ステロイド
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− | + | '''ステロイド'''(''Steroid'')は、[[赤緑]]2[[色]]の[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]の呼称。略して「'''ステロ'''」とも呼ばれる。 | |
+ | *その名の由来は「ステレオ・タイプ(定型)」から来ているとか、[[デッキ]]に投入されていた[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]の{{Gatherer|id=945|筋肉}}がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。 | ||
− | [[ | + | ==概要== |
+ | [[緑]]の[[マナ・クリーチャー]]から良質の[[クリーチャー]]を素早く[[戦場に出す|戦場に出し]]、高速で殴り勝つ。[[赤]]が入ることによって[[火力]]を投入することができるようになり、[[対戦相手]]のクリーチャーを[[除去]]して[[対戦相手]]に直接[[ダメージ]]を叩き込んだり、対戦相手に火力を打ち込んで最後の一押しができるようになったため、[[緑単色デッキ]]に比べて柔軟性が増している。また、他の[[友好色]]2色デッキは共通する[[対抗色]]に弱いものも多いが、赤緑は共通する対抗色である[[青]]が対処できる以上の[[ダメージソース]]を容易に組み込める強みがある。 | ||
− | + | 「クリーチャーで殴り、その他の[[呪文]]でそれをサポートする」という単純かつ最も基本的な戦術のデッキを、最もパワークリーチャーを多く擁し、また戦場に出しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。 | |
− | [[ | + | 骨子となるデッキ構成が単純なため、中心とするカードや動きによって様々なバリエーションが存在する。緑のマナ・クリーチャーから中型、大型クリーチャーに繋げる動きをメインに、赤を[[タッチ]]した[[ミッドレンジ]]の形を取ることが多い。しかし、後述の[[マッドステロ]]などの、[[赤マナ]]の方が多くなる例外も存在する。また速度についても、マナ・クリーチャーを使わず[[ウィニー]]的な構成をとる場合もある。 |
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− | + | *バリエーションなども多岐にわたる。個別の名称が付けられているものも多いが、分類できる特徴があっても単に「ステロイド」と呼ばれることもしばしば。 | |
− | + | **ステロイドのバリエーションデッキは略称から「~ステロ」(あるいはそのまま「~ステロイド」)と命名されることが多い。[[マッドネス]]呪文を使う「[[マッドステロ]]」、その派生系の「[[パッチステロ]]」や「[[アンガーステロ]]」、[[タッチ]][[黒]]の「[[ダークステロイド]]」などが一例。 | |
+ | **同じ赤緑ビートダウンでも、[[ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimaya]]を[[キーカード]]に据えたデッキは特に[[ファイアーズ]]と呼ばれる。 | ||
+ | **[[アングリーハーミット]]や[[フレッシュメーカー]]などは、[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]色が強いためステロイドの部類には入らない。[[赤緑コントロール]]のページも参照。 | ||
− | * | + | *動きの単純さと安定した強さにより、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の黎明期から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。 |
− | *[[ | + | **低[[稀少度]]カードで適当に構成してもそこそこ強い、という意味でも初心者に優しいデッキと言える。 |
− | *[[ | + | **赤と緑が友好色という点や、緑のマナ能力で[[マナスクリュー]]や[[色事故]]といった[[土地事故]]が比較的起こりにくいという点でも、初心者に優しいと言えるだろう。 |
− | + | **ルール初心者にも動きや強さが理解しやすいため、様々な漫画の主人公や漫画を読んで始めた初心者によく使われるデッキでもある。 | |
− | + | ***とはいえ、入門者用のコラム等では「あと一歩のところで勝利を逃す」という不憫枠が多い。具体的には、[[トレーディングカードゲーム・ガイドシリーズ|入門ガイド]]([[第4版]]・[[第5版]])のガンちゃん、[[ドミニアへの招待]]の[[レミィ・キルミスター|レミィ]]及び[[田中としひさ]]、入門ガイド[[第6版]]のアリク、[[デュエルファイター刃]]の刃。 | |
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− | ==[[ | + | ==スタンダード== |
+ | 下記の時期の[[スタンダード]]においても、活躍を見せる。 | ||
− | [[ | + | *[[ステロイド/スタンダード/団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期|団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期]] |
+ | *[[ステロイド/スタンダード/イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期|イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期|ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/エルドレインの王権〜フォーゴトン・レルム探訪期|エルドレインの王権〜フォーゴトン・レルム探訪期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ラヴニカのギルド~基本セット2021期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/イクサラン・ブロック~基本セット2020期|イクサラン・ブロック~基本セット2020期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期|カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期|タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期|テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期|ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期|イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期|ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期]] | ||
