透かし
提供:MTG Wiki
(126.32.32.65(トーク)による第226979版を取り消し) |
|||
1行: | 1行: | ||
− | {{Stub}} | + | {{Stub}}'''透かし'''/''Watermark''とは、一部の[[カード]]の[[文章欄]]の背景に大きく印刷されるマークである。 |
− | '''透かし'''/''Watermark''とは、一部の[[カード]]の[[文章欄]]の背景に大きく印刷されるマークである。 | + | |
==解説== | ==解説== | ||
通常の[[ゲーム]]において、透かしの有無や種類が[[ルール]]や[[効果]]で参照されることはない。例えば[[ラヴニカ:ギルドの都]]収録の透かしがある[[稲妻のらせん/Lightning Helix]]({{Gatherer|id=87908|カード画像}})と、[[Modern Masters]]などで[[再録]]された透かしがない稲妻のらせん({{Gatherer|id=370528|カード画像}})でゲーム上の差異が生じることはない。ただし、[[ミラディンの傷跡]]の[[ゲームデー]]における[[ミラディンの傷跡#陣営デッキ|陣営デッキ構築ルール]]のように、透かしを参照する特別なルールが用いられることはある。 | 通常の[[ゲーム]]において、透かしの有無や種類が[[ルール]]や[[効果]]で参照されることはない。例えば[[ラヴニカ:ギルドの都]]収録の透かしがある[[稲妻のらせん/Lightning Helix]]({{Gatherer|id=87908|カード画像}})と、[[Modern Masters]]などで[[再録]]された透かしがない稲妻のらせん({{Gatherer|id=370528|カード画像}})でゲーム上の差異が生じることはない。ただし、[[ミラディンの傷跡]]の[[ゲームデー]]における[[ミラディンの傷跡#陣営デッキ|陣営デッキ構築ルール]]のように、透かしを参照する特別なルールが用いられることはある。 | ||
− | [[Unstable]] | + | [[銀枠]]の[[Unstable]]では[[黒枠]]では実現不可能な[[メカニズム]]として、透かしを参照するカードがテーマの1つになっている。 |
透かしの用途は様々だが、特に複数の勢力が存在する[[次元/Plane]]を舞台とする[[ブロック (総称)|ブロック]]において、そのカードがどの勢力に所属しているのかを分かりやすく示すために用いられることが多い。その場合、基本的に以下の原則に従う。 | 透かしの用途は様々だが、特に複数の勢力が存在する[[次元/Plane]]を舞台とする[[ブロック (総称)|ブロック]]において、そのカードがどの勢力に所属しているのかを分かりやすく示すために用いられることが多い。その場合、基本的に以下の原則に従う。 | ||
12行: | 11行: | ||
#*[[統率者戦]]における[[固有色]]の考え方と基本的には同じである。ただし、[[分割カード]]は例外である。 | #*[[統率者戦]]における[[固有色]]の考え方と基本的には同じである。ただし、[[分割カード]]は例外である。 | ||
#各勢力に固有のメカニズム([[キーワード能力]]、[[キーワード処理]]、[[能力語]]など)が与えられている場合、そのメカニズムを用いるカードは対応する勢力の透かしを持つ。 | #各勢力に固有のメカニズム([[キーワード能力]]、[[キーワード処理]]、[[能力語]]など)が与えられている場合、そのメカニズムを用いるカードは対応する勢力の透かしを持つ。 | ||
+ | #上記のいずれに該当しない場合でも、いずれかの勢力に所属していると設定されている場合、対応する勢力の透かしを持つ。 | ||
なお[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]・カードは、それが上記の原則に該当していても、あるいはストーリー上で特定の勢力に所属しているキャラクターのものであっても、透かしを持たない。特定の次元に縛られることのない[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]は、本質的にはその勢力に所属しているとは言えないからである。彼らはその気になればその勢力を見捨てて次元を去ることもできる。[[Doug Beyer]]はこの問題について、「プレインズウォーカーは本質的にはそれぞれが一つの勢力である」と述べている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/savor-flavor/spreading-infection-2010-10-06 Spreading the Infection]/[https://web.archive.org/web/20130410051756/http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/010038/ 感染拡大]([[Daily MTG]]、Savor the Flavor、文:[[Doug Beyer]]、訳:[[若月繭子]]、翻訳版はサイト消失によりInternet Archive)</ref>。 | なお[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]・カードは、それが上記の原則に該当していても、あるいはストーリー上で特定の勢力に所属しているキャラクターのものであっても、透かしを持たない。特定の次元に縛られることのない[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]は、本質的にはその勢力に所属しているとは言えないからである。彼らはその気になればその勢力を見捨てて次元を去ることもできる。