マッドステロ
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マッドステロ(Madness Steroid)は、オデッセイ・ブロックを含むスタンダード環境とパウパー環境に存在する、マッドネスを利用したステロイド。トーメント以降の時期のステロイドはほとんどがこれにあたる。
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概要
クリーチャー — トカゲ(Lizard)
(1)(緑):ターン終了時まで、日を浴びるルートワラは+2/+2の修整を受ける。毎ターン1回のみ起動できる。
マッドネス(0)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
マッドネス呪文と、手札からカードを捨てる手段を組み合わせたデッキのうち、赤緑の2色で組まれたものをこう呼ぶ。基本的な動きは他のマッドネスデッキ同様、クリーチャーを高速で展開してビートダウンを行うというものであり、特に日を浴びるルートワラ/Basking Rootwallaはマッドネス経由だとテンポを全く失うことなく唱えることが可能であり非常に強力である。
スタンダード
クリーチャー — 犬(Dog)
カードを1枚捨てる:野生の雑種犬はターン終了時まで+1/+1の修整を受けるとともに、あなたが選んだ1色の色になる。
2/2インスタント
望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。激発は、それらに4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。
マッドネス(1)(赤)(赤)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
野生の雑種犬/Wild Mongrelを中心に、マッドネスの有無を問わず優秀な火力とクリーチャーを採用している。そのスピードは相当なもので、数あるステロイドの中でもかなり強力な部類に入る。象の導き/Elephant Guideや獣群の呼び声/Call of the Herdのおかげでコントロールへの耐性も高い。
火力はマッドネスで3マナ4点割り振り可能なインスタントと強烈極まりない激発/Violent Eruptionが小型から中型クリーチャーを消し去り、残ったライフも無駄なく吹き飛ばす。
サイカトグや青緑マッドネス、当時最強であったウェイクといったデッキに、速さと安定性、火力を武器に対抗した。サイカトグには速度と火力により相性がよい。また、メインの幻影のケンタウロス/Phantom Centaurとサイドからのたい肥/Compostは、「メタられなければ最強」であった黒コントロールを悩ませた。厄介な大型クリーチャーを使用してくる青緑マッドネスと白緑ビートダウンには象の導きでサイズを底上げし、サイドチェンジ後は罠の橋/Ensnaring Bridgeでクリーチャーを封殺して火力で勝負するバーニングブリッジ戦略で対抗。最大の天敵に当たるウェイクに対しては、焦熱の火猫/Blistering Firecatとサイドの鋭い痛み/Flaring Painで挑むことになる。これらの要素があいまって、一時期のスタンダードは「サイカトグとステロの二強」と言われたほどだった。
しかし第7版から第8版への移行で、このデッキの安定感を上げていたラノワールのエルフ/Llanowar Elvesやカープルーザンの森/Karplusan Forestを失い、苦手のウェイクが台頭してきたこともあって、衰退を余儀なくされた。
- カードの比率で言えば緑カードが2/3以上を占めているのだが、色拘束が強い激発と焦熱の火猫のために、マナ比率は緑と赤がほぼ半々だった。
- 白をタッチし攻撃力と柔軟性を底上げしたタイプも存在する(→レッドゾーン)。
- マッドネスの利用に特化したバージョンとしてはパッチステロなどがある。
- この時期のもうひとつの大きな特徴として、土地からのダメージソースが優秀だったことが挙げられる。インベイジョンからはケルドの死滅都市/Keldon Necropolis、オデッセイからは蛮族のリング/Barbarian Ringがよく採用された。
- それでもメタゲームの中心とまではいかなかったのだから、当時のスタンダードは凄まじい。
サンプルレシピ
パウパー
パウパーにも存在し、単に赤緑マッドネスとも呼ばれる。
ソーサリー
カードを2枚引き、その後カードを2枚捨てる。
フラッシュバック(2)(赤)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。癇しゃくはそれに3点のダメージを与える。
マッドネス(赤)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
色の役割の変化に伴って、信仰無き物あさり/Faithless Lootingのような強力なルーター呪文が青だけでなく赤にも与えられるようになった。これによってカードを引く手段が増えたことで安定感が増し、また共鳴者以外の手札を捨てる手段が増えたことで癇しゃく/Fiery Temperのようなマッドネス呪文を採用しやすくなった。
初期型
RG Madness(Pauper) [1] | |||||||||||||||||||||
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- 変異コストで手札を捨てることができるギャサンの略奪者/Gathan Raidersが採用される。
- 青をタッチしてコー追われの物あさり/Looter il-Korなどを採用する亜種や、黒をタッチして墓を掻き回すもの/Grave Scrabblerなどを採用する亜種が少数存在した。
イニストラード・ブロック後
RG Madness(Pauper) [2] | |||||||||||||||||||||||||
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- 信仰無き物あさり/Faithless Looting獲得後のリスト。癇しゃく/Fiery Temperが実質5枚目以降の稲妻/Lightning Boltのようにふるまう。
モダンホライゾン後
RG Madness(Pauper) [3] | |
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- 追加の1マナ除去として凶暴な一振り/Savage Swipeを獲得した後のリスト。
- 稲妻の斧/Lightning Axeによって、本来赤の火力では対処が難しい大型クリーチャーも除去できる。追加コストとしてディスカードを要求する点もデッキと噛み合っている。
モダンホライゾン3後
RG Madness(Pauper) [4] | |
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- 飛行を持つこそこそサクサク/Sneaky Snackerを獲得した後のリスト。色は合わないが捨てる手段には困らず、一度墓地に落としてしまえば自分の3枚目のドローに反応して勝手に戦場に出てくれる。
- 火力呪文やヴォルダーレンの美食家/Voldaren Epicure、逆棘の辺境林/Bristling Backwoodsといった、対戦相手に直接ダメージを与える手段を多く採用しており、バーン戦術をとることもできる。