ヤソコン
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ヤソコンは、東京圏の強豪・八十岡翔太のデザインによるコントロールデッキ。いわゆる「デッキブランド」である。八十岡が作成したコントロールデッキは、どれもヤソコンと呼ばれる宿命にあるらしい。基本的にはLoM開催期に作られたものを指し、2005年頃に広まった概念[1]。
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ブロック構築
下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。
- イニストラード・ブロック構築
- プロツアー「アヴァシンの帰還」のイニストラード・ブロック構築部門では人間リアニメイトを使用し、同部門で9-0-1の好成績を収めた(総合14位)。
- ミラディンの傷跡ブロック構築
- アラーラの断片ブロック構築
- プロツアーホノルル09のアラーラの断片ブロック構築部門ではナヤジャンドコントロールを使用し、同部門で6-4の成績を残している。
- 時のらせんブロック構築
- ラヴニカ・ブロック構築
- 神河ブロック構築
- ミラディン・ブロック構築
スタンダード
- 戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期
- プロツアー「カラデシュ」でグリクシス・コントロールを使用して優勝を果たしている。詳細は青黒赤コントロールを参照。
- タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期
- プロツアー「イニストラードを覆う影」でエスパー・ドラゴンを使用してベスト4入賞を果たしている。
- テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期
- プロツアー「タルキール龍紀伝」で青黒ドラゴンを使用して準優勝を果たしている。詳細は青黒コントロールを参照。
- ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
- イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
- ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期
- ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
- 時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
- ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期
- LoM 2006では青赤氷雪コントロールを使用し、同部門で5-1の成績を残している。
- 次元の混乱発売後に、「黒い神の怒り」こと滅び/Damnationが登場したことにより、青黒トロンが開発される。詳細は青黒トロンを参照。
- 神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期
- ミラディン・ブロック+神河ブロック期
- オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
- インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期
- カウンターモンガーを参照。
エクステンデッド
時のらせん期
長らく「ヤソコン」から離れていた氏の、久々のオリジナルデッキ。緑青黒タッチ白のビート・コントロールであり、Next Level BlueにかけてNext Level Doranと名付けられている。
基本は思考囲い/Thoughtseize、タルモゴイフ/Tarmogoyf、謎めいた命令/Cryptic Commandといった緑青黒のパワーカードからなるグッドスタッフ。そこに包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Towerをタッチし、クロックの底上げが図られている。貴族の教主/Noble Hierarchと、フェッチランドからサーチできるつぶやき林/Murmuring Boskにより、無理なく白マナを出せるようになっているのがポイント。
序盤はまるでドランデッキのような動きをしながら、次のターンにいきなり精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor降臨という芸当も可能。一見して何のデッキなのかわからない不思議さで、プロツアーアムステルダム10の会場を沸かせた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーアムステルダム10 エクステンデッド部門9-1 (参考)
- 使用者:八十岡翔太
- フォーマット
ミラディン期
この環境のヤソコンはエメリアコントロールの亜種である。
序盤はボードコントロールデッキとして動きつつ、平地を並べていき、7枚以上になれば、けちな贈り物/Gifts Ungivenから空の遺跡、エメリア/Emeria, the Sky Ruin、嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well、明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star、壌土からの生命/Life from the Loamと選ぶことで、最終的には明けの星、陽星によるロックがかかる状況に持ち込むことが可能。また、粗野な覚醒/Rude Awakeningからの突然死も用意されている。
サンプルレシピ
Yaso Control (PT Austin) [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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オンスロート期
プロツアーベルリン08では青黒トロンを使用し、同部門11-5(総合31位)の成績を残している。
モダン
基本セット2013後
基本セット2013参入後のヤソコンは、霊気の薬瓶/AEther Vialを使った青タッチ赤緑グッドスタッフ系ビート・コントロールデッキ。キーカードの謎めいた命令/Cryptic Commandと永遠の証人/Eternal WitnessからEternal Commandと呼ばれることもある。
コンセプトは永遠の証人と瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを使い、謎めいた命令を回収・フラッシュバックして使い倒すデッキ。これらによるテンポ・アドバンテージ、マナ・アドバンテージの損失を補うべく霊気の薬瓶が投入されている。
デッキにはその他にも、タルモゴイフ/Tarmogoyfのサイズを上げる為の血清の幻視/Serum Visionsや、ドロー兼ディスカード、かつ手札で腐っている霊気の薬瓶を有効利用できる知識の渇望/Thirst for Knowledgeを採用するなど、シナジーを考慮した無駄のない構成となっている。サイドボード後の高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fellsとエレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmageも薬瓶との相性は抜群で、前者は呪文を唱えなかったターンのエンド前に登場させていきなり変身させたり、後者は打ち消されない2回分の否認/Negateとなる。
八十岡翔太氏はこのデッキを使用し、プレイヤー選手権12で予選を11勝1敗という圧倒的な戦績でトップ通過、総合準優勝という好成績を残した。元々レガシーでの数々の実績を持ちながら、当時のモダン環境ではあまり見られなかった霊気の薬瓶を大々的にフィーチャーしたデッキであり、このカードがモダンでも十分通用することを証明した。
サンプルレシピ
URG Junk [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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イニストラード後
イニストラード参入後のモダン環境で組まれた、青黒赤緑の4色のけちコントロール。
手札破壊・クリーチャー除去によるコントロール要素と、けちな贈り物/Gifts Ungivenによるシルバーバレット戦術を基調とする。
対ビートダウンには燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows+罰する火/Punishing Fireのコンボが、対コントロールにはカラスの罪/Raven's Crime+壌土からの生命/Life from the Loamのカラスローム同様のコンボがそれぞれ効果的。これらのコンボパーツをけちな贈り物でサーチすることができる。
初登場した世界選手権11では中村修平氏にシェアされ、モダン部門6戦全勝の好成績を残した。
- 2011年1月1日より罰する火はモダンの禁止カードに指定されている。
サンプルレシピ
ヤソコン (モダン) [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- デッキデザインの詳細についてはこちらも参照のこと。
黎明期
モダン初のプロツアーであるプロツアーフィラデルフィア11でのヤソコンは、緑白青黒のコントロールデッキ。
「Eternal Command」と名付けられたこのデッキは、のちのプレイヤー選手権12のヤソコンの前身とも言うべきデッキとなっている。
サンプルレシピ
Yaso Control (PT Philly) [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- プロツアーフィラデルフィア11で霊気の薬瓶/AEther Vialを使用したプレイヤーは八十岡翔太だけであった(参考)。
参考
- ↑ 真木孝一郎『マナバーン2018』(ホビージャパン、2017年11月30日初版)p.97-112 ISBN 9784798615776