戦隊の鷹/Squadron Hawk
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クリーチャー — 鳥(Bird)
飛行
戦隊の鷹が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから《戦隊の鷹/Sqadron Hawk》という名前のカードを最大3枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
スカイシュラウドの歩哨/Skyshroud Sentinelの系統である、ETB能力で同名カードを最大3枚サーチする小型フライヤー。同サイクルの能力を天空の鷹/Welkin Hawkへと組み替えたような恰好。
基礎事項についてはスカイシュラウドの歩哨/Skyshroud Sentinelを参照。
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解説
額面上の性能に特筆するところはないが、純粋に2マナで確実に2枚分のハンド・アドバンテージをもたらすものは非常に貴重。先達と比べて軽さや回避能力の面で使い勝手が格段に増しており、後続の呼びやすさから攻防において見た目以上に役立つ。
単純に「飛行クリーチャーを続けて召喚できる」というだけでも強力だが、挙動の大きさから様々なシナジーを見出す事ができ、相棒の選出によってはさらなるカードパワーを引き出せる。シンプルながらも高いコスト・パフォーマンスを秘めたカードである。
- 元はラノワールの歩哨/Llanowar Sentinel系統のカードとしてデザインされたが、「複数体出せるマナが溜まるまで待つのは面倒」「デッキに何枚採用したか忘れるとマナを支払いすぎかねない」「いちいちライブラリーを切り直したくない」などの理由から一括してサーチする仕様に変更された[1]。
利用
- 安定して後続を呼び出せる事を利用する。
- 装備品や怨恨/Rancorなどの再利用可能な強化手段や、清浄の名誉/Honor of the Pureなどの全体強化を用意する事で、1体あたりの脅威度が飛躍的に増す。(→白単アーマーやCaw-Bladeといったビートダウンおよびクロック・パーミッション)。
- 序盤から展開可能かつ単体除去の効果が薄いフライヤーという性質上、プレインズウォーカーへの対策と保護役の双方で優秀。
- 霧覆いの平地/Mistveil Plainsと組み合わせれば、都合4マナで毎ターンチャンプブロッカーを用意できる。(→エメリアコントロール)
- 手札の枚数が大幅に増えることを利用する。
- 砂の殉教者/Martyr of Sandsでライフを9点分増量。(→ソウルシスターズ、エメリアコントロール)
- スペルシェイパーなどの、手札をコストに要求する能力に充てる。
- 同セットの獣相のシャーマン/Fauna Shamanとの相性は抜群。
- ルーター系の能力で他のカードと交換できるようにする。
- 中でも渦まく知識/Brainstormや精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorのような、ライブラリーに戻せるタイプとは非常に相性が良い。サーチ済みの鷹の一部をライブラリーに戻した後で2枚目の鷹を唱えれば簡単に回収できるため、一手間掛かるが更なるアドバンテージを得られる。(→Caw-Go、Caw-Blade)
- ライブラリーから戦隊の鷹がなくなる事を利用する。
- 同セットの集団変身/Mass Polymorphと相性が良い。クリーチャーの数を増やせるので、効率よくクリーチャーを変身させることができる。
- クリーチャーを同ターンに何度も唱えたり、戦場に出したりできることを利用する。
- 墓地の復讐蔦/Vengevineを戦場に戻すことや、聖なる秘宝の探索/Quest for the Holy Relicの探索カウンターを溜めるのに適している。特に戦隊の鷹、獣相のシャーマン、復讐蔦の3枚は相互にシナジーを形成している。また、魂の管理人/Soul Wardenなどを並べておくことで大量にライフを回復できる。
- 手札が5枚以上の時に鷹を3枚持ってくると、クリンナップ・ステップでディスカードが発生してしまうため、手札が7枚になるようにサーチ枚数を1~2枚に抑えるのが得策。特に2ターン目に鷹を出すと大抵この状況になる。
- 墓地に復讐蔦を落としたい場合など逆利用に使えるケースも。
活躍
スタンダード
活躍の度合いで言えばまさしく全盛期。同時期のパワーカードとシナジーを形成しやすく、ミラディンの傷跡ブロック参入初期からビートダウンでの息切れ防止(→赤白上陸、白単アーマー)やクロック・パーミッションでのクロック維持手段(→Caw-Go)として活用されていた。ミラディン包囲戦以降は饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine等の強力な装備品の加入によって懸念であった打撃力の不足も解消され、これらの白系ビートダウン・コントロールを一気にメタゲームの中心へと押し上げた(→Caw-Blade)。優秀な装備品サポートである石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticと併用されることが多く、ミラディン包囲戦解禁後のプロツアーパリ11ではベスト8中7人が採用していたほど(Top8デッキリスト)。石鍛冶の神秘家の禁止指定後も、ローテーションで退場するまで依然トップメタの一員として活躍し続けた。
