マーカー
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'''マーカー'''または'''目印'''(''Marker'')とは、何かを記憶する助けとするために、または何かに注目させるためにつけておくものである。例えば、以下のことを表す。 | '''マーカー'''または'''目印'''(''Marker'')とは、何かを記憶する助けとするために、または何かに注目させるためにつけておくものである。例えば、以下のことを表す。 | ||
− | #ゲームの状況を表す、[[カード]] | + | #ゲームの状況を表す、[[カード]]以外の[[物品]]。 |
#一部の[[呪文]]や[[能力]]によって、他の呪文や能力から参照されるためにつけられる以外、ルール上の意味を持たない記号(designation)。[[怪物化|怪物的]]である、[[昇殿|都市の承認]]など。 | #一部の[[呪文]]や[[能力]]によって、他の呪文や能力から参照されるためにつけられる以外、ルール上の意味を持たない記号(designation)。[[怪物化|怪物的]]である、[[昇殿|都市の承認]]など。 | ||
#特別な能力や[[効果]]を持たず、他の呪文や能力から参照されるためにつけられた[[能力]]や[[サブタイプ]]などを表す俗称。[[秘儀]]、(過去のルールにおける)[[実存]]など。 | #特別な能力や[[効果]]を持たず、他の呪文や能力から参照されるためにつけられた[[能力]]や[[サブタイプ]]などを表す俗称。[[秘儀]]、(過去のルールにおける)[[実存]]など。 | ||
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==解説== | ==解説== | ||
− | [[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]では、ゲームの状態を記録するために[[カード]] | + | [[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]では、ゲームの状態を記録するために[[カード]]以外の[[物品]]を使うことがある。[[総合ルール]]で定められているものもあるが、それ以外のものでも、記憶しておくのが困難なもの(→[[記憶問題]])を表すために目印を置いたり、メモ帳などに記録したりすることが認められている。 |
[[プレイヤー]]は、ゲームの情報を表示し、記録するための方法を用意する必要があるが、他のプレイヤーや[[ジャッジ]]の妨げとならない、わかりやすいものであることが要求される。 | [[プレイヤー]]は、ゲームの情報を表示し、記録するための方法を用意する必要があるが、他のプレイヤーや[[ジャッジ]]の妨げとならない、わかりやすいものであることが要求される。 | ||
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*ターンマーカー →[[大乱闘戦]] | *ターンマーカー →[[大乱闘戦]] | ||
*[[ライフカウンター]] | *[[ライフカウンター]] | ||
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*その他、ルール文章で「記録する/''note''」と記述されているもの | *その他、ルール文章で「記録する/''note''」と記述されているもの | ||
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これらはゲームの状況に影響せず、自分が忘れないのならば使用しなくともよい。 | これらはゲームの状況に影響せず、自分が忘れないのならば使用しなくともよい。 | ||
− | いくつかのマーカーは、[[トークン・カード]]の枠で[[ブースター・パック]] | + | いくつかのマーカーは、[[トークン・カード]]の枠で[[ブースター・パック]]に封入されているなど、公式に配布されている([[補助カード]]、[[パンチアウト・カード]])。そのようなマーカーは★で表す。 |
===ライブラリー・墓地以外に置く場合=== | ===ライブラリー・墓地以外に置く場合=== | ||
− | *冒頭の2. | + | *冒頭の2.に記述されている「記号」を表すため→★[[都市の承認]]、★[[統治者]]、★[[昼]]/[[夜]] |
*[[フェイズ・アウト]]していることを表すため | *[[フェイズ・アウト]]していることを表すため | ||
**かつてはカードを[[裏向き]]に置くことで表現していたが、裏向き位相に別の意味があることや、フェイズ・アウト位相のカードは[[公開情報]]であるため現在では不適切。 | **かつてはカードを[[裏向き]]に置くことで表現していたが、裏向き位相に別の意味があることや、フェイズ・アウト位相のカードは[[公開情報]]であるため現在では不適切。 | ||
*[[反転]]していることを表すため | *[[反転]]していることを表すため | ||
