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[[イベント規定]]によって、特定の[[フォーマット]]において使えるカードは「そのフォーマットで使用できるセットのカード」と「それと同名のカード」だけと定められている。古い[[カード・セット]]のカードでも、[[スタンダード]]で使用可能なセットに同名のカードがあれば、そのカードを使用することができる。どのセットのカードであっても、[[ルール・テキスト]]は最新の[[オラクル]]が書かれているものとして扱う。
 
[[イベント規定]]によって、特定の[[フォーマット]]において使えるカードは「そのフォーマットで使用できるセットのカード」と「それと同名のカード」だけと定められている。古い[[カード・セット]]のカードでも、[[スタンダード]]で使用可能なセットに同名のカードがあれば、そのカードを使用することができる。どのセットのカードであっても、[[ルール・テキスト]]は最新の[[オラクル]]が書かれているものとして扱う。
*[[銀枠]]の場合はこのルールは適用されない。実際にそのカードに印刷されている文章に基づいて処理する。そのため同じ名前のカードであっても効果が異なる場合があり得る<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/unstable-faqawaslfaqpaftidawabiajtbt-2017-11-22 Unstable FAQAWASLFAQPAFTIDAWABIAJTBT]/[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0029957/ 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集](News [[2017年]]11月22日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。実際に[[Unstable]]では、同じ名前で異なるルール・テキストを持つカードが何種類も登場している<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/unstable-variants-2017-12-06 Unstable Variants]/[http://mtg-jp.com/publicity/0030043/ 『Unstable』の変種カード](News [[2017年]]12月6日 [[WotC|Wizards of the Coast]]著)</ref>。
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*[[アン・ゲーム]]の場合はこのルールは適用されない。実際にそのカードに印刷されている文章に基づいて処理する。そのため同じ名前のカードであっても効果が異なる場合があり得る<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/unstable-faqawaslfaqpaftidawabiajtbt-2017-11-22 Unstable FAQAWASLFAQPAFTIDAWABIAJTBT]/[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0029957/ 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集](News [[2017年]]11月22日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。実際に[[Unstable]]では、同じ名前で異なるルール・テキストを持つカードが何種類も登場している<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/unstable-variants-2017-12-06 Unstable Variants]/[http://mtg-jp.com/publicity/0030043/ 『Unstable』の変種カード](News [[2017年]]12月6日 [[WotC|Wizards of the Coast]]著)</ref>。
  
 
===名前の参照===
 
===名前の参照===
オブジェクトのルール・テキスト中にそのオブジェクト自身の名前が書いてあった場合、それは「そのオブジェクト自身」を指している。オブジェクトの名前が変更された場合でも、変わらずそのオブジェクトを指す。同名の他のオブジェクトを含めて指す場合は「~という名前の/named ...」と表記される。
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オブジェクトのルール・テキスト中にそのオブジェクト自身の名前が書いてあった場合、それは「そのオブジェクト自身」を指しており、「これ」と同義である。オブジェクトの名前が変更された場合でも、変わらずそのオブジェクトを指す。同名の他のオブジェクトを含めて指す場合は「~という名前の/named ...」と表記される。
 
{{#card:Looming Shade}}
 
{{#card:Looming Shade}}
 
{{#card:Timberpack Wolf}}
 
{{#card:Timberpack Wolf}}
  
*例:[[立ちはだかる影/Looming Shade]]の「立ちはだかる影は…[[修整]]を受ける」という能力では、修整を受けるのは能力の[[発生源]]である立ちはだかる影自身のみである。他の「立ちはだかる影」という名前のクリーチャーが修整を受けることはない。
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*例:[[立ちはだかる影/Looming Shade]]の「立ちはだかる影は~[[修整]]を受ける」という能力において「立ちはだかる影」とは「これ」と同義であり、修整を受けるのは能力の[[発生源]]である立ちはだかる影自身のみである。他の「立ちはだかる影」という名前のクリーチャーが修整を受けることはない。
  
 
あるオブジェクトAの能力が、そのオブジェクトA自身の名前が書かれた能力をいずれかのオブジェクトBに与える場合、その名前が指しているのはオブジェクトAである。同名の他のオブジェクトやオブジェクトBを指しているわけではない。
 
あるオブジェクトAの能力が、そのオブジェクトA自身の名前が書かれた能力をいずれかのオブジェクトBに与える場合、その名前が指しているのはオブジェクトAである。同名の他のオブジェクトやオブジェクトBを指しているわけではない。
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{{#card:Quicksilver Elemental}}
 
{{#card:Quicksilver Elemental}}
  
*例:[[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]が[[立ちはだかる影/Looming Shade]]の能力を得た場合、「立ちはだかる影はターン終了時まで…」を「水銀の精霊はターン終了時まで…」と読み替える。
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*例:[[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]が[[立ちはだかる影/Looming Shade]]の能力を得た場合、「立ちはだかる影はターン終了時まで~」を「水銀の精霊はターン終了時まで~」と読み替える。
  
