ラノワールのエルフ/Llanowar Elves

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[[緑]]の高速[[マナ]]供給を象徴する[[クリーチャー]]。1マナで[[召喚]]できる[[マナ・クリーチャー]]の1つであり、[[極楽鳥/Birds of Paradise]]と並び立つ存在。
 
[[緑]]の高速[[マナ]]供給を象徴する[[クリーチャー]]。1マナで[[召喚]]できる[[マナ・クリーチャー]]の1つであり、[[極楽鳥/Birds of Paradise]]と並び立つ存在。
  
このクリーチャーによる「2[[ターン]]目の3マナ捻出」が[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]黎明期以来多くの緑[[デッキ]]を支えてきた。また[[パワー]]1を持つため、高速[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]では[[極楽鳥/Birds of Paradise]]よりも優先して採用される。また、[[種族]]が[[エルフ]]であることも大きな特徴で、[[エルフ (デッキ)|エルフデッキ]]の核となる[[カード]]でもある。
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このクリーチャーによる「2[[ターン]]目の3マナ捻出」が[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]黎明期以来多くの緑[[デッキ]]を支えてきた。また[[パワー]]1を持つため、高速[[ビートダウンデッキ]]では[[極楽鳥/Birds of Paradise]]よりも優先して採用される。また、[[種族]]が[[エルフ]]であることも大きな特徴で、[[エルフ (デッキ)|エルフデッキ]]の核となる[[カード]]でもある。
  
 
[[基本セット2013]]で[[東屋のエルフ/Arbor Elf]]に枠を譲り、[[スタンダード]]を去った。その後[[開発部]]の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きが緑のデッキの[[構築]]の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼしているとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものがスタンダードから退場した<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0008835/ 一問一答への旅](Latest Developments [[2014年]]4月25日 [[Sam Stoddard]]著)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0016442/ スタンダードのパワー・レベル](Latest Developments [[2016年]]2月5日 Sam Stoddard著)</ref>。
 
[[基本セット2013]]で[[東屋のエルフ/Arbor Elf]]に枠を譲り、[[スタンダード]]を去った。その後[[開発部]]の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きが緑のデッキの[[構築]]の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼしているとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものがスタンダードから退場した<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0008835/ 一問一答への旅](Latest Developments [[2014年]]4月25日 [[Sam Stoddard]]著)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0016442/ スタンダードのパワー・レベル](Latest Developments [[2016年]]2月5日 Sam Stoddard著)</ref>。
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===同型再版===
 
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これらの[[同型再版]]は、クリーチャー・タイプも完全に一致する。
 
これらの[[同型再版]]は、クリーチャー・タイプも完全に一致する。
*[[Fyndhorn Elves]]([[アイスエイジ]])
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*[[フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves]]([[アイスエイジ]])
 
*[[エルフの神秘家/Elvish Mystic]]([[基本セット2014]])
 
*[[エルフの神秘家/Elvish Mystic]]([[基本セット2014]])
  
第9版でラノワールのエルフがドルイドになった後、Fyndhorn Elvesとクリーチャー・タイプが完全に一致しなくなった時期があった。[[Masters Edition]]でFyndhorn Elvesが収録されるに際し、Fyndhorn Elvesもドルイドとなり、再び完全一致となった。
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第9版でラノワールのエルフがドルイドになった後、フィンドホーンのエルフとクリーチャー・タイプが完全に一致しなくなった時期があった。[[Masters Edition]]でフィンドホーンのエルフが収録されるに際し、フィンドホーンのエルフもドルイドとなり、再び完全一致となった。
  
 
===主な亜種===
 
===主な亜種===
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*[[Elvish Champion Avatar]] - エルフ。([[Magic Online Vanguard]])
 
*[[Elvish Champion Avatar]] - エルフ。([[Magic Online Vanguard]])
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*[[マーウィンの身内/Marwyn's Kindred]] - トークンではなくラノワールのエルフそのものを[[創出]]する。[[MTGアリーナ]]専用カード。([[アルケミー:ドミナリア]])
  
 
==イラストとフレイバー・テキスト==
 
==イラストとフレイバー・テキスト==
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;フレイバー・テキスト
 
