バベル
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*デッキの性質上サーチを使わざるを得ないうえ、[[切り直す]]のが非常に手間なので時間がかかりがち。 | *デッキの性質上サーチを使わざるを得ないうえ、[[切り直す]]のが非常に手間なので時間がかかりがち。 | ||
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2021年2月19日 (金) 16:00時点における最新版
バベル(Babel)は、機知の戦い/Battle of Witsで勝利することを目的とした、カード枚数が多いデッキ。また、ただ単にカード枚数が多いタワーデッキを指すこともある。
目次 |
[編集] 概要
勝ち手段である機知の戦い/Battle of Witsの勝利条件がライブラリー200枚なので、当然それ以上の枚数で構築する必要がある。デッキの性質上、ドローやサーチを多用することになるため、余裕を持って多めの枚数にするのがよい。
60枚デッキをハイランダーで作成し、それを4倍にすることで240枚デッキにするのが、デッキ調整がしやすく各種確率も計算しやすいため一般的である。もちろん事故などはハイランダーと同じ感覚で起きるとは言えないが。
極論で言えば、機知の戦い以外には必須のカードは存在しないため、編成には非常に大きな自由度がある。とはいえカードプールの都合上、必ずしも選択肢が豊富とは限らないため、とにかく入れられるものは何でも詰め込んだような感じになるのが常である。青を中心とした低速コントロール戦略を軸に、白や黒を足していく編成が基本であり、大量のドローやサーチに加え、カウンターや除去や手札破壊、そしてそれらを兼ねる187クリーチャーなどで構成される。
- カードの数も種類も(スリーブも)通常のデッキの数倍用意せねばならないため何気にすさまじくお金のかかるデッキ。選択肢を広げるために多色デッキ化しがちであるため、高額な多色土地がたくさん必要になる点もそれに拍車をかけている。
- デッキの性質上サーチを使わざるを得ないうえ、切り直すのが非常に手間なので時間がかかりがち。
- 頭蓋の摘出/Cranial Extractionを撃たれると、勝ち手段が大幅に減る自分も、240枚程度あるライブラリーからカードを探すハメになる対戦相手も悲しい。
[編集] 収録当時の状況
[編集] 基本セット2013後
基本セット2013に機知の戦いが再収録されたものの、エンチャントをサーチするのに高まる野心/Increasing Ambitionや魔性の天啓/Diabolic Revelationといった重いカードしかなく、トーナメント級に達するデッキは登場しなかった。
[編集] 第9版後
オデッセイ撤退後数年の時を経て、第9版で機知の戦い/Battle of Witsが再録されると共にトーナメントに復帰。大会レベルでの活躍例はあまり見られていないが、こと日本に限ればThe Finals05でバベル勢が猛威を振るった事件が特に有名である。このときのデッキは森田雅彦のデザインに、浅原晃がとある問題クリーチャーを加えたもの。
浅原曰く、「Rogue Deckを超えたWander Deck」であり、彼のデッキ名は「The One」。それが意味するところとは、リストに1枚だけ入っているさまようもの/Wandering Onesである。
魔性の教示者/Diabolic Tutor、けちな贈り物/Gifts Ungiven、不朽の理想/Enduring Ideal、脳崩し/Brainspoil(変成)により機知の戦いをサーチ。また、地底街の手中/Clutch of the Undercityの変成により魔性の教示者をサーチしてこられるようになっている。
主なフィニッシャーは機知の戦いや曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirrorだが、いざとなればさまようものによる1点(+精神的)ダメージや幽体の照明灯/Spectral Searchlightのマナ・バーン戦法も駆使する。
- さまようもの+バベルの組み合わせはどう見てもふざけ半分なのだが、それでもしっかり戦果を挙げているあたりはさすがトッププロと言ったところか。The Finalsという大会の新たな魅力を見せてくれたという点でも意義深い一件であった。
