種類別

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==解説==
 
==解説==
ある[[効果]]が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している[[能力]]が途中で[[失う|失われ]]たとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。
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[[オブジェクト]]の[[特性]]は、それそのものの値(それが[[カード]]であればカードに印刷されたもの)から始まり、[[呪文]]や[[能力]]等により様々な[[継続的効果]]が適用されることで定められる。種類別とは、この継続的効果の適用順を厳密に定めるために存在するルールである。種類別は、その継続的効果が生成された順番に関わらず、第1種から第7e種までがこの順番の通りに適用される。同一の種類別に属する複数の継続的効果に関しては、適用順を定めるためのルールが別途存在する(後述)。
  
*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]][[起動型能力]]は、「あなたの選んだ色になる」が第5種、「+1/+1の[[修整]]を受ける」が第7c種である。
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*例:[[ルーン爪の熊/Runeclaw Bear]][[対象]][[巨大化/Giant Growth]][[唱える|唱え]][[解決]]された。この時ルーン爪の熊のパワー・タフネスは、「2/2」というカードに印刷された値から始まり、その後に「+3/+3の[[修整]]を受ける」という第7c種の継続的効果を適用することで定められる。すなわち、5/5になる。
*例:[[滝の源獣/Genju of the Falls]][[クリーチャー化]]する起動型能力は、「[[スピリット]][[クリーチャー]]になる。それは[[土地]]でもある」が第4種、「[[青]]になる」が第5種、「[[飛行]]を持つ」が第6種、「3/2になる」が第7b種である。
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[[オブジェクト]][[特性]]は、それそのものの値から始まり、それから第1種から順に、種類別に[[継続的効果]]を適用して求める。[[パーマネント]]が[[裏向き]]であることによる影響(2/2でありそれ以外の特性がないクリーチャーである)は、第1種より後、第2種より前に適用される({{CR|706.2}})。
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*例:上記の5/5になったルーン爪の熊がいる状態で[[突破/Crash Through]]を唱え、解決された。この時ルーン爪の熊は、「[[トランプル]]を得る(第6種)」と「+3/+3の修整を受ける(第7c種)」の2つの継続的効果が適用され、5/5トランプルになっている。
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**ここで注意したいのは、継続的効果の適用順は必ず種類別の順番に従うということである。この例では、巨大化と突破が唱えられた順番は継続的効果の適用順に関しては関係がない。
  