**公式にはカードを上下反転させることで表すが、タップ状態では分かりづらくなるため、推奨されている。 | **公式にはカードを上下反転させることで表すが、タップ状態では分かりづらくなるため、推奨されている。 | ||
+ | *複数の[[裏向き]]のパーマネントを区別するため→★[[変異]]、★[[予示]] | ||
+ | **マーカーを使うかどうかによらず、裏向きのパーマネントは互いに区別できるようにする義務がある。そのため、補助カード以外に区別用のマーカーを用意するとよい。 | ||
*[[追放]]領域にあることを表すため | *[[追放]]領域にあることを表すため | ||
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**昔は裏返しに置くことが多かったが、フェイズ・アウトと同様の理由で現在では不適切。 | **昔は裏返しに置くことが多かったが、フェイズ・アウトと同様の理由で現在では不適切。 | ||
− | *[[ | + | **[[霊体の地滑り/Astral Slide]]のように、すぐ戻ってくるのでカードを移動させるのが手間である場合。 |
− | **[[統率者カード]] | + | **追放領域にある間に機能する[[能力]]がある場合。→★[[出来事]]、[[刻印]]ほか |
− | *次の[[ターン]]の[[アンタップ・ステップ]]に([[アンタップ]]しないなど)特殊なことをする[[パーマネント]] | + | **[[暗号|暗号化]]や[[憑依]]しているカードが、[[対象]]とする[[クリーチャー]]の上に[[エンチャント]]のように乗せることで表されている場合、戦場にあると誤解されないようにマーカーを置くとよい。 |
− | + | **[[忘却の輪/Oblivion Ring]]のように一時的に追放するような[[パーマネント]]・カードで、追放されたことを表すために対象の上にそれらを乗せる場合も同様。 | |
− | *[[不朽]] | + | *[[統率者]]であることを表すため→★[[統率者カード]] |
− | + | *[[統率者ダメージ]]を記録するため | |
+ | *[[統率者税]](統率者を複数回[[唱える|唱えた]]たときに[[支払う]][[追加コスト]])を記録するため | ||
+ | *一度に使い切らない大量の[[マナ]]や、[[フェイズ]]・[[ステップ]]を持ち越すマナを管理するため | ||
+ | *[[ストーム]]や[[果敢]]などの、何かが行われた回数を参照する効果を扱う際に、それを記録するため | ||
+ | *次の[[ターン]]の[[アンタップ・ステップ]]に([[アンタップ]]しないなど)特殊なことをする[[パーマネント]]を表すため→★[[督励]] | ||
+ | *★[[不朽]]や★[[永遠]]などで、追放されたカードを[[コピー]]・トークンとして用いる場合([[カジュアルプレイ]]において) | ||
**上記「ルール」の節で述べたとおり、[[トーナメント]]では違反になる。コピー・トークンを別に用意しなければならない。 | **上記「ルール」の節で述べたとおり、[[トーナメント]]では違反になる。コピー・トークンを別に用意しなければならない。 | ||
+ | *[[王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns]]で[[大鹿]]にされたなど、パーマネントの能力が恒久的に、大幅に変更される場合。→[[グランプリ名古屋19]]、[[ミシックチャンピオンシップリッチモンド19]]ほか | ||
+ | *プレイヤーが得ているカウンターの置き場を表すため→★[[毒カウンター]]、★[[経験カウンター]]、★[[エネルギー・カウンター]] | ||
+ | *★[[相棒]]であることを表すため | ||
+ | *ダンジョンを、[[定形外のマジックのカード]]として供給されるもの以外で表す場合。拡大したものを複数人で共有したり、自作するなど。→★大判ダンジョン・カード | ||
+ | *[[クラス]]のレベルを表す場合。 | ||
[[召喚酔い]]や[[ターン終了時まで]]に終わる[[効果]]など、1ターン限りのものには置かないことが多い。 | [[召喚酔い]]や[[ターン終了時まで]]に終わる[[効果]]など、1ターン限りのものには置かないことが多い。 | ||
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*[[マジック・イベント規定]] | *[[マジック・イベント規定]] | ||
*[[記録]] | *[[記録]] | ||
+ | *[[物品]] | ||
+ | **[[パンチアウト・カード]] | ||
+ | **[[補助カード]] | ||
+ | *[[記憶問題]] |
2023年8月6日 (日) 02:14時点における最新版
マーカーまたは目印(Marker)とは、何かを記憶する助けとするために、または何かに注目させるためにつけておくものである。例えば、以下のことを表す。
- ゲームの状況を表す、カード以外の物品。
