Zoo
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Zoo(ズー/動物園)とは、緑のクリーチャーと赤の火力をベースに他の色のサポートを加えた多色型のウィニーの総称。
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概要
大元を辿れば古えのエターナル環境に存在したウィニーデッキまで遡ることのできる、由緒正しいアーキタイプである。
デッキ名は、主力クリーチャーが犬や猿といった動物であることに由来する。
ラヴニカ・ブロック期
ギルドパクトの参入によりThree Deuceがスタンダードおよびラヴニカ・ブロック構築に復帰した。
土地 — 山(Mountain) 森(Forest)
((T):(赤)か(緑)を加える)
踏み鳴らされる地が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしないなら、これはタップ状態で戦場に出る。
旧来からのメインアタッカーである密林の猿人/Kird Apeが第9版で再録され、またギルドパクトでグルールカラーが強化されたことを機にスタンダードで華々しい復活を遂げる。
前述の密林の猿人や、サバンナ・ライオン/Savannah Lions、番狼/Watchwolfといった優秀な軽量クリーチャーを展開しつつ、火力で相手クリーチャーを排除する構成は昔と同じ。
Three Deuce同様非常に色拘束がキツイ為、土地はショックランドが全力投入されており、土地のダメージによりある意味スーサイドっぽくなっている。
タフネス3が比較的多いので、ウィニーの天敵である紅蓮地獄/Pyroclasmに耐性がある。また、サイドボードの古の法の神/Kami of Ancient Lawやブリキ通りの悪党/Tin Street Hooligan等により、アネックス・ワイルドファイアに若干有利である。
しかし、序盤の攻勢を凌がれるともろいので、神の怒り/Wrath of Godやロクソドンの教主/Loxodon Hierarchを擁するよりよい品物などには不利。
神河ブロック落ちにより主力となる今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Kondaを失ったことで徐々にボロスウィニーなどに押され始め、第10版入りで密林の猿人やサバンナ・ライオンを失い消滅した。
デッキレシピ(スタンダード版)
- 備考
- プロツアーホノルル06 準優勝(参考)
- 使用者:Craig Jones
- フォーマット
サンプルレシピ(ラヴニカ・ブロック構築版)
- 備考
- プロツアーチャールストン06 準優勝(参考)
- 使用者:Willy Edel
- フォーマット
- チーム戦+ラヴニカ・ブロック構築のデッキで、太陽打ちの槌/Sunforgerが印象的なレシピ。
- フォーマットの関係上サバンナ・ライオン/Savannah Lionsなどを使用できないため、若干重めの構成になっている。
エクステンデッド
オンスロート期
ローテーションによってガイアの力/Gaea's Mightなどを失ったものの、野生のナカティル/Wild Nacatlや運命の大立者/Figure of Destinyといった新たなアタッカーを獲得。プロツアーベルリン08では最大勢力となった。
クリーチャー — 猫(Cat) 戦士(Warrior)
野生のナカティルは、あなたが山(Mountain)をコントロールしているかぎり+1/+1の修整を受ける。
野生のナカティルは、あなたが平地(Plains)をコントロールしているかぎり+1/+1の修整を受ける。
クリーチャー — キスキン(Kithkin)
(赤/白):運命の大立者は基本のパワーとタフネスが2/2であるキスキン(Kithkin)・スピリット(Spirit)になる。
(赤/白)(赤/白)(赤/白):運命の大立者がスピリットである場合、それは基本のパワーとタフネスが4/4であるキスキン・スピリット・戦士(Warrior)になる。
(赤/白)(赤/白)(赤/白)(赤/白)(赤/白)(赤/白):運命の大立者が戦士である場合、それは基本のパワーとタフネスが8/8であり飛行と先制攻撃を持つキスキン・スピリット・戦士・アバター(Avatar)になる。
フェッチランドからショックランドにつなげて、軽量クリーチャーと火力で攻める所は同じであるが、エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonistやガドック・ティーグ/Gaddock Teegでコントロール力を強めたタイプや、潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Scullerや思考囲い/Thoughtseizeなどの手札破壊を投入したタイプなど、多色だけにバリエーションが豊富である。また、1マナのクリーチャーが多いため、イーオスのレインジャー/Ranger of Eosが採用されることもある。
インベイジョン期
アグロドメインの要素を組み込んだ「Domain Zoo」と呼ばれるデッキが存在する。
ソーサリー
版図 ― クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。部族の炎は、それにX点のダメージを与える。Xは、あなたがコントロールする土地の中の基本土地タイプの数に等しい。
インスタント
版図 ― クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それはあなたがコントロールしている土地の中の基本土地タイプ1種類につき+1/+1の修整を受ける。
フェッチランドを駆使し高速でショックランドを掻き集め、部族の炎/Tribal Flamesやガイアの力/Gaea's Mightなどの高効率ダメージ源を使用する。
詳細はアグロドメインを参照のこと。
エターナル
その構成は様々だが、緑のクリーチャーと赤の火力を中心に、3色以上で組まれているウィニー系ビートダウンは総じてこう呼ばれる事が多い。構成によっては「動物」がほとんど入らないといった場合もあり、その辺りはフィッシュに通ずるものがある。
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリーの一番上のカードを1枚公開し、そのカードをあなたの手札に加える。あなたは、そのマナ総量に等しい点数のライフを失う。
2/1クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*構造的には、黎明期や旧エクステンデッドからの優秀カード群に、近年登場した優秀なクリーチャーを追加して組まれる。
3色目は白か黒が足される事が多い。以下に基本の色、タッチされる色による特徴を記す。
- 緑 - タルモゴイフ/Tarmogoyfを筆頭に、デュアルランドの関係でほぼ2/3であるスカイシュラウドの精鋭/Skyshroud Eliteなどが主に採用される。突破力を上げる為怨恨/Rancorが投入される事も多い。近年では実質1マナで3/3の野生のナカティル/Wild Nacatlを獲得し、一層の打撃力向上が期待される。
