緑
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− | 自然と生命の色であり、[[森]]から[[マナ]]を引き出し[[エルフ]]や[[ハイドラ]]を[[召喚]]する。[[白]]と[[赤]]を[[友好色]]とし、[[青]]と[[黒]]を[[対抗色]] | + | 自然と生命の色であり、[[森]]から[[マナ]]を引き出し[[エルフ]]や[[ハイドラ]]を[[召喚]]する。[[白]]と[[赤]]を[[友好色]]とし、[[青]]と[[黒]]を[[対抗色]]とする。略号は'''G'''。 |
緑が表すものとして、誕生、成長、現実、共同体、相互依存、心霊主義、過去、知恵、家系、伝統、本能、動物、植物などがある。 | 緑が表すものとして、誕生、成長、現実、共同体、相互依存、心霊主義、過去、知恵、家系、伝統、本能、動物、植物などがある。 | ||
==色の役割== | ==色の役割== | ||
− | [[マナ加速]]、[[クリーチャー]]以外の[[パーマネント]][[破壊]]、[[コスト・パフォーマンス]]の優れた[[大型クリーチャー]]が特徴。特に[[中堅クリーチャー|中]] | + | [[マナ加速]]、[[クリーチャー]]以外の[[パーマネント]][[破壊]]、[[コスト・パフォーマンス]]の優れた[[大型クリーチャー]]が特徴。特に[[中堅クリーチャー|中]]~大型クリーチャーの性能の高さは他の色の追随を許さない。クリーチャー同士の正面衝突に持ち込み、強引に[[戦闘ダメージ]]を[[プレイヤー]]にねじ込むのが基本的な戦法。 |
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+ | :他の色に比べて同じマナ域でも一回り大きな[[サイズ]]を誇る。得意な[[キーワード能力]]は[[トランプル]]を筆頭に、[[接死]]、[[呪禁]]、[[速攻]]、[[破壊不能]]、[[到達]]、[[警戒]]など多岐にわたる。[[飛行]]を持つカードは少なく、むしろ[[除去]]の[[対象]]でさえある。[[回避能力]]として「飛行を持つクリーチャー以外には[[ブロックされない]]」、[[威圧]]などを持つ。 | ||
+ | :*緑の特徴的なキーワード能力の一つであった[[被覆]]は直観的でなく初心者に理解が困難であるなどの理由から[[基本セット2012]]以降[[常磐木]]能力から外されている。 | ||
+ | :*緑が持てる回避能力として森・島・沼[[土地渡り|渡り]]の形でたびたび登場していた[[土地渡り]]は[[マジック・オリジン]]以降常磐木能力から外されている。 | ||
+ | :[[クリーチャー・タイプ]]は、[[種族]]ではエルフ、[[ケンタウルス]]、[[植物]]、[[ビースト]]、[[ワーム]]、ハイドラなど、[[職業]]では[[ドルイド]]、[[シャーマン]]、[[スカウト]]が象徴的。 | ||
+ | :クリーチャーは基本的に[[強化]]の対象であり[[除去]]はできない。[[巨大化/Giant Growth]]のような[[コンバットトリック]]となる一時的な強化と、[[+1/+1カウンター]]による永続的な強化の両方をこなす。[[除去]]は[[格闘]]や[[狂気の一咬み/Rabid Bite]]のような[[一方的格闘]]、接死、[[ブロック強制]]など戦闘を前提としたものとなる。ただし飛行を持つクリーチャーに対しては直接除去や[[火力]]が存在する。また、無力化による間接的な除去とも言える[[濃霧/Fog]]のような[[戦闘ダメージ]]全体[[軽減]]も持つ。 | ||
− | + | ;[[アーティファクト]] | |
+ | :人工物を嫌う性質から壊すのが主。基本的にシナジーを形成しない。 | ||
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+ | :[[誘発条件]]になったり、数を参照するシナジーを形成したりなど協力関係を持つ反面、破壊する事にも長ける二面性を持つ。 | ||
− | [[ | + | ;[[土地]] |
− | + | :[[サーチ]]する手段が豊富にある。また、土地の数を参照したり、土地を[[クリーチャー化]]させたりと土地は非常に強い結びつきがある。[[土地破壊]]も赤に続いて2番手の役割。 | |
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[[マナ]]の扱いについては5色の中で最も得意であり、前述の土地サーチ、[[マナ・クリーチャー]]によるマナ加速に加え、好きな色のマナを出せるカードが多く[[多色デッキ]]を組む際は緑を入れると安定した動きになる。 | [[マナ]]の扱いについては5色の中で最も得意であり、前述の土地サーチ、[[マナ・クリーチャー]]によるマナ加速に加え、好きな色のマナを出せるカードが多く[[多色デッキ]]を組む際は緑を入れると安定した動きになる。 | ||
[[ライフ]][[回復]]、[[墓地]]に落ちた[[カード]]の回収などにも長けている。この回収効果は[[カード・タイプ]]を問わない場合が多いので、汎用性が極めて高い。また、[[青]]に続いてカードの[[引く|ドロー]]が得意。その多くがクリーチャーと関係しており、また、何らかの行動に[[誘発]]してドローできるものが多い。 | [[ライフ]][[回復]]、[[墓地]]に落ちた[[カード]]の回収などにも長けている。この回収効果は[[カード・タイプ]]を問わない場合が多いので、汎用性が極めて高い。また、[[青]]に続いてカードの[[引く|ドロー]]が得意。その多くがクリーチャーと関係しており、また、何らかの行動に[[誘発]]してドローできるものが多い。 | ||