 
オブジェクトの名前以外の特性が変更されても、名前や、ルール・テキスト中の名前を示す部分が変更されることはない。
 
オブジェクトの名前以外の特性が変更されても、名前や、ルール・テキスト中の名前を示す部分が変更されることはない。
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*以前はルール・テキストに2回以上その名前が現れる場合のみ省略できるという制約があったが、[[2013年]]7月13日の[[総合ルール]]更新で撤廃され、1回しか現れない場合も省略できるようになった({{Gatherer|id=373524|カード画像}})。
 
*以前はルール・テキストに2回以上その名前が現れる場合のみ省略できるという制約があったが、[[2013年]]7月13日の[[総合ルール]]更新で撤廃され、1回しか現れない場合も省略できるようになった({{Gatherer|id=373524|カード画像}})。
 
*日本語版では省略されずに記述されていることがほとんど({{Gatherer|id=373524|英語版}}/{{Gatherer|id=375018|日本語版}})。[[プレーンシフト]]の[[タールルームの勇士ターンガース/Tahngarth, Talruum Hero]]までは英語版通りに省略されていたが、[[オンスロート]]の[[獅子面のタイタン、ジャレス/Jareth, Leonine Titan]]以降は省略されずに記述されるようになった。
 
*日本語版では省略されずに記述されていることがほとんど({{Gatherer|id=373524|英語版}}/{{Gatherer|id=375018|日本語版}})。[[プレーンシフト]]の[[タールルームの勇士ターンガース/Tahngarth, Talruum Hero]]までは英語版通りに省略されていたが、[[オンスロート]]の[[獅子面のタイタン、ジャレス/Jareth, Leonine Titan]]以降は省略されずに記述されるようになった。
*かつて黎明期には、二つ名を持たないにも関わらず名前が省略されて印刷されているものも存在した。一例として、[[リミテッド・エディション]]〜[[リバイズド]]の[[機械仕掛けの獣/Clockwork Beast]]のルール・テキストでは「Clockwork Beast」という正式な名前は一度も登場せず、一貫して単に「Beast」とだけ記述されている({{Gatherer|id=7|カード画像}})。当然、現在ではオラクル更新によって適切な記述に改められている。
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*かつて黎明期には、二つ名を持たないにもかかわらず名前が省略されて印刷されているものも存在した。一例として、[[リミテッド・エディション]]〜[[リバイズド]]の[[機械仕掛けの獣/Clockwork Beast]]のルール・テキストでは「Clockwork Beast」という正式な名前は一度も登場せず、一貫して単に「Beast」とだけ記述されている({{Gatherer|id=7|カード画像}})。当然、現在ではオラクル更新によって適切な記述に改められている。
  
 
複数のオブジェクトを比較して、それらが同じ名前か、あるいは異なる名前を持っているか参照する[[効果]]が存在する。それらの場合、それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持つ場合、同じ名前を持っている。それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持たない場合のみ、異なる名前を持っていることになる。
 
複数のオブジェクトを比較して、それらが同じ名前か、あるいは異なる名前を持っているか参照する[[効果]]が存在する。それらの場合、それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持つ場合、同じ名前を持っている。それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持たない場合のみ、異なる名前を持っていることになる。
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*例:[[裏向き]]で名前を持たないクリーチャー1体を対象として「そのパーマネントと同じ名前を持つ他のすべてのパーマネントを、オーナーの手札に戻す。」効果を持つ[[残響する真実/Echoing Truth]]を唱えた。他に名前を持たないパーマネントが存在していたとしても、それらは残響する真実によって手札に戻されない。
 
*例:[[裏向き]]で名前を持たないクリーチャー1体を対象として「そのパーマネントと同じ名前を持つ他のすべてのパーマネントを、オーナーの手札に戻す。」効果を持つ[[残響する真実/Echoing Truth]]を唱えた。他に名前を持たないパーマネントが存在していたとしても、それらは残響する真実によって手札に戻されない。
 
*例:プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたが異なる名前を持つ4体以上のデーモンをコントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。」という能力を持つ[[リリアナの契約/Liliana's Contract]]と、名前が異なるデーモン3体と、効果によってデーモンになっている裏向きで名前を持たないクリーチャー1体をコントロールしている。そのクリーチャー4体の中に名前を持たないもの1体が含まれているので、これらのクリーチャー4体は異なる名前を持つ4体以上のデーモンではなく、リリアナの契約の能力は誘発しない。
 
