エルフ (デッキ)
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エルフ達は基本的に非力であり[[カードパワー]]で押し切るのが難しいため、大抵[[全体強化]]手段か別途[[フィニッシャー]]を用意する。 | エルフ達は基本的に非力であり[[カードパワー]]で押し切るのが難しいため、大抵[[全体強化]]手段か別途[[フィニッシャー]]を用意する。 | ||
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特に[[オンスロート・ブロック]]以降は、[[ブロック構築]]から[[エターナル]]まで、幅広い場面で見られる[[デッキタイプ]]となった。 | 特に[[オンスロート・ブロック]]以降は、[[ブロック構築]]から[[エターナル]]まで、幅広い場面で見られる[[デッキタイプ]]となった。 | ||
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[[時のらせんブロック]]で失ったものが少なかったこともあり、引き続き[[黒緑ビートダウン]]の一種として存在している。 | [[時のらせんブロック]]で失ったものが少なかったこともあり、引き続き[[黒緑ビートダウン]]の一種として存在している。 | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[The Finals08]] | + | **[[The Finals08]] 優勝 ([http://mtg.takaratomy.co.jp/tc/finals/2008/index.html 参考]) |
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*[[環境]]のトップ[[メタゲーム|メタ]]である[[フェアリー (デッキ)#ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラ・ブロック期|青黒フェアリー]]を意識して、[[メインデッキ|メイン]]から[[雲打ち/Cloudthresher]]が採用されている。 | *[[環境]]のトップ[[メタゲーム|メタ]]である[[フェアリー (デッキ)#ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラ・ブロック期|青黒フェアリー]]を意識して、[[メインデッキ|メイン]]から[[雲打ち/Cloudthresher]]が採用されている。 | ||
− | + | ==時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期== | |
− | [[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[ローウィン]] | + | [[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、[[ローウィン]]で[[エルフ]]が主要[[部族 (俗称)|部族]]に選ばれたこともあり、同[[環境]]の[[黒緑ビートダウン#時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|黒緑ビートダウン]]の中にエルフを中心にしたものが登場した。 |
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定番の[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などに加え、[[傲慢な完全者/Imperious Perfect]]や[[レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher]]などが採用される。 | 定番の[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などに加え、[[傲慢な完全者/Imperious Perfect]]や[[レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher]]などが採用される。 | ||
− | 序盤は[[クリーチャー]]で[[ライフ]] | + | 序盤は[[クリーチャー]]で[[ライフ]]を[[削る|削って]]いき、最後は[[不敬の命令/Profane Command]]の[[カードパワー]]で押し切るのが基本。 |
− | [[世界選手権07]]では日本勢の多くがこのタイプを使用し、[[森勝洋]]・[[中野圭貴]] | + | [[世界選手権07]]では日本勢の多くがこのタイプを使用し、[[森勝洋]]・[[中野圭貴]]の両名をベスト8に輩出。その後も長らく[[メタゲーム|メタ]]の一角を占め続けた。 |
*これとは別路線で[[遺産のドルイド/Heritage Druid]]の爆発力を活かした[[親和エルフ]]と呼ばれるデッキも作られた。 | *これとは別路線で[[遺産のドルイド/Heritage Druid]]の爆発力を活かした[[親和エルフ]]と呼ばれるデッキも作られた。 | ||
− | + | ===サンプルレシピ=== | |
*備考 | *備考 | ||
− | **[[世界選手権07]] | + | **[[世界選手権07]] ベスト8 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds07/japan 参考]) |
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|1||[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]] | |1||[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]] | ||
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|2||[[雲打ち/Cloudthresher]] | |2||[[雲打ち/Cloudthresher]] | ||
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*[[WotC]]内のコラム「[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds07/blog1ja#12 「黒緑エルフ」という選択]」も参照のこと。 | *[[WotC]]内のコラム「[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds07/blog1ja#12 「黒緑エルフ」という選択]」も参照のこと。 | ||