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クリーチャー以外の[[パーマネント]]の除去は得意。[[帰化/Naturalize]]、[[忍び寄るカビ/Creeping Mold]]や[[茨潰し/Bramblecrush]]のような複数のタイプに効果のあるカードが定番であり、[[腐る|腐り]]にくいのが魅力。 | クリーチャー以外の[[パーマネント]]の除去は得意。[[帰化/Naturalize]]、[[忍び寄るカビ/Creeping Mold]]や[[茨潰し/Bramblecrush]]のような複数のタイプに効果のあるカードが定番であり、[[腐る|腐り]]にくいのが魅力。 | ||
===色の役割の変更=== | ===色の役割の変更=== | ||
− | + | ;[[第8版]]([[2003年]]) | |
− | + | :[[エンチャント]]、[[アーティファクト]]共通で対応する汎用カードは[[解呪/Disenchant]]を持つ白が1番手であったが、[[第8版]]で解呪の代わりに帰化が収録され白を下した。かつては、アーティファクト[[破壊]]は解呪はもとより[[粉砕/Shatter]]にも劣る[[青サビ/Verdigris]]があった事から3番手に位置付けされていた。 | |
− | + | ;[[時のらせんブロック]]([[2006年]]) | |
− | + | :「[[起動型能力]]の打ち消し」は緑の反アーティファクト性を示す[[レジェンド]]の[[Rust]]に始まり、[[インベイジョン]]では起動型能力全般を打ち消せる[[束縛/Bind]]にまで拡大され緑の領分とされた。[[ディセンション]]で「青が呪文を打ち消し、緑が能力を打ち消す」という発想で[[虚空粘/Voidslime]]が作られるまで続いていたが、[[時のらせん]]で色の役割が見直され、打ち消し全般を扱う青の領分へと移された<ref>[http://mtg-jp.com/reading/mm/0018267/ 霊気の道 その2](Making Magic 2017年1月23日)</ref>。 | |
− | + | ;[[基本セット2010]]~[[イニストラード・ブロック]]期([[2009年]]-[[2012年]]頃) | |
− | + | :濃霧系の戦闘ダメージの軽減は[[第8版]]より[[白]]に移っていた([[聖なる日/Holy Day]]など)が、[[基本セット2010]]で濃霧が[[再録]]されて以降、緑が第1色で白が第2色という関係となった。 | |
− | + | :飛行を持たないクリーチャーの直接的な除去に関しては[[砂漠の竜巻/Desert Twister]]のような例外を除きほぼ不可能だったが、[[イニストラード]]の[[捕食/Prey Upon]]の登場により格闘による除去を手に入れた。 | |
− | + | ;[[ゲートウォッチの誓い]]([[2016年]]) | |
+ | :クリーチャーのパワー分のダメージを与える[[一方的格闘]]については[[鋸歯傷の射手/Jagged-Scar Archers]]のように飛行クリーチャー限定で少数あったが、[[ゲートウォッチの誓い]]の[[ニッサの裁き/Nissa's Judgment]]以降、制限が撤廃されたカードが印刷されるようになった。 | ||
+ | *[[カラデシュ]]から、キーワード能力化されていない回避能力として「[[パワー]]が2以下のクリーチャーによってはブロックされない。」([[威圧]])が多用されるようになった([[ギラプールの案内人/Ghirapur Guide]]など)。 | ||
*速攻に関して緑は第3色と位置付けられていたが、[[ラヴニカの献身]]から第2色へと移された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031648/ 献身の作り方 その2](Making Magic 2019年1月7日)</ref>。 | *速攻に関して緑は第3色と位置付けられていたが、[[ラヴニカの献身]]から第2色へと移された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031648/ 献身の作り方 その2](Making Magic 2019年1月7日)</ref>。 | ||
2019年2月3日 (日) 00:12時点における版
緑/Greenはマジック:ザ・ギャザリングにおける色の1つ。
Thorn Elemental / 茨の精霊 (5)(緑)(緑)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
あなたは茨の精霊の戦闘ダメージを、これがブロックされなかったかのように割り振ってもよい。
7/7色の特徴
自然と生命の色であり、森からマナを引き出しエルフやハイドラを召喚する。白と赤を友好色とし、青と黒を対抗色とする。略号はG。
緑が表すものとして、誕生、成長、現実、共同体、相互依存、心霊主義、過去、知恵、家系、伝統、本能、動物、植物などがある。
色の役割
マナ加速、クリーチャー以外のパーマネント破壊、コスト・パフォーマンスの優れた大型クリーチャーが特徴。特に中~大型クリーチャーの性能の高さは他の色の追随を許さない。クリーチャー同士の正面衝突に持ち込み、強引に戦闘ダメージをプレイヤーにねじ込むのが基本的な戦法。
- クリーチャー