*例:プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたが異なる名前を持つ4体以上のデーモンをコントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。」という能力を持つ[[リリアナの契約/Liliana's Contract]]と、名前が異なるデーモン3体と、効果によってデーモンになっている裏向きで名前を持たないクリーチャー1体をコントロールしている。そのクリーチャー4体の中に名前を持たないもの1体が含まれているので、これらのクリーチャー4体は異なる名前を持つ4体以上のデーモンではなく、リリアナの契約の能力は誘発しない。
*例:プレイヤーが[[リリアナの契約/Liliana's Contract]]と本来の名前が異なる名前のデーモン4体をコントロールしている。1体のデーモンが「装備しているクリーチャーそれの名前に加えてすべての伝説でないクリーチャー・カードの名前を持つ。」[[スパイ道具/Spy Kit]]を[[装備]]している。そのデーモンは他のデーモンと共通の名前を持っているため、リリアナの契約の能力は誘発しない。
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*例:プレイヤーが[[リリアナの契約/Liliana's Contract]]と、本来の名前が異なる名前のデーモン4体をコントロールしている。1体のデーモンが「装備しているクリーチャーの名前に加えてすべての伝説でないクリーチャー・カードの名前を持つ。」[[スパイ道具/Spy Kit]]を[[装備]]している。そのデーモンは、「他のデーモンが3体とも伝説」でなければ他のデーモンと共通の名前を持っているため、リリアナの契約の能力は誘発しない。
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日本語版においては[[機械兵団の進軍]]以降、一部の[[伝説のカード]]において「[オブジェクト自身の名前]」ではなく「これ」と訳すことがある。これらに機能上の違いはない。
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[[ファウンデーションズ]]以降はオラクルでオブジェクト自身を指す言葉は「このクリーチャー/This Creature」と[[カード・タイプ]]などを使って記述するようになった。機能上の変更は無い。また、[[伝説のカード]]はオラクルでは最初から個人名が使われるようになったが、日本語版ルール・テキストにおいては「これ」といった書き方をされる。
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{{#card:Clinquant Skymage}}
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*注意点として、これらの書式はオブジェクト自身を指すための言い方に過ぎず、カード・タイプ自体を参照するわけではない。例えば、[[光り物の空魔道士/Clinquant Skymage]]の[[誘発型能力]]の[[解決]]時に、何らかの方法でそれがクリーチャーでなくなっていたとしても[[+1/+1カウンター]]は置かれる({{CR|608.2j}})。
  
 
===名前の指定===
 
===名前の指定===
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{{#card:Meddling Mage}}
 
{{#card:Meddling Mage}}
  
*同名のカードが存在しない限り、トークンの名前を選ぶことはできない。({{CR|201.4}}
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*トークンの名前を選ぶことはできない({{CR|201.4}})。[[コピー]]効果や、[[ラノワールの助言者/Llanowar Mentor]]などでトークンがカードと同じ名前を持つことは有り得る。
 
*[[分割カード]]の名前を選ぶ場合、いずれかの半分の名前を選ぶ。両方の半分の名前は選べない。
 
*[[分割カード]]の名前を選ぶ場合、いずれかの半分の名前を選ぶ。両方の半分の名前は選べない。
 
*[[反転カード]]/[[両面カード]]/[[合体カード]]の名前を選ぶ場合、[[反転]]前後/第1面・[[第2面]]、[[合体]]後のどちら側の名前を選んでもよい。
 
*[[反転カード]]/[[両面カード]]/[[合体カード]]の名前を選ぶ場合、[[反転]]前後/第1面・[[第2面]]、[[合体]]後のどちら側の名前を選んでもよい。
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===互換の名前===
 
===互換の名前===
[[ユニバースビヨンド]]におけるコラボレーション・カードのマジック・バージョンは、異なる英語名を持つが同じ英語名を持つカードとして扱う。これらの性質を持つカードの組は互換/Interchangeableの名前を持つ。
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[[ユニバースビヨンド]]におけるコラボレーション・カードのマジック・バージョンは、異なる英語名を持つが同じ英語名を持つカードとして扱う。これらの性質を持つカードの組は「'''互換の名前'''/''Interchangeable name''」を持つ。
  
 
ルール、能力、効果がカードの名前を参照する場合、互換の名前を持つオブジェクトは同じ名前を持つものとして扱う。デッキ構築やフォーマットで使用可能かについても互換の名前を持つカードは同じ名前を持つものとして扱う。[[#名前の指定]]についても、互換の名前を持つカードを選んだなら組のもう一方も選ばれたものとして扱われる。
 
