァルキー (1)(黒)
伝説のクリーチャー — 神(God)

嘘の神、ヴァルキーが戦場に出たとき、すべての対戦相手は自分の手札を公開する。対戦相手1人につき、そのプレイヤーがこれにより公開したクリーチャー・カード1枚を、嘘の神、ヴァルキーが戦場を離れるまで追放する。
(X):嘘の神、ヴァルキーによって追放されていてマナ総量がXであるクリーチャー・カード1枚を選ぶ。嘘の神、ヴァルキーはそのカードのコピーになる。

2/1
Tibalt, Cosmic Impostor / 星界の騙し屋、ティボルト (5)(黒)(赤)
伝説のプレインズウォーカー — ティボルト(Tibalt)

星界の騙し屋、ティボルトが戦場に出るに際し、あなたは「あなたは星界の騙し屋、ティボルトによって追放されたカードをプレイしてもよく、それらの呪文を唱えるために任意のマナを望む色のマナであるかのように支払ってもよい。」を持つ紋章を得る。
[+2]:各プレイヤーのライブラリーの一番上のカードをそれぞれ追放する。
[-3]:アーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とする。それを追放する。
[-8]:すべての墓地からすべてのカードを追放する。(赤)(赤)(赤)を加える。

5

クリーチャープレインズウォーカーモードを持つ両面カード第1面対戦相手手札からクリーチャー・カードを盗み取りそれに化けることができる伝説の第2面黒赤となったティボルト。自身が追放したカードを色拘束を無視してプレイできる紋章を与え、忠誠度能力ライブラリー破壊による実質的なドロー、クリーチャーかアーティファクト除去&奪取、マナ加速とすべての墓地のカードを追放しプレイ可能にする。

第1面
ETBで限定的手札破壊を行うウィニー脳蛆/Brain Maggotから対象範囲が狭くなったがサイズが上がり、盗んだクリーチャーに起動型能力で化ける事ができるようになった。
またこの系統では初めて全対戦相手が対象であり、多人数戦では対戦相手の手札を一斉に公開させるトリッキーなカードに化ける。政治手腕次第ではヴァルキーを守ってもらえる事もあるかもしれない。
当然除去インスタントソーサリーを引っこ抜けないためすぐに除去されて対戦相手の手札を見るだけに留まる事も多いが、情報アドバンテージを得つつ対戦相手の考えている呪文唱える順序を崩す事ができるこの系統のクリーチャー特有の強みは十分ある。砕骨の巨人/Bonecrusher Giantなど除去をクリーチャーに頼っているデッキ相手の場合、ゲーム開始時の手札にそれが1枚しかないようだと意外と生き残り続けるケースは少なく無い。
明らかに除去の的になるため、村の儀式/Village Rites等を併用するデッキに投入するのも手。特に前述の砕骨の巨人など出来事クリーチャーの対象不適正が狙えると美味しい。
自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath等、マナ・コスト以外に戦場に定着する条件があるためにそれが小さい強力なクリーチャーを追放できた場合、即時対処できないとすぐ化けてゲームエンド級の立ち回りも可能。そちらはスタンダードでは同居はしないが、片割れの死の飢えのタイタン、クロクサ/Kroxa, Titan of Death's Hungerは狙い目。
第2面
7マナ重量級プレインズウォーカー。3つの忠誠度能力全てが対戦相手のカードを追放できるもので、出た時に得た紋章によりこれを(ティボルトが存在していなくても)自分が利用できる。
+2能力
各プレイヤーのライブラリーの一番上から、カードを追放する。紋章の能力と合わせて、各プレイヤー人数分のプレイ可能カードを作成する能力。
各対戦相手も含むため不確定要素が強いものの、基本的に手札が2枚増えると言い換えても良く、他の能力のための忠誠度稼ぎとしても十分に強力。戦場に出てすぐ起動すれば忠誠度7の本体が残るため、次のターンの反撃を受けきれそうな局面なら除去を受けるリスクを考えても強気にこれで行くのは一つの手。即対処されないような局面ならこの能力でどんどんアドバンテージ差を付けられる。
-3能力
アーティファクトかクリーチャーの追放除去と、こちらも紋章の能力で再利用ができる。
マナ・コストの重さに比べると対象範囲がやや狭いが、厄介な脅威を追放した後さらにそれを拝借できるのは5マナ前後のプレインズウォーカーの中マイナスにもほとんどなく、7マナに見合った強力さである。+2能力とこれを交互に連打しつつ追放したカードを唱えていくだけでもゲームを大きく有利に進められよう。
スタンダードでは各種ファッティの他、グレートヘンジ/The Great Hengeエンバレスの宝剣/Embercleaveなど、対処&利用したい有力な候補は多い。
-8能力
全ての墓地のカードを追放して、さらに赤マナを3つ加える。実質的に全プレイヤーの墓地対応かつ期限のないヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will+α。
追放したカードのうち3マナ以下の呪文はその場ですぐ使える。そもそもこのカードを一時的なマナ加速なしで唱えたとしてこの能力を使えるようになる頃はこちらもかなりの土地ないしマナ発生源を有しているはずなので、以後はリソース面で圧倒できる。+2能力を2回起動するだけで奥義発動圏内の忠誠度に達するのも嬉しく、「奥義を使われたら実質負け、定着を許してもじわじわ負けに近づくが、クリーチャーで対処しようとすると除去され逆に利用されうる」という強力なプレッシャーを相手に強いることができる。
ただし重量級プレインズウォーカーの奥義にもかかわらず「撃てば勝ち」に即直結していない事には注意。こちらの土地がじゅうぶん伸びていなかったりライフが削られすぎたりしている場合、稼いだアドバンテージを有効活用する前に敗北する可能性も否めない。