;フレイバー・テキスト
フレイバー・テキストが[[リミテッド・エディション]]~[[第5版]]までに2回変更されており、これは当時としてかなり異例だった。[[Duelist]]24号のDominarian FAQにおいて、なぜ変更したのかというユーザーの疑問に対し回答がされた。それによると、どのテキストもラノワールのエルフが持つ性質の別の側面を表したものだという。オリジナル版は平均的エルフのイメージであったが、[[第4版]]ではより外見に相応しい荒々しい内容に変更され、第5版では以前のテキスト両方の意味合いを含んだ簡素なものになる。その後、[[第7版]]で新たなフレイバー・テキストを与えられたが、[[第9版]][[再録]]時から第5版のテキストに戻されている。そして久しぶりに帰ってきた[[ドミナリア]]でも新しいテキストを与えられた。
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フレイバー・テキストが[[リミテッド・エディション]]~[[第5版]]までに2回変更されており、これは当時としてかなり異例だった。
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*リミテッド・エディション~[[リバイズド]]までのフレイバー・テキストは長らく未訳だったが、[[GAME JAPAN]]誌の[[プロモーション・カード]]で初めて訳された。
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{{フレイバーテキスト|ラノワールのエルフたちが自分たちの森で果物を集めるときは、それぞれの樹を一本ずつ手つかずのままにする。それは自然の取り分だと考えているのだ。||[[リミテッド・エディション]]}}
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{{フレイバーテキスト| 呪われたラノワールの森の暮らしで鍛えられた結果、この荒々しい生き物はほかのエルフたちから受け入れられなくなった。||[[第4版]]}}
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{{フレイバーテキスト|小枝を踏み折れば、骨を折ってあがないとする。|ラノワールのエルフの、侵入者への処罰|[[第5版]]}}
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[[Duelist]]24号のDominarian FAQにおいて、なぜ変更したのかというユーザーの疑問に対し回答がされた。それによると、どのテキストもラノワールのエルフが持つ性質の別の側面を表したものだという。オリジナル版は平均的エルフのイメージであったが、[[第4版]]ではより外見に相応しい荒々しい内容に変更され、第5版では以前のテキスト両方の意味合いを含んだ簡素なものになる。
  
*リミテッド・エディション~[[リバイズド]]までのフレイバー・テキストは長らく未訳だったが、GAME JAPAN誌の[[プロモーション・カード]]で初めて訳された。
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その後、[[第7版]]で新たなフレイバー・テキストを与えられたが、[[第9版]][[再録]]時から第5版のテキストに戻されている。そして久しぶりに帰ってきた[[ドミナリア]]でも新しいテキストを与えられた。
{{フレイバーテキスト|ラノワールのエルフたちが自分たちの森で果物を集めるときは、それぞれの樹を一本ずつ手つかずのままにする。それは自然の取り分だと考えているのだ。}}
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{{フレイバーテキスト|ラノワールは1万平方マイルに及んでいるが、中に踏み込めば必ずエルフの知るところとなる。||[[第7版]]}}
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{{フレイバーテキスト|生命のように強靭で寛容。自然のように厳格で残酷。||[[ドミナリア]]}}
  
 
==ストーリー==
 
==ストーリー==
この[[カード]]は[[ラノワール/Llanowar]]に住む[[エルフ]]を表している(→[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (ストーリー)]]を参照)。
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この[[カード]]は[[ラノワール/Llanowar]]に住む[[エルフ/Elf#ドミナリア|エルフ/Elf]]を表している(→[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (ストーリー)]]を参照)。
  
 
上述の通り、特にイラストに描かれた特徴的な姿のエルフは[[鉄葉/Steel Leaf]]と設定されている。
 
上述の通り、特にイラストに描かれた特徴的な姿のエルフは[[鉄葉/Steel Leaf]]と設定されている。
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*[[2000年]]12月の[[フライデー・ナイト・マジック]]で、[[フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード]]になった。
 
*[[2000年]]12月の[[フライデー・ナイト・マジック]]で、[[フライデー・ナイト・マジック・プロモーション・カード]]になった。
 
*ドミナリア発売前の[[マジック交流会]]で、新規[[イラスト]]のボックスレス・[[プロモーション・カード]]が配布された<ref>[http://mtg-jp.com/publicity/0030387/ 『ドミナリア』の各種プロモ](News 2018年3月22日 [[Blake Rasmussen]]著)</ref>。
 
*ドミナリア発売前の[[マジック交流会]]で、新規[[イラスト]]のボックスレス・[[プロモーション・カード]]が配布された<ref>[http://mtg-jp.com/publicity/0030387/ 『ドミナリア』の各種プロモ](News 2018年3月22日 [[Blake Rasmussen]]著)</ref>。
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*北米地域では、[[Wikipedia:ja:ウォルマート|ウォルマート]]や[[Wikipedia:en:Meijer|Meijer]]限定で販売された[[指輪物語:中つ国の伝承]]入り缶詰にドミナリア版イラスト・[[旧枠]][[プレミアム・カード|Foil]]版のプロモーション・カードが同梱された<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/announcements/this-unique-promo-for-the-lord-of-the-rings-tales-of-middle-earth-arrives This Unique Promo for The Lord of the Rings: Tales of Middle-earth™ Arrives Soon]([[Daily MTG]] [[2023年]]8月28日)</ref>。
 
*俗称「'''ラノエル'''」。「ラノワ」や「ラノ」、場合によっては「エルフ」でも通じる。
 
*俗称「'''ラノエル'''」。「ラノワ」や「ラノ」、場合によっては「エルフ」でも通じる。
  
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*[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:エターナルマスターズ]] - [[コモン]]
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*[[カード個別評価:Jumpstart: Historic Horizons]] - [[コモン]]
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*[[Secret Lair Drop Series/2022年#Special Guest: Kozyndan: Another Story|Secret Lair Drop Series: Special Guest: Kozyndan: Another Story]]
 