それぞれの種類別(種類細別)において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
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*例:[[縮退/Diminish]]の「基本のパワーとタフネスが1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
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**クリーチャーに[[+1/+1カウンター]]が乗っているときに縮退が[[戦場に出る]]と、[[カウンター (目印)|カウンター]]による効果は第7d種なので、7b(縮退)→7d(カウンター)の順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。
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**[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]が[[戦場]]にあるときに縮退が戦場に出ると、十字軍の効果は第7c種なので、7b→7cの順で適用されるため、クリーチャーは2/2になる。
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ある[[効果]]が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。
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*例:[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]の[[起動型能力]]がもたらす継続的効果は、「あなたの選んだ色になる(第5種)」と「+1/+1の[[修整]]を受ける(第7c種)」に分けられ、この順番で適用される。
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*例:[[滝の源獣/Genju of the Falls]]の[[クリーチャー化]]する起動型能力がもたらす継続的効果は、「[[スピリット]]・[[クリーチャー]]になる。それは[[土地]]でもある(第4種)」、「[[青]]になる(第5種)」、「[[飛行]]を持つ(第6種)」、「3/2になる(第7b種)」に分けられ、この順番で適用される。
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*以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。
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いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している[[能力]]が途中で[[失う|失われ]]たとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。
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*例:[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]と[[血染めの太陽/Blood Sun]]が両方戦場にある場合、まずアーボーグの能力による効果である「各[[土地]]はそれの他の[[サブタイプ|タイプ]]に加えて[[沼|沼(Swamp)]]である(第4種)」が適用され、その後に血染めの太陽の能力による効果「土地はすべて、[[マナ能力]]でない能力をすべて失う(第6種)」が適用される。このとき、血染めの太陽の適用の有無を確認する時点で既にアーボーグの効果は適用済みであるため、血染めの太陽によりアーボーグの能力が失われたとしてもその効果が失われることはない。すなわち、全ての土地は沼の[[基本土地タイプ]]を得る。アーボーグ自身は、「[[ルール文章]]を持たない[[伝説の]]土地・沼」となる。
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[[パーマネント]]が[[裏向き]]であることによる影響(2/2でありそれ以外の特性がないクリーチャーである)は、第1種より後、第2種より前に適用される({{CR|706.2}})。
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===同一の種類別に属する継続的効果の適用順について===
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それぞれの種類別(および種類細別)において、まず[[特性定義能力]]による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。
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同じ種類別で他の効果に[[依存]]する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらは[[タイムスタンプ]]順に適用される。
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*特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
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*例:[[機械の行進/March of the Machines]]と[[マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice]]が[[戦場]]に出ている場合、どちらが先に出たか関係なく、[[クリーチャー]]でない[[パーマネント]]は、その[[点数で見たマナ・コスト]]に等しい[[パワー]]と[[タフネス]]を持つ[[アーティファクト・クリーチャー]]になる。なぜなら、マイコシンスの格子を適用することで機械の行進の効果がどのパーマネントに適用されるかが変化するため、機械の行進はマイコシンスの格子に依存しているからである。
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*例:[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]と[[血染めの月/Blood Moon]]が戦場に存在する場合、これらの能力がもたらす継続的効果はいずれも「第4種:カード・タイプ・サブタイプ・特殊タイプ変更効果」である。このとき、血染めの月の効果を適用することでアーボーグの効果の結果が変わってくる([[山]]になることでルール文章が失われる)ため、アーボーグは血染めの月に依存していることになる。このため、血染めの月が必ず先に適用され、すなわちアーボーグは「ルール文章を持たない伝説の土地・山」となる。こちらは依存によりいずれかの効果が失われるケース。
  
 
複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。
 
複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。
  
*例:[[謙虚/Humility]]の「1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
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*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と[[謙虚/Humility]](以下Hu)が戦場に出ている場合、タイムスタンプ順により結果が変化する。これらの能力は第4種「クリーチャーになる」と第6種「能力を失う」、そして第7b種である「パワーとタフネスがその[[点数で見たマナ・コスト]]に等しい」「基本のパワーとタフネスが1/1になる」とに分解できる。まず第4種と第6種を適用したあと、残りの第7b種である2つを適用する。この2つは[[独立]]している(依存関係にない)ので、タイムスタンプ順に適用する。
**クリーチャーに[[+1/+1カウンター]]が乗っているときに謙虚が[[戦場に出る]]と、[[カウンター (目印)|カウンター]]による効果は第7d種なので、そのクリーチャーは2/2になる。
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*#タイムスタンプがOp1→Op2→Huの順の場合
**[[十字軍/Crusade]]が[[戦場]]にあるとき謙虚が戦場に出ると、十字軍の効果は第7c種なので、[[白]]のクリーチャーは2/2になる。
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*例:[[オパール色の輝き/Opalescence]]2つ(以下Op1,Op2)と謙虚(以下Hu)が戦場に出ている場合、タイムスタンプ順により結果が変化する。まず、第4種のクリーチャー化と第6種の「能力を失う」はこの順に適用される。残りの「パワーとタフネスがその[[点数で見たマナ・コスト]]に等しい」と「1/1である」は両方第7b種であり、さらに[[独立]]しているので、タイムスタンプ順に適用する。
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*#タイムスタンプがOp1,Op2,Huの順の場合
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*#*「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[オーラ]]でない[[エンチャント]]は1/1となる。
 