[[Doug Beyer]]はこの問題について、「プレインズウォーカーは本質的にはそれぞれが一つの勢力である」と述べている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/savor-flavor/spreading-infection-2010-10-06 Spreading the Infection]/[https://web.archive.org/web/20130410051756/http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/010038/ 感染拡大]([[Daily MTG]]、Savor the Flavor、文:[[Doug Beyer]]、訳:[[若月繭子]]、翻訳版はサイト消失によりInternet Archive)</ref>。 | ||
19行: | 19行: | ||
*例3:2色+2色の分割カードである[[肉体+血流/Flesh+Blood]]はそれぞれの半分に異なる透かしが描かれている。肉体は[[黒緑]]であるため[[ゴルガリ団/The Golgari]]の透かしを、血流は[[赤緑]]であるため[[グルール一族/The Gruul Clans]]の透かしを持つ({{Gatherer|id=368991|カード画像}})。 | *例3:2色+2色の分割カードである[[肉体+血流/Flesh+Blood]]はそれぞれの半分に異なる透かしが描かれている。肉体は[[黒緑]]であるため[[ゴルガリ団/The Golgari]]の透かしを、血流は[[赤緑]]であるため[[グルール一族/The Gruul Clans]]の透かしを持つ({{Gatherer|id=368991|カード画像}})。 | ||
*例4:[[宝船の巡航/Treasure Cruise]]は[[タルキール覇王譚ブロック]]において[[スゥルタイ群/The Sultai Brood]]の固有メカニズムとなっている[[探査]]を持つため、スゥルタイの透かしを持つ({{Gatherer|id=386705|カード画像}})。 | *例4:[[宝船の巡航/Treasure Cruise]]は[[タルキール覇王譚ブロック]]において[[スゥルタイ群/The Sultai Brood]]の固有メカニズムとなっている[[探査]]を持つため、スゥルタイの透かしを持つ({{Gatherer|id=386705|カード画像}})。 | ||
− | *例5:[[卓絶のナーセット/Narset Transcendent]]はストーリー上[[オジュタイ氏族/The Ojutai clan]]の出身であり、白青であり、オジュタイ氏族の固有メカニズムである[[反復]] | + | *例5:[[ドロモカの戦士/Dromoka Warrior]]は[[白]][[単色]]かつ[[能力]]を持たない[[バニラ]]だが、[[カード名]]や[[絵|イラスト]]、[[フレイバー・テキスト]]から[[ドロモカ氏族/The Dromoka clan]]に属していることがわかるため、ドロモカ氏族の透かしを持つ({{Gatherer|id=394557|カード画像}})。 |
+ | *例6:[[卓絶のナーセット/Narset Transcendent]]はストーリー上[[オジュタイ氏族/The Ojutai clan]]の出身であり、白青であり、オジュタイ氏族の固有メカニズムである[[反復]]に関する能力を持っているが、プレインズウォーカーであるため透かしは持たない({{Gatherer|id=394633|カード画像}})。 | ||
==透かし一覧== | ==透かし一覧== |
2019年1月24日 (木) 10:26時点における版
透かし/Watermarkとは、一部のカードの文章欄の背景に大きく印刷されるマークである。目次 |
解説
通常のゲームにおいて、透かしの有無や種類がルールや効果で参照されることはない。例えばラヴニカ:ギルドの都収録の透かしがある稲妻のらせん/Lightning Helix(カード画像)と、Modern Mastersなどで再録された透かしがない稲妻のらせん(カード画像)でゲーム上の差異が生じることはない。ただし、ミラディンの傷跡のゲームデーにおける陣営デッキ構築ルールのように、透かしを参照する特別なルールが用いられることはある。
銀枠のUnstableでは黒枠では実現不可能なメカニズムとして、透かしを参照するカードがテーマの1つになっている。
透かしの用途は様々だが、特に複数の勢力が存在する次元/Planeを舞台とするブロックにおいて、そのカードがどの勢力に所属しているのかを分かりやすく示すために用いられることが多い。その場合、基本的に以下の原則に従う。
- 各勢力が色の組み合わせに対応している場合、「カードの色」と「ルール文章に含まれるマナ・シンボルの色」を合わせたものがその色の組み合わせになるカードは、対応する勢力の透かしを持つ。
- 各勢力に固有のメカニズム(キーワード能力、キーワード処理、能力語など)が与えられている場合、そのメカニズムを用いるカードは対応する勢力の透かしを持つ。
- 上記のいずれに該当しない場合でも、いずれかの勢力に所属していると設定されている場合、対応する勢力の透かしを持つ。
なおプレインズウォーカー・カードは、それが上記の原則に該当していても、あるいはストーリー上で特定の勢力に所属しているキャラクターのものであっても、透かしを持たない。特定の次元に縛られることのないプレインズウォーカー/Planeswalkerは、本質的にはその勢力に所属しているとは言えないからである。彼らはその気になればその勢力を見捨てて次元を去ることもできる。Doug Beyerはこの問題について、「プレインズウォーカーは本質的にはそれぞれが一つの勢力である」と述べている[1]。
