提供:MTG Wiki
黒単信心(Mono-Black Devotion)は、信心ギミックを中心とする黒単色デッキの総称。テーロス参入後の各環境に存在する。
概要
黒のパーマネントを並べ、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelなどの黒への信心を参照するカードを活用する。デッキ構成は環境によって異なるが、中マナ域のクリーチャーを除去呪文と手札破壊呪文でサポートするミッドレンジの形を取ることが多い。
テーロス・ブロック構築
テーロス・ブロック構築では、主に環境初期に活躍していた。
黒のクリーチャーを並べ、フィナックスの信奉者/Disciple of Phenax、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel、忌まわしき首領/Abhorrent Overlordなどの信心カードに繋げる。思考囲い/Thoughtseizeと英雄の破滅/Hero's Downfallを中心とした高い対応力も強みの一つ。
神々の軍勢からは責め苦の伝令/Herald of Tormentなどを獲得したが、同時に登場した苦痛の予見者/Pain Seerなどの影響により、黒単色デッキとしては信心カードをあまり使用しないアグロ寄りの構成のものが主流となった。そちらについての詳細は黒ウィニーを参照。
サンプルレシピ(初期型)
- 備考
- THS Block Constructed Premier #6257961 準優勝 (参考)
- 使用者:_XuXa_
- フォーマット
サンプルレシピ(ニクスへの旅後)
ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
スタンダードでは、環境初期から大きな活躍を見せている。
基本構成は冒涜の悪魔/Desecration Demonなどのクリーチャーと地下世界の人脈/Underworld Connections、除去呪文・手札破壊呪文から成るミッドレンジ。どちらかと言えばコントロール色の強いデッキだが、序盤から群れネズミ/Pack Ratなどでライフを詰めに行くことも可能で、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelによる大量ドレインは攻守両面において大きな働きをする。
プロツアー「テーロス」で山本賢太郎が使用してベスト8に入ったことで大流行し、青単信心とともにメタゲームの中心的存在となった。神々の軍勢からも胆汁病/Bile Blightなどを獲得し、引き続きTier1の地位にある。基本セット2015参入後も依然としてメタの中心でありプロツアー「マジック2015」でも使用率は最多だったものの、ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa擁する白黒コントロールや歓楽者ゼナゴス/Xenagos, the Reveler、世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwakerなどを採用したジャンドプレインズウォーカーズなど黒単をメタったデッキも多く、トップ8入りは0人に終わった。
他の色をタッチした亜種も多数存在する。
- タッチ白
- ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopaや白の除去が採用される。ほぼ同じ構成ながら信心ギミックを用いないものも多く、そちらはオルゾフミッドレンジ(Orzhov Midrange)、オルゾフコントロール(Orzhov Control)などの名で呼ばれる。詳細は白黒コントロールを参照。
- タッチ青
- 概念泥棒/Notion Thiefやカウンター呪文が採用される。数は多くない。
- タッチ赤
- ラクドスの復活/Rakdos's Return、殺戮遊戯/Slaughter Gamesなどが採用される。神々の軍勢で悪意の神殿/Temple of Maliceが登場したことで大きく数を増やした。
- タッチ緑
- 突然の衰微/Abrupt Decayやゴルガリの魔除け/Golgari Charm(主にサイドボード)が採用される。ニクスへの旅で疾病の神殿/Temple of Maladyが登場したことで大きく数を増やした。
サンプルレシピ(初期型)
サンプルレシピ(ニクスへの旅後)
サンプルレシピ(タッチ青)
サンプルレシピ(タッチ白)
サンプルレシピ(タッチ赤)
サンプルレシピ(タッチ緑)
モダン
モダンにも少数だが存在する。
恐血鬼/Bloodghast、ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger、ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliteratorなどの色拘束の強いクリーチャーを並べ、アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelの大量ドレインに繋げる。継続的にアドバンテージを稼げるパーマネントであるファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaやヴェールのリリアナ/Liliana of the Veilもよく用いられる。
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(後に禁止)や突然の衰微/Abrupt Decayのために緑をタッチしたものも多い。
サンプルレシピ
- 備考
- Modern Premier #6975295 第12位 (参考)
- 使用者:Metal_Buddha
- フォーマット
Pauper
アスフォデルの灰色商人をフィニッシャーに据えた黒単コントロールが存在する。
従来の黒単コントロールでも採用されていた騒がしいネズミ/Chittering Ratsやファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Ragerなどに加えて、クォムバッジの魔女/Cuombajj Witchesの枚数増加やOublietteの採用が変更点。これらで信心を増やしながらアドバンテージの獲得や除去を行い、灰色商人のドレインに繋ぐ形を取る。5枚目以降のドレインとして堕落/Corruptが採用されることもある。
それ以外にはドローとして血の署名/Sign in Blood、単体除去として死の重み/Dead Weightや夜の犠牲/Victim of Night、ゲスの評決/Geth's Verdict、手札破壊として精神ねじ切り/Wrench Mindや強迫/Duress、全体除去として墓所のネズミ/Crypt Ratsなどで構成される。
単体除去や手札破壊は優秀なカードが多くどれも一長一短があるため、どのカードを採用するか、どちらをどれくらいメインデッキやサイドボードに詰め込むか、使用者の好みやメタによって変化することも多い。また、大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobiやリリアナの死霊/Liliana's Specterといったハンデス内蔵クリーチャー、全体除去として墓所のネズミ以外に黒死病/Pestilenceや減縮/Shrivelなどの選択肢があるため、そういう面でも調整は様々。
黎明期にはメタの中心にいた黒単コントロールだが、他のデッキの強化や新しいデッキの登場によって次第に低迷していった。禁止改定で感染や赤系ストーム、青系ストーム、8postといったデッキが弱体化もしくは消滅したこともあり、テーロス参入後は一躍トップメタの一角に食い込むまでになった。タルキール覇王譚参入後は宝船の巡航/Treasure Cruise擁する青系デッキにアドバンテージで遅れを取るようになり苦戦を強いられたが、宝船の巡航禁止後は再びトップメタに返り咲いている。
初期型
- 備考
- Pauper Event #6360560 on 11/23/2013 1st Place (参考)
- 使用者:Smang
- フォーマット
運命再編後
- 備考
- Pauper Daily #8273620 on 05/17/2015 4-0 (参考)
- 使用者:Pheonix35
- フォーマット
Mono Black Control(Pauper) [11]
|
|
|
タッチ赤
- 備考
- Pauper Daily #8300582 on 05/25/2015 4-0 (参考)
- 使用者:nekotora
- フォーマット
Rakdos Control(Pauper) [12]
|
|
|
参考