継続的なリソース確保と最低限の除去を備えた第2面は一定以上のカードパワーこそ有するものの、重量級プレインズウォーカーの性能としては些か物足りないところがある。赤黒という色の組み合わせで7マナに到達すること自体困難であり、律儀にマナ基盤を整えて唱える場合は3色以上のランプデッキないしコントロールデッキにすることも視野に入ってくるが、そうなると今度はこのカードより使い勝手のいいアドバンテージ源・フィニッシャーが採用圏内に入り差別化が難しい。それを前提として第1面を見た場合、アグロに寄せたビートダウン相手の壁やコントロールデッキ相手の情報屋兼クロックとしてそれなりの役目こそ果たすものの、ロングゲームを制するにあたっては有効な役割を担えず、自分の全体除去に巻き込まれる点や相手の単体除去腐らせず有効活用させてしまう点も痛く、第2面の重さを正当化するには力不足。「ウィニーとして採用し第2面はマナフラッド時の選択肢として割り切る」といった運用を許すほど第1面の性能が高いわけでもなく、7マナに達する可能性の低さに鑑みてもアグロやミッドレンジでは到底採用しがたい。

このカード特有の利点としては、第1面と第2面のマナ・コストが大きくかけ離れており、白日の下に/Bring to Lightなどとのコンボで中盤にいきなり第2面を「2マナのカード」として踏み倒すことが可能。4-5マナやそれ以下のコストで着地すれば自前の除去効果とアドバンテージ獲得能力で盤面を一方的に制することができ、「出れば勝つ」に限りなく近いカードとして機能する。コンボデッキにおいては第1面のピーピングや壁としての価値も相対的に高く、打ち消しがないことを確認したりアグロなデッキ相手に時間を稼いだりしたのち即座にコンボにつなげる流れが強力となる。マナがある程度伸びたうえでコンボを決めるデッキであればマナフラッド時に第2面をハードキャストすることもある程度現実的であり、またコントロールデッキが相手の場合はコンボをちらつかせつつ第1面でクロックを刻む動きもプレッシャーとなる。

スタンダードではスゥルタイ根本原理出現の根本原理/Emergent Ultimatumでコンボ用の「単色カード」として踏み倒されることが多く、同時に巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス/Vorinclex, Monstrous Raiderアールンドの天啓/Alrund's Epiphanyサーチして前者と共に選ばれれば即奥義・後者でも忠誠度能力2回起動(あるいはティボルトが着地しない代わりに速攻トランプルつきファッティと追加ターン)という選択を迫る動きが強力。第1面も序盤をしのいだり軽量カードとして1ターンに複数アクションを取ったりするぶんには及第点の性能であり、素引きしても最低限機能するコンボパーツとしてマナカーブを補っていた。第2面のためだけに赤絡みのトライオームを採用するかは好みの分かれるところ。

