アーティファクト
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'''アーティファクト'''/''Artifact''は、[[カード・タイプ]]の1つ。いわゆる「魔法の道具」や「機械」のこと。多くは「魔力で精錬された道具」や「古代の失われた技術によって創られた機械」としてデザインされている。 | '''アーティファクト'''/''Artifact''は、[[カード・タイプ]]の1つ。いわゆる「魔法の道具」や「機械」のこと。多くは「魔力で精錬された道具」や「古代の失われた技術によって創られた機械」としてデザインされている。 | ||
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==解説== | ==解説== | ||
− | + | [[優先権]]を持つ[[プレイヤー]]は、自分の[[メイン・フェイズ]]で、[[スタック]]が空の間、アーティファクト・[[カード]]を[[手札]]から[[唱える]]ことができる。アーティファクト[[呪文]]が[[解決]]される際にそれは[[パーマネント]]となり、その[[コントローラー]]は、それを自分の[[コントロール]]下で[[戦場に出す]]。 | |
− | + | アーティファクトの多くは、[[マナ・コスト]]に[[色マナ]]を持たない[[無色]]の[[オブジェクト]]である。これらはどんな[[色]]の[[デッキ]]にも入れることができるが、[[色の役割]]を侵害しないように少し弱めに作られている傾向がある。 | |
− | + | アーティファクトであることと無色であることとに関連はない。アーティファクトが、なんらかの[[効果]]により色を持つこともあるが、それでも依然としてそれはアーティファクトである。また、[[サルコマイトのマイア/Sarcomite Myr]]のように、マナ・コストに色マナを持つアーティファクトも多数存在する。その場合、アーティファクトは色マナと同じ色を持つ。これらは'''[[有色アーティファクト]]'''と呼ばれる。詳細は[[有色アーティファクト]]の項を参照。 | |
− | + | アーティファクトの[[サブタイプ]]のことを[[アーティファクト・タイプ]]という。 | |
− | + | ==他のカード・タイプを併せ持つアーティファクト== | |
+ | 詳細は各項を参照のこと。 | ||
− | + | ;[[アーティファクト・クリーチャー]] | |
+ | *アーティファクトであり、なおかつ[[クリーチャー]]でもあるカード(要するにロボット)。様々な[[カード・セット]]で登場しており、数も多い。 | ||
− | *[[ | + | ;[[アーティファクト・土地]] |
− | **[[ | + | *アーティファクトであり、なおかつ[[土地]]でもあるカード(主に巨大建造物)。[[ミラディン・ブロック]]にて初登場。 |
− | *[[中国語版]] | + | |
+ | ;[[アーティファクト・エンチャント]] | ||
+ | *アーティファクトであり、なおかつ[[エンチャント]]でもあるカード。[[テーロス]]にて初登場。 | ||
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+ | ==[[色の役割]]との関連== | ||
+ | アーティファクトは知識や文明の象徴であり、[[青]]や[[黒]]にとっては利用するものである。一方、自然物を好み人工物を嫌う[[緑]]にとっては、[[帰化/Naturalize]]に代表されるように、[[破壊]]すべきものである。 | ||
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+ | [[赤]]と[[白]]はその中間の態度を取る。赤は秩序の象徴として破壊する一方で、「鍛冶」「製鉄」のイメージからアーティファクトを直接[[戦場に出す|戦場に出し]]たり、アーティファクトを[[コスト]]として[[生け贄に捧げる]]カードが多い。[[白]]は破壊する一方、[[墓地]]からの[[回収]]など再利用に長ける色でもある。特に「規律ある兵士」を構成する[[装備品]]の有効活用が得意。 | ||
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+ | [[色の役割]]の項も参照。 | ||
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+ | *青とアーティファクトは関連が深い。カード単体で見ても[[修繕/Tinker]]や[[トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy]]等の強力なカードが存在するほか、[[カード・セット]]単位で見ても強く結びついていることが多い。例えば[[ミラディン・ブロック]]内で[[親和]](アーティファクト)を持つカードは[[炉のドラゴン/Furnace Dragon]]を除いて全て青か[[無色]]であり、[[有色アーティファクト]]がテーマの[[エスパー/Esper]]はメインカラーが青である。 | ||
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+ | ==その他== | ||