+ | *[[グルール・ビート|ラヴニカ・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/ミラディン・ブロック+神河ブロック期|ミラディン・ブロック+神河ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期|オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/オデッセイ・ブロック期|オデッセイ・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期|マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期|アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期]] | ||
+ | *[[ステロイド/スタンダード/アイスエイジ・ブロック期|アイスエイジ・ブロック期]] | ||
− | + | ==ブロック構築== | |
+ | 下記の時期の[[ブロック構築]]においても、活躍を見せる。 | ||
− | + | *[[ステロイド/ブロック構築/イニストラード|イニストラード・ブロック構築]] | |
+ | *[[ステロイド/ブロック構築/時のらせん|時のらせんブロック構築]] | ||
+ | *[[ステロイド/ブロック構築/インベイジョン|インベイジョン・ブロック構築]] | ||
+ | *[[ステロイド/ブロック構築/マスクス|マスクス・ブロック構築]] | ||
+ | *[[バグバインド|アイスエイジ・ブロック構築]] | ||
− | [[ | + | ==エクステンデッド== |
+ | 2003年頃、[[ローテーション]]以前の[[エクステンデッド]]にもステロイドは存在した。特に[[Two Deuce]]と呼ばれることが多い。 | ||
− | + | {{#card:River Boa}} | |
− | + | {{#card:Seal of Fire}} | |
− | + | {{#card:Wooded Foothills}} | |
− | + | [[フェッチランド]]([[樹木茂る山麓/Wooded Foothills]])により[[土地]]を切り詰め、超[[軽い|軽量]]構造に仕上げた[[デッキ]]である。速度と安定性により遅めの[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]に有利。 | |
− | + | 動きは[[Red Deck Wins#エクステンデッド|Red Deck Wins]]に近いが、[[クリーチャー]]の[[サイズ]]などではこちらに分がある。 | |
− | [[ | + | ==パイオニア== |
+ | [[パイオニア]]環境でも成立する。 | ||
− | {{#card: | + | {{#card:Llanowar Elves}} |
+ | {{#card:Lovestruck Beast}} | ||
+ | {{#card:Bonecrusher Giant}} | ||
− | + | [[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]か[[エルフの神秘家/Elvish Mystic]]から[[マナ加速]]し、3[[マナ]]以上の[[アタッカー]]に繋げる。[[マナ・クリーチャー]]はどちらも1/1なので、[[恋煩いの野獣/Lovestruck Beast]]との[[シナジー]]もある。 | |
− | {{#card: | + | {{#card:Obosh, the Preypiercer}} |
− | + | [[イコリア:巨獣の棲処]]からは[[獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer]]を獲得。[[土地]]以外の[[カード]]の[[マナ総量]]を奇数で統一し、オボシュを[[相棒]]に据えたタイプが登場したが、相棒のルール変更によりほぼ消滅した。 | |
− | + | {{#card:Esika's Chariot}} | |
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− | + | [[団結のドミナリア]]からは、[[トップメタ]]の[[黒赤ビートダウン#パイオニア|ラクドス・ミッドレンジ]]に対抗するため[[機体]]を主軸にする型が登場した。こちらの詳細は'''[[グルール機体]]'''を参照。 | |
− | + | ===サンプルリスト=== | |
− | + | ====初期型==== | |
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*備考 | *備考 | ||
− | **[ | + | **Pioneer PTQ #12028087 on 11/26/2019 ベスト4([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pioneer-ptq-2019-11-27 参考]) |
− | ** | + | **使用者:christiano7 |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[パイオニア]](~[[エルドレインの王権]]) |
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− | + | {{#MagicFactory:df319544}} | |
− | + | *初期([[むかしむかし/Once Upon a Time]]と[[密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter]]の[[禁止カード|禁止]]前)のリスト。 | |
+ | *[[当事者カード]]や[[探索する獣/Questing Beast]]、[[エンバレスの宝剣/Embercleave]]の採用は[[ステロイド/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ラヴニカのギルド~基本セット2021期]]のグルール・アグロに似ている。 | ||
+ | ====イコリア:巨獣の棲処後==== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[ | + | **Pioneer Super Qualifier #12138020 on 04/17/2020 準優勝([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pioneer-super-qualifier-2020-04-18 参考]) |