ルール、能力、効果がカードの名前を参照する場合、互換の名前を持つオブジェクトは同じ名前を持つものとして扱う。デッキ構築やフォーマットで使用可能かについても互換の名前を持つカードは同じ名前を持つものとして扱う。[[#名前の指定]]についても、互換の名前を持つカードを選んだなら組のもう一方も選ばれたものとして扱われる。
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*かつては分割カードの名前の指定の際、両方の名前を選ぶことができた。選んだ2つの名前のうち一方でも持っていれば、[[オブジェクト]]は「選んだ名前を持つ」と判定するルールとなっていたが、[[2013年]]5月の[[ドラゴンの迷路]]発売に際する[[総合ルール]]更新で現在のルールになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/dragons-maze-update-bulletin-2013-04-25 Dragon's Maze Update Bulletin](Feature [[2013年]]4月25日 [[Matt Tabak]]著)</ref>。[[分割カード]]の項も参照。
 
*かつては分割カードの名前の指定の際、両方の名前を選ぶことができた。選んだ2つの名前のうち一方でも持っていれば、[[オブジェクト]]は「選んだ名前を持つ」と判定するルールとなっていたが、[[2013年]]5月の[[ドラゴンの迷路]]発売に際する[[総合ルール]]更新で現在のルールになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/dragons-maze-update-bulletin-2013-04-25 Dragon's Maze Update Bulletin](Feature [[2013年]]4月25日 [[Matt Tabak]]著)</ref>。[[分割カード]]の項も参照。
 
*かつては名前の指定の際、「プレイしている[[フォーマット]]に存在するカードでなければならない」という制限が存在したが、[[2018年]]10月の[[ラヴニカのギルド]]発売に際する総合ルール更新でこの制限は廃止された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/guilds-ravnica-comprehensive-rules-changes-2018-09-28 Guilds of Ravnica Comprehensive Rules Changes](News 2018年9月28日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。
 
*かつては名前の指定の際、「プレイしている[[フォーマット]]に存在するカードでなければならない」という制限が存在したが、[[2018年]]10月の[[ラヴニカのギルド]]発売に際する総合ルール更新でこの制限は廃止された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/guilds-ravnica-comprehensive-rules-changes-2018-09-28 Guilds of Ravnica Comprehensive Rules Changes](News 2018年9月28日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。
*コラボレーション・カードにおける別名(代替の名前)は制定当初は[[フレイバー・テキスト]]扱いで、ルール・テキスト中における自身のカード名はオラクル上の名前が書かれていた({{Gatherer|id=482446|カード画像}})が、[[Secret Lair Drop Series#Secret Lair x Street Fighter|Secret Lair x Street Fighter]]の[[稲妻/Lightning Bolt|Hadoken]]でルール・テキスト中にも別名が使われるようになり、[[2022年]]4月の[[ニューカペナの街角]]発売に際する総合ルール更新で自身を指すために使えるようになった。
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*コラボレーション・カードにおける別名(代替の名前)は制定当初は[[フレイバー・テキスト]]扱いで、ルール・テキスト中における自身のカード名はオラクル上の名前が書かれていた({{Gatherer|id=482446|カード画像}})が、[[Secret Lair Drop Series/2022年#Secret Lair x Street Fighter|Secret Lair x Street Fighter]]の[[稲妻/Lightning Bolt|Hadoken]]でルール・テキスト中にも別名が使われるようになり、[[2022年]]4月の[[ニューカペナの街角]]発売に際する総合ルール更新で自身を指すために使えるようになった。
  
 
==日本語版の名前==
 
==日本語版の名前==
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公式コラムなどでは、命名に関する逸話や開発方針がたびたび語られている。
 
公式コラムなどでは、命名に関する逸話や開発方針がたびたび語られている。
  
同じ名前は1度しか使えないため、[[開発部]]では名前を貴重な資源とみなしている。1単語などの短くシンプルな名前は特に重宝されるため、細心の注意が払われる。
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同じ名前は基本的に1度しか使えないため、[[開発部]]では名前を貴重な資源とみなしている。1単語などの短くシンプルな名前は特に重宝されるため、細心の注意が払われる。
 
*[[オデッセイ]]の開発当時、「Disarm」という名前のカードが存在したが、将来の印象的なカードのために温存されることになり、代わりに[[ねじれの光/Ray of Distortion]]と名付けられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-august-2002-2002-08-01 Card of the Day - August, 2002](Feature [[2002年]]8月1日 [[WotC]]著)</ref>。(→[[武装解除/Disarm]])
 
