青白コントロール
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青白コントロール(Blue-White Control)は、白青の2色で構成されるコントロールデッキ。青のパーミッション力が重要で青重視となることが多いため、色の順序通りの白青コントロール(White-Blue Control)ではなく、こちらの呼称で呼ばれることが多い。
目次 |
概要
従来青はパーマネントの処理が非常に苦手であったため、それを白の優秀な除去呪文などで補ったデッキである。デッキタイプとしては基本的にパーミッションの構成を取る。
白のコントロールカードや青のカウンターで相手を止め、大型フィニッシャーで勝負を決める。赤緑のステロイドと同じく、最もオーソドックスなアーキタイプの1つである。
カウンターなどの基本的なコントロール向きのカードがあれば簡単に作れるので、現在の色の役割が変更にならない限り、このアーキタイプが消えることはないだろう。
- どちらの色もダブルシンボルのカードを使うため、土地配分には気を配る必要がある。
- 往々にしてレアカード満載になり費用がかかるデッキタイプである。だが、デッキの中心となる高額カード(神の怒り/Wrath of Godやアダーカー荒原/Adarkar Wastesなど)が基本セットを中心としているので、初期投資を惜しまなければ、同じカードの使いまわしで長く楽しめるデッキタイプであるという見方もできる。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
クリーチャー — 人間(Human) 騎士(Knight)
先制攻撃
白蘭の騎士が戦場に出たとき、対戦相手1人があなたより多くの土地をコントロールしている場合、あなたは「あなたのライブラリーから平地(Plains)カードを1枚探し、それを戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期のスタンダードでは、原霧の境界石/Fieldmistと白蘭の騎士/Knight of the White Orchidのシナジーを用いたヒバリデッキが存在する。
ヒバリデッキは時のらせんブロックの退場に伴い、一瞬の瞬き/Momentary Blink等の多くのパーツを失い、大きく弱体化してしまった。 それゆえアラーラの再誕参入前はファンデッキ扱いであったが、アラーラの再誕参入により、原霧の境界石/FieldmistやMeddling Mage/翻弄する魔道士を得て、トーナメントシーンでも多少見受けられるようになった。
サンプルレシピ
- 備考
- 09アメリカ選手権予選 ピッツバーグ 優勝
- 使用者:Adam Thorn
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (21) | |
3 | エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage |
4 | 白蘭の騎士/Knight of the White Orchid |
4 | 熟考漂い/Mulldrifter |
4 | 目覚ましヒバリ/Reveillark |
3 | 誘惑蒔き/Sower of Temptation |
3 | 静月の騎兵/Stillmoon Cavalier |
呪文 (20) | |
4 | 謎めいた命令/Cryptic Command |
4 | 原霧の境界石/Fieldmist Borderpost |
4 | 精神石/Mind Stone |
4 | 流刑への道/Path to Exile |
4 | 神の怒り/Wrath of God |
土地 (14) | |
3 | 島/Island |
5 | 平地/Plains |
4 | 秘教の門/Mystic Gate |
1 | 変わり谷/Mutavault |
2 | フェアリーの集会場/Faerie Conclave |
4 | アダーカー荒原/Adarkar Wastes |
サイドボード | |
4 | ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender |
3 | ジェイス・ベレレン/Jace Beleren |
3 | 否認/Negate |
2 | ルーンの光輪/Runed Halo |
3 | 災いの砂時計/Scourglass |
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期のスタンダードでは、モーニングタイドの参入で目覚ましヒバリ/Reveillarkを獲得し、一瞬の瞬き/Momentary Blinkを使用したブリンクが復活を果たす。
インスタント
あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。その後それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
フラッシュバック(3)(青)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
飛行
目覚ましヒバリが戦場を離れたとき、あなたの墓地にあるパワーが2以下のクリーチャー・カードを最大2枚まで対象とし、それらを戦場に戻す。
想起(5)(白)(あなたはこの呪文を、その想起コストを支払うことで唱えてもよい。そうした場合、戦場に出たときにこれを生け贄に捧げる。)
詳細はヒバリブリンクを参照のこと。
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期のスタンダードでは、青単トロンからの流れを汲むウルザトロン系コントロールデッキが、青白という新たなカラーパターンで青白トロンとして登場。世界選手権06などで活躍した。
土地 — (Urza’s) 塔(Tower)
(T):(◇)を加える。あなたがウルザの(Urza's)・鉱山(Mine)とウルザの・魔力炉(Power-Plant)をコントロールしているなら、代わりに(◇)(◇)(◇)を加える。
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこれにより打ち消された場合、それをそのプレイヤーの墓地に置く代わりにオーナーの手札に加える。