− | + | **使用者:yamakiller | |
− | + | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[パイオニア]](~[[イコリア:巨獣の棲処]]) |
− | { | + | {{#MagicFactory:df319813}} |
− | | | + | *[[イコリア:巨獣の棲処]]参入後の、[[獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer]]を[[相棒]]に据えたタイプ。[[サイドボード]]も含め、[[土地]]以外はすべて[[マナ総量]]が奇数の[[カード]]で構成されている。 |
+ | *オボシュと[[火口の爪/Crater's Claws]]で[[ライフ]]を一気に[[削る|削り]]取ることもできる。ただし[[ルール]]がややこしいので注意。 | ||
+ | **火口の爪の[[スタック]]におけるマナ総量が奇数でなければ、つまり[[X]]が偶数でなければ、ダメージは2倍にならない。 | ||
+ | **[[獰猛]]を達成しているなら、ダメージの点数は(X+2)×2となる。[[自己置換効果]]はそれ以外の[[置換効果]]より先に適用されるからである。 | ||
− | + | ==モダン== | |
− | + | [[ギルド門侵犯]]で[[赤緑]]の優秀な[[クリーチャー]]が複数登場したことで、[[モダン]]でも[[トーナメント]]シーンに姿を現すようになった。 | |
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− | + | {{#card:Burning-Tree Emissary}} | |
− | + | {{#card:Tarmogoyf}} | |
− | + | [[密林の猿人/Kird Ape]]や[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]などの[[軽い|軽量]]クリーチャーを[[炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary]]も絡めて次々と[[展開]]し、それらを[[火力]]や[[ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager]]の[[湧血]]でサポートして速やかに[[対戦相手]]の[[ライフ]]を[[削る|削り]]切る。 | |
− | [[ | + | 構成は[[Zoo#モダン|Zoo]]や[[スタンダード]]の[[Naya Blitz#スタンダード|Naya Blitz]]に近く、'''Gruul Zoo'''あるいは'''Gruul Blitz'''と呼ばれることもある。また同時期のスタンダードにおける[[ステロイド/スタンダード/イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期|赤単タッチ緑]](Saito RG)ともよく似ており、そのモダン版とも言える。 |
− | + | [[野生のナカティル/Wild Nacatl]]が[[禁止カード|禁止]]解除された後は赤緑2[[色]]で組む必要が薄くなり、[[赤緑白]]のZoo(Naya Zoo)や[[Naya Blitz#モダン|Naya Blitz]]に取って代わられた。 | |
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+ | ===サンプルリスト=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[ | + | **[[グランプリカンザスシティ13]] 第14位 ([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpkc13/welcome 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[Tyler Lytle]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[モダン]](~[[ドラゴンの迷路]]) |
− | { | + | {{#MagicFactory:df311502}} |
− | + | *タルモゴイフとの相性がよい[[炎の印章/Seal of Fire]]と[[タール火/Tarfire]]が採用されている。 | |
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− | + | ==レガシー== | |
+ | ステロイドは[[レガシー]]でも存在する[[デッキタイプ]]である。 | ||
− | + | {{#card:Kird Ape}} | |
− | + | {{#card:Scab-Clan Mauler}} | |
+ | {{#card:Tarmogoyf}} | ||
− | + | [[密林の猿人/Kird Ape]]や[[瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler]]、[[ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan]]など、[[赤緑]]の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用できるのが強み。 | |
− | + | また、[[火力]]を連発して[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]などを一気に大きくする[[タルモバーン]]も存在する。 | |
− | [[ | + | もっとも最近は、[[黒]]や[[白]]をタッチし、柔軟性の高い[[Zoo/レガシー|Zoo]]に移行することも多くなっている。 |
− | [[ | + | ==パウパー== |
+ | [[パウパー]]は2色土地が貧弱なため、2色のアグロデッキは成立しにくいが、強力な[[炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary]]が[[モダンマスターズ2017]]でコモンで再録されてからはしばしば見かけるアーキタイプとなった。 | ||
− | + | {{#card: Burning-Tree Emissary}} | |
+ | {{#card: Violent Outburst}} | ||
− | [[ | + | [[暴力的な突発/Violent Outburst]]と2マナ以下の[[速攻]]クリーチャーを主体とした構成となっている。 |
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+ | ===サンプルリスト=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[ | + | ** Pauper Constructed League 5-0(2018/07/11)([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/mtgo-standings/pauper-constructed-league-2018-07-11 参考]) |
