パワー9

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パワー9パワーナインPower 9P9)は、マジックの黎明期に存在した、あまりに強大な力をもった9枚のカードの総称。


Black Lotus / ブラック・ロータス (0)
アーティファクト

(T),ブラック・ロータスを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。



Ancestral Recall (青)
インスタント

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを3枚引く。


[編集] 解説

以上の9枚がパワー9と呼ばれるカードである。その壊れた強さゆえ、誰もが当たり前のようにデッキに投入し、終いには「デッキに投入しないと勝てない・入れなければならない」という誤った(とは言えあながち間違いではないというのが恐ろしい)認識さえ生まれるほどである。

また、いずれも再録禁止カードであり今後再録されないことが保証されているため、取引価格はいずれも高額であり、プアのものですら取引対象となる。まさしく、マジック黎明期の混沌の象徴たるカード群であると言えるだろう。

なおこの言葉は「高いパワーを持つカード上位9枚」や「パワーが9のカード」のことでは無く、マジック黎明期において飛び抜けて強大なパワーを持ち、その後のマジック史にも大きな影響を与えるに至った上記9枚に対する通称である。出現から長い月日が経ち、カード・プールの拡大に従って、これらよりも高いパワーを持つカードも生まれつつある。例えばヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will修繕/Tinker太陽の指輪/Sol Ring等は、ヴィンテージに於いてそのカードパワーはパワー9を凌駕し得るが、それらが上記9枚に取って代わったり、数に加わって「パワー10(後述)」「パワー11」と名乗ったりすることは無い。

実際これらは多くのカード・デザインの基礎(と言っても、反面教師的な立場ではあるが)となり、また数多くの調整版・リメイク版の亜種も生まれた。Ancestral Recallに対する渦まく知識/Brainstorm祖先の幻視/Ancestral VisionTime Walkに対する時間のねじれ/Time Warp瞬間の味わい/Savor the Momentなど。ただし、Timetwisterに対する時のらせん/Time Spiralは、修正版だったがフリースペル化によって強化された部分もあり、各種フォーマット制限カード禁止カードに指定された。

なお、Time Walk時間のねじれ/Time WarpTimetwister時の逆転/Time ReversalAncestral Recallジェイスの創意/Jace's Ingenuityと、呪文の最も類似したリメイク版は、偶然にも共通して(3)()(青)のマナ・コストに揃っている。

  • 9枚の内6枚はアーティファクト、他の3枚は呪文。この露骨なの偏りも魅力の1つだ。
  • いずれのカードも現在の認定トーナメントではヴィンテージでのみ使えるが、そのヴィンテージでもすべてが制限カードに指定されている。
  • メタの最前線のデッキでも、パワー9が全部入っているということはそれほど多くはない。パワー9にはTimetwisterのような、かなりデッキを選ぶカードもあるためである。
    • ヴィンテージにおいては、9枚のうち使うデッキを選ぶTimetwister1枚だけが格下として扱われがち。事実他8枚に比べて使用率も低く、また取り引きされる際のシングルカード価格も一回り安かった。
      • 統率者戦ではTimetwisterはパワー9で唯一禁止されていない。そのため、(1枚しか入れないでも)統率者戦での需要のために取引価格が上昇し、2019年現在では他の(とりわけ高額なブラック・ロータス/Black Lotus以外の)パワー9に匹敵する値段が付いている。
  • ヴィンテージ選手権の優勝者には、環境の象徴であるこれらパワー9カードの新規描き下ろしイラストの額が贈られている。詳細は該当カードの各項を参照のこと。
  • いずれも再録禁止カードだが、紙媒体ではないMagic Onlineは再録禁止カードの適用を受けないため、Vintage Mastersでは再録された。イラストは前述の優勝者用の額と同じものが使用されている。
  • あくまでプレイヤーが名付けた俗称であるのだが、開発部にも認知されている。そのためか、MTGアリーナでは上記のカード9枚を創出できる頭目の神官/Oracle of the Alpha‎ルール・テキストにおいてこの語が使用された。

[編集] 参考

  1. The Power Nine(News 2003年10月15日 Wizards of the Coast著)
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