マスティコア/Masticore

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[[ウルザ・ブロック]]当時の[[スタンダード]]で大暴れした[[アーティファクト・クリーチャー]]。同[[環境]]の[[変異種/Morphling]]と並び「最強の[[クリーチャー]]」と謳われた。
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[[ウルザ・ブロック]]当時の[[スタンダード]]で大暴れした[[アーティファクト・クリーチャー]]。同[[環境]]の[[変異種/Morphling]]と並び「[[最強クリーチャー]]」と謳われた。
  
 
==解説==
 
==解説==
 
[[アップキープ・コスト]]が課せられているが、[[マナ・コスト]]4[[マナ]]で4/4の[[サイズ]]に、[[再生]]とクリーチャー[[除去]]の2種類の[[能力]]を持ち、総合的にアーティファクト・クリーチャーとしては非常に高い[[コスト・パフォーマンス]]を誇る。
 
[[アップキープ・コスト]]が課せられているが、[[マナ・コスト]]4[[マナ]]で4/4の[[サイズ]]に、[[再生]]とクリーチャー[[除去]]の2種類の[[能力]]を持ち、総合的にアーティファクト・クリーチャーとしては非常に高い[[コスト・パフォーマンス]]を誇る。
 
;基本能力
 
;基本能力
:[[マナレシオ]]の面から見ると、このマナ域にしては[[色]]を選ばない[[アーティファクト]]にも拘らず、[[緑]]を除く4色と比べても高い水準に位置する。そして4/4は対クリーチャー戦でも十分に渡り合うことができ[[フィニッシャー]]に足る大きさであり、更に再生によって[[戦闘]]での生存力を向上させているだけでなく、[[火力]]への耐性も有している。
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:[[マナレシオ]]の面から見ると、[[色]]を選ばないアーティファクト・クリーチャーにもかかわらず、[[緑]]を除く4色と比べても高い水準に位置する。そして4/4は対クリーチャー戦でも十分に渡り合うことができ[[フィニッシャー]]に足る大きさであり、更に再生によって[[戦闘]]での生存力を向上させているだけでなく、[[火力]]にも[[アーティファクト]]除去にも強くなっている。
 
;除去能力
 
;除去能力
:クリーチャー除去能力は、2マナを1点[[ダメージ]]に変換する能力。マナを費やせばこれ1体で複数のクリーチャーを除去でき、[[アドバンテージ]]を生む。また、[[アンタッチャブル]]や[[破壊されない]]クリーチャーには無力とはいえ、[[無色]]のダメージ源であるため[[プロテクション]]には引っかかりにくい利点がある(これに対応しているプロテクション―例えば対アーティファクトや対クリーチャーなど―で[[トーナメント]]レベルのものはまずない)。多くのマナを喰う除去能力であるが、[[環境]]には極めて優れたマナ生産手段があった(後述)。
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:クリーチャー除去能力は、2マナを1点[[ダメージ]]に変換する能力。マナを費やせばこれ1体で複数のクリーチャーを除去でき、[[アドバンテージ]]を生む。また、[[被覆]]や[[破壊不能]]などを持つクリーチャーには無力とはいえ、[[無色]]の[[ダメージソース]]であるため[[プロテクション]]には引っかかりにくい利点がある(これに対応しているプロテクション―例えば対アーティファクトや対クリーチャーなど―で[[トーナメント]]レベルのものはまずない)。多くのマナを喰う除去能力であるが、[[環境]]には極めて優れたマナ生産手段があった(後述)。
 
;アップキープ・コスト
 
;アップキープ・コスト
:アップキープ・コストのデメリットは侮れない。毎[[ターン]]カードを1枚失うので手札のカード総数は増えなくなり、[[土地]][[呪文]][[プレイ]]が大きく制限されてしまう。そのため、[[召喚]]した後はこれ中心に戦わざるを得なくなるのだが、上述の通り他のカードが必要ない程に強力であった。
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:アップキープ・コストのデメリットは侮れない。毎[[ターン]]カードを1枚[[捨てる]]ので何らかの補助がない限り[[手札]]のカード総数は増えなくなり、[[展開]]が大きく制限されてしまう。そのため、[[戦場に出す|戦場に出した]]後はこれ中心に戦わざるを得なくなる。しかし上述の通り他のカードが必要ない程に強力であり、厳しい[[コスト]]を支払うに値するだけの活躍をすると評価された。
:*手札が増やしづらくなること、維持に手札が必要なことから、[[手札破壊]]に弱い。[[黒]]はアーティファクト・クリーチャーへの対処が苦手であったが、手札を攻める事で間接的に対処ができた。
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==利用==
 
==利用==
[[ストンピィ#ウルザ・ブロック期|ストンピィ]]のような[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]から[[青茶単]]のような[[パーミッション]]まで殆どあらゆる[[デッキ]]に投入され猛威を振るった。その理由は、これ自身のカードパワーはもとより環境にも恵まれていたからである。
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[[ストンピィ#ウルザ・ブロック期|ストンピィ]]のような[[ビートダウンデッキ|ビートダウン]]から[[青茶単]]のような[[パーミッション]]まで殆どあらゆる[[デッキ]]に投入され猛威を振るった。その理由は、これ自身の[[カードパワー]]はもとより[[環境]]にも恵まれていたからである。
*ストンピィのような超高速ビートダウンにおいて普通4マナのカードは遅すぎるのだが、同ブロックには強烈な[[マナ加速]][[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]あった。また、除去能力の[[起動コスト]]の支払いが容易となるだけでなく、これは揺籃の地の余剰マナ処理にも充てることができた。
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*ストンピィのような超高速ビートダウンにおいて普通4マナのカードは遅すぎるのだが、同[[ブロック (総称)|ブロック]]には強烈な[[マナ加速]]である[[ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle]]があった。また、除去能力の[[起動コスト]]の支払いが容易となるだけでなく、[[マナ・バーン]]在りし頃の揺籃の地の余剰マナ処理にも充てることができた。
*青茶単のような[[パーミッション]]デッキでは、手札枚数の保持が重要であるため手札を捨てるデメリットは殊更きついのだが、同ブロックには優秀な[[ドロー]]カード、[[天才のひらめき/Stroke of Genius]]が存在した。
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*青茶単のようなパーミッションデッキでは、手札枚数の保持が重要であるため手札を[[捨てる]]デメリットは殊更きついのだが、同ブロックには優秀な[[引く|ドロー]]カード、[[天才のひらめき/Stroke of Genius]]が存在した。
*[[ティンカー]]などの[[茶単]]デッキとも相性抜群。[[修繕/Tinker]]のサポートもあり、[[厳かなモノリス/Grim Monolith]]・[[金属細工師/Metalworker]]などの強力な[[マナ加速]]により[[ボードコントロール]]を確立できる。
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*[[ティンカー]]などの[[茶単]]デッキとも相性抜群。[[修繕/Tinker]]のサポートもあり、[[厳かなモノリス/Grim Monolith]]・[[金属細工師/Metalworker]]などの強力なマナ加速により[[ボードコントロール]]を確立できる。
*[[ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob]]は維持コストを帳消しにできる。この2枚は同環境に存在していた事もあり、特に使いやすかった。
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*[[ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob]]は維持コストを帳消しにできる。この2枚は同環境に存在していたこともあり、特に使いやすかった。
  
しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、[[戦場に出す]]タイミングを計る[[プレイヤー]]の技量が問われるカードであるとともに、[[ノンクリーチャー]]デッキの多い環境では実質「デメリットつきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、環境によっては[[サイドボード]]からの投入に留まっている場合もある。
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しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、[[戦場に出す]]タイミングを計る[[プレイヤー]]の技量が問われるカードであるとともに、[[ノンクリーチャー]]デッキの多い環境では実質「[[ペナルティ能力|デメリット]]つきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、環境によっては[[サイドボード]]からの投入に留まっている場合もあった。
  