+ | *カードの背景色は、[[旧枠]]のデザインのものは「{{Gatherer|id=31801|茶色}}」で、[[新枠]]のデザインのものは「{{Gatherer|id=212635|銀色}}」で印刷されている。[[機体]]は通常のアーティファクトと異なり、{{Gatherer|id=417806|茶色と銀色の部分が交互に並ぶ独特のカード枠}}で印刷されている。 | ||
+ | **新枠の背景は、[[フィフス・ドーン]]の発売に際し、「{{Gatherer|id=46741|明るい銀色}}」から「{{Gatherer|id=292752|暗めの銀色}}」へと変更された。明るい銀色は、色調が[[白]]のカードと似ていたため、見分けがつきにくいと不評だったからである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/scary-card-frame-story-2003-10-31 A Scary Card Frame Story]([[Daily MTG]] [[2003年]]10月31日)</ref>。 | ||
+ | *[[カード・セット]]によって、極端に収録枚数が増減する場合がある。 | ||
+ | **[[ミラディン・ブロック]]など、アーティファクトを主要テーマとする[[エキスパンション]]では、前後のブロックの数倍にのぼるアーティファクトが収録されることもある。[[アンティキティー]]では、アーティファクトが収録カードの過半数を占める。 | ||
+ | **一方で、[[トーメント]]、[[ジャッジメント]]、[[レギオン]]、[[次元の混乱]]、[[ポータル]]および[[スターター]]系列には、アーティファクトが1枚も存在しない。 | ||
+ | <!-- 基本セット2014までのカードセット別アーティファクト収録枚数 | ||
+ | DGM 10 / GTC 13 / RTR 12 | ||
+ | AVR 14 / DKA 11 / ISD 22 | ||
+ | NPH 48 / MBS 46 / SOM 88 | ||
+ | ROE 12 / WWK 11 / ZEN 15 | ||
+ | ARB 31 / CON 27 / ALA 43 | ||
+ | EVE 9 / SHM 25 / MOR 6 / LRW 12 | ||
+ | FUT 11 / PLC 0 / TSB 10 / TSP 21 | ||
+ | DIS 11 / GPT 7 / RAV 21 | ||
+ | SOK 10 / BOK 12 / CHK 22 | ||
+ | 5DN 65 / DST 73 / MRD 142 | ||
+ | SCG 3 / LGN 0 / ONS 6 | ||
+ | JUD 0 / TOR 0 / ODY 15 | ||
+ | APC 6 / PLS 5 / INV 22 | ||
+ | PCY 6 / NEM 15 / MMQ 30 | ||
+ | UDS 17 / ULG 18 / USG 33 | ||
+ | EXO 12 / STH 11 / TMP 39 | ||
+ | WTH 18 / VIS 19 / MIR 33 | ||
+ | CSP 7 / ALL 21 / ICE 45 | ||
+ | HML 10 / FEM 11 / DRK 20 / LEG 29 / ATQ 44 / ARN 14 | ||
+ | M14 23 / M13 21 / M12 23 / M11 22 / M10 17 | ||
+ | 10E 36 / 9ED 31 / 8ED 31 / 7ED 39 / 6ED 48 | ||
+ | 5ED 64 / 4ED 70 / 3ED 51 / 2ED,LEB 47 | ||
+ | CMD 23 / PTK 0 / P02 0 / POR 0 / S00 0 / S99 0 | ||
+ | UNH 14 / UNG 15 --> | ||
+ | **[[稀少度]]についても、かつて[[コモン]]での収録が一切無い時期が長く存在した。[[エキスパンション]]では[[エクソダス]]から[[スカージ]]までの5年、基本セットでは[[第6版]]から[[基本セット2011]]まで12年にも及ぶ。 | ||
+ | *[[中国語版]]では「神器」と表記される。故に、日本でも稀に個人サイトなどでアーティファクトを神器と表記しているのを見かけることもある。 | ||
*一般英語のartifactは単に「工芸品」という意味で「魔法の品」というニュアンスは特に持たないが、「古代の」というニュアンスを含む場合はある。 | *一般英語のartifactは単に「工芸品」という意味で「魔法の品」というニュアンスは特に持たないが、「古代の」というニュアンスを含む場合はある。 | ||
− | ** | + | **字面通り、アーティファクトによって表現される[[フレイバー]]はそのほとんどが「人工物」「無機物」「金属」といったものである。しかし、[[マジック]]のカード・タイプで表現するのが難しい物品も多く、半ばやむを得ずアーティファクトになっているものも見られ、困惑の種になることもしばしば。[[ウークタビーの王子、キーボ/Kibo, Uktabi Prince|バナナ]]はその最たる例の一つである。 |
+ | *往々にして[[環境]]を歪める強力なカードを輩出している。 | ||