- 例1:宮廷の軽騎兵/Court Hussarは青単色のカードだが、ルール文章に白マナ・シンボルを含むため、白青のギルド/Guildであるアゾリウス評議会/The Azorius Senateの透かしを持つ(カード画像)。
- 例2:聖なる鋳造所/Sacred Foundryは無色のカードだが、基本土地タイプのルール(CR:305.6)によりルール文章に赤と白のマナ・シンボルを持つものとして扱うため、赤白のギルドであるボロス軍/Boros Legionの透かしを持つ(ギルド門侵犯版のカード画像)。
- 例3:2色+2色の分割カードである肉体+血流/Flesh+Bloodはそれぞれの半分に異なる透かしが描かれている。肉体は黒緑であるためゴルガリ団/The Golgariの透かしを、血流は赤緑であるためグルール一族/The Gruul Clansの透かしを持つ(カード画像)。
- 例4:宝船の巡航/Treasure Cruiseはタルキール覇王譚ブロックにおいてスゥルタイ群/The Sultai Broodの固有メカニズムとなっている探査を持つため、スゥルタイの透かしを持つ(カード画像)。
- 例5:ドロモカの戦士/Dromoka Warriorは白単色かつ能力を持たないバニラだが、カード名やイラスト、フレイバー・テキストからドロモカ氏族/The Dromoka clanに属していることがわかるため、ドロモカ氏族の透かしを持つ(カード画像)。
- 例6:卓絶のナーセット/Narset Transcendentはストーリー上オジュタイ氏族/The Ojutai clanの出身であり、白青であり、オジュタイ氏族の固有メカニズムである反復に関する能力を持っているが、プレインズウォーカーであるため透かしは持たない(カード画像)。
透かし一覧
マスターズ25th
精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorを除くすべてのカードに、初出セットのエキスパンション・シンボルの透かしが入っている。ただしエキスパンション・シンボルが存在しないアルファ版が初出のカードは、代わりにマジックの旧ロゴの「M」の透かしが入っている。
Unstable
- 小型装置団/Order of the Widget
- S.N.E.A.K.職員/Agents of S.N.E.A.K.
- 卑怯な破滅軍団/League of Dastardly Doom
- ゴブリンの爆発屋/Goblin Explosioneers
- 交配研究所/Crossbreed Labs
タルキール覇王譚ブロック
それぞれのカードが所属する氏族/Clanのシンボル。
- アブザン家/The Abzan Houses
- ジェスカイ道/The Jeskai Way
- スゥルタイ群/The Sultai Brood
- マルドゥ族/The Mardu Horde
- ティムール境/The Temur Frontier
- ドロモカ氏族/The Dromoka clan
- オジュタイ氏族/The Ojutai clan
- シルムガル氏族/The Silumgar clan
- コラガン氏族/The Kolaghan clan
- アタルカ氏族/The Atarka clan
運命再編における運命の選択を暗示するカードのプレミアム・カード版には、見る角度によってエキスパンション・シンボルが変わる特殊なホログラム仕様の透かしが印刷されている。
コンスピラシー、コンスピラシー:王位争奪
ミラディンの傷跡ブロック
ラヴニカ・ブロック、ラヴニカへの回帰ブロック、ラヴニカのギルド、ラヴニカの献身
それぞれのカードが所属するギルド/Guildのシンボル。
ラヴニカへの回帰ブロックでは、その多くが見直されリメイクされた[2]。
- セレズニア議事会/The Selesnya Conclave
- ゴルガリ団/The Golgari
- ボロス軍/Boros Legion
- ディミーア家/House Dimir
- グルール一族/The Gruul Clans
- イゼット団/The Izzet
- オルゾフ組/The Orzhov Syndicate
- アゾリウス評議会/The Azorius Senate
- ラクドス教団/The Cult of Rakdos
- シミック連合/The Simic Combine
アンヒンジド
プレミアム・カードの一部に、様々な透かしが印刷されている。
- ペン(カード画像)
- 手(カード画像)
- 地中のボルト(カード画像)
- m(カード画像)
- ∞(カード画像)
- ?(カード画像)
- 靴(カード画像)
- ウサギ(カード画像)
プロモーション・カード
土地
ポータル系列、第6版以降の基本セット、メルカディアン・マスクス以降のエキスパンションの、主に基本土地。
透かしとは若干異なるが、マナ・シンボルが大きく印刷されている。
- 白マナ・シンボル
- 青マナ・シンボル
- 黒マナ・シンボル
- 赤マナ・シンボル
- 緑マナ・シンボル
- 森/Forest
- 冠雪の森/Snow-Covered Forest
- ドライアドの東屋/Dryad Arbor(From the Vault:Realms版)
- つぶやき林/Murmuring Bosk(From the Vault:Realms版)
- 無色マナ・シンボル
注目のストーリー
詳細は注目のストーリーの項を参照。
脚注
- ↑ Spreading the Infection/感染拡大(Daily MTG、Savor the Flavor、文:Doug Beyer、訳:若月繭子、翻訳版はサイト消失によりInternet Archive)
- ↑ The Look of Return to Ravnica/ラヴニカへの回帰の眺め(Daily MTG、Feature、文:Jeremy Jarvis、訳:若月繭子)