マッドステロ
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+ | [[マッドネス]][[呪文]]と、[[手札]]から[[カード]]を[[捨てる]]手段を組み合わせた[[デッキ]]のうち、[[赤緑]]の2色で組まれたものをこう呼ぶ。基本的な動きは他のマッドネスデッキ同様、クリーチャーを高速で[[展開]]して[[ビートダウン]]を行うというものであり、特に[[日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla]]はマッドネス経由だと[[テンポ]]を全く失うことなく[[唱える]]ことが可能であり非常に強力である。 | ||
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− | + | [[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]を中心に、[[マッドネス]]の有無を問わず優秀な[[火力]]と[[クリーチャー]]を採用している。そのスピードは相当なもので、数ある[[ステロイド]]の中でもかなり強力な部類に入る。[[象の導き/Elephant Guide]]や[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]のおかげで[[コントロールデッキ]]への耐性も高い。 | |
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− | [[メインデッキ|メイン]]の[[幻影のケンタウロス/Phantom Centaur]]と[[サイドボード | + | [[サイカトグ]]や[[青緑マッドネス#オデッセイ・ブロック期|青緑マッドネス]]、当時最強であった[[ウェイク]]といったデッキに、速さと安定性、火力を武器に対抗した。サイカトグには速度と火力により相性がよい。また、[[メインデッキ|メイン]]の[[幻影のケンタウロス/Phantom Centaur]]と[[サイドボード]]からの[[たい肥/Compost]]は、「[[メタる|メタられ]]なければ最強」であった[[黒コントロール#オデッセイ・ブロック期|黒コントロール]]を悩ませた。厄介な[[大型クリーチャー]]を使用してくる青緑マッドネスと[[白緑ビートダウン/スタンダード/オデッセイ・ブロック期|白緑ビートダウン]]には象の導きで[[サイズ]]を底上げし、サイドチェンジ後は[[罠の橋/Ensnaring Bridge]]でクリーチャーを封殺して火力で勝負する[[バーニングブリッジ]]戦略で対抗。最大の天敵に当たるウェイクに対しては、[[焦熱の火猫/Blistering Firecat]]とサイドボードの[[鋭い痛み/Flaring Pain]]で挑むことになる。これらの要素があいまって、一時期のスタンダードは「サイカトグとステロの二強」と言われたほどだった。 |
− | + | しかし[[第7版]]から[[第8版]]への移行で、このデッキの安定感を上げていた[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]や[[カープルーザンの森/Karplusan Forest]]を失い、苦手のウェイクが台頭してきたこともあって、衰退を余儀なくされた。 | |
− | + | *[[カード]]の比率で言えば[[緑]]カードが2/3以上を占めているのだが、[[色拘束]]が強い激発と焦熱の火猫のために、マナ比率は緑と[[赤]]がほぼ半々だった。 | |
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− | *この時期のもうひとつの大きな特徴として、[[土地]]からの[[ | + | *この時期のもうひとつの大きな特徴として、[[土地]]からの[[ダメージソース]]が優秀だったことが挙げられる。[[インベイジョン]]からは[[ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis]]、[[オデッセイ]]からは[[蛮族のリング/Barbarian Ring]]がよく採用された。 |
− | *それでも[[ | + | *それでも[[メタゲーム]]の中心とまではいかなかったのだから、当時のスタンダードは凄まじい。 |
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**[[スタンダード]]([[第7版]]、[[オデッセイ・ブロック]]+[[オンスロート]]+[[レギオン]]) | **[[スタンダード]]([[第7版]]、[[オデッセイ・ブロック]]+[[オンスロート]]+[[レギオン]]) | ||
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+ | [[色の役割]]の変化に伴って、[[信仰無き物あさり/Faithless Looting]]のような強力な[[ルーター]]呪文が[[青]]だけでなく[[赤]]にも与えられるようになった。これによってカードを[[引く]]手段が増えたことで安定感が増し、また手札を[[捨てる]]手段が増えたことで[[癇しゃく/Fiery Temper]]のような[[マッドネス]]呪文を採用しやすくなった。 | ||
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+ | *備考 | ||
+ | **Pauper Daily #2680949 on 08/13/2011 3-1 ([https://www.mtggoldfish.com/deck/54237 参考]) | ||
+ | **使用者:Gideon82 | ||
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+ | *[[変異]][[コスト]]で手札を[[捨てる]]ことができる[[ギャサンの略奪者/Gathan Raiders]]が採用される。 | ||