- 赤 - クリーチャーとしては、密林の猿人/Kird Ape、渋面の溶岩使い/Grim Lavamancerが主に採用される。渋面の溶岩使いはタルモゴイフと若干のディスシナジーを形成する為、枚数が抑えられることもある。アーティファクトが幅を利かせているフォーマットであるため、ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooliganの採用も多い。火力は稲妻/Lightning Bolt、Chain Lightningという1マナ3点火力の2枚看板が基本。また、自分も痛いが相手も痛い発展の代価/Price of Progressをメインから採用したスーサイドタイプも見られる。
- 白 - 確実にブロッカーを除去出来る剣を鍬に/Swords to Plowshares、墓地対策であるヨツンの兵卒/Jotun Gruntの採用が主な目的。ヨツンの兵卒はタルモゴイフとの兼ね合いから最近では投入されない事も多いが、どちらも高スペックであることから「どちらかが出ればよい」と考えて両方採用しているタイプもある。また追加のアタッカーとしての今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda、サバンナ・ライオン/Savannah Lionsや、攻守両面に有効なルーンの母/Mother of Runesなどが用いられる。
- 黒 - 息切れを防ぐ為に闇の腹心/Dark Confidantが、手札破壊に思考囲い/Thoughtseizeがそれぞれ追加される。近年では白より黒を3色目とするタイプが多くなっているが、野生のナカティルの登場でタッチする色は好みによってまちまちといったところ。場合によっては4色以上の構成をとる場合もある。
- マルチカラー - クリーチャーはシンプルかつ優秀な番狼/Watchwolfや運命の大立者/Figure of Destinyが用いられる。また少々重いが色の合う長毛のソクター/Woolly Thoctarや炎樹族のシャーマン/Burning-Tree Shaman、コントロール力向上の為にガドック・ティーグ/Gaddock Teegなども採用される。火力にはダメージレースを有利にする稲妻のらせん/Lightning Helixが多く用いられる。
また、デュアルランドとフェッチランドを多用する為、ガイアの力/Gaea's Mightや部族の炎/Tribal Flamesを投入したDomain Zooの構成を取るものも少数存在する。ただし、エクステンデッドと違い不毛の大地/Wastelandが存在する為、主流には至っていない。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (21) | |
3 | ブラストダーム/Blastoderm |
3 | ゴブリンの軍団兵/Goblin Legionnaire |
2 | 今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda |
4 | 密林の猿人/Kird Ape |
2 | サバンナ・ライオン/Savannah Lions |
3 | トロールの苦行者/Troll Ascetic |
4 | 熊人間/Werebear |
呪文 (19) | |
2 | ハルマゲドン/Armageddon |
2 | 火+氷/Fire+Ice |
2 | 火葬/Incinerate |
3 | 等時の王笏/Isochron Scepter |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
4 | 剣を鍬に/Swords to Plowshares |
2 | 税収/Tithe |
土地 (20) | |
4 | Plateau |
4 | Savannah |
4 | 吹きさらしの荒野/Windswept Heath |
4 | Taiga |
4 | 樹木茂る山麓/Wooded Foothills |
サイドボード | |
1 | ハルマゲドン/Armageddon |
4 | 解呪/Disenchant |
1 | ガイアの祝福/Gaea's Blessing |
2 | ルーンの母/Mother of Runes |
3 | 真髄の針/Pithing Needle |
4 | 赤霊破/Red Elemental Blast |
- 赤緑白のデッキ。
- 等時の王笏/Isochron Scepterに火力を刻印することで息切れを防ぐ構成になっている。
黎明期
元来は黎明期のエターナルに存在した多色型ウィニーを指す表現であった。
密林の猿人/Kird Apeなどのクリーチャーによるビートダウンを稲妻/Lightning Boltやチャネル/Channel+火の玉/Fireballなどの大量の火力でサポートする。
デュアルランドによりマナ基盤の安定性も高いうえ、多色の利点を活かし黎明期らしくパワー9などの強力な制限カードをフルに使うことができる。
サンプルレシピ
メインデッキ (61) | |
---|---|
クリーチャー (12) | |
3 | アルゴスのピクシー/Argothian Pixies |
3 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
2 | 疾風のデルヴィッシュ/Whirling Dervish |
4 | 密林の猿人/Kird Ape |
インスタント・ソーサリー (20) | |
1 | チャネル/Channel |
1 | Regrowth |
4 | Chain Lightning |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
4 | 火の玉/Fireball |
1 | Demonic Tutor |
1 | 精神錯乱/Mind Twist |
1 | Ancestral Recall |
2 | 心霊破/Psionic Blast |
1 | Time Walk |
エンチャント・アーティファクト (9) | |
1 | 森の知恵/Sylvan Library |
1 | 支配魔法/Control Magic |
1 | Black Lotus |
1 | Chaos Orb |
1 | 氷の干渉器/Icy Manipulator |
1 | Mox Ruby |
1 | Mox Emerald |
1 | Mox Sapphire |
1 | Mox Jet |
土地 (20) | |
2 | Bayou |
2 | 真鍮の都/City of Brass |
4 | ミシュラの工廠/Mishra's Factory |
4 | Taiga |
4 | Tropical Island |
4 | Volcanic Island |
- 最初の世界選手権で活躍したタイプ。
- Type1(現エターナル)とType2(現スタンダード)が分離する以前のため、フォーマットは公認構築の一種類しかなかった。
- 青と黒の強力な制限カードが多数詰め込まれている。