- 仕掛け人の浅原は予選ラウンドにおいて、さまようもので黒田正城(同大会優勝)を追い詰め、それ1体のために燎原の火/Wildfireを撃たせている。あるいは、準々決勝で中村修平に敗れる際のラストドローもさまようものであった。
- 同じく「The One」使用者の津村健志のデッキには一部で大人気の甲鱗のワーム/Scaled Wurmの姿が見える。これも浅原が手がけたもので、これの存在のために本来「デッキパワーは頭1つ抜けている(浅原談)」と言うことだが、さすがにこちらは1枚挿しでは事故の原因にしかならなかったそうだ。
[編集] サンプルレシピ
- 備考
- The Finals05 スタンダード部門ベスト8 (参考)
- 使用者:浅原晃
- フォーマット
[編集] オデッセイ・ブロック期
オデッセイ初出時には、本気で機知の戦い/Battle of Witsを使おうとするプレイヤーなんているとは思われなかったのだが、「地雷魔神ささぬ~」こと笹沼希予志によって構築され一世を風靡した。しかもこのデッキでThe Finals東日本予選を通過してしまうのだからすごい。
ちなみに、笹沼が使用するまでは、単にタワーデッキと呼ばれており、「バベル」の名は笹沼オリジナルのデッキにこそ相応しいだろう。この後、各地でタワー・デッキが勃発。634枚(ムサシ)、573枚(コナミ)、758枚(ナゴヤ)などのタイプも登場したらしい。
機知の戦いだけに頼らず、クリーチャーによるビートダウンなどでも勝利できるような構成にされるのが一般的。自分に心の傷跡/Traumatizeを撃ってサイカトグ/Psychatogをパンプアップしたり、同時に死闘/Mortal Combatの勝利条件達成を狙ったりもする。
また、Jon Finkelがマジック・インビテーショナルのオンラインエクステンデッドで使用し、そのフォーマット内で全勝を上げたこともある。
- オデッセイ当時、某外国人プレイヤーがツアーで日本にきたとき、機知の戦いを使っている人が少ないことに驚いて、「なぜこんなに少ないんだ、あんなに強いのに」と言ったそうな。
[編集] サンプルレシピ1
- 備考
- The Finals01東日本予選 1位通過(参考)
- 使用者:笹沼希予志
- フォーマット
バベル [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 1枚しか入っていないカードはシルバーバレット戦略用。
- 対緑カードが多いのは当時のメタゲームの関係(ステロイドなど)。
- 当初は240枚(通常のデッキの枚数60枚×4)で組んでいたらしい。それが245枚になったのは、テストプレイ時に機知の戦いを置いたら5枚足りずに負けたことがあったためだという。
- 予選でのこのデッキの勝ち方は、7~8割が機知の戦い、残りはマハモティ・ジン/Mahamoti Djinnによるビートダウンだったそうだ。
- これでもサイドボードはちゃんと役に立ったらしい。
- この予選ではライブラリーアウト狙いのデッキとも対戦したそうだ。対戦相手はどんな気持ちだったのだろう。まさに地雷である。
- 笹沼氏はThe Finals01本戦にもこのデッキで出場した。その際、少しカードが入れ替わっている。
- 沼4枚 → 硫黄孔/Sulfur Vent
- 悪意+敵意、闇への追放 各4枚 → 反論、釣り合い/Equilibrium
- 脊髄支配1枚 → 冬眠
- (サイドボード)冬眠4枚、反論4枚、洗い流し3枚 → 冬眠3枚、殺戮/Slay4枚、枯渇/Mana Short4枚
[編集] サンプルレシピ2
- 備考
- インビテーショナル02 スタンダード部門全勝
- 使用者:Jon Finkel
- フォーマット
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- こちらは241枚デッキ。使用可能セットが大幅に変化しているため、基本は同じでありながら多くの点が異なる。
- 機知の戦い以外に、サイカトグ/Psychatogがフィニッシャーとして4枚入っている。
[編集] 参考
- でかいデッキの出来るまで (Sideboard Online Japan、文:笹沼希予志)
- I Challenge You!/あなたに挑戦! (Daily MTG、ReConstructed、文:Gavin Verhey、訳:三輪祐介)
- 浅原晃の超プチ構築劇場―《機知の戦い》 (mtg-jp.com、文:浅原晃)
- タワーデッキ
- デッキ集