ドレッジ
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2016年7月10日 (日) 12:42時点における版
ドレッジはエターナルに存在するリアニメイト系コンボ・ビートダウンデッキ。発掘の登場したスタンダードではフリゴリッドと呼ばれていたものの、エターナルにおいてはドレッジの呼称で通っている。
目次 |
概要
手札から捨てた発掘を持つカードを利用してライブラリーを墓地送りにしつつ、墓地から何度でもよみがえるイチョリッド/Ichoridでビートダウンをする。
クリーチャー — トロール(Troll) スケルトン(Skeleton)
ゴルガリの墓トロールは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき、その上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
(1),ゴルガリの墓トロールから+1/+1カウンターを1個取り除く:ゴルガリの墓トロールを再生する。
発掘6(あなたがカードを1枚引くなら、代わりにあなたはカードを6枚切削してもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。)
クリーチャー — ホラー(Horror)
速攻
終了ステップの開始時に、イチョリッドを生け贄に捧げる。
あなたのアップキープの開始時に、イチョリッドがあなたの墓地にある場合、あなたは自分の墓地にあるイチョリッド以外の黒のクリーチャー・カードを1枚、追放してもよい。そうした場合、イチョリッドを戦場に戻す。
エンチャント
トークンでないクリーチャーが1体戦場からあなたの墓地に置かれるたび、黄泉からの橋があなたの墓地にある場合、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
クリーチャーが戦場から対戦相手1人の墓地に置かれたとき、黄泉からの橋があなたの墓地にある場合、黄泉からの橋を追放する。
イチョリッドと強いシナジーを持つ黄泉からの橋/Bridge from Below、発掘と強いシナジーを持つナルコメーバ/Narcomoebaは重要なパーツ。さらに戦慄の復活/Dread Returnや陰謀団式療法/Cabal Therapyのようなクリーチャーの生け贄をコストとするフラッシュバックカードを利用して、イチョリッドと合わせてクロックを上昇させている。墓地に落ちる事を前提としているため、フラッシュバックやスレッショルドを活かすことができる。
回った時のスピードは通常のビートダウン以上であり、多少のパーマネント破壊や打ち消しでは早々止まらないが、墓地対策に滅法弱い。それゆえ、1本目は対策されにくく勝利しやすいが、2本目以降は非常に厳しく、如何に対戦相手の墓地対策を潜り抜けるかに掛かっている。
モダン
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) スピリット(Spirit)
恐血鬼ではブロックできない。
恐血鬼は、対戦相手1人のライフが10点以下であるかぎり速攻を持つ。
上陸 ― 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地にある恐血鬼を戦場に戻してもよい。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
威迫(このクリーチャーは2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。)
カードを1枚捨てる,傲慢な新生子を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
モダンにはイチョリッドや戦慄の復活/Dread Returnが使用できないため、恐血鬼/Bloodghastと復讐蔦/Vengevineをメインアタッカーに据えたもの(ドレッジ・ヴァイン)が存在していたが、恐血鬼と復讐蔦とでは墓地から場に出す条件が異なるため、やや扱いにくい面もあった。
扱い易い恐血鬼をアタッカーに絞った形では攻撃力が足りず、あまり目立った戦績を残せていなかったが、イニストラードを覆う影にて傲慢な新生子/Insolent Neonateや秘蔵の縫合体/Prized Amalgamといった扱い易い発掘デッキ向けのカードが追加されたことで、大きく強化されている。
レガシー
アーティファクト
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。起動はインスタントとしてのみ行う。
手札を墓地に落とす手段として、朽ちゆくインプ/Putrid Impや入念な研究/Careful Studyに加え、打開/Breakthroughやライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamondがよく使用される。