+ | **アーティファクトを中心としたブロック([[ミラディン・ブロック]]・[[ミラディンの傷跡ブロック]]・[[カラデシュ・ブロック]]、及び[[エンチャント]]をテーマにしているものの、アーティファクトがテーマだと誤解されやすい[[ウルザ・ブロック]])前後ではいずれも禁止カードが出ており「アーティファクトテーマのセットは禁止カードが出やすい」というジンクスが続いている。 | ||
+ | **[[Mark Rosewater]]は[https://mtg-jp.com/reading/mm/0019444/ デザイン演説2017]で、([[ウルザ・ブロック]]を含めた)アーティファクトが多く存在するセットで禁止カードが出やすい状況を、本質的な「アーティファクト問題」であるとして取り上げている。強力なカード全てをデッキに入れることは通常なら困難だが、無色であることがほとんどなアーティファクトではそれが障害なく行えてしまうのだ。 | ||
+ | **逆に言えばアーティファクトが[[有色]]であれば問題の多くは解決できるということである。カラデシュ・ブロック以降、開発部は有色アーティファクトの登場頻度を上げるようになり、現在では[[落葉樹]][[メカニズム]]として扱うようになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/storm-scale-kaladesh-and-amonkhet-2019-03-25 Storm Scale: Kaladesh and Amonkhet]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032250/ ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』]([[Making Magic]] [[2019年]]3月26日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/core-meets-eye-2019-06-24 Core Than Meets the Eye]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032647/ 目に見えるよりもっと『基本』](Making Magic [[2019年]]6月24日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。[[有色アーティファクト]]の項も参照。 | ||
==過去のルール== | ==過去のルール== | ||
− | *[[第6版]] | + | *[[第6版]]でのルール変更までは、[[タップ]]状態のアーティファクトは[[能力]]を失うことになっていた。現在は[[吠えたける鉱山/Howling Mine]]のように[[ルール文章]]に明記されていない限り、そのようなことはない。 |
− | * | + | *アンティキティーまでは、(クリーチャーでない)アーティファクトはその能力によって、[[単発型アーティファクト]]、[[連発型アーティファクト]]、[[継続型アーティファクト]]の3種類に分けられていた。これらは[[リバイズド・エディション]]ですべてアーティファクトに統合された。 |
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*[[アーティファクト・クリーチャー]] | *[[アーティファクト・クリーチャー]] | ||
*[[アーティファクト・土地]] | *[[アーティファクト・土地]] | ||
− | *[[ | + | *[[アーティファクト・エンチャント]] |
+ | *[[有色アーティファクト]] | ||
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*[[茶単]] | *[[茶単]] | ||
+ | *[[単発型アーティファクト]]([[廃語]]) | ||
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+ | *[[継続型アーティファクト]](廃語) | ||
+ | *[[From the Vault:Relics]] | ||
+ | *[[Kaladesh Inventions]] | ||
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+ | ==参考== | ||
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2024年9月19日 (木) 15:39時点における最新版
アーティファクト/Artifactは、カード・タイプの1つ。いわゆる「魔法の道具」や「機械」のこと。多くは「魔力で精錬された道具」や「古代の失われた技術によって創られた機械」としてデザインされている。
目次 |
[編集] 解説
優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、アーティファクト・カードを手札から唱えることができる。アーティファクト呪文が解決される際にそれはパーマネントとなり、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で戦場に出す。
アーティファクトの多くは、マナ・コストに色マナを持たない無色のオブジェクトである。これらはどんな色のデッキにも入れることができるが、色の役割を侵害しないように少し弱めに作られている傾向がある。