カードを1枚引く。
トリスケラバス/Triskelavusを使うトリスケトロンや砂の殉教者/Martyr of Sandsを使用した殉教者トロンなど、いくつかのバリエーションがある。
後期には一瞬の瞬き/Momentary BlinkによるCIP能力使いまわしエンジンを搭載したブリンクも活躍した。
インスタント
あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。その後それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
フラッシュバック(3)(青)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック+コールドスナップ期
神河ブロック+ラヴニカ・ブロック+コールドスナップ期のスタンダードでは、白青のギルド、アゾリウス評議会/The Azorius Senateはラヴニカ・ブロックの最後ディセンションにて登場したため、世に出てくるのは大分遅かったといえる。ディセンション参入により、宮廷の軽騎兵/Court Hussar、糾弾/Condemn、呪文嵌め/Spell Snareなどが登場し、トーナメントレベルとなった。
クリーチャー — ヴィダルケン(Vedalken) 騎士(Knight)
警戒
宮廷の軽騎兵が戦場に出たとき、あなたのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後それらのうちの1枚をあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
宮廷の軽騎兵が戦場に出たとき、それを唱えるために(白)が使われていないかぎり、それを生け贄に捧げる。
コールドスナップ参入後は占術の岩床/Scrying Sheetsや相殺/Counterbalanceが師範の占い独楽/Sensei's Divining Topと共に用いられた。青白氷雪コントロールのページも参照。
ミラディン・ブロック+神河ブロック期
ミラディン・ブロック+神河ブロック期のスタンダードでは、親和全盛の時代に清純な天使/Pristine Angelと崇拝/Worshipで半ロックするコントロールデッキが存在した。
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
清純な天使がアンタップ状態であるかぎり、それはプロテクション(アーティファクト)とプロテクション(すべての色)を持つ。
あなたが呪文を唱えるたび、清純な天使をアンタップしてもよい。
エンチャント
あなたがクリーチャーを1体でもコントロールしている場合、あなたのライフの総量を1点未満に減少させるダメージは、代わりにあなたのライフの総量が1点になるまで減少させる。
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、青のカウンターやドローの質がかなり落ちていて、従来のパーミッション+リセットという形をとるのが困難になってきたが、一方で白は強力なフィニッシャーが多く存在し、リセット呪文も環境によく合っていたため、白コントロールをベースにカウンターを散らしたタイプのデッキが作られた。
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
賛美されし天使がダメージを与えるたび、あなたは同じ点数のライフを得る。
変異(2)(白)(白)(あなたはこのカードを、(3)で2/2クリーチャーとして裏向きに唱えてもよい。これの変異コストで、これをいつでも表向きにしてもよい。)
ソーサリー
すべてのアーティファクトと、すべてのクリーチャーと、すべてのエンチャントを破壊する。
サイクリング(3)((3),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
オンスロート・ブロックの誇る3大フィニッシャー(賛美されし天使/Exalted Angel、正義の命令/Decree of Justice、永遠のドラゴン/Eternal Dragon)をフル投入する他の時代とは違うタイプが主流である。デッキリストはWorld Championship Decks 2004を参照のこと。
メタの中心にある親和に対抗するため機械の行進/March of the Machinesを採用したものも存在した(→機械の行進)。
エンチャント
クリーチャーでない各アーティファクトは、パワーとタフネスがそれぞれそのマナ総量に等しいアーティファクト・クリーチャーである。(クリーチャーである装備品(Equipment)をクリーチャーに装備することはできない。)
また、ミラディン参入直後にはヤソコンと呼ばれるシルバーバレット戦略を重視したものも存在した。
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期のスタンダードでは、カウンターレベルとミルストーリーの2種類が存在した。
カウンターレベルは、リクルート能力を持つレベルを、序盤のブロッカー、終盤のフィニッシャーとして使用する。そのリクルート能力によりパーミッションに強い。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) レベル(Rebel)
(X),(T):あなたのライブラリーから、マナ総量がX点以下のレベル(Rebel)・パーマネント・カードを1枚探し、それを戦場に出し、その後、ライブラリーを切り直す。
(3):あなたの墓地にあるレベル・カード1枚を対象とし、それをあなたのライブラリーの一番下に置く。
ミルストーリーはフィニッシャーとなるクリーチャーは存在せず、石臼/Millstoneによるライブラリーアウトを狙う。多色の環境ではあったが、物語の円/Story Circleが神の怒りとの相性もよく、クリーチャー主体のデッキへの対策として広く使用された。
またノンクリーチャーにこだわらず、まばゆい天使/Blinding Angelをフィニッシャーにしたタイプもあった。これのお陰でファイアーズに対して優位に戦うことができたため、元々のデッキパワー+環境最大勢力に対するアンチデッキとしてメタの2番手に食い込んだ。
エンチャント
物語の円が戦場に出るに際し、色を1色選ぶ。