特にライオンの瞳のダイアモンドが強力で、打開の前に手札を捨てたり、そこから綿密な分析/Deep Analysisやセファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseumに繋げたりする事で、最序盤から発掘モードに入ることが可能となっている。戦慄の復活/Dread Returnでセファリッドの賢者/Cephalid Sageが出てくるともう止まらない。
炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealotを採用している場合には、戦慄の復活で釣り上げて一気に勝利することができる。元はビートダウンでありながら、陰謀団式療法/Cabal Therapyをはさんでも1ターンキルさえ可能なコンボデッキへと仕上がってしまっている。
後に、イチョリッドやライオンの瞳のダイアモンド等を抜き、恐血鬼/Bloodghast、ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage、納墓/Entombを搭載するタイプも登場した。
土地は青マナと黒マナを生み出せるものが採用されるが、墓地対策への対策として自然の要求/Nature's Claimなどをサイドボードにとっているために宝石鉱山/Gemstone Mineや真鍮の都/City of Brassといった5色地形を組み込むデッキも存在する。この場合、基本でない土地を多く利用するため、墓地対策以外に不毛の大地/Wastelandをはじめとする基本でない土地対策も弱点となる。
特殊なタイプとして、マナ基盤を排したマナレスドレッジ(Manaless Dredge)と呼ばれるものも存在する。ヴィンテージでもBazaar of Baghdadを利用したものが同じ名前で呼ばれるが、そちらとは大きく動きが異なる(→#ヴィンテージ)。
クリーチャー — ホラー(Horror)
あなたがこの呪文を唱えたとき、いずれのプレイヤーもカードを3枚捨ててもよい。いずれかのプレイヤーがそうしたなら、変幻影魔を打ち消す。
カードを3枚捨てる:あなたの墓地にある変幻影魔をあなたの手札に戻す。
マナをほとんど生み出せない都合上、能動的にカードを捨てる手段が限られるため、クリンナップ・ステップにカードを捨てるところからスタートする。そのために基本的に後攻を選択する。初動の遅れを補うために、通りの悪霊/Street Wraithやギタクシア派の調査/Gitaxian Probeのようなカードを引く手段が追加されやすい。
重要な役割を果たすのが変幻影魔/Phantasmagorianであり、これを墓地に置くことができれば一気に手札を3枚もしくは6枚も捨てることができる。初手に発掘カードが多い場合は、発掘カードを捨てるよりも変幻影魔を捨てた方が効率的になる。
土地を完全に排除し、欄干のスパイ/Balustrade Spyを採用することで爆発力を確保した形も存在する(→The Spy)。
弱点はマナ基盤を排したことによる行動の選択肢の少なさ。また、クリンナップ・ステップにカードを捨てることから行動開始となるため、1度でもマリガンをすると初動が非常に大きく遅れる。そのため、良い初手が揃わないと他デッキ以上に厳しくなる。(特に2本目以降で顕著)
サンプルレシピ1
サンプルレシピ2
- 備考
- グランプリワシントンDC13 ベスト4 (参考)
- 使用者:Drew Tunison
- フォーマット
サンプルレシピ3
- 備考
- StarCityGames.com Legacy Open on 6/1/2014 ベスト8 (参考)
- 使用者:Geo Thornton
- フォーマット
Manaless Dredge(Legacy) [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- マナレスドレッジタイプ。ドライアドの東屋/Dryad Arborは、メインデッキでは生け贄コスト用にしか用いない。
- サイドボードも、自然の要求/Nature's Claim以外はマナなしに使えるものが選択されている。
ヴィンテージ
ヴィンテージでも組まれている。カードを墓地に落とす手段として、レガシーでは禁止カードとなったBazaar of Baghdadを使用できるのが最大の特徴である。
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ウィザード(Wizard)
(T):他のパーマネント1つを対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
蘇生(青)((青):このカードを戦場に戻す。そのクリーチャーは速攻を得る。次のターン終了ステップの開始時か、それが戦場を離れる場合に、それを追放する。蘇生はソーサリーとしてのみ行う。)
