アーティファクト
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アーティファクト/Artifactは、カード・タイプの1つ。いわゆる「魔法の道具」や「機械」のこと。多くは「魔力で精錬された道具」や「古代の失われた技術によって創られた機械」としてデザインされている。
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解説
優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、アーティファクト・カードを手札から唱えることができる。アーティファクト呪文が解決される際にそれはパーマネントとなり、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で戦場に出す。
アーティファクトの多くは、マナ・コストに色マナを持たない無色のオブジェクトである。これらはどんな色のデッキにも入れることができるが、色の役割を侵害しないように少し弱めに作られている傾向がある。
アーティファクトであることと無色であることとに関連はない。アーティファクトが、なんらかの効果により色を持つこともあるが、それでも依然としてそれはアーティファクトである。また、サルコマイトのマイア/Sarcomite Myrのように、マナ・コストに色マナを持つアーティファクトも多数存在する。その場合、アーティファクトは色マナと同じ色を持つ。これらは有色アーティファクトと呼ばれる。詳細は有色アーティファクトの項を参照。
アーティファクトのサブタイプのことをアーティファクト・タイプという。
他のカード・タイプを併せ持つアーティファクト
詳細は各項を参照のこと。
- アーティファクトであり、なおかつ土地でもあるカード(主に巨大建造物)。ミラディン・ブロックにて初登場。
色の役割との関連
アーティファクトは知識や文明の象徴であり、青や黒にとっては利用するものである。一方、自然物を好み人工物を嫌う緑にとっては、帰化/Naturalizeに代表されるように、破壊すべきものである。
赤と白はその中間の態度を取る。赤は秩序の象徴として破壊する一方で、「鍛冶」「製鉄」のイメージからアーティファクトを直接戦場に出したり、アーティファクトをコストとして生け贄に捧げるカードが多い。白は破壊する一方、墓地からの回収など再利用に長ける色でもある。特に「規律ある兵士」を構成する装備品の有効活用が得意。
色の役割の項も参照。
- 青とアーティファクトは関連が深い。カード単体で見ても修繕/Tinkerやトレイリアのアカデミー/Tolarian Academy等の強力なカードが存在するほか、カード・セット単位で見ても強く結びついていることが多い。例えばミラディン・ブロック内で親和(アーティファクト)を持つカードは炉のドラゴン/Furnace Dragonを除いて全て青か無色であり、有色アーティファクトがテーマのエスパー/Esperはメインカラーが青である。
その他
- カードの背景色は、旧枠のデザインのものは「茶色」で、新枠のデザインのものは「銀色」で印刷されている。機体は通常のアーティファクトと異なり、茶色と銀色の部分が交互に並ぶ独特のカード枠で印刷されている。
- カード・セットによって、極端に収録枚数が増減する場合がある。
- 中国語版では「神器」と表記される。故に、日本でも稀に個人サイトなどでアーティファクトを神器と表記しているのを見かけることもある。
- 一般英語のartifactは単に「工芸品」という意味で「魔法の品」というニュアンスは特に持たないが、「古代の」というニュアンスを含む場合はある。
- 往々にして環境を歪める強力なカードを輩出している。
- アーティファクトを中心としたブロック(ミラディン・ブロック・ミラディンの傷跡ブロック・カラデシュ・ブロック、及びエンチャントをテーマにしているものの、アーティファクトがテーマだと誤解されやすいウルザ・ブロック)前後ではいずれも禁止カードが出ており「アーティファクトテーマのセットは禁止カードが出やすい」というジンクスが続いている。
- Mark Rosewaterはデザイン演説2017で、(ウルザ・ブロックを含めた)アーティファクトが多く存在するセットで禁止カードが出やすい状況を、本質的な「アーティファクト問題」であるとして取り上げている。強力なカード全てをデッキに入れることは通常なら困難だが、無色であることがほとんどなアーティファクトではそれが障害なく行えてしまうのだ。
- 逆に言えばアーティファクトが有色であれば問題の多くは解決できるということである。カラデシュ・ブロック以降、開発部は有色アーティファクトの登場頻度を上げるようになり、現在では落葉樹メカニズムとして扱うようになった[2][3]。有色アーティファクトの項も参照。
過去のルール
- 第6版でのルール変更までは、タップ状態のアーティファクトは能力を失うことになっていた。現在は吠えたける鉱山/Howling Mineのようにルール文章に明記されていない限り、そのようなことはない。
- アンティキティーまでは、(クリーチャーでない)アーティファクトはその能力によって、モノ・アーティファクト、ポリ・アーティファクト、コンティニュアス・アーティファクトの3種類に分けられていた。これらはリバイズド・エディションですべてアーティファクトに統合された。
関連用語
- アーティファクト・クリーチャー
- アーティファクト・土地
- アーティファクト・エンチャント
- 有色アーティファクト
- アーティファクト・タイプ
- 歴史的
- ほぞ
- 茶単
- 単発型アーティファクト(廃語)
- 連発型アーティファクト(廃語)
- 継続型アーティファクト(廃語)
- From the Vault:Relics
- Kaladesh Inventions
参考
- ↑ A Scary Card Frame Story(Daily MTG 2003年10月31日)