アーティファクトであることと無色であることとに関連はない。アーティファクトが、なんらかの効果により色を持つこともあるが、それでも依然としてそれはアーティファクトである。また、サルコマイトのマイア/Sarcomite Myrのように、マナ・コストに色マナを持つアーティファクトも多数存在する。その場合、アーティファクトは色マナと同じ色を持つ。これらは有色アーティファクトと呼ばれる。詳細は有色アーティファクトの項を参照。
アーティファクトのサブタイプのことをアーティファクト・タイプという。
[編集] 他のカード・タイプを併せ持つアーティファクト
詳細は各項を参照のこと。
- アーティファクトであり、なおかつ土地でもあるカード(主に巨大建造物)。ミラディン・ブロックにて初登場。
[編集] 色の役割との関連
アーティファクトは知識や文明の象徴であり、青や黒にとっては利用するものである。一方、自然物を好み人工物を嫌う緑にとっては、帰化/Naturalizeに代表されるように、破壊すべきものである。
赤と白はその中間の態度を取る。赤は秩序の象徴として破壊する一方で、「鍛冶」「製鉄」のイメージからアーティファクトを直接戦場に出したり、アーティファクトをコストとして生け贄に捧げるカードが多い。白は破壊する一方、墓地からの回収など再利用に長ける色でもある。特に「規律ある兵士」を構成する装備品の有効活用が得意。
色の役割の項も参照。
- 青とアーティファクトは関連が深い。カード単体で見ても修繕/Tinkerやトレイリアのアカデミー/Tolarian Academy等の強力なカードが存在するほか、カード・セット単位で見ても強く結びついていることが多い。例えばミラディン・ブロック内で親和(アーティファクト)を持つカードは炉のドラゴン/Furnace Dragonを除いて全て青か無色であり、有色アーティファクトがテーマのエスパー/Esperはメインカラーが青である。
[編集] その他
- カードの背景色は、旧枠のデザインのものは「茶色」で、新枠のデザインのものは「銀色」で印刷されている。機体は通常のアーティファクトと異なり、茶色と銀色の部分が交互に並ぶ独特のカード枠で印刷されている。
- カード・セットによって、極端に収録枚数が増減する場合がある。
- 中国語版では「神器」と表記される。故に、日本でも稀に個人サイトなどでアーティファクトを神器と表記しているのを見かけることもある。
- 一般英語のartifactは単に「工芸品」という意味で「魔法の品」というニュアンスは特に持たないが、「古代の」というニュアンスを含む場合はある。
- 往々にして環境を歪める強力なカードを輩出している。
- アーティファクトを中心としたブロック(ミラディン・ブロック・ミラディンの傷跡ブロック・カラデシュ・ブロック、及びエンチャントをテーマにしているものの、アーティファクトがテーマだと誤解されやすいウルザ・ブロック)前後ではいずれも禁止カードが出ており「アーティファクトテーマのセットは禁止カードが出やすい」というジンクスが続いている。
- Mark Rosewaterはデザイン演説2017で、(ウルザ・ブロックを含めた)アーティファクトが多く存在するセットで禁止カードが出やすい状況を、本質的な「アーティファクト問題」であるとして取り上げている。強力なカード全てをデッキに入れることは通常なら困難だが、無色であることがほとんどなアーティファクトではそれが障害なく行えてしまうのだ。
- 逆に言えばアーティファクトが有色であれば問題の多くは解決できるということである。カラデシュ・ブロック以降、開発部は有色アーティファクトの登場頻度を上げるようになり、現在では落葉樹メカニズムとして扱うようになった[2][3]。有色アーティファクトの項も参照。
[編集] 過去のルール
- 第6版でのルール変更までは、タップ状態のアーティファクトは能力を失うことになっていた。現在は吠えたける鉱山/Howling Mineのようにルール文章に明記されていない限り、そのようなことはない。
- アンティキティーまでは、(クリーチャーでない)アーティファクトはその能力によって、単発型アーティファクト、連発型アーティファクト、継続型アーティファクトの3種類に分けられていた。これらはリバイズド・エディションですべてアーティファクトに統合された。
[編集] 関連用語
- アーティファクト・クリーチャー
- アーティファクト・土地
- アーティファクト・エンチャント
- 有色アーティファクト
- アーティファクト・タイプ
- 歴史的
- ほぞ
- 茶単
- 単発型アーティファクト(廃語)
- 連発型アーティファクト(廃語)
- 継続型アーティファクト(廃語)
- From the Vault:Relics
- Kaladesh Inventions
[編集] 参考
- ↑ A Scary Card Frame Story(Daily MTG 2003年10月31日)
- ↑ Storm Scale: Kaladesh and Amonkhet/ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』(Making Magic 2019年3月26日 Mark Rosewater著)
- ↑ Core Than Meets the Eye/目に見えるよりもっと『基本』(Making Magic 2019年6月24日 Mark Rosewater著)
引用:総合ルール 20231117.0
- 3 カード・タイプ