現在では[[エターナル]]でしか使えないが、全盛期ほどの活躍は見せていない。当時と比べてクリーチャーの質が上がっていることもあり、デメリットがある分、睨み合いになると不利になる事が多くなったためである。また、速度に特化したデッキに対しては、マナが多く必要なこれでは追いつかない事も多く、それ程の支配力を持っているわけではない。さらに[[無のロッド/Null Rod]]や[[真髄の針/Pithing Needle]]が横行しているため、デメリットが有る唯の4/4にされてしまう事が多いのもマイナス要素。それでも、中盤を乗り切った後、マナに余裕が出てからの制圧能力は健在で、サイドボードからの投入はそれなりにあるようだ。ただし、[[茶単]]等のビートダウンでは、1マナ重い代わりにマナを食わない亜種である[[剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore]]が採用される事も多い。
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現在の[[エターナル]]では全盛期ほどの活躍は見せていない。スタンダード時と比べてクリーチャーの質が上がっており、また[[コンボ]]デッキや[[コントロールデッキ]]が優勢のためである。[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]や[[真髄の針/Pithing Needle]]等の汎用対策カードの存在も向かい風。
*今なら[[アップキープ・コスト]][[共鳴者]]として逆手に取る手もあるだろう。
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利用としては茶単等の序盤から多くのマナを出せるビートダウンにおいて、[[トークン]]戦略や[[エルフ (デッキ)|エルフ]]デッキ等に対してサイドボードから投入されることもある、といった程度に留まっている。
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*アップキープ・コストは強制ではないため、真髄の針などで能力を封じられたら[[墓地]]に送ってしまっても良い。
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*今ならアップキープ・コストを[[共鳴者]]として逆手に取る手もあるだろう。
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==対処法==
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スタンダードでは以下の対処法がとられた。
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;[[除去]]
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:代表的なものとして、[[白]]は[[復仇/Reprisal]]、[[青]]は[[不実/Treachery]]、[[黒]]は[[ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord]]、[[赤]]は[[略奪/Pillage]]、[[緑]]は[[木っ端みじん/Splinter]]。
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;[[手札破壊]]
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:維持に手札が必要なため。
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;その他
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:[[呪われたトーテム像/Cursed Totem]]により起動型能力を封じる。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
*[[カード]]を捨てるのは[[アップキープ・ステップ]]であり、[[ドロー・ステップ]]より前である。ドロー・ステップで引いたカードを、維持コストに充てるといった使い方はできない。
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*[[カード]]を[[捨てる]]のは[[アップキープ・ステップ]]であり、[[ドロー・ステップ]]より前である。ドロー・ステップで引いたカードを、維持コストに充てるといった使い方はできない。
**また、カードを捨てる前に[[ライブラリー]]から引いてしまった場合、その時点で「カードを捨てない事([[生け贄に捧げる]]事)を選んだ」と見なされることがある。特に、当時のカジュアルでその手のトラブルが多発していた。
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**また、カードを捨てる前に[[ライブラリー]]から引いてしまった場合、その時点で「カードを捨てないこと([[生け贄に捧げる]]こと)を選んだ」と見なされることがある。特に、当時の[[カジュアルプレイ]]でその手のトラブルが多発していた。
 
*[[2007年9月サブタイプ変更]]により[[マスティコア]]の[[クリーチャー・タイプ]]を獲得。
 
*[[2007年9月サブタイプ変更]]により[[マスティコア]]の[[クリーチャー・タイプ]]を獲得。
  
 
==開発秘話==
 
==開発秘話==
マスティコアは[[ミシュラの戦争機械/Mishra's War Machine]]に着想を得て制作されたカードで、開発時に「Mishra's Better War Machine」と呼ばれていた。このカードの開発は、「ミシュラの戦争機械の持つ欠点『[[アップキープ]]にカードを1枚[[捨てる]]』を相殺する」あるいは「同じ欠点を持つカードをプレイに堪えるものにする」を焦点とした試みであった。製品化されたマスティコアは極めて強力で影響力を有するトーナメント常連カードとなった。結果として、ゲームの勝利を確かなものにできるのならば、この欠点はそれほど高くないことが判明した。(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/cotd/1103 Card of the Day - 2003/11/12]([http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200311.shtml 和訳])、[http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/cotd/0104 Card of the Day - 2004/01/14]([http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200401.shtml 和訳])、[http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr307 What Do You Know, Part I]参照)
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マスティコアは[[ミシュラの戦争機械/Mishra's War Machine]]に着想を得て制作されたカードで、開発時に「Mishra's Better War Machine」と呼ばれていた。このカードの開発は、「ミシュラの戦争機械の持つ欠点『[[アップキープ]]にカードを1枚[[捨てる]]』を相殺する」あるいは「同じ欠点を持つカードをプレイに堪えるものにする」を焦点とした試みであった。製品化されたマスティコアは極めて強力で影響力を有するトーナメント常連カードとなった。結果として、ゲームの勝利を確かなものにできるのならば、この欠点はそれほど高くないことが判明した<ref>{{Wayback|20211018043711|https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-november-2003-2003-11-03|Card of the Day - 12 November, 2003}}[[Daily MTG]]</ref><ref>{{Wayback|20230307182957|http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200311.shtml|Card of the Day (2003/11)}}個人サイト「Abominable Empire」上の記事の邦訳</ref><ref>{{Wayback|20080108053416|url=http://www.wizards.com:80/default.asp?x=mtgcom/cotd/0104|title=Card of the Day - 14 January, 2004}}Daily MTG</ref><ref>{{Wayback|20230307182957|http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200401.shtml|Card of the Day (2004/01)}}個人サイト「Abominable Empire」上の記事の邦訳</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/what-do-you-know-part-i-2007-11-26 What Do You Know, Part I]([[Making Magic]] 2007年11月26日)</ref>。
  
また、マスティコアは「manticore([[マンティコア]])」と「masticate(食べ物をかむ)」の2語に由来する命名である。{{Gatherer|Masticore}}ではマンティコアに似た姿を持たされ、金属の物体を食べている。(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/lexiconarchive#m The Lexicon Archive]参照)
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また、マスティコアは「manticore([[マンティコア]])」と「masticate(食べ物をかむ)」の2語に由来する命名である。[[ウルザズ・デスティニー]]版の{{Gatherer|id=13087}}ではマンティコアに似た姿が描かれ、金属の物体を食べている<ref>{{Wayback|20220330003011|https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/lexicon-archive-2002-01-15#m|The Lexicon Archive}}Daily MTG 2002年1月15日</ref>。
  
 
==その他==
 
==その他==
*[[綿密な分析/Deep Analysis]]({{Gatherer|Deep Analysis}})や[[Remodel]]({{Gatherer|Remodel}})のカードにも描かれている。綿密な分析が登場した際には、似たようなカードが次に出るのではないかと期待する意見も出た([[再録禁止カード]]であるため直接の復活はありえなかった)。
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*発売直後は評価が芳しくなく、[[シングルカード]]価格も低めだった。維持コストが重い割に、その戦線維持能力が実際に使ったり使われたりしなければ実感できない強みの積み重ねだったからだろう。
*{{日本語画像|Masticore~UDS|イラスト}}では口にくわえている金属棒が途中で折れているが、[[デュエリスト・ジャパン]]Vol.11では完全につながっている絵を見ることができる。[[Mark Rosewater]]と[[Jamie Wakefield]]によるこのカードに対するコラム([[時のらせん/Time Spiral]]、[[変異種/Morphling]]とともに、予想以上に[[環境]]を支配した事による失敗)も載っている。
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*[[綿密な分析/Deep Analysis]]({{Gatherer|id=32237}})や[[Remodel]]({{Gatherer|id=74310}})のカードにも描かれている。綿密な分析が登場した際には、似たようなカードが次に出るのではないかと期待する意見も出た([[再録禁止カード]]であるため直接の復活はありえなかった)。
*コミックでも登場。[[デュエル・マスターズ]]では「超凶獣クリーチャー」と呼ばれ来月号への引きに使われた他、主人公を圧倒さえした。一方[[デュエルファイター刃]]では手札のない状態で召喚されてしまうお笑い登場となった。
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*ウルザズ・デスティニー版{{Gatherer|id=13087}}では口にくわえている金属棒が途中で折れているが、[[デュエリスト・ジャパン]]Vol.11(99ページ)では完全につながっている絵を見ることができる。[[Mark Rosewater]]と[[Jamie Wakefield]]によるこのカードに対するコラム([[時のらせん/Time Spiral]]、[[変異種/Morphling]]とともに、予想以上に[[環境]]を支配した事による失敗)も載っている。
*マスティコアがスタンダードを去った数年後に、マジック最悪のカードであると冗談交じりに紹介されたことがある([http://members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0217.html#01 参照])。
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*コミックでも登場。[[デュエル・マスターズ]]では「超凶獣クリーチャー」「最強最悪のクリーチャー」「特殊能力満載の戦闘マシーン」と呼ばれ次号への引きに見開きで登場。除去能力で[[ありがたい老修道士/Venerable Monk]]を除去し、再生の存在も示唆されたが、最終的に[[神の怒り/Wrath of God]]で除去された。なお、口にくわえた金属を銃と勘違いしたのか「口から銃身を生やして銃撃する」演出がなされている。一方[[デュエルファイター刃]]では意気揚々と召喚したら手札が残っていないという出オチとなった。
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*マスティコアがスタンダードを去った数年後に、マジック最悪のカードであると冗談交じりに紹介されたことがある([[#参考|下記コラム参照]])。
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*[[From the Vault:Relics]]に[[Steven Belledin]]による{{Gatherer|id=212629|新規イラスト}}で収録された。
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*2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、1999年を代表するカードとして展示された<ref>[https://www.facebook.com/photo/?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253 ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース](マジック日本公式Facebook)</ref>。
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==関連カード==
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後年には複数の[[リメイク]]版が作られている。いずれも[[マスティコア]]のクリーチャー・タイプを持ち、このカードを意識した能力が与えられている。
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詳細は[[マスティコア]]の項を参照。
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==脚注==
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<references />
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==参考==
 
==参考==
*[http://members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0217.html#01 18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time] (ニセ)第1位(Braingeyser)
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*[[18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time]] (ニセ)第1位
*[[The Top 50 Artifacts of All Time]]第9位([[WotC]]、文:[[Zvi Mowshowitz]]、英語)
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*[[The Top 50 Artifacts of All Time]] 第9位 ([[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]、文:[[Zvi Mowshowitz]]、英語)
 
*[[再録禁止カード一覧]]([[再録禁止カード]])
 
*[[再録禁止カード一覧]]([[再録禁止カード]])
 
*[[カード個別評価:ウルザズ・デスティニー]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:ウルザズ・デスティニー]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[レア]]
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*[[From the Vault:Relics]]
 
__NOTOC__
 
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[[Category:ウルザズ・デスティニーの再録禁止カード|ますていこあ]]
 
[[Category:ウルザズ・デスティニーの再録禁止カード|ますていこあ]]

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Masticore / マスティコア (4)
アーティファクト クリーチャー — マスティコア(Masticore)

あなたのアップキープの開始時に、あなたがカードを1枚捨てないかぎり、マスティコアを生け贄に捧げる。
(2):クリーチャー1体を対象とする。マスティコアはそれに1点のダメージを与える。
(2):マスティコアを再生する。

4/4

ウルザ・ブロック当時のスタンダードで大暴れしたアーティファクト・クリーチャー。同環境変異種/Morphlingと並び「最強クリーチャー」と謳われた。

[編集] 解説

アップキープ・コストが課せられているが、マナ・コスト4マナで4/4のサイズに、再生とクリーチャー除去の2種類の能力を持ち、総合的にアーティファクト・クリーチャーとしては非常に高いコスト・パフォーマンスを誇る。

基本能力
マナレシオの面から見ると、を選ばないアーティファクト・クリーチャーにもかかわらず、を除く4色と比べても高い水準に位置する。そして4/4は対クリーチャー戦でも十分に渡り合うことができフィニッシャーに足る大きさであり、更に再生によって戦闘での生存力を向上させているだけでなく、火力にもアーティファクト除去にも強くなっている。
除去能力
クリーチャー除去能力は、2マナを1点ダメージに変換する能力。マナを費やせばこれ1体で複数のクリーチャーを除去でき、アドバンテージを生む。また、被覆破壊不能などを持つクリーチャーには無力とはいえ、無色ダメージソースであるためプロテクションには引っかかりにくい利点がある(これに対応しているプロテクション―例えば対アーティファクトや対クリーチャーなど―でトーナメントレベルのものはまずない)。多くのマナを喰う除去能力であるが、環境には極めて優れたマナ生産手段があった(後述)。
アップキープ・コスト
アップキープ・コストのデメリットは侮れない。毎ターンカードを1枚捨てるので何らかの補助がない限り手札のカード総数は増えなくなり、展開が大きく制限されてしまう。そのため、戦場に出した後はこれ中心に戦わざるを得なくなる。しかし上述の通り他のカードが必要ない程に強力であり、厳しいコストを支払うに値するだけの活躍をすると評価された。

[編集] 利用

ストンピィのようなビートダウンから青茶単のようなパーミッションまで殆どあらゆるデッキに投入され猛威を振るった。その理由は、これ自身のカードパワーはもとより環境にも恵まれていたからである。

しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、戦場に出すタイミングを計るプレイヤーの技量が問われるカードであるとともに、ノンクリーチャーデッキの多い環境では実質「デメリットつきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、環境によってはサイドボードからの投入に留まっている場合もあった。

現在のエターナルでは全盛期ほどの活躍は見せていない。スタンダード時と比べてクリーチャーの質が上がっており、またコンボデッキやコントロールデッキが優勢のためである。剣を鍬に/Swords to Plowshares真髄の針/Pithing Needle等の汎用対策カードの存在も向かい風。 利用としては茶単等の序盤から多くのマナを出せるビートダウンにおいて、トークン戦略やエルフデッキ等に対してサイドボードから投入されることもある、といった程度に留まっている。

  • アップキープ・コストは強制ではないため、真髄の針などで能力を封じられたら墓地に送ってしまっても良い。
  • 今ならアップキープ・コストを共鳴者として逆手に取る手もあるだろう。

[編集] 対処法

スタンダードでは以下の対処法がとられた。

除去
代表的なものとして、復仇/Reprisal不実/Treacheryファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord略奪/Pillage木っ端みじん/Splinter
手札破壊
維持に手札が必要なため。
その他
呪われたトーテム像/Cursed Totemにより起動型能力を封じる。

[編集] ルール

[編集] 開発秘話

マスティコアはミシュラの戦争機械/Mishra's War Machineに着想を得て制作されたカードで、開発時に「Mishra's Better War Machine」と呼ばれていた。このカードの開発は、「ミシュラの戦争機械の持つ欠点『アップキープにカードを1枚捨てる』を相殺する」あるいは「同じ欠点を持つカードをプレイに堪えるものにする」を焦点とした試みであった。製品化されたマスティコアは極めて強力で影響力を有するトーナメント常連カードとなった。結果として、ゲームの勝利を確かなものにできるのならば、この欠点はそれほど高くないことが判明した[1][2][3][4][5]

また、マスティコアは「manticore(マンティコア)」と「masticate(食べ物をかむ)」の2語に由来する命名である。ウルザズ・デスティニー版のイラストではマンティコアに似た姿が描かれ、金属の物体を食べている[6]

[編集] その他

[編集] 関連カード

後年には複数のリメイク版が作られている。いずれもマスティコアのクリーチャー・タイプを持ち、このカードを意識した能力が与えられている。

詳細はマスティコアの項を参照。

[編集] 脚注

  1. Card of the Day - 12 November, 2003 - Wayback Machine(2021年10月18日アーカイブ分)Daily MTG
  2. Card of the Day (2003/11) - Wayback Machine(2023年3月7日アーカイブ分)個人サイト「Abominable Empire」上の記事の邦訳
  3. Card of the Day - 14 January, 2004 - Wayback Machine(2008年1月8日アーカイブ分)Daily MTG
  4. Card of the Day (2004/01) - Wayback Machine(2023年3月7日アーカイブ分)個人サイト「Abominable Empire」上の記事の邦訳
  5. What Do You Know, Part I(Making Magic 2007年11月26日)
  6. The Lexicon Archive - Wayback Machine(2022年3月30日アーカイブ分)Daily MTG 2002年1月15日
  7. ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース(マジック日本公式Facebook)

[編集] 参考

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