- ↑ Storm Scale: Kaladesh and Amonkhet/ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』(Making Magic 2019年3月26日 Mark Rosewater著)
- ↑ Core Than Meets the Eye/目に見えるよりもっと『基本』(Making Magic 2019年6月24日 Mark Rosewater著)
引用:総合ルール 20231117.0
- 3 カード・タイプ
- 301 アーティファクト
- 301.1 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、アーティファクト・カードを手札から唱えることができる。アーティファクトを呪文として唱える場合、スタックを用いる。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
- 301.2 アーティファクト・呪文が解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。
- 301.3 アーティファクトのサブタイプは必ず1単語であり、「アーティファクト」という語のあとに、「アーティファクト ─ 装備品/Artifact ─ Equipment」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。アーティファクトのサブタイプは、「アーティファクト・タイプ」とも呼ばれる1単語である。アーティファクトには複数のサブタイプがあることもありうる。アーティファクト・タイプの一覧は、rule 205.3g を参照。
- 301.4 アーティファクトはそのカード・タイプに特有の特性を持たない。ほとんどのアーティファクトは有色 マナ・シンボルをマナ・コストに含まないので、無色である。しかし、無色であることとアーティファクトであることの間に因果関係はない。色を持つアーティファクトも存在するし、無色であってもアーティファクトでないオブジェクトも存在する。
- 301.5 アーティファクトの中には、「装備品/Equipment」というサブタイプを持つものがある。装備品はクリーチャーにつけることができる。クリーチャーでないものに適正につけることはできない。
- 301.5a 装備品がついているクリーチャーは、「装備しているクリーチャー/equipped creature」と呼ばれる。装備品は、クリーチャーにつく、あるいは「装備される/equip」ことになる。
- 301.5b 装備品・呪文は、他のアーティファクト・呪文と同じように唱えられる。装備品は、他のアーティファクトと同じように戦場に出る。それらはクリーチャーについた状態で戦場に出るわけではない。キーワード能力「装備/equip」は、その装備品をあなたがコントロールしているクリーチャーにつける(rule 702.6〔装備〕参照)。クリーチャーのコントロールに関する条件は、装備 能力の起動時と解決時にのみ確認する。呪文や他の能力によって装備品がクリーチャーにつくことがある。効果によって装備品をそれを装備することができないオブジェクトにつけようとした場合、その装備品は動かない。
- 301.5c クリーチャーは、クリーチャーでもあり換装(rule 702.151〔換装〕参照)を持たない装備品を装備できない。クリーチャーは、「装備品」というサブタイプを失った装備品を装備できない。装備品は自分自身を装備できない。不正あるいは存在しないパーマネントに装備されている装備品は、そのパーマネントからはずれるが、戦場に残ったままである(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。装備品は同時に複数のクリーチャーにつくことはない。呪文や能力によって複数のクリーチャーに装備させるようなことが起こった場合、その装備品のコントローラーはどちらのクリーチャーにつけるかを選ぶ。
- 301.5d 装備品のコントローラーは、装備しているクリーチャーのコントローラーとは別物である。この2つは同じである必要はない。クリーチャーのコントローラーが変わっても装備品のコントローラーは変わらないし、逆も同様である。装備品のコントローラーのみが、それの能力を起動できる。ただし、装備品がそれを装備しているクリーチャーに能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合、装備しているクリーチャーのコントローラーのみが、その能力を起動できる。
- 301.5e 効果がオーラ(rule 303.4i 参照)でない装備品を、適正に装備できないまたは未定義であるオブジェクトにつけた状態で戦場に出そうとした場合、その装備品はついていない状態で戦場に出る。その装備品がトークンなら、それは生成され、ついていない状態で戦場に出る。
- 301.5f パーマネントの、「装備しているクリーチャー/equipped creature」を参照している能力は、そのパーマネントが装備品でなくても、そのパーマネントがついているクリーチャーを参照する。
- 301.6 アーティファクトの中には、「城砦/Fortification」というサブタイプを持つものがある。城砦は土地につけることができる。土地でないオブジェクトにつけることはできない。城砦に関して装備 能力に対応するのは「城砦化/Fortify」というキーワード能力である。rule 301.5a-f は、装備品とクリーチャーの関係を、城砦と土地の関係に読み替え、rule 301.5c は「土地は、クリーチャーでもある城砦によって城砦化されない。」と読み替えて適用する。rule 702.67〔城砦化〕参照。
- 301.7 アーティファクトの中には、「機体/Vehicle」というサブタイプを持つものがある。ほとんどの機体は、アーティファクト・クリーチャー になれる搭乗 能力を持つ。rule 702.122〔搭乗〕参照。
- 301 アーティファクト