*#*「1/1である」が最後に適用されるため、全ての[[オーラ]]でない[[エンチャント]]は1/1となる。
*#タイムスタンプがOp1,Hu,Op2の順の場合
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*#タイムスタンプがOp1→Hu→Op2の順の場合
 
*#*Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
 
*#*Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
 
*#タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
 
*#タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
 
*#*Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
 
*#*Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
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**一見するとOpの「クリーチャーになる」という能力自体もHuの「能力を失う」で失われることで無効化されそうだが、必ず第4種→第6種の順で適用される関係上、クリーチャー化が阻害されることはない。上記で例としている、アーボーグと血染めの太陽の問題と同じである。結果、2つのOpとHuはタイムスタンプに関わらず全てクリーチャーとなる。
 
**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
 
**この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、[[ウルザズ・デスティニー]]発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。
  

2018年11月10日 (土) 23:16時点における版

種類別/Layerとは、オブジェクト特性に関する複数の継続的効果の適用順を決定する際の、継続的効果の分類を指すルール用語。分類したあとの適用順のルールも含めてこの用語で表す場合もある。

目次

分類

オブジェクト特性に関する継続的効果は、以下の7つの種類別に分類される。

第7種に関してはさらに細分化されており、以下の種類細別に分類される。

種類別は「こぴ・こん・ぶん・たい・いろ・のう・ぱわー」、第7種の種類細別は「てい・せっと・しゅうせい・かうん・いれかわる(定説と習性、家運入れ替わる)」という語呂合わせで覚えられる(→参考)。

  • 基本セット2010以前は、第5種と第6種を合わせて「一般の効果」、第7b~第7d(当時の第6b~6d)も「パワーやタフネスを変更する一般の効果」「カウンターによる効果」「パワーやタフネスに修整を与える(特定の値にしない)常在型能力による効果」という区分だった。
    • 当時は第1種から第6種までを「こぴこんぶんたいいっぱんぱわー」、第6種の中は「定位置にカウンター、習性で入れ替わる」という語呂合わせで覚えておけた(→参考)。
  • 基本セット2015より、第7b種に該当し、タイプを変更しない効果には「基本のパワーとタフネス/Base power and toughness」という表記がされるようになった(参考/翻訳)。

解説

オブジェクト特性は、それそのものの値(それがカードであればカードに印刷されたもの)から始まり、呪文能力等により様々な継続的効果が適用されることで定められる。種類別とは、この継続的効果の適用順を厳密に定めるために存在するルールである。種類別は、その継続的効果が生成された順番に関わらず、第1種から第7e種までがこの順番の通りに適用される。同一の種類別に属する複数の継続的効果に関しては、適用順を定めるためのルールが別途存在する(後述)。

  • 例:上記の5/5になったルーン爪の熊がいる状態で突破/Crash Throughを唱え、解決された。この時ルーン爪の熊は、「トランプルを得る(第6種)」と「+3/+3の修整を受ける(第7c種)」の2つの継続的効果が適用され、5/5トランプルになっている。
    • ここで注意したいのは、継続的効果の適用順は必ず種類別の順番に従うということである。この例では、巨大化と突破が唱えられた順番は継続的効果の適用順に関しては関係がない。
  • 例:縮退/Diminishの「基本のパワーとタフネスが1/1になる」という効果は第7b種の「パワーやタフネスを特定の値にする効果」である。
    • クリーチャーに+1/+1カウンターが乗っているときに縮退が戦場に出ると、カウンターによる効果は第7d種なので、7b(縮退)→7d(カウンター)の順で適用されるため、そのクリーチャーは2/2になる。
    • 栄光の頌歌/Glorious Anthem戦場にあるときに縮退が戦場に出ると、十字軍の効果は第7c種なので、7b→7cの順で適用されるため、クリーチャーは2/2になる。

ある効果が複数の種類別に分類できるなら、それぞれが適切な種類別として扱われる。

  • 以前は、第4種に分類できる効果がある場合はすべて第4種としてまとめられていたが、現在ではこのルールは廃止されている。

いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している能力が途中で失われたとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。

  • 例:ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth血染めの太陽/Blood Sunが両方戦場にある場合、まずアーボーグの能力による効果である「各土地はそれの他のタイプに加えて沼(Swamp)である(第4種)」が適用され、その後に血染めの太陽の能力による効果「土地はすべて、マナ能力でない能力をすべて失う(第6種)」が適用される。このとき、血染めの太陽の適用の有無を確認する時点で既にアーボーグの効果は適用済みであるため、血染めの太陽によりアーボーグの能力が失われたとしてもその効果が失われることはない。すなわち、全ての土地は沼の基本土地タイプを得る。アーボーグ自身は、「ルール文章を持たない伝説の土地・沼」となる。

パーマネント裏向きであることによる影響(2/2でありそれ以外の特性がないクリーチャーである)は、第1種より後、第2種より前に適用される(CR:706.2)。

同一の種類別に属する継続的効果の適用順について

それぞれの種類別(および種類細別)において、まず特性定義能力による効果を最初に適用し、それから他の効果を適用する。

同じ種類別で他の効果に依存する効果があるなら、その依存先すべての効果が適用された直後にそれを適用する。このとき複数の効果が同時に適用されることになったら、それらはタイムスタンプ順に適用される。

  • 特性定義能力の効果は他の効果に依存しないので、その適用が他の効果より後になることはない。
  • 例:ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth血染めの月/Blood Moonが戦場に存在する場合、これらの能力がもたらす継続的効果はいずれも「第4種:カード・タイプ・サブタイプ・特殊タイプ変更効果」である。このとき、血染めの月の効果を適用することでアーボーグの効果の結果が変わってくる(になることでルール文章が失われる)ため、アーボーグは血染めの月に依存していることになる。このため、血染めの月が必ず先に適用され、すなわちアーボーグは「ルール文章を持たない伝説の土地・山」となる。こちらは依存によりいずれかの効果が失われるケース。

複数の効果の依存性がループしているのなら、上記のルールを無視してそれらはタイムスタンプ順に適用される。

  • 例:オパール色の輝き/Opalescence2つ(以下Op1,Op2)と謙虚/Humility(以下Hu)が戦場に出ている場合、タイムスタンプ順により結果が変化する。これらの能力は第4種「クリーチャーになる」と第6種「能力を失う」、そして第7b種である「パワーとタフネスがその点数で見たマナ・コストに等しい」「基本のパワーとタフネスが1/1になる」とに分解できる。まず第4種と第6種を適用したあと、残りの第7b種である2つを適用する。この2つは独立している(依存関係にない)ので、タイムスタンプ順に適用する。
    1. タイムスタンプがOp1→Op2→Huの順の場合
    2. タイムスタンプがOp1→Hu→Op2の順の場合
      • Op2が最後に適用されるが、自身には適用しないので、Op2は1/1、それ以外のオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
    3. タイムスタンプがHu,Op1,Op2の順の場合
      • Opの両方があとに適用されるため、全てのオーラでないエンチャントはその点数で見たマナ・コストに等しいパワー・タフネスを持つ。
    • 一見するとOpの「クリーチャーになる」という能力自体もHuの「能力を失う」で失われることで無効化されそうだが、必ず第4種→第6種の順で適用される関係上、クリーチャー化が阻害されることはない。上記で例としている、アーボーグと血染めの太陽の問題と同じである。結果、2つのOpとHuはタイムスタンプに関わらず全てクリーチャーとなる。
    • この問題は「Op-Op-Hu問題」と呼ばれることもある有名なものであり、ウルザズ・デスティニー発売当時から議論が行われていた。このルールの存在意義は、まさにこの問題を簡潔かつ明確に処理することである。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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