*[[オデッセイ]]の開発当時、「Disarm」という名前のカードが存在したが、将来の印象的なカードのために温存されることになり、代わりに[[ねじれの光/Ray of Distortion]]と名付けられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-august-2002-2002-08-01 Card of the Day - August, 2002](Feature [[2002年]]8月1日 [[WotC]]著)</ref>。(→[[武装解除/Disarm]])
*[[銀枠]]には[[Erase (Not the Urza's Legacy One)]]なんてカードもある。汎用性に富んだ「[[消去/Erase]]」系の単語をジョーク・セットなんぞで浪費する訳にはいかない、というネタである。
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*[[アン・カード]]には[[Erase (Not the Urza's Legacy One)]]なんてカードもある。汎用性に富んだ「[[消去/Erase]]」系の単語をジョーク・セットなんぞで浪費する訳にはいかない、というネタである。
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*例外として、事実上の[[アン・カード]]である[[R&D Playtest cards]]は同じ名前を「通常の」カードに用いてよいルールがある。これは[[Red Herring (playtest)|Red Herring]]のようなの名前ありきのカードを、プレイテストという一回限りのジョークで使い捨てるべきではないと判断したからである(→[[赤ニシン/Red Herring]])<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/only-murders-that-were-building-part-2 Only Murders That We're Building, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0037569/ 『殺人事件』を作る その2]([[Making Magic]] [[2024年]]2月5日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。「通常の」同名カードの登場に合わせ、プレイテスト側は英語名に (playtest)がつく形に変更された(→[[Red Herring (playtest)]])。
  
 
汎用的な効果のカードについては、将来の[[再録]]に備え、シンプルかつどの[[次元/Plane|世界観]]で再録しても違和感のない名前に設定されることが多い([[発射/Open Fire]]など<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/play-design/m-files-hour-devastation-part-2-2017-07-21 The M-Files: Hour of Devastation, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/pd/0019362/ Mファイル『破滅の刻』編・パート2](Play Design [[2017年]]7月21日 [[Melissa DeTora]]著)</ref>)。[[土地]]、特に[[多色土地]]において顕著であり、[[ドミナリア/Dominaria]]の固有名詞を含めてしまったがゆえに[[エキスパンション]]で再録させづらくなってしまった[[ペインランド]][[サイクル]]などからの教訓である<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/rainbow-pain-2005-07-15 A Rainbow of Pain](Latest Developments [[2005年]]7月15日 [[Aaron Forsythe]]著)</ref>。
 
汎用的な効果のカードについては、将来の[[再録]]に備え、シンプルかつどの[[次元/Plane|世界観]]で再録しても違和感のない名前に設定されることが多い([[発射/Open Fire]]など<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/play-design/m-files-hour-devastation-part-2-2017-07-21 The M-Files: Hour of Devastation, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/pd/0019362/ Mファイル『破滅の刻』編・パート2](Play Design [[2017年]]7月21日 [[Melissa DeTora]]著)</ref>)。[[土地]]、特に[[多色土地]]において顕著であり、[[ドミナリア/Dominaria]]の固有名詞を含めてしまったがゆえに[[エキスパンション]]で再録させづらくなってしまった[[ペインランド]][[サイクル]]などからの教訓である<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/rainbow-pain-2005-07-15 A Rainbow of Pain](Latest Developments [[2005年]]7月15日 [[Aaron Forsythe]]著)</ref>。
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==その他==
 
==その他==
 
*以前の[[総合ルール]]では「Name」の訳語は「名前」であったが、[[基本セット2010]]で「カード名」に変更された。前述の通りトークンも持つ特性なので、やや奇妙な訳となっていた。ルール・テキストでも、「選ばれた名前を持つカード/card with the chosen name」と文章に合わせて意訳されることが多かった。[[カルドハイム]]発売時の総合ルール更新によって元に戻った。
 
*以前の[[総合ルール]]では「Name」の訳語は「名前」であったが、[[基本セット2010]]で「カード名」に変更された。前述の通りトークンも持つ特性なので、やや奇妙な訳となっていた。ルール・テキストでも、「選ばれた名前を持つカード/card with the chosen name」と文章に合わせて意訳されることが多かった。[[カルドハイム]]発売時の総合ルール更新によって元に戻った。
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*クリーチャーに伝説でないクリーチャーの名前を追加するカードとして[[スパイ道具/Spy Kit]]、クリーチャーの名前を任意のものに変更できるカードとして[[サイキックペーパー/Psychic Paper]]が存在する。
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**[[アン・ゲーム]]には、より自由度の高い[[_____]]も存在する。
  
 
==脚注==
 
==脚注==

2024年11月13日 (水) 04:32時点における最新版

名前/Nameとはオブジェクトが持つ特性の1つであり、そのオブジェクトを表す言葉のことである。

目次

[編集] ルール

[編集] 基本概要

カードの名前(カード名/Card Name)は、カードの左上に書かれている。

カードの名前は、何語版であるかにかかわらず、常にその英語名であるとして扱う。英語での名前が同じならば、他の言語で名前が異なっていたとしても、それらは同じ名前である。英語名が異なるならば、他の言語で名前が同じだったとしても、それらは違う名前である。

1つのオブジェクトが複数の名前を持つこともある(分割カード)。逆に、オブジェクトが名前を持たないこともある(変異など)。

トークンの名前は、トークンを生成する効果が決定する。名前が明示されている場合は、その名前を用いる。特に定められていない場合は、トークン生成効果が指定したサブタイプにトークンを足した文字列と同じである。詳細についてはトークンの項も参照。

イベント規定によって、特定のフォーマットにおいて使えるカードは「そのフォーマットで使用できるセットのカード」と「それと同名のカード」だけと定められている。古いカード・セットのカードでも、スタンダードで使用可能なセットに同名のカードがあれば、そのカードを使用することができる。どのセットのカードであっても、ルール・テキストは最新のオラクルが書かれているものとして扱う。

  • アン・ゲームの場合はこのルールは適用されない。実際にそのカードに印刷されている文章に基づいて処理する。そのため同じ名前のカードであっても効果が異なる場合があり得る[1]。実際にUnstableでは、同じ名前で異なるルール・テキストを持つカードが何種類も登場している[2]

[編集] 名前の参照

オブジェクトのルール・テキスト中にそのオブジェクト自身の名前が書いてあった場合、それは「そのオブジェクト自身」を指しており、「これ」と同義である。オブジェクトの名前が変更された場合でも、変わらずそのオブジェクトを指す。同名の他のオブジェクトを含めて指す場合は「~という名前の/named ...」と表記される。


Looming Shade / 立ちはだかる影 (2)(黒)
クリーチャー — シェイド(Shade)

(黒):立ちはだかる影はターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。

1/1


Timberpack Wolf / 森林群れの狼 (1)(緑)
クリーチャー — 狼(Wolf)

森林群れの狼は、あなたがコントロールする他の《森林群れの狼/Timberpack Wolf》という名前のクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。

2/2

  • 例:立ちはだかる影/Looming Shadeの「立ちはだかる影は~修整を受ける」という能力において「立ちはだかる影」とは「これ」と同義であり、修整を受けるのは能力の発生源である立ちはだかる影自身のみである。他の「立ちはだかる影」という名前のクリーチャーが修整を受けることはない。

あるオブジェクトAの能力が、そのオブジェクトA自身の名前が書かれた能力をいずれかのオブジェクトBに与える場合、その名前が指しているのはオブジェクトAである。同名の他のオブジェクトやオブジェクトBを指しているわけではない。


Gutter Grime / 排水路の汚濁 (4)(緑)
エンチャント

あなたがコントロールするトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、排水路の汚濁の上にスライム(slime)・カウンターを1個置く。その後、「このクリーチャーのパワーとタフネスはそれぞれ、排水路の汚濁の上に置かれているスライム・カウンターの数に等しい。」を持つ緑のウーズ(Ooze)・クリーチャー・トークンを1体生成する。


そのオブジェクト自身を名前で参照している能力を名前の異なるオブジェクトが得た場合、得られた能力に含まれる、前者のカードを参照するために用いられている前者の名前は、すべて後者の名前であるとして扱う。


Quicksilver Elemental / 水銀の精霊 (3)(青)(青)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)

(青):クリーチャー1体を対象とする。水銀の精霊はターン終了時まで、それが持つすべての起動型能力を得る。(そのクリーチャーの名前を使う能力がある場合、代わりにこのクリーチャーの名前を使う。)
あなたは水銀の精霊の能力の起動コストを支払うのに、青マナがどの色マナでもあるかのように支払ってよい。

3/4

オブジェクトの名前以外の特性が変更されても、名前や、ルール・テキスト中の名前を示す部分が変更されることはない。

  • 例:島/Islandに対して幻覚/Mind Bendを使用し、土地タイプからに書き換えたとしても、名前は「島/Island」のままである。
  • サブタイプを元に名前が決定されたトークンが、戦場に出た後にそのサブタイプを変更されたとしても、その名前は変更されない。

点火するものデアリガズ/Darigaaz, the Igniterなどの、いわゆる「二つ名」がついている伝説のカードにおいて、ルール・テキストで「デアリガズ/Darigaaz」と個人名の部分だけ書かれる(省略される)場合がある(カード画像)。この場合、省略部分にはそのカードの名前が省略されずに書かれているものとして扱う。

複数のオブジェクトを比較して、それらが同じ名前か、あるいは異なる名前を持っているか参照する効果が存在する。それらの場合、それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持つ場合、同じ名前を持っている。それぞれのオブジェクトが1つ以上の名前を持っていて、かつそれらが共通の名前を持たない場合のみ、異なる名前を持っていることになる。