- 301 アーティファクト
- 301.1 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、アーティファクト・カードを手札から唱えることができる。アーティファクトを呪文として唱える場合、スタックを用いる。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
- 301.2 アーティファクト・呪文が解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。
- 301.3 アーティファクトのサブタイプは必ず1単語であり、「アーティファクト」という語のあとに、「アーティファクト ─ 装備品/Artifact ─ Equipment」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。アーティファクトのサブタイプは、「アーティファクト・タイプ」とも呼ばれる1単語である。アーティファクトには複数のサブタイプがあることもありうる。アーティファクト・タイプの一覧は、rule 205.3g を参照。
- 301.4 アーティファクトはそのカード・タイプに特有の特性を持たない。ほとんどのアーティファクトは有色 マナ・シンボルをマナ・コストに含まないので、無色である。しかし、無色であることとアーティファクトであることの間に因果関係はない。色を持つアーティファクトも存在するし、無色であってもアーティファクトでないオブジェクトも存在する。
- 301.5 アーティファクトの中には、「装備品/Equipment」というサブタイプを持つものがある。装備品はクリーチャーにつけることができる。クリーチャーでないものに適正につけることはできない。
- 301.5a 装備品がついているクリーチャーは、「装備しているクリーチャー/equipped creature」と呼ばれる。装備品は、クリーチャーにつく、あるいは「装備される/equip」ことになる。
- 301.5b 装備品・呪文は、他のアーティファクト・呪文と同じように唱えられる。装備品は、他のアーティファクトと同じように戦場に出る。それらはクリーチャーについた状態で戦場に出るわけではない。キーワード能力「装備/equip」は、その装備品をあなたがコントロールしているクリーチャーにつける(rule 702.6〔装備〕参照)。クリーチャーのコントロールに関する条件は、装備 能力の起動時と解決時にのみ確認する。呪文や他の能力によって装備品がクリーチャーにつくことがある。効果によって装備品をそれを装備することができないオブジェクトにつけようとした場合、その装備品は動かない。
- 301.5c クリーチャーは、クリーチャーでもあり換装(rule 702.151〔換装〕参照)を持たない装備品を装備できない。クリーチャーは、「装備品」というサブタイプを失った装備品を装備できない。装備品は自分自身を装備できない。不正あるいは存在しないパーマネントに装備されている装備品は、そのパーマネントからはずれるが、戦場に残ったままである(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。装備品は同時に複数のクリーチャーにつくことはない。呪文や能力によって複数のクリーチャーに装備させるようなことが起こった場合、その装備品のコントローラーはどちらのクリーチャーにつけるかを選ぶ。
- 301.5d 装備品のコントローラーは、装備しているクリーチャーのコントローラーとは別物である。この2つは同じである必要はない。クリーチャーのコントローラーが変わっても装備品のコントローラーは変わらないし、逆も同様である。装備品のコントローラーのみが、それの能力を起動できる。ただし、装備品がそれを装備しているクリーチャーに能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合、装備しているクリーチャーのコントローラーのみが、その能力を起動できる。
- 301.5e 効果がオーラ(rule 303.4i 参照)でない装備品を、適正に装備できないまたは未定義であるオブジェクトにつけた状態で戦場に出そうとした場合、その装備品はついていない状態で戦場に出る。その装備品がトークンなら、それは生成され、ついていない状態で戦場に出る。
- 301.5f パーマネントの、「装備しているクリーチャー/equipped creature」を参照している能力は、そのパーマネントが装備品でなくても、そのパーマネントがついているクリーチャーを参照する。
- 301.6 アーティファクトの中には、「城砦/Fortification」というサブタイプを持つものがある。城砦は土地につけることができる。土地でないオブジェクトにつけることはできない。城砦に関して装備 能力に対応するのは「城砦化/Fortify」というキーワード能力である。rule 301.5a-f は、装備品とクリーチャーの関係を、城砦と土地の関係に読み替え、rule 301.5c は「土地は、クリーチャーでもある城砦によって城砦化されない。」と読み替えて適用する。rule 702.67〔城砦化〕参照。
- 301.7 アーティファクトの中には、「機体/Vehicle」というサブタイプを持つものがある。ほとんどの機体は、アーティファクト・クリーチャー になれる搭乗 能力を持つ。rule 702.122〔搭乗〕参照。
- 301 アーティファクト