− | + | ==オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期== | |
[[ミラディン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、史上最悪の[[装備品]]として名高い[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]と組み、'''[[エルフ&ネイル]]'''が登場する。 | [[ミラディン・ブロック]]期の[[スタンダード]]では、史上最悪の[[装備品]]として名高い[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]と組み、'''[[エルフ&ネイル]]'''が登場する。 | ||
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{{#card:Tooth and Nail}} | {{#card:Tooth and Nail}} | ||
− | + | ==オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期== | |
− | [[オンスロート]]期の[[スタンダード]]では、[[オンスロート・ブロック]]の[[部族]]支援によって強化され、[[トーナメント]]レベルとなる。この頃の[[デッキ]]は'''[[エルフ・ビート]]'''と呼ばれる。 | + | [[オンスロート]]期の[[スタンダード]]では、[[オンスロート・ブロック]]の[[部族 (俗称)|部族]]支援によって強化され、[[トーナメント]]レベルとなる。この頃の[[デッキ]]は'''[[エルフ・ビート]]'''と呼ばれる。 |
{{#card:Timberwatch Elf}} | {{#card:Timberwatch Elf}} | ||
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[[モーニングタイド]]期のスタンダードでは[[ローグデッキ]]のひとつに過ぎなかった'''[[親和エルフ]]'''が劇的に強化され、[[プロツアーベルリン08]]では上位を独占している。 | [[モーニングタイド]]期のスタンダードでは[[ローグデッキ]]のひとつに過ぎなかった'''[[親和エルフ]]'''が劇的に強化され、[[プロツアーベルリン08]]では上位を独占している。 | ||
{{#card:Heritage Druid}} | {{#card:Heritage Druid}} | ||
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[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]や[[ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary]]を並べ、[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]などによる潤沢なマナを背景に、相手を圧倒するタイプが主流。 | [[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]や[[ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary]]を並べ、[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]などによる潤沢なマナを背景に、相手を圧倒するタイプが主流。 | ||
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[[エルフ]]と[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]を使用する事から、[[クレイドルエルフ]]と呼ばれる事が多い。 | [[エルフ]]と[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]を使用する事から、[[クレイドルエルフ]]と呼ばれる事が多い。 | ||
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*備考 | *備考 | ||
− | **[[グランプリニューオーリンズ03]] ベスト4 | + | **[[グランプリニューオーリンズ03]] ベスト4 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/events/gpno03 参考]) |
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− | * | + | *[[マナ・クリーチャー|マナ]]エルフや[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]から[[マスティコア/Masticore]]などを高速[[展開]]する構成になっている。 |
*[[サイドボード]]の多くは[[生ける願い/Living Wish]]からの[[シルバーバレット]]用に割かれている。 | *[[サイドボード]]の多くは[[生ける願い/Living Wish]]からの[[シルバーバレット]]用に割かれている。 | ||
*この[[デッキ]]については[[WotC]]のコラム「[http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/gpno03/tech2 Deck Tech: Elves!]」も参照のこと。 | *この[[デッキ]]については[[WotC]]のコラム「[http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/gpno03/tech2 Deck Tech: Elves!]」も参照のこと。 | ||