  • 例:裏向きで名前を持たないクリーチャー1体を対象として「そのパーマネントと同じ名前を持つ他のすべてのパーマネントを、オーナーの手札に戻す。」効果を持つ残響する真実/Echoing Truthを唱えた。他に名前を持たないパーマネントが存在していたとしても、それらは残響する真実によって手札に戻されない。
  • 例:プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたが異なる名前を持つ4体以上のデーモンをコントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。」という能力を持つリリアナの契約/Liliana's Contractと、名前が異なるデーモン3体と、効果によってデーモンになっている裏向きで名前を持たないクリーチャー1体をコントロールしている。そのクリーチャー4体の中に名前を持たないもの1体が含まれているので、これらのクリーチャー4体は異なる名前を持つ4体以上のデーモンではなく、リリアナの契約の能力は誘発しない。
  • 例:プレイヤーがリリアナの契約/Liliana's Contractと、本来の名前が異なる名前のデーモン4体をコントロールしている。1体のデーモンが「装備しているクリーチャーの名前に加えてすべての伝説でないクリーチャー・カードの名前を持つ。」スパイ道具/Spy Kit装備している。そのデーモンは、「他のデーモンが3体とも伝説」でなければ他のデーモンと共通の名前を持っているため、リリアナの契約の能力は誘発しない。

日本語版においては機械兵団の進軍以降、一部の伝説のカードにおいて「[オブジェクト自身の名前]」ではなく「これ」と訳すことがある。これらに機能上の違いはない。

ファウンデーションズ以降はオラクルでオブジェクト自身を指す言葉は「このクリーチャー/This Creature」とカード・タイプなどを使って記述するようになった。機能上の変更は無い。また、伝説のカードはオラクルでは最初から個人名が使われるようになったが、日本語版ルール・テキストにおいては「これ」といった書き方をされる。


Clinquant Skymage / 光り物の空魔道士 (3)(青)
クリーチャー — 鳥(Bird) ウィザード(Wizard)

飛行
あなたがカード1枚を引くたび、このクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置く。

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[編集] 名前の指定

「カード名1つを選ぶ/Choose a card name」という効果では、マジックに存在するカードの名前しか選べない。マジックで「カード」といえば、「マジックに存在するカード」しか指さないためである。(→カードCR:108.2を参照)


Meddling Mage / 翻弄する魔道士 (白)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

翻弄する魔道士が戦場に出るに際し、土地でないカード名を1つ選ぶ。
選ばれた名前を持つ呪文は唱えられない。

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  • トークンの名前を選ぶことはできない(CR:201.4)。コピー効果や、ラノワールの助言者/Llanowar Mentorなどでトークンがカードと同じ名前を持つことは有り得る。
  • 分割カードの名前を選ぶ場合、いずれかの半分の名前を選ぶ。両方の半分の名前は選べない。
  • 反転カード/両面カード/合体カードの名前を選ぶ場合、反転前後/第1面・第2面合体後のどちら側の名前を選んでもよい。
  • 効果が特性を指定していた場合、オラクルでその特性を持った名前を選ばなければならない。上述の反転カード、両面カードにおいては、選ぶ半分や面の名前がその特性と合致していればよい。分割カードの場合は、分割カードがスタック以外の領域にある場合の原則に従い、カード全体の特性を見て指定された特性と合致するかどうか判定する。
  • 宣言する名前の言語は問われないが、日本の大会でなら、英語か日本語で宣言することが望ましいだろう。
  • 名前の宣言は正確であることが望ましい。しかし完全な名前が示されてなくとも、カード1種のみを特定できるだけの情報が示されたのならばその名前が示されたとみなされ、省略や間違いも容認される[3]。マジックは名前の記憶ゲームではないためである。このときジャッジや対戦相手は、示された情報だけでは1種に特定できないと判断したならば特定できるだけの追加の情報を求めなくてはならない。
  • カラデシュまでの文章では「カード名1つを指定する/Name a card」と書かれてきたが、アモンケットで英語のテンプレートが変更された事に合わせ、日本語の文章も「カード名1つを選ぶ/Choose a card name」に変更された。これらに機能上の違いはない。

[編集] 別名

ゴジラシリーズ・カードドラキュラシリーズ・カードなど一部のコラボレーション・カードは名前欄が二段組になっており、2つの名前が印刷されている(カード画像)。1段目の名前は「別名/Alternate name」(かつての訳語は「代替の名前」)であり、そのカードのルール・テキストで自身のことを示すことに使われるが、デッキ構築やゲームプレイにおけるルール上は2段目の名前のみを持つ(CR:201.6)。

[編集] 互換の名前

ユニバースビヨンドにおけるコラボレーション・カードのマジック・バージョンは、異なる英語名を持つが同じ英語名を持つカードとして扱う。これらの性質を持つカードの組は「互換の名前/Interchangeable name」を持つ。

ルール、能力、効果がカードの名前を参照する場合、互換の名前を持つオブジェクトは同じ名前を持つものとして扱う。デッキ構築やフォーマットで使用可能かについても互換の名前を持つカードは同じ名前を持つものとして扱う。#名前の指定についても、互換の名前を持つカードを選んだなら組のもう一方も選ばれたものとして扱われる。