- 一部の呪文や能力によって、他の呪文や能力から参照されるためにつけられる以外、ルール上の意味を持たない記号(designation)。怪物的である、都市の承認など。
- 特別な能力や効果を持たず、他の呪文や能力から参照されるためにつけられた能力やサブタイプなどを表す俗称。秘儀、(過去のルールにおける)実存など。
- 共通するものごとをひとまとめにするための記号や用語。透かし、能力語など。
本項では、1.について解説する。
目次 |
[編集] 解説
マジックでは、ゲームの状態を記録するためにカード以外の物品を使うことがある。総合ルールで定められているものもあるが、それ以外のものでも、記憶しておくのが困難なもの(→記憶問題)を表すために目印を置いたり、メモ帳などに記録したりすることが認められている。
プレイヤーは、ゲームの情報を表示し、記録するための方法を用意する必要があるが、他のプレイヤーやジャッジの妨げとならない、わかりやすいものであることが要求される。
[編集] ルール
ゲーム上のマーカーの扱いについては、マジック・イベント規定で定められている。
ルールで定められている以外のマナーや、それらにふさわしい物品については、トークンおよびカウンターの項を参照。
- マーカーとして用いる物体は何でもよいが、以下に反しないものである必要がある。スタッフは、混乱を招きそうであったり不適当であったりするマーカーの使用を禁止することができる(イベント規定3.8)。
- 現在のルールでは、ライブラリーや墓地に置いてもよい(同3.8)。
[編集] 公式に定められているマーカー
総合ルールやカードのルール文章、およびマジック・イベント規定などの公式文書では、以下のものが定められている。
- カウンター
- トークン
- 紋章
- 品物 →ゴブリンのゲーム/Goblin Game
- ターンマーカー →大乱闘戦
- ライフカウンター
- 探索マーカー →ダンジョン
- ステッカー
- その他、ルール文章で「記録する/note」と記述されているもの
[編集] その他のマーカー
公式には定められていないが、マーカーを使用することが想定される状況を列記する。
これらはゲームの状況に影響せず、自分が忘れないのならば使用しなくともよい。
いくつかのマーカーは、トークン・カードの枠でブースター・パックに封入されているなど、公式に配布されている(補助カード、パンチアウト・カード)。そのようなマーカーは★で表す。
[編集] ライブラリー・墓地以外に置く場合
- 冒頭の2.に記述されている「記号」を表すため→★都市の承認、★統治者、★昼/夜
- フェイズ・アウトしていることを表すため
- 反転していることを表すため
- 公式にはカードを上下反転させることで表すが、タップ状態では分かりづらくなるため、推奨されている。
- 複数の裏向きのパーマネントを区別するため→★変異、★予示
- マーカーを使うかどうかによらず、裏向きのパーマネントは互いに区別できるようにする義務がある。そのため、補助カード以外に区別用のマーカーを用意するとよい。
- 追放領域にあることを表すため
- 統率者であることを表すため→★統率者カード
- 統率者ダメージを記録するため
- 統率者税(統率者を複数回唱えたたときに支払う追加コスト)を記録するため
- 一度に使い切らない大量のマナや、フェイズ・ステップを持ち越すマナを管理するため
- ストームや果敢などの、何かが行われた回数を参照する効果を扱う際に、それを記録するため
- 次のターンのアンタップ・ステップに(アンタップしないなど)特殊なことをするパーマネントを表すため→★督励
- ★不朽や★永遠などで、追放されたカードをコピー・トークンとして用いる場合(カジュアルプレイにおいて)
- 上記「ルール」の節で述べたとおり、トーナメントでは違反になる。コピー・トークンを別に用意しなければならない。
- 王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsで大鹿にされたなど、パーマネントの能力が恒久的に、大幅に変更される場合。→グランプリ名古屋19、ミシックチャンピオンシップリッチモンド19ほか
- プレイヤーが得ているカウンターの置き場を表すため→★毒カウンター、★経験カウンター、★エネルギー・カウンター
- ★相棒であることを表すため
- ダンジョンを、定形外のマジックのカードとして供給されるもの以外で表す場合。拡大したものを複数人で共有したり、自作するなど。→★大判ダンジョン・カード
- クラスのレベルを表す場合。
召喚酔いやターン終了時までに終わる効果など、1ターン限りのものには置かないことが多い。
[編集] ライブラリーに置く場合
- ネクロポーテンス/Necropotenceなどでドロー・ステップが飛ばされていたり、アップキープ・ステップ開始時の誘発型能力を忘れたりするのを防ぐため
- 師範の占い独楽/Sensei's Divining Topや闇の腹心/Dark Confidantなどが戦場にないのに能力を起動しようとすること(いわゆる「真空」プレイ)を防止するため
[編集] 墓地に置く場合
- 墓地にいる間効果を発揮する能力を持つカードがあることを表すため
- 世界のるつぼ/Crucible of Worldsなど、墓地を参照する能力の「真空」プレイを防ぐため。