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+ | [[オンスロート]]以降の強力な[[エルフ]]をはじめとして、[[クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger]]や[[Fyndhorn Elves]]を「追加の[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]」として採用しているものが一般的。大量の[[マナ加速]]から、エルフを次々に[[展開]]し、[[全体強化]]によって押し潰す戦略が基本となる。 | ||
弱点としては、相変わらずの[[リセット]]耐性の低さや、[[宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator]]擁する[[ゴブリン (デッキ)#レガシー|ゴブリン]]と違い、[[スロット]]を[[除去]]に割きづらいことが挙げられる。加速手段として大量のエルフを用いることも、他の[[呪文]]にスロットを割けない一因である。 | 弱点としては、相変わらずの[[リセット]]耐性の低さや、[[宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator]]擁する[[ゴブリン (デッキ)#レガシー|ゴブリン]]と違い、[[スロット]]を[[除去]]に割きづらいことが挙げられる。加速手段として大量のエルフを用いることも、他の[[呪文]]にスロットを割けない一因である。 | ||
− | 近年では、様々なタイプに派生が進んでいる。そのいずれも、エルフの弱点である単調さや、「マナはあるが、[[ロード]] | + | 近年では、様々なタイプに派生が進んでいる。そのいずれも、エルフの弱点である単調さや、「マナはあるが、[[ロード (俗称)|ロード]]がいなくて[[殴る]]に殴れない」といった状況を打破するための手段として研究が進んでいる。[[アタッカー]]として有用なエルフを多く用いた、一種の[[ストンピィ]]と見ることができるタイプや、大量のクリーチャーを用いることを利用し[[適者生存/Survival of the Fittest]]を搭載したタイプなどが登場している。 |
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+ | *適者生存を搭載したタイプは、柔軟性を高めるため3[[色]]程度に色を増やしていることが多い。エルフ以外のクリーチャーとして、[[サバイバル]]系デッキの定番、[[ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob]]や[[憤怒/Anger]]に加え、[[サイドボード]]には[[月の大魔術師/Magus of the Moon]]、[[ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg]]などを搭載することで柔軟性が増す。また[[鏡の精体/Mirror Entity]]と[[ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote]]と[[ティタニアの僧侶/Priest of Titania]]による無限パンプアップの[[ギミック]]を搭載することもある。 | ||
===サンプルレシピ(初期)=== | ===サンプルレシピ(初期)=== | ||
*備考 | *備考 | ||
**デッキ名:'''Elves!''' | **デッキ名:'''Elves!''' | ||
− | **[[レガシー選手権05]] 第13位 | + | **[[レガシー選手権05]] 第13位 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/282 参考] by [[Zvi Mowshowitz]]) |
**使用者:[[Willie Gregory-Bkorkiund]] | **使用者:[[Willie Gregory-Bkorkiund]] | ||
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− | **[[レガシー]] | + | **[[レガシー]](~[[神河救済]]) |
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*なんとも驚きの[[レガシー]]版“純”エルフデッキ。[[マナ加速]]から[[手札]]補充、[[全体強化]]に至るまでほとんどの[[呪文]]がエルフである。[[メインデッキ]]の非エルフ呪文は[[ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote]]のみ。 | *なんとも驚きの[[レガシー]]版“純”エルフデッキ。[[マナ加速]]から[[手札]]補充、[[全体強化]]に至るまでほとんどの[[呪文]]がエルフである。[[メインデッキ]]の非エルフ呪文は[[ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote]]のみ。 | ||
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===サンプルレシピ(イーブンタイド後)=== | ===サンプルレシピ(イーブンタイド後)=== | ||
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**[[レガシー選手権08]] トップ8 | **[[レガシー選手権08]] トップ8 | ||
**使用者:[[Brad Herwy]] | **使用者:[[Brad Herwy]] | ||
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+ | *[[スカイシュラウドの精鋭/Skyshroud Elite]]をはじめ、[[イラクサの歩哨/Nettle Sentinel]]や[[レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher]]などにより、従来の[[システムクリーチャー]]を多用する構成から、純粋な[[殴り合い]]にも若干耐性のある構成をとっている。また、[[ワイアウッドの伝令/Wirewood Herald]]からの[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]などの[[ギミック]]も特徴的。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