- 他の色に比べて同じマナ域でも一回り大きなサイズを誇る。得意なキーワード能力はトランプルを筆頭に、接死、呪禁、速攻、破壊不能、到達、警戒など多岐にわたる。飛行を持つカードは少なく、むしろ除去の対象でさえある。回避能力として「飛行を持つクリーチャー以外にはブロックされない」、威圧などを持つ。
- クリーチャー・タイプは、種族ではエルフ、ケンタウルス、植物、ビースト、ワーム、ハイドラなど、職業ではドルイド、シャーマン、スカウトが象徴的。
- クリーチャーは基本的に強化の対象であり除去はできない。巨大化/Giant Growthのようなコンバットトリックとなる一時的な強化と、+1/+1カウンターによる永続的な強化の両方をこなす。除去は格闘や狂気の一咬み/Rabid Biteのような一方的格闘、接死、ブロック強制など戦闘を前提としたものとなる。ただし飛行を持つクリーチャーに対しては直接除去や火力が存在する。また、無力化による間接的な除去とも言える濃霧/Fogのような戦闘ダメージ全体軽減も持つ。
- アーティファクト
- 人工物を嫌う性質から壊すのが主。基本的にシナジーを形成しない。
マナの扱いについては5色の中で最も得意であり、前述の土地サーチ、マナ・クリーチャーによるマナ加速に加え、好きな色のマナを出せるカードが多く多色デッキを組む際は緑を入れると安定した動きになる。
ライフ回復、墓地に落ちたカードの回収などにも長けている。この回収効果はカード・タイプを問わない場合が多いので、汎用性が極めて高い。また、青に続いてカードのドローが得意。その多くがクリーチャーと関係しており、また、何らかの行動に誘発してドローできるものが多い。
クリーチャー以外のパーマネントの除去は得意。帰化/Naturalize、忍び寄るカビ/Creeping Moldや茨潰し/Bramblecrushのような複数のタイプに効果のあるカードが定番であり、腐りにくいのが魅力。
色の役割の変更
- 第8版(2003年)
- エンチャント、アーティファクト共通で対応する汎用カードは解呪/Disenchantを持つ白が1番手であったが、第8版で解呪の代わりに帰化が収録され白を下した。かつては、アーティファクト破壊は解呪はもとより粉砕/Shatterにも劣る青サビ/Verdigrisがあった事から3番手に位置付けされていた。
- 時のらせんブロック(2006年)
- 「起動型能力の打ち消し」は緑の反アーティファクト性を示すレジェンドのRustに始まり、インベイジョンでは起動型能力全般を打ち消せる束縛/Bindにまで拡大され緑の領分とされた。ディセンションで「青が呪文を打ち消し、緑が能力を打ち消す」という発想で虚空粘/Voidslimeが作られるまで続いていたが、時のらせんで色の役割が見直され、打ち消し全般を扱う青の領分へと移された[1]。
- 基本セット2010~イニストラード・ブロック期(2009年-2012年頃)
- 濃霧系の戦闘ダメージの軽減は第8版より白に移っていた(聖なる日/Holy Dayなど)が、基本セット2010で濃霧が再録されて以降、緑が第1色で白が第2色という関係となった。
- 飛行を持たないクリーチャーの直接的な除去に関しては砂漠の竜巻/Desert Twisterのような例外を除きほぼ不可能だったが、イニストラードの捕食/Prey Uponの登場により格闘による除去を手に入れた。
- ゲートウォッチの誓い(2016年)
- クリーチャーのパワー分のダメージを与える一方的格闘については鋸歯傷の射手/Jagged-Scar Archersのように飛行クリーチャー限定で少数あったが、ゲートウォッチの誓いのニッサの裁き/Nissa's Judgment以降、制限が撤廃されたカードが印刷されるようになった。
- カラデシュから、キーワード能力化されていない回避能力として「パワーが2以下のクリーチャーによってはブロックされない。」(威圧)が多用されるようになった(ギラプールの案内人/Ghirapur Guideなど)。
- 速攻に関して緑は第3色と位置付けられていたが、ラヴニカの献身から第2色へと移された[2]。
参考
- ↑ 霊気の道 その2(Making Magic 2017年1月23日)
- ↑ 献身の作り方 その2(Making Magic 2019年1月7日)
- It's Not Easy Being Green(Making Magic 2002年10月21日 Mark Rosewater著)
- 緑はつらいよ--もっとも誤解された色(Braingeyser、上の記事の和訳)
- Searching Within(Making Magic 2008年11月3日 Mark Rosewater著 ナヤウィーク記事)
- It's Not Easy Being Green Revisited/緑への再訪は簡単ではない(Making Magic 2015年8月10日 Mark Rosewater著 米村薫訳)
- 用語集
色 | |||||||||
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単色 | 白 - 青 - 黒 - 赤 - 緑 | ||||||||
多色 (金) |
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アン・ゲーム専用 | ピンク - 金 - 目の色 | ||||||||
色の関係 | 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割 | ||||||||
関連項目 | 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー |