次元/Plane
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次元/Planeはマジック:ザ・ギャザリングの舞台となる世界のこと。
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[編集] 解説
多くのセットに登場するドミナリア/Dominariaを皮切りに、千夜一夜物語風の世界の集合体であるラバイア/Rabiah、人工次元のラース/Rathやセラの領土/Serra's Realm、ファイレクシア/Phyrexia、世界全体が都市のラヴニカ/Ravnica、ミニチュア世界のセゴビア/Segoviaなどが、次元の例である。
次元の種類は多種多様で、互いに異なる様相を見せ、その違いはまさに想像力の及ぶ限りの幅がある。多元宇宙/Multiverseに存在する次元の数は無限といえる。
- 「Plane」は2次元、3次元といった「次元」を意味する「Dimension」とは異なる。
[編集] 次元の形態
大半の次元は球体である。大気に覆われ、1つ以上の月と太陽がめぐり、惑星(planet)に似ている。ドミナリアやファイレクシア、ウルグローサ/Ulgrothaは球体型の次元である。
球体ほどありふれていないが、平らな地面が広がる次元や単一あるいは複数の島や大陸からなる次元も存在する。Cridhe、ラース、セラの領土などが該当する。
その他、物質が果てなく詰まった次元もあれば、空っぽの次元も存在する。論理の通用しない通常とは正反対の次元もある。1つの次元が、拡大し続ける宇宙全体を含むこともあれば、逆に完全な無ということもありうる。
[編集] 次元とマナ
全次元共通の物理法則は存在しない。唯一、魔法の原動力であるマナの存在だけが共通している。マナの在り方が次元の法則、環境、クリーチャー、魔法、社会あるいは生や死の概念にすら関わりを持ち、相互に影響を与えうる。マナは土地に宿り、土地とのつながりを持つ者だけが土地からマナを引き出すことができる。
マナの濃さは次元によって異なることがあり、マナの豊富な次元では魔法が強力となり、反対に欠乏した次元では魔法はまれなものとなる。シャンダラー/Shandalarはマナが豊富であり魔法はありふれ手軽に扱われる。次元の裂け目からマナが流出したウルグローサはマナの希薄な状態となった。
また、マナの色の偏りが出ることもある。ワイルドファイア/Wildfireは赤マナに偏った次元であり、ファイレクシアは黒マナ、逆にセラの領土は白マナが占めており、アラーラ/Alaraの各断片/Shardは5色の内2色との繋がりが欠けている。適切な色マナが無ければ魔法は使えないため、時にはプレインズウォーカーのような強力な存在でもただの人間同然となって窮地に陥ってしまう。
マナの安定性を欠いた次元もあり、時のらせん期のドミナリアや過去のウルグローサ、ゼンディカー/Zendikarでの魔法は時に操作不能となったり、予想外の結果を引き起こす。それらの次元では次元の裂け目、変則的な時間の流れ、Dead Zone(死滅地帯)、霊気の嵐、乱動/The Roilなども見られる。あるいは、神河/Kamigawaでは人と神の世界が、ラヴニカでは生と死の境が交差したり曖昧な状態になった。
[編集] 次元の位置とプレインズウォーク
多元宇宙に広がる久遠の闇/Blind Eternities(霊気/Aetherに満ちた果て知れぬ空間)にそれぞれの次元は隔てられて存在している。一般の者は自身の住む次元を離れることはできず、他に別の次元が存在するとは知る由もない。
混沌とした久遠の闇に隔てられてはいるが、次元同士の位置関係は定められていてある程度は開示されている。ドミナリアは多元宇宙の中心にあり、シャード/The Shardの12世界やDominarian Nexusと呼ばれる諸次元と近い位置にある。特にラースは単独でDominarian Nexusと表現されたことがある。また、逆にウルグローサはドミナリアから遥かに離れた次元とされ、はぐれ次元(Rogue Plane)の異名を持つシャンダラーはその位置を変える性質を持ち、エクィロー/Equilorは久遠の闇の最果てにあるとされる。
[編集] プレインズウォーク
プレインズウォーカー/Planeswalkerのみが久遠の闇を越えて次元から次元へと自らの力で行き来することができる。この次元移動能力はプレインズウォークといい、プレインチェイス戦ではゲーム上のメカニズムとして取り入れられている。
プレインズウォーカー以外の生物の次元移動については、大修復/The Mendingの前後で事情が大きく変化している。大修復以前は、次元間を繋ぐポータル/Portalや次元移動可能な機能(ウェザーライト/WeatherlightやAmbulator、ラースの転移装置など)を用いるなどすることで次元移動ができていた。このようなプレインズウォーカーに依らない次元移動の手段は大修復以後原則として使用不能になっていた。一部のプレインズウォーカーはある程度の制約の下で自身以外の生物を次元移動させる能力を有しており、こちらならば大修復以後でも使用可能になっている。
新ファイレクシア/New Phyrexiaとの決戦以降、各所に領界路/Omenpathと呼ばれる次元同士を繋ぐ通路が発生するようになり、再びプレインズウォーカー以外が次元移動できる可能性が生じた。
[編集] 次元の隔離
魔法や現象によって次元が外界から隔離されることで、プレインズウォークやポータルによる次元移動が不能になることがある。
シャード/The Shardはドミナリアなどの12の次元をそれら以外の世界から隔絶してしまい、侵入も脱出もできなくした。これはゴーゴスの酒杯/Golgothian Sylexの起動によるThe Devastation(大荒廃)が引き金となって生じた現象で、フレイアリーズの世界呪文/Freyalise's World Spellで破壊された。
プレインズウォーカーのような強力な存在は次元全体を魔法の障壁で遮蔽することもある。ウルグローサのフェロッズの封印/Feroz's Banやシャンダラーの大障壁/The Great Barrierがこれに当たる。更に、妄想に囚われたメムナーク/Memnarchはミラディンへのプレインズウォーカー侵入を禁じ、ネイラ/Nailahはテイザー/Taysirのラバイア帰還を封じている。
強力なアーティファクトによって次元移動が不能になるケースも存在する。アゾール/Azorによって作成された不滅の太陽/The Immortal Sunは次元(イクサラン/Ixalan)からの脱出を封じる働きがある。
[編集] 人工次元
次元は自然の産物ばかりではなく人工的に作り出されることもある。それらは人工次元/Artificial Planeと呼ばれる。
古代のプレインズウォーカーの手によるファイレクシアやセラが創造したセラの領土、ヨーグモス/Yawgmothの前哨基地ラース、カーン/Karnのデザインしたアージェンタム/Argentum(→ミラディン/Mirrodin→新ファイレクシア/New Phyrexia)などが人工次元の代表である。ウルザ/Urzaの分析によると、人工次元には欠陥があるためいずれは崩壊する宿命にある。
[編集] ゲーム上の次元
次元をプレインズウォークするイメージを再現したプレインチェイスでは、次元をカード化した次元カードが登場した。次元カードはカード・タイプに次元と次元タイプを持ち、それがどの次元に属する地域か分かるようになっている。プレインチェイス以前には次元自体がカード化されることはなく、カードセットの舞台やキャラクターやクリーチャーの出身地などとして設定されているぐらいの扱いがほとんどであった。
むしろ、カードでは次元を部分的に描くのが通例であり、伝説の土地やエンチャント、イラストなどでその次元の地勢や環境を描写したり、ソーサリーやインスタントで次元を特徴付ける魔法や現象を、クリーチャーで次元の社会や動植物相を表現する、などが伝統的な手法である。
[編集] 次元一覧
→次元一覧を参照。