− | *[http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/gpno03/tech2 Deck Tech: Elves!]([[WotC]]) | + | *[http://www.wizards.com/default.asp?x=sideboard/gpno03/tech2 Deck Tech: Elves!] ([[WotC]]) |
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] |
2009年3月29日 (日) 12:17時点における版
目次 |
概要
クリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
(T):戦場に出ているエルフ(Elf)1つにつき(緑)を加える。
1/1クリーチャー — 昆虫(Insect)
あなたがコントロールするエルフ(Elf)1体をオーナーの手札に戻す:クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。毎ターン1回のみ起動できる。
1/1小型で展開しやすいエルフを大量に、それも高速で場に並べ、その物量とマナ・アドバンテージで相手を圧倒する。これだけ大量のクリーチャーとマナを同時に確保できるデッキは少なく、緑ならではということで病みつきになる人も多い。
エルフ達は基本的に非力でありカードパワーで押し切るのが難しいため、大抵全体強化手段か別途フィニッシャーを用意する。
特にオンスロート・ブロック以降は、ブロック構築からエターナルまで、幅広い場面で見られるデッキタイプとなった。
ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
時のらせんブロックで失ったものが少なかったこともあり、引き続き黒緑ビートダウンの一種として存在している。
サンプルレシピ
- 備考
- The Finals08 優勝 (参考)
- 使用者:市川典和
- フォーマット
- 環境のトップメタである青黒フェアリーを意識して、メインから雲打ち/Cloudthresherが採用されている。
時のらせんブロック+ローウィン=シャドウムーア・ブロック期
ローウィン=シャドウムーア・ブロック期のスタンダードでは、ローウィンでエルフが主要部族に選ばれたこともあり、同環境の黒緑ビートダウンの中にエルフを中心にしたものが登場した。
クリーチャー — エルフ(Elf) 戦士(Warrior)
この呪文を唱えるための追加コストとして、あなたの手札にあるエルフ(Elf)・カードを1枚公開するか(3)を支払う。
接死(これが何らかのダメージをクリーチャーに与えたら、それだけで破壊する。)
クリーチャー — エルフ(Elf) 戦士(Warrior)
あなたがコントロールする他のエルフ(Elf)は+1/+1の修整を受ける。
(緑),(T):緑の1/1のエルフ・戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体生成する。
定番の野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerなどに加え、傲慢な完全者/Imperious Perfectやレンの地の克服者/Wren's Run Vanquisherなどが採用される。
序盤はクリーチャーでライフを削っていき、最後は不敬の命令/Profane Commandのカードパワーで押し切るのが基本。
世界選手権07では日本勢の多くがこのタイプを使用し、森勝洋・中野圭貴の両名をベスト8に輩出。その後も長らくメタの一角を占め続けた。
- これとは別路線で遺産のドルイド/Heritage Druidの爆発力を活かした親和エルフと呼ばれるデッキも作られた。
サンプルレシピ
- WotC内のコラム「「黒緑エルフ」という選択」も参照のこと。
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
ミラディン・ブロック期のスタンダードでは、史上最悪の装備品として名高い頭蓋骨絞め/Skullclampと組み、エルフ&ネイルが登場する。
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/-1の修整を受ける。
装備しているクリーチャーが死亡するたび、カードを2枚引く。
装備(1)((1):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行う。このカードはつけられていない状態で戦場に出て、クリーチャーが戦場を離れても戦場に残る。)
ソーサリー
以下から1つを選ぶ。
・あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを最大2枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
・あなたの手札からクリーチャー・カードを最大2枚まで戦場に出す。
双呪(2)(あなたが双呪コストを支払った場合、両方を選ぶ。)
オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロック期
オンスロート期のスタンダードでは、オンスロート・ブロックの部族支援によって強化され、トーナメントレベルとなる。この頃のデッキはエルフ・ビートと呼ばれる。
クリーチャー — エルフ(Elf)
(T):クリーチャー1体を対象とする。それは、ターン終了時まで+X/+Xの修整を受ける。Xは、戦場に出ているエルフ(Elf)の数である。
1/2クリーチャー — エルフ(Elf)
瞬速
鉤爪の統率者が戦場に出たとき、このターン戦場からあなたの墓地に置かれたトークンでないクリーチャー1体につき、緑の2/2の熊(Bear)クリーチャー・トークンを1体生成する。
エクステンデッド(オンスロート・ブロック~アラーラの断片ブロック期)
モーニングタイド期のスタンダードではローグデッキのひとつに過ぎなかった親和エルフが劇的に強化され、プロツアーベルリン08では上位を独占している。
クリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
あなたがコントロールするアンタップ状態のエルフ(Elf)3つをタップする:(緑)(緑)(緑)を加える。
1/1エクステンデッド(テンペスト・ブロック~オンスロート・ブロック期)
ラノワールのエルフ/Llanowar Elvesやラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissaryを並べ、ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradleなどによる潤沢なマナを背景に、相手を圧倒するタイプが主流。
伝説のクリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid)
(T):あなたがコントロールする森(Forest)1つにつき(緑)を加える。
2/1エルフとガイアの揺籃の地/Gaea's Cradleを使用する事から、クレイドルエルフと呼ばれる事が多い。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリニューオーリンズ03 ベスト4 (参考)
- 使用者:Diego Ostrovich
- フォーマット
- マナエルフやガイアの揺籃の地/Gaea's Cradleからマスティコア/Masticoreなどを高速展開する構成になっている。
- サイドボードの多くは生ける願い/Living Wishからのシルバーバレット用に割かれている。
- このデッキについてはWotCのコラム「Deck Tech: Elves!」も参照のこと。
レガシー
クリーチャー — エルフ(Elf) レインジャー(Ranger)
あなたがコントロールする森(Forest)1つをオーナーの手札に戻す:クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。毎ターン1回のみ起動できる。
1/1オンスロート以降の強力なエルフをはじめとして、クウィリーオン・レインジャー/Quirion RangerやFyndhorn Elvesを「追加のラノワールのエルフ/Llanowar Elves」として採用しているものが一般的。大量のマナ加速から、エルフを次々に展開し、全体強化によって押し潰す戦略が基本となる。
弱点としては、相変わらずのリセット耐性の低さや、宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator擁するゴブリンと違い、スロットを除去に割きづらいことが挙げられる。加速手段として大量のエルフを用いることも、他の呪文にスロットを割けない一因である。
近年では、様々なタイプに派生が進んでいる。そのいずれも、エルフの弱点である単調さや、「マナはあるが、ロードがいなくて殴るに殴れない」といった状況を打破するための手段として研究が進んでいる。アタッカーとして有用なエルフを多く用いた、一種のストンピィと見ることができるタイプや、大量のクリーチャーを用いることを利用し適者生存/Survival of the Fittestを搭載したタイプなどが登場している。
- 適者生存を搭載したタイプは、柔軟性を高めるため3色程度に色を増やしていることが多い。エルフ以外のクリーチャーとして、サバイバル系デッキの定番、ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabobや憤怒/Angerに加え、サイドボードには月の大魔術師/Magus of the Moon、ガドック・ティーグ/Gaddock Teegなどを搭載することで柔軟性が増す。また鏡の精体/Mirror Entityとワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbioteとティタニアの僧侶/Priest of Titaniaによる無限パンプアップのギミックを搭載することもある。
サンプルレシピ(初期)
- 備考
- デッキ名:Elves!
- レガシー選手権05 第13位 (参考 by Zvi Mowshowitz)
- 使用者:Willie Gregory-Bkorkiund
- フォーマット
メインデッキ(60) | サイドボード(15) | ||
クリーチャー (43) | 4 | 繁殖力/Fecundity | |
---|---|---|---|
4 | ラノワールのエルフ/Llanowar Elves | 4 | ヴィリジアンの盲信者/Viridian Zealot |
4 | クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger | 4 | 津波/Tsunami |
4 | ティタニアの僧侶/Priest of Titania | 3 | エルフの抒情詩人/Elvish Lyrist |
4 | 血統のシャーマン/Bloodline Shaman | ||
4 | ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote | ||
4 | 部族の腕力魔道士/Tribal Forcemage | ||
4 | 森の伝書使/Sylvan Messenger | ||
4 | 宝石の手の徘徊者/Gempalm Strider | ||
4 | 深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow | ||
4 | Fyndhorn Elves | ||
3 | エルフのチャンピオン/Elvish Champion | ||
呪文 (0) | |||
土地 (17) | |||
2 | 樹木茂る山麓/Wooded Foothills | ||
2 | 吹きさらしの荒野/Windswept Heath | ||
9 | 森/Forest | ||
4 | ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle |
- なんとも驚きのレガシー版“純”エルフデッキ。マナ加速から手札補充、全体強化に至るまでほとんどの呪文がエルフである。メインデッキの非エルフ呪文はワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbioteのみ。
サンプルレシピ(イーブンタイド後)
- 備考
- レガシー選手権08 トップ8
- 使用者:Brad Herwy
- フォーマット
- スカイシュラウドの精鋭/Skyshroud Eliteをはじめ、イラクサの歩哨/Nettle Sentinelやレンの地の克服者/Wren's Run Vanquisherなどにより、従来のシステムクリーチャーを多用する構成から、純粋な殴り合いにも若干耐性のある構成をとっている。また、ワイアウッドの伝令/Wirewood Heraldからのカメレオンの巨像/Chameleon Colossusなどのギミックも特徴的。