+ | *[[青]]をタッチして[[コー追われの物あさり/Looter il-Kor]]などを採用する亜種や、[[黒]]をタッチして[[墓を掻き回すもの/Grave Scrabbler]]などを採用する亜種が少数存在した。 | ||
+ | ===イニストラード・ブロック後=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Pauper Daily #3974426 on 06/14/2012 3-1 ([https://www.mtggoldfish.com/deck/137063 参考]) | ||
+ | **使用者:Karma Burn | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パウパー]](~[[アヴァシンの帰還]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory:df323837}} | ||
+ | *[[信仰無き物あさり/Faithless Looting]]獲得後のリスト。[[癇しゃく/Fiery Temper]]が実質5枚目以降の[[稲妻/Lightning Bolt]]のようにふるまう。 | ||
+ | ===モダンホライゾン後=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Pauper League on 07/29/2020 5-0 ([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-league-2020-07-29 参考]) | ||
+ | **使用者:Tinkmaster | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パウパー]](~[[Jumpstart]]) | ||
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+ | *追加の1マナ[[除去]]として[[凶暴な一振り/Savage Swipe]]を獲得した後のリスト。 | ||
+ | *[[稲妻の斧/Lightning Axe]]によって、本来[[赤]]の[[火力]]では対処が難しい[[大型クリーチャー]]も除去できる。追加コストとして[[捨てる|ディスカード]]を要求する点もデッキと噛み合っている。 | ||
+ | ===モダンホライゾン3後=== | ||
+ | *備考 | ||
+ | **Pauper Challenge 64 on 07/21/2024 5位 ([https://www.mtgo.com/decklist/pauper-challenge-64-2024-07-2112661651 参考]) | ||
+ | **使用者:floyza | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[パウパー]](~[[モダンホライゾン3]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory:df323839}} | ||
+ | *[[飛行]]を持つ[[こそこそサクサク/Sneaky Snacker]]を獲得した後のリスト。色は合わないが[[捨てる]]手段には困らず、一度[[墓地]]に落としてしまえば自分の3枚目の[[引く|ドロー]]に反応して勝手に戦場に出てくれる。 | ||
+ | *[[火力]]呪文や[[ヴォルダーレンの美食家/Voldaren Epicure]]、[[逆棘の辺境林/Bristling Backwoods]]といった、[[対戦相手]]に直接[[ダメージ]]を与える手段を多く採用しており、[[バーン#パウパー|バーン]]戦術をとることもできる。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
− | *[[ | + | *[[ステロイド]] |
− | **[[レッドゾーン]] | + | **[[レッドゾーン (デッキ)#インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期|レッドゾーン]] |
**[[パッチステロ]] | **[[パッチステロ]] | ||
**[[ハタバーン]] | **[[ハタバーン]] | ||
**[[アンガーステロ]] | **[[アンガーステロ]] | ||
− | *[[マッドネス (デッキ) | + | *[[マッドネス (デッキ)]] |
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
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+ | {{DEFAULTSORT:まつとすてろ}} | ||
+ | [[Category:赤緑デッキ]] | ||
+ | [[Category:ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:赤緑ビートダウンデッキ]] | ||
+ | [[Category:オデッセイ・ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:パウパーデッキ]] |
2024年10月25日 (金) 13:11時点における最新版
マッドステロ(Madness Steroid)は、オデッセイ・ブロックを含むスタンダード環境とパウパー環境に存在する、マッドネスを利用したステロイド。マッドネスデッキの一種でもある。
目次 |
[編集] 概要
クリーチャー — トカゲ(Lizard)
(1)(緑):ターン終了時まで、日を浴びるルートワラは+2/+2の修整を受ける。毎ターン1回のみ起動できる。
マッドネス(0)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
マッドネス呪文と、手札からカードを捨てる手段を組み合わせたデッキのうち、赤緑の2色で組まれたものをこう呼ぶ。基本的な動きは他のマッドネスデッキ同様、クリーチャーを高速で展開してビートダウンを行うというものであり、特に日を浴びるルートワラ/Basking Rootwallaはマッドネス経由だとテンポを全く失うことなく唱えることが可能であり非常に強力である。
[編集] スタンダード
クリーチャー — 犬(Dog)
カードを1枚捨てる:野生の雑種犬はターン終了時まで+1/+1の修整を受けるとともに、あなたが選んだ1色の色になる。
2/2インスタント
望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。激発は、それらに4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。
マッドネス(1)(赤)(赤)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
野生の雑種犬/Wild Mongrelを中心に、マッドネスの有無を問わず優秀な火力とクリーチャーを採用している。そのスピードは相当なもので、数あるステロイドの中でもかなり強力な部類に入る。象の導き/Elephant Guideや獣群の呼び声/Call of the Herdのおかげでコントロールデッキへの耐性も高い。
火力はマッドネスで3マナ4点割り振り可能なインスタントと強烈極まりない激発/Violent Eruptionが小型から中型クリーチャーを消し去り、残ったライフも無駄なく吹き飛ばす。
サイカトグや青緑マッドネス、当時最強であったウェイクといったデッキに、速さと安定性、火力を武器に対抗した。サイカトグには速度と火力により相性がよい。また、メインの幻影のケンタウロス/Phantom Centaurとサイドボードからのたい肥/Compostは、「メタられなければ最強」であった黒コントロールを悩ませた。厄介な大型クリーチャーを使用してくる青緑マッドネスと白緑ビートダウンには象の導きでサイズを底上げし、サイドチェンジ後は罠の橋/Ensnaring Bridgeでクリーチャーを封殺して火力で勝負するバーニングブリッジ戦略で対抗。最大の天敵に当たるウェイクに対しては、焦熱の火猫/Blistering Firecatとサイドボードの鋭い痛み/Flaring Painで挑むことになる。これらの要素があいまって、一時期のスタンダードは「サイカトグとステロの二強」と言われたほどだった。
しかし第7版から第8版への移行で、このデッキの安定感を上げていたラノワールのエルフ/Llanowar Elvesやカープルーザンの森/Karplusan Forestを失い、苦手のウェイクが台頭してきたこともあって、衰退を余儀なくされた。
- カードの比率で言えば緑カードが2/3以上を占めているのだが、色拘束が強い激発と焦熱の火猫のために、マナ比率は緑と赤がほぼ半々だった。
- 白をタッチし攻撃力と柔軟性を底上げしたタイプも存在する(→レッドゾーン)。
- マッドネスの利用に特化したバージョンとしてはパッチステロなどがある。
- この時期のもうひとつの大きな特徴として、土地からのダメージソースが優秀だったことが挙げられる。インベイジョンからはケルドの死滅都市/Keldon Necropolis、オデッセイからは蛮族のリング/Barbarian Ringがよく採用された。
- それでもメタゲームの中心とまではいかなかったのだから、当時のスタンダードは凄まじい。
[編集] サンプルレシピ
[編集] パウパー
パウパーにも存在し、単に赤緑マッドネスとも呼ばれる。
ソーサリー
カードを2枚引き、その後カードを2枚捨てる。
フラッシュバック(2)(赤)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。癇しゃくはそれに3点のダメージを与える。
マッドネス(赤)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
色の役割の変化に伴って、信仰無き物あさり/Faithless Lootingのような強力なルーター呪文が青だけでなく赤にも与えられるようになった。これによってカードを引く手段が増えたことで安定感が増し、また手札を捨てる手段が増えたことで癇しゃく/Fiery Temperのようなマッドネス呪文を採用しやすくなった。
[編集] 初期型
- 変異コストで手札を捨てることができるギャサンの略奪者/Gathan Raidersが採用される。
- 青をタッチしてコー追われの物あさり/Looter il-Korなどを採用する亜種や、黒をタッチして墓を掻き回すもの/Grave Scrabblerなどを採用する亜種が少数存在した。
[編集] イニストラード・ブロック後
RG Madness(Pauper) [1] | |||||||||||||||||||||||||
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|
- 信仰無き物あさり/Faithless Looting獲得後のリスト。癇しゃく/Fiery Temperが実質5枚目以降の稲妻/Lightning Boltのようにふるまう。
[編集] モダンホライゾン後
RG Madness(Pauper) [2] | |
---|---|
- 追加の1マナ除去として凶暴な一振り/Savage Swipeを獲得した後のリスト。
- 稲妻の斧/Lightning Axeによって、本来赤の火力では対処が難しい大型クリーチャーも除去できる。追加コストとしてディスカードを要求する点もデッキと噛み合っている。
[編集] モダンホライゾン3後
RG Madness(Pauper) [3] | |
---|---|
- 飛行を持つこそこそサクサク/Sneaky Snackerを獲得した後のリスト。色は合わないが捨てる手段には困らず、一度墓地に落としてしまえば自分の3枚目のドローに反応して勝手に戦場に出てくれる。
- 火力呪文やヴォルダーレンの美食家/Voldaren Epicure、逆棘の辺境林/Bristling Backwoodsといった、対戦相手に直接ダメージを与える手段を多く採用しており、バーン戦術をとることもできる。