Bazaar of Baghdadで手札の発掘カードを捨て、ドロー能力により発掘を使用してライブラリーを高速で掘り進めていく。自己再生するクリーチャーにはイチョリッド/Ichoridの他、かつては灰燼のグール/Ashen Ghoulや冥界の影/Nether Shadowも採用されていたが、現在はナルコブリッジのナルコメーバ/Narcomoebaや黄泉からの橋/Bridge from Belowを筆頭に、恐血鬼/Bloodghastなどのデッキに合致したクリーチャーが増えたことで採用されなくなった。
戦場と墓地に必要な数のクリーチャーが溜まったら、戦慄の復活/Dread Returnをフラッシュバックで唱えてフィニッシャー(縫合グール/Sutured Ghoulや炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealot)を釣り上げて対戦相手を瞬殺する。
構造上マナをほとんど必要としない構成になっているため、Bazaar of Baghdadを除けば土地は6枚程度しか入れないのが普通である。そのため、マナを全く使わないタイプを「Manaless Ichorid」、真鍮の都/City of Brassや宝石鉱山/Gemstone Mineを入れたタイプを「Mana Ichorid」と区別して呼ぶことも多い。ただアラーラの断片で、蘇生を持ちBazzar of Baghdadをアンタップできる命運縫い/Fatestitcherが登場したことから、Mana Ichridが主流になりつつある。→*1
弱点はBazzar of Baghdadに頼り切った、その構成そのものである。基本でない土地への対策の餌食になるし、墓地対策にももちろん弱い。
- 土地は単純なマナ源である他、恐血鬼を墓地から釣る役割も担う。そのためMoxをはじめとしたパワー9も軒並み使用しない。ヴィンテージにおけるメタの中にありながらパワー9を使わない珍しいデッキである。
- そのためヴィンテージのメタの渦中にある貧乏デッキという側面もある。Bazzar of Baghdad4枚が安価かと言われると疑問だが、少なくとも他のヴィンテージのデッキよりは安く作れるだろう。
- Bazaar of Baghdadが手札に無いとほとんど回らないデッキなので、マリガン用に血清の粉末/Serum Powderもよく採用されている。
サンプルレシピ1
- 備考
- ヴィンテージ選手権07 ベスト8 (参考)
- 使用者:Nick Calcaterra
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (24) | |
2 | セファリッドの賢者/Cephalid Sage |
2 | 炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealot |
4 | ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll |
4 | ゴルガリの凶漢/Golgari Thug |
4 | イチョリッド/Ichorid |
4 | ナルコメーバ/Narcomoeba |
4 | 臭い草のインプ/Stinkweed Imp |
呪文 (28) | |
4 | 陰謀団式療法/Cabal Therapy |
4 | 戦慄の復活/Dread Return |
4 | 暴露/Unmask |
4 | 黄泉からの橋/Bridge from Below |
4 | 虚空の杯/Chalice of the Void |
4 | 虚空の力線/Leyline of the Void |
4 | 血清の粉末/Serum Powder |
土地 (8) | |
4 | Bazaar of Baghdad |
4 | ドライアドの東屋/Dryad Arbor |
サイドボード | |
2 | 古えの遺恨/Ancient Grudge |
4 | Contagion |
3 | エメラルドの魔除け/Emerald Charm |
4 | 恭しき沈黙/Reverent Silence |
2 | Taiga |
- 血清の粉末/Serum Powderやドライアドの東屋/Dryad Arborは入っているが、これらのマナ能力があてにされることは(少なくともメインデッキでは)なく、実質的にはManaless Ichoridのようなもの。血清の粉末はマリガン用、ドライアドの東屋は陰謀団式療法/Cabal Therapyや戦慄の復活のコスト扱いである。
サンプルレシピ2
- 備考
- ヴィンテージ選手権11 優勝(参考)
- 使用者:Mark Hornung
- フォーマット
Sun Titan Dredge [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- こちらはMana Ichorid型。
- フィニッシャーとして太陽のタイタン/Sun Titanが追加されている。