− | **使用者: | + | **使用者: RyanMielbye |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[パウパー]](~[[ドミナリア]]) |
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==参考== | ==参考== | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/variety/001246/ 浅原晃の「デッキタイムトラベル!」 Part2-赤緑] | ||
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2024年10月27日 (日) 12:38時点における最新版
ステロイド(Steroid)は、赤緑2色のビートダウンデッキの呼称。略して「ステロ」とも呼ばれる。
- その名の由来は「ステレオ・タイプ(定型)」から来ているとか、デッキに投入されていたアーナム・ジン/Erhnam Djinnの筋肉がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。
目次 |
[編集] 概要
緑のマナ・クリーチャーから良質のクリーチャーを素早く戦場に出し、高速で殴り勝つ。赤が入ることによって火力を投入することができるようになり、対戦相手のクリーチャーを除去して対戦相手に直接ダメージを叩き込んだり、対戦相手に火力を打ち込んで最後の一押しができるようになったため、緑単色デッキに比べて柔軟性が増している。また、他の友好色2色デッキは共通する対抗色に弱いものも多いが、赤緑は共通する対抗色である青が対処できる以上のダメージソースを容易に組み込める強みがある。
「クリーチャーで殴り、その他の呪文でそれをサポートする」という単純かつ最も基本的な戦術のデッキを、最もパワークリーチャーを多く擁し、また戦場に出しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。
骨子となるデッキ構成が単純なため、中心とするカードや動きによって様々なバリエーションが存在する。緑のマナ・クリーチャーから中型、大型クリーチャーに繋げる動きをメインに、赤をタッチしたミッドレンジの形を取ることが多い。しかし、後述のマッドステロなどの、赤マナの方が多くなる例外も存在する。また速度についても、マナ・クリーチャーを使わずウィニー的な構成をとる場合もある。
- バリエーションなども多岐にわたる。個別の名称が付けられているものも多いが、分類できる特徴があっても単に「ステロイド」と呼ばれることもしばしば。
- 動きの単純さと安定した強さにより、マジックの黎明期から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。
[編集] スタンダード
下記の時期のスタンダードにおいても、活躍を見せる。
- 団結のドミナリア〜ファイナルファンタジー期
- イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期
- ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期
- エルドレインの王権〜フォーゴトン・レルム探訪期
- ラヴニカのギルド~基本セット2021期
- イクサラン・ブロック~基本セット2020期
- カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック+イクサラン・ブロック期
- タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期
- テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期
- ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
- イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
- ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期
- ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
- 時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
- ラヴニカ・ブロック期
- ミラディン・ブロック+神河ブロック期
- オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
- オデッセイ・ブロック期
- マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
- アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期
- アイスエイジ・ブロック期
[編集] ブロック構築
下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。
[編集] エクステンデッド
2003年頃、ローテーション以前のエクステンデッドにもステロイドは存在した。特にTwo Deuceと呼ばれることが多い。
クリーチャー — 蛇(Snake)
島渡り(このクリーチャーは、防御プレイヤーが島(Island)をコントロールしているかぎりブロックされない。)
(緑):リバー・ボアを再生する。
土地
(T),1点のライフを支払う,樹木茂る山麓を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから山(Mountain)カード1枚か森(Forest)カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
フェッチランド(樹木茂る山麓/Wooded Foothills)により土地を切り詰め、超軽量構造に仕上げたデッキである。速度と安定性により遅めのコントロールデッキに有利。
動きはRed Deck Winsに近いが、クリーチャーのサイズなどではこちらに分がある。
[編集] パイオニア
パイオニア環境でも成立する。
クリーチャー — ビースト(Beast) 貴族(Noble)
あなたが1/1のクリーチャーをコントロールしていないかぎり、恋煩いの野獣では攻撃できない。
5/5Heart's Desire / 切なる想い (緑)
ソーサリー — 出来事(Adventure)
白の1/1の人間(Human)クリーチャー・トークンを1体生成する。(その後、このカードを追放する。あなたは後で追放領域からこのクリーチャーを唱えてもよい。)
クリーチャー — 巨人(Giant)
砕骨の巨人が呪文の対象になるたび、砕骨の巨人はその呪文のコントローラーに2点のダメージを与える。
4/3Stomp / 踏みつけ (1)(赤)
インスタント — 出来事(Adventure)
このターン、ダメージは軽減できない。クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。踏みつけはそれに2点のダメージを与える。
ラノワールのエルフ/Llanowar Elvesかエルフの神秘家/Elvish Mysticからマナ加速し、3マナ以上のアタッカーに繋げる。マナ・クリーチャーはどちらも1/1なので、恋煩いの野獣/Lovestruck Beastとのシナジーもある。
伝説のクリーチャー — ヘリオン(Hellion) ホラー(Horror)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、マナ総量が奇数のカードと土地カードのみが入っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、ソーサリーとして(3)を支払うことでゲームの外部からそれをあなたの手札に加えてもよい。)
あなたがコントロールしていてマナ総量が奇数である発生源がパーマネントやプレイヤーにダメージを与えるなら、代わりに、それはそのパーマネントかプレイヤーにその点数の2倍のダメージを与える。
イコリア:巨獣の棲処からは獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercerを獲得。土地以外のカードのマナ総量を奇数で統一し、オボシュを相棒に据えたタイプが登場したが、相棒のルール変更によりほぼ消滅した。
伝説のアーティファクト — 機体(Vehicle)
エシカの戦車が戦場に出たとき、緑の2/2の猫(Cat)クリーチャー・トークン2体を生成する。
エシカの戦車が攻撃するたび、あなたがコントロールしているトークン1つを対象とする。それのコピーであるトークン1つを生成する。
搭乗4
団結のドミナリアからは、トップメタのラクドス・ミッドレンジに対抗するため機体を主軸にする型が登場した。こちらの詳細はグルール機体を参照。
[編集] サンプルリスト
[編集] 初期型
- 初期(むかしむかし/Once Upon a Timeと密輸人の回転翼機/Smuggler's Copterの禁止前)のリスト。
- 当事者カードや探索する獣/Questing Beast、エンバレスの宝剣/Embercleaveの採用はラヴニカのギルド~基本セット2021期のグルール・アグロに似ている。
[編集] イコリア:巨獣の棲処後
- イコリア:巨獣の棲処参入後の、獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercerを相棒に据えたタイプ。サイドボードも含め、土地以外はすべてマナ総量が奇数のカードで構成されている。
- オボシュと火口の爪/Crater's Clawsでライフを一気に削り取ることもできる。ただしルールがややこしいので注意。
[編集] モダン
ギルド門侵犯で赤緑の優秀なクリーチャーが複数登場したことで、モダンでもトーナメントシーンに姿を現すようになった。
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
炎樹族の使者が戦場に出たとき、(赤)(緑)を加える。
2/2クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*密林の猿人/Kird Apeやタルモゴイフ/Tarmogoyfなどの軽量クリーチャーを炎樹族の使者/Burning-Tree Emissaryも絡めて次々と展開し、それらを火力やゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampagerの湧血でサポートして速やかに対戦相手のライフを削り切る。
構成はZooやスタンダードのNaya Blitzに近く、Gruul ZooあるいはGruul Blitzと呼ばれることもある。また同時期のスタンダードにおける赤単タッチ緑(Saito RG)ともよく似ており、そのモダン版とも言える。
野生のナカティル/Wild Nacatlが禁止解除された後は赤緑2色で組む必要が薄くなり、赤緑白のZoo(Naya Zoo)やNaya Blitzに取って代わられた。
[編集] サンプルリスト
- 備考
- グランプリカンザスシティ13 第14位 (参考)
- 使用者:Tyler Lytle
- フォーマット
Gruul Zoo [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- タルモゴイフとの相性がよい炎の印章/Seal of Fireとタール火/Tarfireが採用されている。
[編集] レガシー
クリーチャー — 人間(Human) 狂戦士(Berserker)
狂喜2(このターン、対戦相手1人にダメージが与えられている場合、このクリーチャーはその上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。)
トランプル
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*密林の猿人/Kird Apeや瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler、ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooliganなど、赤緑の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用できるのが強み。
また、火力を連発してタルモゴイフ/Tarmogoyfなどを一気に大きくするタルモバーンも存在する。
もっとも最近は、黒や白をタッチし、柔軟性の高いZooに移行することも多くなっている。
[編集] パウパー
パウパーは2色土地が貧弱なため、2色のアグロデッキは成立しにくいが、強力な炎樹族の使者/Burning-Tree Emissaryがモダンマスターズ2017でコモンで再録されてからはしばしば見かけるアーキタイプとなった。
クリーチャー — 人間(Human) シャーマン(Shaman)
炎樹族の使者が戦場に出たとき、(赤)(緑)を加える。
2/2インスタント
続唱(あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、コストがより低い土地でないカードが追放されるまで追放する。あなたはそれをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。追放されたカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。)
ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
暴力的な突発/Violent Outburstと2マナ以下の速攻クリーチャーを主体とした構成となっている。
[編集] サンプルリスト
Red Green Aggro [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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