互換の名前を持つカードで後に印刷されたカードは、カードの左下角のコレクター番号の右に最初に印刷されたカードを示すカード・セットのコード3文字とコレクター番号の指標が書かれている。

[編集] 旧ルール

[編集] 日本語版の名前

日本語の名前は、現在まで「初めて日本語版が印刷された時の名前」を正式名称として扱っている。『MicroProse版マジック:ザ・ギャザリング』や『デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ』シリーズなどのコンピューターゲームで日本語訳が充てられることがあるが、実際に印刷される際の日本語名前とは異なる場合がある(新たな芽吹き/Regrowthなどのように踏襲する場合もある)。また、Gathererやその他マジック関係者が提供するカードリスト(日本公式ウェブサイトMJMJ.infoなど)で、印刷されたカードとは異なる日本語名で記されている場合があるが、この場合も告知がない限り印刷された名前が正式名称として扱われる。

[編集] 名前の誤植に対する方針

以前は、名前に誤植誤訳があったとしても、他のカードと重複しない限り変更しない方針が採られてきた。以下はその例である。

ミラディン包囲戦以降は、他の既存の日本語訳と明らかに異なるものや、サイクルなどの一貫性に欠けるものに対しては訂正する方針が見受けられるようになった。以下はその例である。

日本語名前の重複については、混乱を防ぐため名前を変更する措置が採られている。かつては後から登場したカードの名前を変更していた(例:ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat)が、ギルド門侵犯以降は先に登場していたカードの名前を変更した例もある(→爆弾部隊/Bomber Corps爆弾兵団/Bomb Squadフェイの贈り物/Fae Offeringフェイからの贈り物/Gift of the Fae等)。

[編集] 名前の読みの方針

神河物語以降、名前にふりがな(ルビ)が振られるようになった。神河物語より前の一部のカードに関しても、タカラトミーやウィザーズ社の日本公式サイトのカードリストに読みが掲載されている。

以前は、同じ名前でもセットによってふりがなが異なる場合があった(例:疫病風/Plague Windの「えきびょうふう」と「えきびょうかぜ」)が、近年は1種類に統一されつつあり、基本セット2014では再録カードに対してふりがなの訂正が出されている。

[編集] 命名

公式コラムなどでは、命名に関する逸話や開発方針がたびたび語られている。

同じ名前は基本的に1度しか使えないため、開発部では名前を貴重な資源とみなしている。1単語などの短くシンプルな名前は特に重宝されるため、細心の注意が払われる。

汎用的な効果のカードについては、将来の再録に備え、シンプルかつどの世界観で再録しても違和感のない名前に設定されることが多い(発射/Open Fireなど[8])。土地、特に多色土地において顕著であり、ドミナリア/Dominariaの固有名詞を含めてしまったがゆえにエキスパンションで再録させづらくなってしまったペインランドサイクルなどからの教訓である[9]

分割カードには命名規則が存在する。詳細は分割カード#名前の項を参照。

[編集] その他

  • 以前の総合ルールでは「Name」の訳語は「名前」であったが、基本セット2010で「カード名」に変更された。前述の通りトークンも持つ特性なので、やや奇妙な訳となっていた。ルール・テキストでも、「選ばれた名前を持つカード/card with the chosen name」と文章に合わせて意訳されることが多かった。カルドハイム発売時の総合ルール更新によって元に戻った。
  • クリーチャーに伝説でないクリーチャーの名前を追加するカードとしてスパイ道具/Spy Kit、クリーチャーの名前を任意のものに変更できるカードとしてサイキックペーパー/Psychic Paperが存在する。

[編集] 脚注

  1. Unstable FAQAWASLFAQPAFTIDAWABIAJTBT/『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集(News 2017年11月22日 Mark Rosewater著)
  2. Unstable Variants/『Unstable』の変種カード(News 2017年12月6日 Wizards of the Coast著)
  3. マジック・イベント規定 - 3.6 カードの特定と解釈
  4. Dragon's Maze Update Bulletin(Feature 2013年4月25日 Matt Tabak著)
  5. Guilds of Ravnica Comprehensive Rules Changes(News 2018年9月28日 Eli Shiffrin著)
  6. Card of the Day - August, 2002(Feature 2002年8月1日 WotC著)
  7. Only Murders That We're Building, Part 2/『殺人事件』を作る その2Making Magic 2024年2月5日 Mark Rosewater著)
  8. The M-Files: Hour of Devastation, Part 2/Mファイル『破滅の刻』編・パート2(Play Design 2017年7月21日 Melissa DeTora著)
  9. A Rainbow of Pain(Latest Developments 2005年7月15日 Aaron Forsythe著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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