(白):このターン、あなたが選んだ、選ばれた色の発生源1つが次にあなたに与えるすべてのダメージを軽減する。
アポカリプス以降は対抗色ペインランドの登場により、3色のデッキを組むことが容易となったため、青白コントロールはGo-Marやトレンチなどへ変化していく。
マスクス・ブロック構築
マスクス・ブロック構築では、獅子将マギータ/Mageta the Lionをカウンターで守るカウンターマギータが登場した。獅子将マギータの手札消費が激しいが、青の島を戻すピッチスペルがうまく補っていた。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) スペルシェイパー(Spellshaper)
(2)(白)(白),(T),カードを2枚捨てる:獅子将マギータ以外のすべてのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。
3/3他、まばゆい天使/Blinding Angelも除去されなければ単体で勝てるカードとして優秀。
アイスエイジ・ブロック期
アイスエイジ・ブロック期のスタンダードでは、カウンターポストと呼ばれる型が注目を集めた。Kjeldoran Outpostは、序盤のブロッカーを供給しつつ、神の怒り/Wrath of God後のフィニッシャーにもなるということで、デッキタイプによく合ったカードであった。
土地
Kjeldoran Outpostが戦場に出るなら、代わりに平地(Plains)を1つ生け贄に捧げる。そうしたなら、Kjeldoran Outpostを戦場に出す。そうしなかったなら、それをオーナーの墓地に置く。
(T):(白)を加える。
(1)(白),(T):白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。
黎明期
マジックの黎明期には、破裂の王笏/Disrupting Scepterやジェイムデー秘本/Jayemdae Tomeによるアドバンテージを積み重ね、最終的にセラの天使/Serra Angelで勝利するThe Deckと呼ばれるものが存在した。
エクステンデッド
ローテーション導入後
エクステンデッドにローテーションが導入された後、デュアルランドや剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどを失い、青白コントロールは一時鳴りを潜めていた。その後、ミラディンで等時の王笏/Isochron Scepterを獲得し、オアリムの詠唱/Orim's Chantとのコンボを核としたセプターチャントとしてメタゲームに復帰する。
アーティファクト
刻印 ― 等時の王笏が戦場に出たとき、あなたはあなたの手札にあるマナ総量が2以下のインスタント・カードを1枚、追放してもよい。
(2),(T):あなたは、その追放されたカードをコピーしてもよい。そうしたなら、あなたはそのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
インスタント
キッカー(白)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(白)を支払ってもよい。)
プレイヤー1人を対象とする。このターン、そのプレイヤーは呪文を唱えられない。
この呪文がキッカーされていたなら、このターン、クリーチャーは攻撃できない。
また、ディセンションでのアゾリウス・ギルド参入によるマナ基盤安定後は、青単トロンの流れを汲むウルザトロン系デッキ・青白トロンも登場した。
ソーサリー
白の4/4の飛行を持つ天使(Angel)クリーチャー・トークンをX体生成する。
サイクリング(2)(白)((2)(白),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが正義の命令をサイクリングしたとき、あなたは(X)を支払ってもよい。そうした場合、白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンをX体生成する。
土地 — (Urza’s) 塔(Tower)
(T):(◇)を加える。あなたがウルザの(Urza's)・鉱山(Mine)とウルザの・魔力炉(Power-Plant)をコントロールしているなら、代わりに(◇)(◇)(◇)を加える。
ローテーション導入前
ローテーションを導入する前のエクステンデッドでもよく見られたデッキタイプである。Force of Will、剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの定番カードがその骨格を支える。
初期にはアイスエイジ期のスタンダードと同様カウンターポストが活躍。
土地
Kjeldoran Outpostが戦場に出るなら、代わりに平地(Plains)を1つ生け贄に捧げる。そうしたなら、Kjeldoran Outpostを戦場に出す。そうしなかったなら、それをオーナーの墓地に置く。
(T):(白)を加える。
(1)(白),(T):白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。
不毛の大地/Wastelandの台頭でカウンターポストが衰退した後は、フィニッシャーなどのために緑を加えるタイプが主流になった(→ワラミーズ)。
ソーサリー
緑の3/3の象(Elephant)クリーチャー・トークンを1体生成する。
フラッシュバック(3)(緑)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
ただ、オデッセイ以降、パーミッションとしては別に強力な青黒コントロールのサイカトグが登場し、このデッキは活躍の場を奪われてしまった。
エターナル
エターナル環境では、行き詰まり/Standstillをドロー手段に、ミシュラランドのダメージクロックをフィニッシャーに据えたランドスティルと呼ばれるタイプが主流。
土地
(T):(◇)を加える。
(1):ターン終了時まで、ミシュラの工廠は2/2の組立作業員(Assembly-Worker)アーティファクト・クリーチャーになる。それは土地でもある。
(T):組立作業員クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受ける。
詳細はランドスティルを参照のこと。