- Caw-Go、Caw-Bladeのデッキ名に冠するCaw(カァカァという鳥の鳴き声の擬音)の由来でもある。
エクステンデッド
これを用いない青白石鍛冶が主流であり、立ち位置はいまひとつ芳しくない。とはいえ、石鍛冶の神秘家が禁止されるまで青白コントロールや青白黒コントロールで併用される事があった。
モダン
スタンダードの中核であったジェイスと石鍛冶が制定当初から禁止という逆風の中、暫くは他のパーツで組み上げたCaw-Bladeが見られたが、一年ほどで姿を消した。現在ではもっぱらソウルシスターズおよびエメリアコントロールで採用される。
レガシー
ジェイス、石鍛冶に加えて渦まく知識まで併用できるなどカードプールには恵まれているが、エクステンデッドと概ね同じ採用状況である。
パウパー
現在の主戦場。カード・アドバンテージを大きく稼ぎにくい環境柄、相対的な利用価値が増しており、白の中では主力クリーチャーの一角を担う。白を含む様々なデッキで採用されており、主に白ウィニーや白単トークン、ボロスキティ、アグロドメインに搭載されるほか、青白赤コントロールや青白デルバー、不屈の部族シュートや拷問生活で採用される事も。現在では主にボロスウィニーにおいて、金切るときの声/Battle Screechの鳥トークンなどと一緒に制空権を確保した後に農民の結集/Rally the Peasantsで勝負を決めている。
リミテッド
4枚制限ルールに縛られないため、とにかく枚数を集めたい。5枚以上ある場合も1枚だけ引けば連鎖的に全てを手札に揃えられる。1/1とはいえフライヤー、数が並べば充分フィニッシャーになる。
モミール・ベーシック(番外)
実質威容の隼/Royal Falconと、大幅なグレードダウンに。デッキが基本土地のみで構成される都合上、致し方ないところではあるのだが。
関連カード
自身と同名のカードをサーチするカード。特記しない限り、戦隊の鷹と違って1度に1枚ずつしかサーチできない。
サイクル
マスクス・ブロックの、戦場に出たときに自身と同名のカードを最大3枚までサーチする緑のクリーチャー。
また、このETB能力をソーサリーにしたようなカード、群れでの狩り/Pack Huntが存在する。
ラノワールの歩哨/Llanowar Sentinelが元となっている。この同名カードをサーチするメカニズムは、形を変えてオンスロートのサイクルで緑以外のクリーチャーにも与えられた。
オンスロートの、同名のクリーチャーをライブラリーからサーチする187クリーチャーのサイクル。
亜種
- 伝染性渇血症/Infectious Bloodlust - (1)(赤)の+2/+1修整と速攻・攻撃強制付与オーラ。エンチャントされているクリーチャーの死亡時。(マジック・オリジン)
- 軍団の征服者/Legion Conquistador - (2)(白)2/2。望む枚数サーチできる。(イクサラン)
- 大隊の歩兵/Battalion Foot Soldier - 軍団の征服者の同型再版。(基本セット2020)
- 成長室の守護者/Growth-Chamber Guardian - (1)(緑)2/2。これに+1/+1カウンターが置かれるたびサーチ。(2)(緑)順応2。(ラヴニカの献身)
- 信頼できる斥候/Trustworthy Scout - (1)(白)2/2。墓地にある間に機能する能力を持つカード。(1)(白)を支払って追放するとサーチ。(モダンホライゾン)
- エルフの部族呼び/Elvish Clancaller - (緑)(緑)1/1エルフのロード。(4)(緑)(緑)支払うタップ能力。直接戦場へサーチ(リクルート)。(基本セット2019)
- 囁く兵団/Whisper Squad - (黒)1/1。(1)(黒)支払う起動型能力。直接戦場にサーチ。ただしタップイン。(イコリア:巨獣の棲処)
- 見本に倣うもの/Pattern Matcher - (4)3/3アーティファクト・クリーチャー。ETB能力が1枚しかサーチできない群れでの狩り。自身は対象にできない。(基本セット2020)
- 軍団の天使/Legion Angel - (2)(白)(白)4/3飛行。ライブラリーでなくゲームの外部から手札に加える。(ゼンディカーの夜明け)
- 悲惨な群れ/Wretched Throng - (1)(青)2/1。死亡したときにサーチする。(イニストラード:真紅の契り)
参考
- ↑ A Set in Life/セット全体の話(Internet Archive)(Latest Developments 2010年8月12日 Tom LaPille著)