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[[Category:俗称のあるカード|らのわあるのえるふ]]
 
[[Category:俗称のあるカード|らのわあるのえるふ]]

2024年1月16日 (火) 00:28時点における最新版


Llanowar Elves / ラノワールのエルフ (緑)
クリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid)

(T):(緑)を加える。

1/1

の高速マナ供給を象徴するクリーチャー。1マナで召喚できるマナ・クリーチャーの1つであり、極楽鳥/Birds of Paradiseと並び立つ存在。

このクリーチャーによる「2ターン目の3マナ捻出」がマジック黎明期以来多くの緑デッキを支えてきた。またパワー1を持つため、高速ビートダウンデッキでは極楽鳥/Birds of Paradiseよりも優先して採用される。また、種族エルフであることも大きな特徴で、エルフデッキの核となるカードでもある。

基本セット2013東屋のエルフ/Arbor Elfに枠を譲り、スタンダードを去った。その後開発部の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きが緑のデッキの構築の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼしているとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものがスタンダードから退場した[1][2]

今生の別れかと思われたが、ドミナリアにて6年ぶりにスタンダードに復帰。スタンダードでの久々の1マナのマナ・クリーチャーであり、早速鉄葉ストンピィを始めとする緑系ビートダウンデッキで採用され活躍している。

[編集] 関連カード

[編集] 同型再版

これらの同型再版は、クリーチャー・タイプも完全に一致する。

第9版でラノワールのエルフがドルイドになった後、フィンドホーンのエルフとクリーチャー・タイプが完全に一致しなくなった時期があった。Masters Editionでフィンドホーンのエルフが収録されるに際し、フィンドホーンのエルフもドルイドとなり、再び完全一致となった。

[編集] 主な亜種

特記していない限り、1マナ1/1で「(T):(緑)を加える。」を持つ。

[編集] その他

このカードと同じ性能を持つトークン生成するカード。

[編集] イラストとフレイバー・テキスト

特徴的な格好のイラストと物騒な物言いのフレイバー・テキストには逸話がある。

イラスト

獰猛で野蛮な外見は独特のものであり、初期からマジックを代表するキャラクターの一つであった。頭頂部を残し剃られた赤い髪、顔の刺青、眼帯、牙のような歯、血の気の薄い肌などは、普通にイメージされるエルフとは異質なものだ。ミラージュ当事の公式サイトにおいて、このカードに描かれたエルフはラノワールでも特別な鉄葉/Steel Leafと公開された。そこではアイスエイジのキャラクターであるフレイアリーズ/Freyaliseと相互補完する設定となっていた。(→鉄葉/Steel Leaf参照)

フレイバー・テキスト

フレイバー・テキストがリミテッド・エディション第5版までに2回変更されており、これは当時としてかなり異例だった。

ラノワールのエルフたちが自分たちの森で果物を集めるときは、それぞれの樹を一本ずつ手つかずのままにする。それは自然の取り分だと考えているのだ。
呪われたラノワールの森の暮らしで鍛えられた結果、この荒々しい生き物はほかのエルフたちから受け入れられなくなった。
(出典:第4版
小枝を踏み折れば、骨を折ってあがないとする。
ラノワールのエルフの、侵入者への処罰

(出典:第5版

Duelist24号のDominarian FAQにおいて、なぜ変更したのかというユーザーの疑問に対し回答がされた。それによると、どのテキストもラノワールのエルフが持つ性質の別の側面を表したものだという。オリジナル版は平均的エルフのイメージであったが、第4版ではより外見に相応しい荒々しい内容に変更され、第5版では以前のテキスト両方の意味合いを含んだ簡素なものになる。

その後、第7版で新たなフレイバー・テキストを与えられたが、第9版再録時から第5版のテキストに戻されている。そして久しぶりに帰ってきたドミナリアでも新しいテキストを与えられた。

ラノワールは1万平方マイルに及んでいるが、中に踏み込めば必ずエルフの知るところとなる。
(出典:第7版
生命のように強靭で寛容。自然のように厳格で残酷。
(出典:ドミナリア

[編集] ストーリー

このカードラノワール/Llanowarに住むエルフ/Elfを表している(→ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (ストーリー)を参照)。

上述の通り、特にイラストに描かれた特徴的な姿のエルフは鉄葉/Steel Leafと設定されている。

[編集] その他

[編集] 脚注

  1. 一問一答への旅(Latest Developments 2014年4月25日 Sam Stoddard著)
  2. スタンダードのパワー・レベル(Latest Developments 2016年2月5日 Sam Stoddard著)
  3. 『ドミナリア』での話 その3(Making Magic 2018年4月30日 Mark Rosewater著)
  4. 『ドミナリア』の各種プロモ(News 2018年3月22日 Blake Rasmussen著)
  5. This Unique Promo for The Lord of the Rings: Tales of Middle-earth™ Arrives SoonDaily MTG 2023年8月28日)

[編集] 参考

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