フェイジング
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フェイジング/Phasing | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | ミラージュ・ブロック |
CR | CR:702.26 |
フェイジング/Phasingはミラージュ・ブロックで登場したキーワード能力。これはアンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。
Breezekeeper / 微風の守り手 (3)(青)
クリーチャー — ジン(Djinn)
クリーチャー — ジン(Djinn)
飛行
フェイジング(これはあなたの各アンタップ・ステップの間であなたがアンタップする前にフェイズ・インまたはフェイズ・アウトする。それがフェイズ・アウトしている間、それはそれが存在しないかのように扱う。)
定義
それぞれのプレイヤーのアンタップ・ステップの、パーマネントをアンタップする前に、以下の2つが同時に行われる。
- そのプレイヤーがコントロールするパーマネントのうち、フェイジングを持つものでフェイズ・イン位相のものすべてがフェイズ・アウトする。
- そのプレイヤーのコントロール下でフェイズ・アウトしていたフェイズ・アウト位相のパーマネントすべてがフェイズ・インする(フェイジングを持っていなくてもフェイズ・インする)。
解説
簡単に言うと、毎ターン消えたり現れたりする能力である。結果的にそのパーマネントは2ターンに1回しか機能しないため、フェイジング自体はデメリットとして扱われており、この能力を持っているカードは額面的に1,2マナ程度割安になっていることが多い。
ルール
- 位相が「フェイズ・アウト」になっているパーマネントは、特に「フェイズ・アウトしている」パーマネントについて言及しているルールや効果を除いて、存在しないかのように扱われる。それらは、他の何かに影響を及ぼすこともないし、他の何かから影響を受けることもない。
- 呪文を唱える際、フェイズ・アウトしているパーマネントを対象にすることはできない。
- 栄光の頌歌/Glorious Anthemがフェイズ・アウトしている場合、「あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」という能力も機能しない。
- 神の怒り/Wrath of Godを唱えても、フェイズ・アウトしているクリーチャーは破壊されない。
- 集団潜在意識/Collective Unconsciousを唱えても、フェイズ・アウトしているクリーチャーは数えない。
- 遅延誘発型能力や置換効果がフェイズ・アウトしているパーマネントに何かをしようとする場合、その部分に失敗する。
- 何らかの効果が、フェイズ・アウトしてしまったパーマネントの情報を参照しようとした場合、それは代わりにそのパーマネントの最後の情報を参照する。
- パーマネントがフェイズ・インすると、それはその瞬間から存在するものとして扱われるようになる。
- パーマネントがフェイズ・アウトしている間に、それに適用されていた継続的効果の継続期間が終了する場合がある。その場合、そのパーマネントがフェイズ・インしてきたときには、その効果は終了している。
- 巨大化/Giant Growthを掛けられたクリーチャーがフェイズ・アウトし、次のターン以降にフェイズ・インする場合、そのクリーチャーは+3/+3の修整を受けていない状態でフェイズ・インする。
- 逆に、巨大化/Giant Growthを掛けられたクリーチャーがフェイズ・アウトし、そのターン中にフェイズ・インする場合、そのクリーチャーは+3/+3の修整を受けた状態でフェイズ・インする。
- ある継続的効果の継続期間が「…し続けている限り/for as long as...」としてパーマネントを参照している場合、そのパーマネントがフェイズ・アウトすると、その継続的効果はそのパーマネントを見失うため終了する。
- エイヴンの擬態術士/Aven Mimeomancerの能力によって、「それの上に羽根カウンターが置かれている限り、そのクリーチャーは3/1であるとともに飛行を持つ」という継続的効果を受けているクリーチャーがフェイズ・アウトした場合、羽根カウンターは取り除かれていないが、継続的効果がそのクリーチャーを見失うため「それの上に羽根カウンターが置かれている限り」という部分をチェックできず、効果は終了する。クリーチャーは依然として羽根カウンターが置かれた状態でフェイズ・インするが、効果は再開しない。
- フェイズ・アウトするパーマネントについているオーラや装備品、城砦は、そのパーマネントと同時にフェイズ・アウトする。これを「間接的にフェイズ・アウトする」と言う。間接的にフェイズ・アウトしているパーマネントは、それ単体ではフェイズ・インせず、そのついているパーマネントがフェイズ・インする際に同時にフェイズ・インする。