パイオニアでは5色ニヴ=ミゼットで白日の下にから踏み倒す候補として採用されることがある。再覚醒したジェイス/Jace Reawakenedが登場した際には計画で第2面を踏み倒せる点に注目が集まり、トーナメントレベルには一歩至らないもののコンボデッキが組まれている。

また、登場時点のルーリングでは続唱からも第1面のマナ・コストを参照して第2面を唱えることが可能であり、モダンレガシーで3マナの続唱呪文から高速でティボルトを戦場に出すティボルト続唱が活躍した。しかしこの挙動は反直観的で問題のあるものと見做され、ルール改定によってコンボは短期間で成立しなくなった。

[編集] ルール

嘘の神、ヴァルキー
  • 戦場に出たときの能力は脳蛆/Brain Maggotなどと同じ特定のイベントが発生するまでオブジェクト領域を移動させる単発的効果である。ヴァルキーが戦場から離れたならそのカードは手札に戻る。
    • 能力の解決前にヴァルキーが戦場を離れたなら、手札を見ることはできるがクリーチャー・カードは追放されることはない。
    • ヴァルキーが追放したカードのコピーになっても、ヴァルキーであったオブジェクトが戦場を離れたなら追放したカードは手札に戻る。
  • 多人数戦ETB能力がコピーされている場合など複数のクリーチャー・カードを追放していたなら、何のコピーになるかは能力の解決時に選ぶ。もっともマナ総量が同じでない限りはXの値で特定される。
  • 新たに戦場に出るわけではないので、コピーしたカードのETB能力は機能しない。戦場に出る際や出たときに何かの選択を行ったりそれに関連した能力を持っていた場合、値が未定義なのでその効果は何もしない。
  • コピーになる前にヴァルキーに何らかの継続的効果が適用されていたのなら、それはコピーになった後も適用され続ける。
星界の騙し屋、ティボルト
  • 紋章を得る効果は戦場に出たときの誘発型能力ではなく戦場に出ることを置換する常在型能力である。あなたが普通にあなたメイン・フェイズにティボルトを唱えて戦場に出したなら、その解決後にあなたは優先権を得て、対戦相手が何かを行う前にティボルトの忠誠度能力を起動できる。
  • ティボルトが戦場を離れても、紋章は残っているので追放されたカードは引き続きプレイしてもよい。
  • 他のプレイヤーがティボルトのコントロールを得ても紋章のコントローラーは変わらないため、そのティボルトが追放したカードはあなたがプレイできる。
  • 追放されているカードをプレイすることは、それらのカードをプレイするための通常のルールに従う。呪文ならば唱えるタイミングはカード・タイプによる許諾に従い、コストも通常通り支払う必要がある。土地ならば、土地をプレイする権利を残している必要がある。
  • 望むマナであるかのように支払うだけで、実際に支払われたマナの色が変わることはない。一徹向上呪文などは実際に支払われたマナの色を参照する。

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

カルドハイムサイクルモードを持つ両面カードで、第1面は神である伝説のクリーチャー第2面伝説のパーマネント。第1面はいずれも単色だが、第2面は多色のものも含まれる。神話レアに5枚、レアに7枚存在する。

神話レア
レア

[編集] ストーリー

カルドハイム/Kaldheimに厄災をもたらそうと企むティボルト/Tibalt。ヴァルキーを幽閉して彼の姿を借り、あちこちの領界/Realmで戦争を煽り始めた。

そのヴァルキー/Valkiは、カルドハイムのスコーティ/The Skotiの一柱で、嘘の。男性。自惚れが強く利己的で、常に神々のトラブルの原因となっている。

詳細はティボルト/Tibaltおよびヴァルキー/Valkiを参照。

[編集] 脚注

  1. 『カルドハイム』一部カードにおけるテキスト訂正のお知らせとお詫び(マジック日本公式サイト 2021年1月21日)

[編集] 参考

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