- 何らかの効果で、あるオブジェクトが直接と間接の両方で同時にフェイズ・アウトする場合、それは間接的にフェイズ・アウトする。
- 直接フェイズ・アウトしたオーラや装備品、城砦は、フェイズ・アウトするときについていたオブジェクトが同じ領域にあるなら(プレイヤーであればゲームに残っているなら)それについた状態でフェイズ・インする。そうでなければ、そのオーラ、装備品、城砦はついていない状態でフェイズ・インする。
- パーマネントがフェイズ・アウトすることで誘発する誘発型能力は、フェイズ・アウトの直前の状態を基準に誘発する(領域変更誘発も参照のこと)。
- フェイズ・アウトしているパーマネントは、そのオーナーがゲームを離れた場合、一緒にゲームを離れる。これは領域変更誘発を誘発させない。
- アンタップ・ステップが飛ばされた場合、その時起きるはずだったフェイズ・アウトとフェイズ・インも起きない。
- 1つのパーマネントが複数のフェイジングを持っていても、機能上の違いはない。
旧ルールと相違点
フェイジングのルールは、基本セット2010発売の際の総合ルールの更新で大幅に変更された。 それ以前は、「フェイズ・アウト位相」ではなく「フェイズ・アウト領域」を利用していた。 このため、領域の変更に関する下記のようなルールを設けることで、いくつかの「例外処理」を実現していた(各用語は、基本セット2010発売より前のものを使用する)。
- フェイズ・インするとき、場に出るときの置換効果や場に出たことによる誘発型能力は無視する。フェイズ・アウトしたときも同様に、場を離れたことによる誘発型能力は無視する。ただし、その能力が特にフェイジングについて言及している場合は例外である。
- 2005年10月の総合ルール変更前は、場を離れたときの誘発型能力だけは通常通り処理されていた。
- フェイズ・インするパーマネントは、フェイズ・アウトした時の位相やコントローラーなどの状態を「覚えている」。フェイズ・アウト前のタイムスタンプも維持する。これは、領域を移動したオブジェクトは新しいオブジェクトとして扱われるルールの例外である。
- フェイズ・インするパーマネントはいわゆる召喚酔いルールの影響を受けない。
現在のルールでも、ゲームをプレイする上での扱いはそれほど変わっていないが、いくつかの相違点がある。
- 旧ルールでは、クリーチャーが、戦場に出たターンにフェイズ・アウトし、そのターン中にフェイズ・インしたとしても、召喚酔いの影響を受けなくなっていた。現行ルールでは、この場合は召喚酔いの影響を受ける。
- 旧ルールでは、領域変更に際しての置換効果や誘発型能力、および召喚酔いは無視されていたが、フェイズ・インしたパーマネントが「そのターン中に戦場に出た」こと自体は参照可能だった。現行ルールでは、フェイジングによっては戦場からは移動しない。
- 旧ルールでは、継続期間が定められた継続的効果は、それが参照しているパーマネントがフェイズ・アウトした時点で終了していた。現行ルールでは、継続期間の間は適用され続ける。
その他
- 上記のように、基本的ルールに対する例外処理が非常に多い。現在のルールはかなり整理されているが、項目が多く面倒なことには変わりない。その面倒さからルール関係者からは基本的に嫌われており、今後この能力を使った新しいカードが出る可能性は低いだろう。
- ミラージュ・ブロックが初出であるが、それ以前に作られていた類似能力を持つ数枚のカードが一時エラッタによってフェイジングに関係するテキストを得たことがあった。アラビアンナイトのOublietteやアンティキティーのTawnos's Coffinなどが該当例。現在の最新オラクルでは、これらのカードのいずれもがフェイジングに関係しないテキストに改められている。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.23 ランページ/Rampage
- 702.23a ランページは誘発型能力である。「ランページ N/Rampage N」は、「このクリーチャーがブロックされた状態になるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーをブロックしている2体目以降のクリーチャー1体につき+N/+Nの修整を受ける。」を意味する。(rule 509〔ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)
- 702.23b ランページのボーナスは各戦闘ごとに、この誘発型能力が解決される時点で1回だけ計算する。その戦闘中後になってブロック・クリーチャーが追加されたり、取り除かれたりしても、ボーナスは変わらない。
- 702.23c クリーチャーが複数のランページを持つ場合、それぞれが別々に誘発する。
- 702.23 ランページ/Rampage
- 702 キーワード能力